クソゲーハンター、キヴォトスに舞い降りんとす 作:トイザラスイッチ
陽務ラクハ
皆ご存じクソゲーハンター。2年前からフルアーマーウェザエモンと戦ってきた為、原作より反射神経は上がっている。
リオン
ラクハとよくゲームをやる人。友達がいるから超天才(中略)への当たりが優しい。なお関係性は変わっていない模様。
Sina
だいたい釣りフィッシングに現れる人。綺麗な自然(クソゲー産)のお陰で原作よりシナシナになる頻度が減っている。
数年前、俺は積んでおいたクソゲーを全てクリアしたため、新しいクソゲーがないかゲームショップへ訪れていた。その時、後ろから背の高い女性に話しかけられた。この人こそがリオだ。
リオは自身の発明のため他の技術者が作り上げたフルダイブ型VRゲームをプレイしようとした。
しかし初めてプレイするリオはどのゲームを買うべきか分からなかった。だから経験者に聞いた方が合理的だと考え、偶々近くにいた俺に話しかけたらしい。
その日はちゃんと普通の良ゲーを紹介して帰った。
一ヶ月後、ネットで大きな話題になっているクソゲーを買いに来るとまたリオと会い、ゲームを紹介する。
さらにその後もゲームショップで定期的に会うようになり、毎度会話をするくらいの仲になった。
ある日、いつも通り良ゲーを紹介しようとしているとリオから質問された。
「そういえば、会う度にゲームを紹介してくれるけど、貴方はいつもどんなゲームをしているの?」
「俺?俺はクソゲーだな!」
「クソゲー?私がいつもやっているゲームとは違うのかしら?」
「おう、俺から言わせて貰えば、クソゲーとは「理不尽」だな。」
プレイスキルだけではどうしようもできないもの、ストーリーやバグ、ゲームシステムなどなど……そう言った悪しき点を沢山積み重ねられたのがクソゲーである。そう説明するとリオは少し考えてから
「私もやってみて良いかしら」
「……
「ええ。
そう言って、俺と一緒にクソゲーをやり始めた。
その日からリアルだけじゃなくゲームでも話すようになり、今でもその関わりが続いている。
「久しぶりに貴方達と会って話せるだけでも嬉しいわ」
「……なんかそう言われると照れるな」
『釣りフィッシング』にログインしたリオンはこっちが照れるような台詞を言いながら久々の雑談をし始めた。
「最近Sinaはどうなのかしら?後輩の教育にも力を入れ始めたってこの前言っていたじゃない」
「サンラクに仕事もゲームと同じで連携プレイが必須だと言われてね。
全て私1人に頼り切りになってはいけない。そうしないと私が卒業した後、風紀委員会がまともに動かなくなっちゃうって考えたの」
「1人で鎮圧も書類仕事も全部やっていると心が壊れちまう。いくら身体が最強だとしても、心まで最強だとは限らないからな。それでSina氏が傷つくのは悲しいし」
Sina氏はキヴォトスで最も優しい人だと思っている。そんな大切な友人が過労で倒れたとか聞きたくない。
「……やっぱりサンラクってそういうとこあるわよね」
「えっ、どういうこと?」
「Sina、これこそがサンラクよ。諦めなさい」
「えっ?えっ?……そうだリオン!俺やっとウェザエモンに勝ったんだけどさ」
「あっ誤魔化した」
お黙り!あとこれは昨日からリオンに見せたいと思ってたんだよ。
「勝利報酬としてロボットを手に入れたんだけど見てみな──「見るわ。いつうちに来れるかしら?」うわすっげえ食い気味」
「半年前に録画して見せてくれた騏驎は素晴らしかったもの。そのロボットも絶対にかっこいいわ」
こいつ…!?なんて純粋な目をしているんだ!?でも規格外エーテルリアクターを修理してからじゃないと見せられないんだよな……
「リオンが来る前に話していた2年前からずっと取り組んでたものってもしかしてそれのこと?もっと詳しく聞かせてくれない?」
「おう!今日はそれについて話そうと思ってたんだよ!まずは断風からだな。あれは………
「んー……わちぁ「名匠」ではあるけんど「古匠」にゃあなっとらんけ、これを直すことは難しいの」
次の日、俺は規格外エーテルリアクターを直せる可能性が高いビィラックに話を聞きに来ていた。
「お前でも難しいのか……それじゃあどうやったら古匠になれるのか?」
「そう簡単に言うんじゃない。まぁオヤジに頼るわけにゃいかんからなぁ」
古匠になれればビィラックの鍛冶技術も大きく向上するだろうし、何とかよい返事を返して欲しい。
ビィラックは少し考え込んだ後、俺に自分の考えを話し始めた。
「……よし、それじゃわちがワリャに必要なもんを教えちゃる。準備は良いけ?」
そう言われ俺はすぐにインベントリからメモを取り出して「おう!」と気合いを入れて返事をした。
「うむ、良い返事じゃ!ええけ?「古匠」になるにゃあな、二つ必要なもんがある」
「一つは神代の遺産である「
「そしてもう一つ、オヤジ曰く『マーリョークウンヨーンユーニット』っちゅうもんが必要らしいんじゃ」
うん?マーリョークウンヨーンユーニット?
