新任教師『次元大介』   作:レイゴン

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3-7 灰色の決闘

 月光が射すステンドグラス。

 アリウス分校に遺された最古の遺産であるバシリカ。

 そこに備えられている祭壇の前で、赤き悪魔が笑みを零す。

 

「ククッ、なるほど。聖園ミカ、貴女はそうやって互いの地獄を深めていくのですね? やはり貴女は私のミューズです」

 

 その赤い肌の下に隠した白い牙を剥き出しにしながら、彼女は己の見解が間違っていなかったことを確信する。

 

「あの穢らしい小悪党には、語る間もありませんでしたが…… 互いの憎しみこそが互いの実在を証明し合うというこの事実」

 

 彼女は、何も無い一点を見つめ、彼女の名を呼ぶ。

 

「貴女もそうは思いませんか? 百合園セイア」

 

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 吸い終わった煙草を携帯灰皿に押し付け、先へと進んでいく。

 スクワッドの3人には少しキツいことを言ってしまったかもしれねぇが……それでもだ。

 これから大人になる彼女らにとって必要なことだと俺は思っている。

 

 ……随分と世話焼きになっちまったもんだ。

 

 サオリの後ろを走りながらため息をついていると、前を歩いていた3人の足が止まったことに気がつく。

 3人の視界の先には半壊し朽ちかけている建物が見える。

 

「こいつはまた古いな……」

 

「あぁ、ここが旧校舎……跡と言うよりも最早、遺跡に近いな」

 

「実際私たちも入るのはこれが初めてなんです」

 

 ヒヨリの言葉を聞きながら、俺は校舎の壁を触る。

 石造りのそれは、俺のよく知るギリシアの建築様式に似たものを感じる。

 この朽ちた様子からしてそれなりの時間は経っているはずだが……

 当時のキヴォトス、トリニティ領の技術力を感じさせられる。

 

 建物の中は、石畳の隙間を縫うように雑草が生い茂り、教室であろう部屋だった何かが半壊して残されている。

 

 そんな教室を見て、ヒヨリが独り言を零す。

 

「昔は、ここでアリウス生が勉強していたのでしょうか…… ど、どんなことを学んでいたのでしょう」

 

「さぁ……それを覚えている人はもう居ないだろうね」

 

「それでも文字ってのは残るもんだ……探せばだが。全部が終わったあと、復興するのも1つだろうさ」

 

「ふーん…………先生が、科目持ってくれたりするの?」

 

「俺ァ今の仕事で手一杯だからな……案外サオリとか向いているんじゃねぇか?」

 

 校舎の中を進んでいく最中、俺はミサキからの質問にそう答える。

 案外なんて枕詞をつけたが、サオリの方が俺よりかは立派に先生ってのをやれると思う。

 

 物覚えもいい、礼儀ってのを知っている、アズサへの対応は厳しかったもんだが……仲間意識が強く、それは責任感の強さの裏返しだ。

 まだまだ若ぇが、俺のような悪党よか余っ程マシになるだろう。

 

「サオリ姉さんが……」

 

「リーダーが……」

 

「おい、3人とも何を話しているんだ?」

 

「ただの雑談だ、それよりここのどこかにあるんだな?」

 

 俺の質問に頷くサオリを見届けてから、俺は辺りを探索し始める。

 

 いざとなった時の緊急通路……そういう触れ込みなら、入り口は複数箇所用意しておくもんだ。

 

 バシリカ……大聖堂ならかなりの数の生徒を保護することが出来たはず。

 

 俺が仮に作るとするなら……

 

 そう言って俺は、比較的保存状態のいい教室に入り、少し歩き回る。

 一部分だけ、音が違う。

 ほんの僅かだが、音が高い箇所を見つける。

 俺が見つけた場所は、先生が生徒に向かって授業を教える位置、つまりは教壇だった。

 

 少し段差になっている教壇の床板を引き剥がすと……地下へと続く階段を見つける。

 

「スクワッド、見つけたぞ」

 

「ここが地下回廊……」

 

 薄暗く天井から空いた穴から僅かに光が届くのみで、均等に配置された大理石の柱には紋章が刻まれている。

 しかし……この地形は良くねぇな。

 

「……先生、リーダー待って」

 

「どうしたんだ? ミサキ」

 

「もし、リーダーの言葉通り、ここからバシリカまで一直線に繋がってるんだとしたら……この地形は危ない」

 

 どうやらミサキも気付いたらしい。

 この一直線の地形の危険さに。

 

 そしてそこに潜む影の気配に。

 

「待ち伏せとか罠なら仕掛けやすそうだと俺も思うが……ミサキが言いてぇのは、ミカの事か」

 

「うん、さっきの先生の言葉から、あの子のことを考えていたの。 あの子にとって、一番の障壁は、先生になる。傷付けたくないし、狙撃も厄介だから……そして、何よりも殺したいのは、リーダー、その次に私たちのはず……それならきっと」