まーりょーく……うんよー……ゆーにっと……まりょく、うんよー、ゆにっと
「……なぁビィラック、それってもしかして『魔力運用ユニット』じゃね?マーリョークって何だよ、キヴォトスにありそうな名前しやがって」
「………………………」ゲシッ
いてっ脛を蹴るんじゃない。HP結構減ったんだぞ、こっち見なさい。
「と、ともかくじゃ!とりあえずワリャがメモしたもんが必要なんじゃ!
まぁ、ワリャのことじゃ。わちが知らんうちにもう用意できてそうじゃがな」
「おう、
格納鍵インベントリアから「規格外武装:双銃型【カストル・ポルクス】」と「規格外武装:長銃型【サジタリウス】」を取り出してオブジェクト化させる。直方体の金属塊のような見た目をしているが、触れてみるとエネルギーが流れ始めて銃の形に変形する。
「……本当にできとるとは思わんけ。どれどれ……うむ、こんな新品のようなもんなら十分じゃな」
「それならよかったぜ。でもなぁ……」
問題は魔力運用ユニットの方だ。何処にあるのか見当がつかない。そのことを伝えてみるとビィラックはなんとなく予想ができたらしい。
「ワリャが住んでいるキヴォトスにゃ「廃墟」っちゅうところがあるじゃろ?そこはどうなんじゃ?」
「あー、他に何も思いつかないし、行ってみるのもありだな。しかも今は連邦生徒会はてんやわんやの状態だぞ。ワンチャンバレない」
「よし、エムルを呼んできい!今すぐ行く準備じゃ!」
よっしゃあ!それじゃ次の目的地は廃墟だ!
「それはそれとして武器は修理していくけ。はよ出しい」
あっはい、俺はエムル呼んできますね。
廃墟。そこは連邦生徒会長が立ち入りを封鎖している場所で曰く「キヴォトスから消えて忘れ去られたものが集まる、時代の下水道見たいな場所」らしい。
……なんかリオがそれを教えてくれたとき凄い不服そうな顔をしていたな。しかし…
「まさかリオが廃墟探索のために力を貸してくれるとは思ってなかったぜ」
リオはミレニアムの生徒会であるセミナーの会長だ。忙しいはずなのに仕事を増やしてしまうのは気が引ける。
「私と貴方の仲じゃない。それに、今度見せてくれるロボットの起動に必要なものがあるかもしれないんでしょう?尚更手伝わない理由が無いわよ」
「小さくて可愛いですわ!」
「落ち着きぃエムル。……しかしなんじゃこれは」
「……その格好に突っ込んだ方が良いのかしら?」
「触れないでいてくれると助かる」
半裸にもふもふの喋るマフラーとマントを着ているいるような格好をしているよう俺、小さなドローンで着いてきているリオという異色すぎるメンツで歩いている。不審者とかはあまり気にしないでおこう。
「それで、探し物が何処にあるかは見当がついているの?」
「全然無い!此処にあるかもというアバウト過ぎる情報で訪れたからな!」
「着いてこなかった方がよかったかもしれないわ」
「悪いとは思ってるぞ……まぁ着いてきたということはお前も俺のパーティーに入っている。ほら、第一陣だ」
前方から大量のロボット兵が歩いてくる。その数一、二、三……とりあえず沢山!
インベントリから修理した水晶でできている鞘に収まっている太刀、英雄「膝丸」を取り出して構える
「全員戦闘準備!」
「はいなっ!」「おうよっ!」「了解よ」
「よし、それじゃあチーム『ルインズ』出陣!」
「それはそうとこれに戦闘機能がないから私はサポートに徹さして貰うわね」
「あれにアタシの魔法が通じないと思いますわ!」
「わちは一撃の威力は高いけんどさすがにあの数はきついけぇ」
「嘘だろ」
小ネタ
リオンがハマっているゲームは格ゲー。現実でも同じ動きができるんじゃないかと閃き、やってみたらキヴォトスフィジカルでできちゃった人。そのせいで銃撃戦が起きても前線で全員なぎ倒せるくらい強化された。
Sinaがゲームできるくらい余裕が生まれたらハマるゲームは弾幕ゲー。もう少ししたら高火力高耐久のくせに相手の攻撃全部避けて一掃するバケモノが生まれる。