 

 そこまで話した時、場内を響かせる鈍い音が鳴る。

 何かが壊れる音。

 

 さっきのミサキの話の続きは予想ができる。

 

「分断にしては、随分と強引な手段じゃねぇか」

 

「せ、先生!後ろから、柱が倒れてきてます!!」

 

 俺の背後から倒れてくる柱を振り向きざまに、早撃ちしたマグナム弾が捉える。

 複数発当たった柱は少しズレて、地面へと衝突する。

 

 土煙が舞い上がり、視界が閉ざされる。

 

「っく、おいお前ら怪我はねぇか!」

 

「こっちは平気……」

 

「急に柱が倒れるなんて……あれ?リ、リーダーがいません!?」

 

 通路を塞ぐように倒れた柱は、壁を巻き込んで瓦礫の山となり、俺たちの退路を塞いだ。

 

 そしてその壁の向こうから声が聞こえる。

 

「私はここだ……分断されてしまったな」

 

「い、今助けに行きます」

 

「怪我は無い、それよりもヒヨリまだ離れていろ」

 

 サオリがそう冷静に判断を下すと、それに応じるように更に柱が倒れて完全に向こう側へと渡れないようになってしまう。

 やけに手の込んだ仕掛けをするもんだ。

 一種のブービートラップって所か。

 

「合流地点を探さないと……リーダー、そっちに戻る道はある?」

 

「あるにはあるが……厳しいな」

 

 サオリが少し含んだ言い方をする。

 判断を迷っているのか、それとも目の前に立つ彼女を見つめているのか。

 

「……サオリ、一つだけ聞かせろ。お前の目の前に誰かいるな?」

 

「……あぁ、先生の察しの通りだ」

 

 サオリが名前を言うよりも先に、彼女が声を上げる。

 

「あはっ☆……良かった!先生が巻き込まれるかもって思って、威力下げたんだけどさ。それでも不安だったから」

 

 

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 私の目の前に広がる暗闇。

 その中で一際目立つ白い服の少女……

 銃を握りしめ、こちらを向くその横顔に映るのは、濃い憎悪の色。

 

「……まぁ、でも錠前サオリ。 こうして貴女が綺麗に残ってくれて良かった」

 

 それなりに死線をくぐり抜けた自覚はあるが、それでも尚、あの視線を向けられて私は少し体が竦む。

 そんな時、背後の瓦礫の向こうから声が聞こえてきた。

 

「……サオリ!俺たちは先に行く、それでいいな?」

 

 先生の声だ、日の出まで残り1時間しかない……

 そして、相手はあの聖園ミカだ……

 私の命は保証できない……それなら、天秤に掛けるべきは……

 

「ふーん、先生邪魔しないんだ……てっきり止めて来ると思ったのに……なに、その表情。何か楽しいことでもあったの?それとも、絶望で笑いが止まらないってやつ?」

 

 なるほど、どうやら今私は笑っているらしい。

 自分の表情というのは分からないものだな。

 

 私は懐からマスクを取り出し、それを付ける。

 これで向こうが、私の表情を気にすることはないだろう。

 

「……気にするな、感謝しているだけだ」

 

「何を言って──「あぁ!!残り一時間しかない!!姫を……アツコのことを頼んだ!!」……ふーん」

 

 背後で走る足音がかすかに聞こえる。

 どうやら向かってくれたらしい。

 

「良かったの?先生が来てくれたら、それで終わりだったんだよ」

 

「あぁ、それは薄々気づいている……が、それでは納得しないだろう」

 

「別に、私は誰でもよかった……何なら、先生でも良かったんだ……あの人にピリオドを打って貰えるなら……まぁそれは高望みだったかな」

 

 ミカの目が泳ぐ。

 こいつは、なんにも考えずに発言をしているのか?

 

 そして、先生にそんなものを背負わせるつもりだったのかと、私は目を細める。

 

「そんな目で見ないでくれない? セイアちゃんにもよく言われるんだよね『君は、衝動的で何も考えていない』ってさ。まぁ私も自覚してるけどさ〜。 ちょっと酷くない?本人に言うかな、ソレ」

 

 まるで友達に話しかけるように、私に向かって愚痴を零し、そして少し目を閉じて考え事をしている。

 

 再び目を開いたその瞳孔には、再び私への憎悪が宿っている。

 

「うん……でもやっぱり、私が望んでいたのはこれかな……最も憎い貴女が、こうして私の目の前にいること」

 

 そう言って、彼女は銃を構える。

 私の方から何か話すことはないだろうか……これが遺言になるかもしれない。

 

「それに、先生はさ、やっぱりお姫様を助けに行く方が似合ってるよ。最後は全ての苦難を乗り越えて……そうやって未来に歩いていく、そんなハッピーエンドの方がね

 

 そして、数え切れないほどの悪行を重ねてきた私達は……ここで結末を迎える。

 

 だからさ。 そろそろ私達の結末を迎えようか、サオリ」

 

「…………」

 

「黙ってないでさ、何か言いなよ。

『魔女』が『猟犬』を処刑する場面だよ? 何か言い残すことくらいあるでしょ」

 

 そうだな……意味の無い空虚な人生だったが……私にも何かを残すことくらいはあるかもしれないな。

 

「言い訳もOKだよ、さっき仲間が私の背中に向けて言ってたよね。『何なのあの女』ってさ、あんな風に私の理不尽に怒ってもいいんだよ」

 

「……それは、既に諭されている。 ミカ、お前の憎悪と怒りは……妥当なものだ」

 

 だとしても、それは私の口から伝えるべきだ。

 だから、先生が救ってくれるまで彼女をここに留めよう。

 他の仲間たちにこの怨みが向かないように。

 私が全てを受け止めよう。

 

 それが、私が背負うべき罰だ。

 

「……え」

 

 唖然とした顔をしたミカの顔に向かって、私は懐からとあるモノを取り出し投げつける。

 

 それはミカの顔の前で爆発し、辺り一帯を爆炎が包み込む。

 

 投げつけた物の名は、次世代型燃料気化爆弾……通称『サーモバリック爆弾』

 

 衝撃波による圧力と瞬間最大温度摂氏5000度の熱が彼女を襲い、その後に酸欠に陥るはずだが……ミカは体内の密度を変えることが出来ると聞いている。

 少なくともあの神秘量を前に、この爆弾一個で倒せるほど、容易い相手だとは思っていない。

 

 だからこそ、この隙に次の手段を講じる。

 本来ならば、全て『彼女』にぶつける予定だったが……

 聖園ミカ、お前相手ならこの爆弾も本望だろう。

 

「手榴弾!? 違う……煙幕……? なに、これ?」

 

 軽く咳をしながら、爆炎と土煙に紛れてミカの声が聞こえる。

 並の兵士なら即死するはずの武器なのだが……煙幕程度にしかならないのか。

 

「今は生産が禁止されている武器だ。 アリウスの訓練場にたくさん捨てられていてな。少し借りてきた」

 

「そうなんだ☆ 別に興味無いんだけど?」

 

 ミカの背後から声をかけると、バカ正直に私の方へと飛んでくる。

 15m程の距離があったにも関わらずその距離はあっという間に縮まり、そして柱と柱の間に仕掛けてあるピアノ線に引っかかり、複数の爆弾のピンが抜ける。

 

 5個同時に爆発させたというのに、ミカはその中心から抜け出し、後ろへと飛び退く。

 動きは単調で読み取りやすいが……異常なほどの硬さ。

 

 そういうタイプの相手か。

 

「くっ……」

 

「お前を相手にする際の注意点は理解した」

 

 ハンドガンを取り出し、私の声に気付き、振り向いたミカの頭を複数発撃ち抜く。

 

 神秘を目に宿し、死線を見る。

 異常な程に太く濃い青と赤が絡み合う線が見える。

 ここまで太いのは初めて見るな……

 

 銃弾で撃ち抜き、揺らしても効果は無いか……

 

 私の神秘であるこの眼は、死を線として見ることが出来る……そしてその線を撃ち抜かれ、切り裂かれたモノは、必ず死に至る……

 いや、例外は一人いた……な。

 

 そして、その線は、撃ち抜かずとも打撃や衝撃で揺らせば、それだけで身体麻痺などを引き起こすのだが……

 ミカにはその兆候が一切ない。

 

 私の神秘が通用しない相手がいるとはな……

 

 血すら流さず、ただ顔を顰めるだけのミカに向かって私はピアノ線を繋げた爆弾を投げつけ、充分に近付いたタイミングで、紐を引き抜くことで一斉に起爆させる。

 

 爆破の影響で柱が崩れ、ミカがいた場所へと降りていく。

 

 しかし、それは地面にぶつかることなく空中で砕かれた。

 

「ミカ、お前に幸せな未来が訪れないのも、全てを奪われたことも、孤独になったことも全て……私に原因がある」

 

 爆炎を払い、無傷のミカが私の方へと歩いてくる。

 ここからが本番と言ったところか……

 

「……だから、私はその憎悪を受け止めよう」

 

「面白いね、うん……」

 

 首を鳴らしながら、まるでいいマッサージだったとばかりに肩を回す。

 この調子で、私は彼女の憎悪を受け止めきれるのだろうか……

 

「ゲリラ戦ね、そういえばアズサちゃんの師匠なんだっけ。それにサーモバリック手榴弾でしょそれ……なるほどね」

 

 アズサ……か。

 

「今からちゃんと相手するからさ。 全力で抵抗してみてよ」

 

 そう言って彼女は、近くにある柱の破片を手に取り……まるで軽い木製の盾のように持ち上げる。

 

「……まぁ、貴女にとっては、全て虚しいものなんだろうけど」

 

 虚しい……か、そうだな。

 アズサ、お前ならどう言い返した。

 あの日、あの花を見ていたお前は、どう彼女に向き合った。

 

 お前ならどう答える。

 

 ……いや、その答えは、既に得ていたな。

 お前の瞳が、行動が私に教えてくれた。

 

 あの時の私は否定したかったが……今なら理解できる。

 

「……なら、最期までもがき続けてやろう」

 

「へぇ、退屈させないでよね、錠前サオリ」

 

「来い、聖園ミカ」

 

 

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 遠く幼い過去の記憶。

 

 人だかりができ、その人たちの視線の先には兵士たちに連れられて何処かに向かう美しい少女が歩いていた。

 あそこまで、視線を集められているのなら……今からやることも上手く行くと思う。

 

「こっちだよ、ヒヨリ、ミサキ。ここに隠れよう」

 

「さ、サオリ姉さん……」

 

「しーっ!静かに。もっと頭を下げて……」

 

 ヒヨリはほんと泣き虫さんなんだから……あまりこういう場所には連れてきたくなかったんだけど……

 でも、独りぼっちよりかはきっといいはずだよね。

 

「は、はいぃ……あの、ところで、あの中央にいる子は誰ですか……? す、すす、凄くきれいな服を……き、着てるけど……」

 

「私もよく知らない……えらい人なんじゃないかな……?」

 

「お姫様なんだって。高貴な血を引いてるとかなんとか」

 

 私の隣で座り込むミサキがそう話してくれる。

 お姫様?

 そんなものがこの世界に居るなんて思わなかった。

 でも、ミサキが嘘を言うなんて思えないから、私はあの子の姿を目に焼き付けていた。

 

「お、お姫様!?お姫様なんですか!? よ、世の中にはお姫様もいるんですね……わ、私達のような底辺と違って……飢えたりもしないだろうし……怪我とかもしないだろうし……み、道端で寝たりもしないですよね……? そうなんですよね?」

 

 ミサキが、ヒヨリに身体を揺さぶられながら聞かれている。

 物心ついた時から私達はずっと一緒に居るけど、2人には苦労ばかりかけてしまう。

 もしもあの子みたいな生まれだったらそうはならなかったのかな。

 

「う、うん……そうなんじゃない?」

 

「……この世には苦しみしかないと思っていたのに……あんなに綺麗で、幸せに過ごせているお姫様もいるんですね……なんだか感動です。 うわぁぁああん!」

 

 急に泣き出してしまったヒヨリの口を私は思わず手で塞いでしまう。

 感動する気持ちも分からなくは無いけども、それでもバレてしまえば私たちが終わってしまう。

 

「きゅ、急に泣かないで!バレちゃうでしょ!」

 

「す、すみませんサオリ姉さん……でも、うわぁぁああん!!」

 

 そんなヒヨリの様子を見かねたミサキが、冷たい声で呟く。

 

「……お姫様って言っても、私達と変わらない境遇か、もしかしたらそれ以下の扱いだと思うよ」

 

 何故だ?

 あんなにみんなが集まって、あんなに綺麗におめかしをされて、それなのに私たちのような屑以下の扱いを……?

 

「パレードに見えるけど、あれは人質を敵に送る行列だよ。 内戦中だからなのかな……こんな事もあるんだね。

 

 あのお姫様も、きっと監獄では飢える事になる。 食べ残しを貰えたらラッキーなくらいの生活になるよ」

 

 ミサキの暗くて怖い話を聞いたヒヨリが震えている。

 

「やめてミサキ、ヒヨリが怖がってるでしょ」

 

 せめてあの子がそんな目に遭わなければいいのに、なんて、私はただそう思うことしか出来なかった。

 

 

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 遠く若い頃の記憶。

 

 銃声が響き、人が倒れる。

 私は駆け出し、銃を持った幹部の前に立ち塞がる。

 

 私の背後には倒れ傷ついた少女をアツコが介抱しており、その後ろに項垂れるヒヨリとただ立ち尽くしているミサキが居る。

 私はただ手を大きく広げて、彼女を守ることしか出来ない。

 

「やめろ!!!!」

 

「そこを退け、第八分隊長」

 

「ヘイローを壊すつもりなのか!? やめろ!!」

 

 後ろに倒れる子が、この幹部の機嫌を損ねてしまったのだろう。

 だからと言って、ただ無抵抗な人を撃つのは間違っているはずだ。

 

 こんなの正しいはずがない!

 

「ど、どうか……どうか、もう辞めてください……うっ、うぅ……」

 

「そいつは、我々に抵抗したのだから当然だ。 その後ろのみすぼらしい兵士も耳障りだ。 黙れ。同じような目に会いたいのか」

 

「ひっ、ひぃぃ……! ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」

 

 その幹部は、銃口を向けて、近づいてくる。

 あの目は人を殺すことになんの躊躇いもない者の目をしている。

 命をゴミとしか扱っていない者の眼だ。

 

「そこを退け!第八分隊長!貴様も殺されたいのか!!」

 

「やめろ……!」

 

 銃口を背後のヒヨリに向ける。

 

 やめろ、何も無い私たちからこれ以上奪うな。

 

 奪うんじゃない!

 

「そうか、ならいい! 貴様らゴミ共は全員処刑してやる」

 

「私の……私の家族に手を出すな!!!!」

 

 その瞬間、私の目には幹部の全身を駆け巡る青と赤が絡み合う細い線が見えていた。

 今思えば、これが初めて私が神秘を扱った時の記憶だろう。

 咄嗟に銃を奪い取った私は、躊躇いなくその幹部の腹部を銃撃し、見えた線を撃ち抜いていた。

 

 私が初めて人を殺した時の記憶だ。

 

 

 しばらく時間が経ち、私は幹部殺しの罪で罰を受けていた。

 死罪すら有り得たが……私の神秘を知った『彼女』がそれを却下した。

 しかし、その代わり、死ぬことよりも過酷な罰が私を襲った。

 

「……許してください……ごめんなさい……もう、二度と……二度とこのような事は……」

 

 暗く光の一切ない牢屋の中で、僅かな水が入った皿があるだけの部屋に、私は5日間放置され、懺悔を強要された。

 

「二度と、大人の言葉を破りません……反抗しません……将来に希望を抱かないよう努めます……」

 

 来る日も来る日も、ひたすら暗闇に向かって頭を下げ、地面へ擦り付けて謝り続ける日々だった。

 

「二度と幸福を望みません……祈りません……私の全てを、大人の道具として使って構いません……だから、どうか……慈悲を……」

 

 死にかけた私は、最低限の栄養を補給されてから帰された。

 そんな私を待ち受けていたのは、自室で自身の手首を切り裂くミサキの姿だった。

 

 私は思わず駆け出し、ミサキの手からナイフを取り上げて、その頬を叩いていた。

 

「……痛い」

 

 そう、ポツリと呟いたミサキに私はただ感情任せに声を荒らげてしまった。

 

「ミサキ……二度と、二度とこんな事をするな!

 絶対にだ……!!」

 

「……どうして?」

 

 そう、空虚な目で私を見つめるミサキに、私はたじろいでしまった。

 

「どうしてダメなの……? なんでこんな意味の無い苦痛の中で生き続けなくちゃいけないの?

 

 寒くて、空腹で、辛くて。

 ただ苦痛が繰り返されるだけの日々なのに」

 

 ミサキが1歩前に踏み出してくる。

 それに合わせて私は後ろに1歩下がってしまう。

 

「どうして姉さんはこの無意味な苦痛を私たちに強要するの? それには一体何の意味があるの?」

 

 向き合えなかった、私はその答えを持っていなかった。

 目の前の家族を救えなかった。

 

「それは……そ、れ……は……」

 

「ほら、答えられないじゃん。 何でも知ってるフリして、姉さんだって私達と同じくせに」

 

 家族が傷ついているのを見たくなかった。

 

 こんな簡単な言葉すら私は言えなかった。

 

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 若く苦い記憶。

 

「アズサ、何故そこまで抵抗するんだ?」

 

 私は、アズサのいう平和の言葉を信じず、ただ任務に殉じろと命じ続け、銃弾を放った。

 

 だから、あの子は、私の元を去ったのだろう。

 

 家族同然と思っていたアズサにすら私は、銃口を向けれる程のクズの外道へと堕ちていたのだからな。

 

「待ってくれ、アズサ。お前はどこに行くんだ……私達はまだ『ここ』にいるのに……」

 

 アズサは理解していたのだろう。

 とっくの昔に、私が見つけられなかった答えを。

 

 この世界で生き続けるためのコツを。

 

 私は、最後の最後でようやくそれを理解できたというのに……

 

 なぁ、アズサ。

 

 私は一体どうすれば良かったんだ……

 

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「……アズ、サ」

 

 体を鈍重な痛みが襲う。

 目を開くと、回廊の天井が見える。

 

「アズサ……?」

 

 ふと目を横に向けると、そこにはほとんど傷を負っていないミカの姿が見える。

 

 急いで立ち上がろうと、体を持ち上げるが、体に力が入らず、口へと生臭いものが登っていく。

 

「……っ、ぉぇ、ごほっ、げほっ……うっ、ぐ……」

 

 血を吐き出し、私は地面へと再度倒れる。

 そうか、私は、走馬灯を見ていたのか。

 

「……その傷じゃ無理だよ、サオリ」

 

 ミカが優しい声で私へと話しかけてくる。

 慈悲のつもりなのか?

 

 そして、今の状況に、理解が追いつく。

 

「そうか……そうだったな。 負けたのか、私は」

 

 残った気力でマスクを外し、私は大の字に地面へと体を完全に預ける。

 

「……ミカ、トドメを刺せ」

 

「…………ねぇ、アズサちゃんに何を聞きたかったの?」

 

 少し考えた後、ミカは私に向かって言葉を投げかけた。

 

「補習授業部のアズサちゃん。 そもそも私のクーデターを手伝うために送り込んだスパイなんでしょ……?」

 

 ミカの発言を聞いて、私はなぜアズサを選んだのか思い出す。

 

 そうだ、アリウスの領土にいきなり現れたお前が、その天然そうな顔で私達と和平を求めてきたのが……それがきっかけだった。

 

 マダムに報告し、それを利用することを命じられ、私はそれに従った……

 

 でも、最初の原点は違った。

 

「……アズサは、私の家族なんだ……だから、あの子には、『和平の象徴』になってもらう予定だったんだ」

 

「えっ……?」

 

 驚くミカの顔を見ながら、私はただ言葉を発し続ける。

 

「ミカ、覚えているか、私達が出会った最初の日を……アリウスとトリニティの和平。その言葉を使ったのはお前だった」

 

「なっ……何を言っているの……それは……うん、思い出したよ……先生を騙すために使った、適当な──「よく思い出せ、私とお前が初めて会った時のことだ」…………」

 

 まだ何も計画されていなかった。

 まだ何の事件すら起きていなかったあの頃、あの日あの場所で、何の偶然か迷い込んだお前と出会ったのは私だった。

 

「……お前は、あの時アリウスと和解をしたいと言った……何故、アズサを選んだのかは分からない……ただ、アズサなら……あのアズサなら」

 

 何一つ成し遂げられなかった私だったが、アズサをトリニティに送り込めたのは、唯一の正解だったのかもしれない。

 アリウスに戻ってくることは無かったが……それは、私のせいだ。

 

「ミカ、お前が手を差し伸べてくれた時、私は『救われる未来』を想像した、その考えを捨てきれなかった」

 

「…………」

 

「ミカ、お前は……本当に、心から私達と和解したかったのだろう」

 

 例え、マダムに命令されたとしても……それを実行したのは私たちだ。

 アズサのように、歯向かう気力すらなく、勇気すらなく、牙すらなかった。

 私は『猟犬』なんかじゃない、もっと臆病な存在だ。

 

「その善意を踏み躙り、騙し、この地獄を招いたのは私だ。そして、お前はその地獄を受け入れられなかった……だから、自分の記憶に蓋をして否定したんだ」

 

 ただ、それはミカ、お前だけじゃない。

 

「……姫が顔や声を隠して生きていかなければならなくなったのも、ヒヨリとミサキをスクワッドに引き込んだことも……

 

『和平の象徴』ではなく、『人殺し』として、皆を欺かせて踏みにじる役回りである『スパイ』をアズサに押付けたのも……全て、私のせいだ」

 

 今まで正しいと思ってきたことが、振り返れば全て間違っていたと、こうして最期に気付くなんてな。

 

「……ミカ、お前は『魔女』なんかじゃない。 『魔女』は、私だ……私は、生きているだけで、周りに不幸をばら撒く臆病な疫病神なんだ」

 

「っ…………」

 

「アズサに聞きたいことがあるのか、だったな……あの子は、何故、あんなに幸せそうだったんだ……私には、あの子の殻を開けることは出来なかった」

 

 あぁ、でも、それももう既に答えは出ていたな。

 

「あぁ、そうか……あの子は、私という魔女から離れることができたから、幸せになれたんだ……

 ヒヨリや、ミサキ、アツコも、きっとそうだったのだろうな……私はその事実が怖くて、否定したかったんだ。

 

なぁ、アズサ……私は、幸せになれるのか?

 

 私の頬を、何か液体が伝っていくのを感じる。

 まさか、まだ私に、涙を流す機能が残っているとはな。

 

「どうすれば、私もお前のようになれるのだろうか。 そんな『機会』は存在するのだろうか、そもそも私がそんなことを願っていいのだろうか」

 

「…………っ」

 

「もし……わたしがもっとはやく、いい大人に出会えていれば、或いは……こんな悲惨な結末を迎えずに済んだのだろうか」

 

 喚くだけ喚いた。

 

 もう、終わりにしてしまおう。

 

「ミカ、お前にはこんなものしか渡せないが……好きなだけ奪っていくといい、お前にはその権利がある。

 心優しいお前を……憎悪の『魔女』にしたのはこの私なのだから」

 

 目を閉じて、私はただその時を待っていた。

 ミカの罪も……私の首であれば、恩赦の代わりにはなるだろうか。

 もし、恩赦にならなかったとしても、それでも、お前に渡せるものはこれしかないのだから。

 

 私の顔の横に何かが落ちる音が聞こえ、そして私の顔に水滴が降ってくる。

 

 目を開けると、そこには涙を流すミカが居た。

 

「何故お前が泣くんだ。復讐を果たせるんだぞ」

 

「……わ、私には……私には、出来ないよ。そんなこと、だって……私も、貴女みたいに、そんな『機会』を望んでいたの」

 

 ポツポツと涙を零すミカに、釣られて私の目からも涙が零れていく。

 

「……私も……幸せになりたかった……もっと早くに先生に会えたら……先生のこと頼れたのかな……」

 

「…………」

 

「石を投げ込まれても、デモが起きても、それも当然の罰だって受け入れていた……でも、やっぱり慈悲が欲しいと、数え切れないほど祈った」

 

 ミカは今、私の頭を膝枕して、顔を近づけて涙を零している。

 その表情に、あの憎悪に塗れた表情は見当たらない。

 今度は、私が聞く番だ。

 

「でも、無駄だったの……私が犯した罪を、私に向けられた怒りの矛を……どうすれば許されるのか、全然わからない……」

 

「……あぁ」

 

「二度目のチャンスがあるってそう思ってた……でも、なかった……そんな未来はなかった。 全てが虚しいことばかりのこの世界で、ただ救いを願って苦しむだけだった」

 

 やはり、お前は心の優しい女だ。

 そんな人物を私は……

 

「ねぇ、貴女は……私だよ、サオリ。貴女は幸せにはなれない。 私が幸せになれないのと同じように」

 

「……お前はそんなことは──「ううん、もう取り返しがつかなくなってしまった私達に、二度目のチャンスなんてないの」……」

 

「だから、私は貴女に『公平』な痛みを願っていたのかもしれない……」

 

 ミカは、自分の涙を指で拭き取り、私の頬を伝う涙を優しく指で拭ってくれた。

 

 そして、ミカは私の頭を触り、そっと優しく神秘を流し込んでくる。

 

「でも、だからこそ、私には出来ない。あなたの結末を……私が、こんなふうに決めてしまったら……『私自身に救いなどないと、証明する』ことになっちゃう」

 

「……ミカ、何をしてっ!?」

 

 本調子ではないが、それでも、最低限の治癒が体に施される。

 こんな、こんな優しい神秘の使い方が……

 この世にはあるのか……

 

「ねぇ、サオリ、なんで『ヘイローを破壊する爆弾』を使わなかったの?」

 

「……それは……」

 

「貴女が持ってるって聞いたよ。使うチャンスなんて幾らでもあった……私を殺すチャンスが幾らでもあったように」

 

 私は体を起こして、ミカと向き合う。

 もし仮に、持っていたとしたら、私は使ったのだろうかあの爆弾を……

 それともまさか、ここまで見越して?

 

「それは……──「そいつは俺が預かってるからな」」

 

 近くの柱の裏から、差し込む光の元へと歩いてくる男性の姿。

 その帽子の下から覗く優しい目が私達のことを見つめる。

 

 ────────────────────   

 

 ────────────   

 

 ──────

 

 どうやら長い話し合いが終わったようで、少し待っていた俺の存在に気付いていなかったのか。

 柱の陰から出てきた俺を見つめる二人の顔が驚愕に包まれていた。

 

「せ、先生……!?」

 

「ど、どうしてここにいるの……先生!?」

 

 そこまで驚くことでもねぇと思うが……

 少し時間は前に戻る。

 

 

 

「リーダー……大丈夫でしょうか」

 

「先生、リーダーのあの声色……多分」

 

「あぁ、死ぬ気だろうな」

 

 俺が先頭になって走って、その後ろを二人が着いてきている。

 

 俺の言葉に応じたサオリの声に宿っていた並々ならない決意。

 ほんの少ししか触れ合ってないが……サオリ。

 お前さんは聡明な奴だよ。

 だからこそ、俺にはこのまま見捨てるのは出来ねぇ。

 

 道を歩いていると見つけたまだ歩けそうな横道。

 ここなら恐らく……

 

「先生?どこに向かっているの?」

 

「サオリ達のところに決まってるだろ」

 

「でも時間が無いって!リーダーが稼いだ時間を無駄にするつもり? それにさっき先生が言い出したことじゃん!」

 

 ミサキが俺の肩を掴んで振り向かせる。

 こいつも真面目な奴だ。

 命令に忠実で私情を捨てることが出来る。

 

「あぁ、そうだな。あれは嘘だ。アイツらが俺の存在を気にせずに全力でぶつかれるようにするためのな……それに、主役が欠けた映画なんざ誰も見ないだろ?」

 

「……はぁ、仕方ないなぁ……もう!」

 

 無茶言って、俺はサオリ達へと向かう道を進んだ。

 

 

 

 そして彼女たちの戦いを見届け、俺は今に至る。

 

「さてと……ミカ、サオリ、決着はついたようだな」

 

「う、うん……先生。その……」

 

「お前はやっぱり止まれる良い子だったな」

 

 こいつが、サオリを殺した時にどうなってしまうのか。

 自分が魔女ですらない、ただの独りよがりな人殺しに成り下がってしまう。

 

 俺にはそれが認められなかった。

 

 だからこそ、言葉で止めたかったが……

 それでも、彼女はそのぎりぎりで止まることが出来た。

 

「……私は良い子なんかじゃないよ……」

 

「いいや、違うな。お前さんはまだあっちに戻れるんだ」

 

「あはは……私の手はもうとっくの昔に……」

 

 俺は、今にも泣きだしそうなミカの頭をそっと撫でる。

 俺の手を払いのけようとするが、それでも弱々しく首を振るばかりで、まるで抵抗してこない。

 

「お前さんは俺の手をどう思う」

 

「……優しい手をしてる……と思う」

 

「こんな血にまみれた人殺しの手をか」

 

 気に喰わねぇが、俺は何かと優しいと言われることが多い。

 ミレーヌにも、アンジェリカにもな……

 

「俺の人殺しの手が優しく感じるのなら、俺のような悪党ですらそうなれるのなら、お前らに出来ないはずがねぇさ」

 

「わ、私みたいな女に出来るのかな……」

 

「お前は人一倍傷つきやすい癖に心優しい、いいか。

 自分を大切に出来るから他人に優しくなれるんだ」

 

 サオリもきっとそうだったんだろう。

 この荒波に揉まれ続け、自分を見失ってでも周りの為に動こうとして失敗してしまった。

 

 そして、間違いを犯した。

 

「サオリ、ミカ。ミサキにヒヨリ……お前さんらがやり直したいのなら俺はその背中を押してやる。それが……俺の仕事だ」

 

 先生ってのはそういう仕事だと俺も学んだからな。

 

 少し、和やかな空気が流れたその時、空間に響く悪意に塗れた声。

 

『……くだらない、くだらない!! 戯言はそこまでになさい!!』

 

「おいおい、盗み聞きをするなんざイイ趣味をしてるじゃねぇか、ベアトリーチェ」

 

 声が聞こえる方向に視線を向けると、そこにはホログラムに投影されたベアトリーチェの姿が見える。

 

 わずかに血管が浮き出てる辺り、怒り心頭らしい。

 

『よくも私のバシリカでそんな戯言を言えますね』

 

「私の? お前のじゃねぇだろ、アリウスのバシリカだろ」

 

『その減らず口にもいい加減、嫌気が指してきたところです』

 

 気が合うらしいな、ベアトリーチェとは。

 俺もいい加減お前の喋りに飽きてきたところだった。

 

『ミカ、貴方には期待していましたが残念でなりません。このような陳腐でつまらない見世物にしてしまうとは……まぁいいでしょう、これから私の全力を尽くして貴方達の相手をして差し上げます』

 

「ほぉ、全力と来たか。言い訳は出来ねぇぞ」

 

『えぇ、そのつもりです。……では、儀式を始めましょうか』

 

 ホログラムに映し出されるのは、赤い茨で体を突き刺され、血を吸い取られているアツコの姿だ。

 

「わざわざ待つ理由はねぇもんな……」

 

『えぇ、よく分かっているではありませんか……このペースであれば……夜明けを待たずともロイヤルブラッドのヘイローは砕かれ、そしてその欠片を通じて私は高位の存在へと至るのです』

 

「……!! やめろ、ベアトリーチェ!!」

 

 傷だらけの体を鞭打って、サオリが声を荒げる。

 その激昂をいい音楽だとでも言いたげの満面の笑みを浮かべたベアトリーチェが指示を出す。

 

 俺たちの進行方向を防ぐように現れる守護者たちと、そして……それらを統率するように現れる巨大なミニガンを両手に一丁ずつ持った守護者が立っている。

 明らかに周りの守護者たちとは一線を画した存在感を放っている。

 

『さぁ、行きなさい、ユスティナの聖女バルバラよ……あの減らず口ばかりの先生を黙らせなさい!!』

 

「暴れたりなかったところだ……突破するぞ!!」

 

 

 




僕らは知っている

奇跡は死んでいる

努力も孤独も報われないことがある

だけどね、それでもね、今日まで歩いてきた

日々を人は呼ぶ

次回 軌跡









色々書きたかったこと書き詰めたらまた1万字を超えて……
まぁ、その分情報量は過密にできたかなと……
次回予告は……このエデン条約を書く際にずっと意識してきた歌を引用させて頂いたものでございます。
このエデン条約編にすごく合うと思うんですよね

あ、そういえば、サオリの過去編、上から小学生、中学生、今の順番のつもりなんですが……公式から何か情報出てましたっけ?
現状の想定だとサオリは中学生の頃に神秘を発現し、そして人を殺してることになりますな

ではでは……もしよろしければ、ここすき、評価、感想、お待ちしております。

今の話のタイトルが分かりにくいとの意見を得て変更するか否か

  • 例:殺し屋の矜持
  • 例:1-10
  • 例:1-10 殺し屋の矜持
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