クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~デバステイター~   作:Mr.エメト

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鮮血の拳

"マナ"。

それは人類が進化の果てに得たとされる、目に見えない万能物質。

マナによる技術発展により戦争、貧富の差、環境問題が消滅したとされる。

ミスルギ皇国のマンションのある一室にて。

 

「マナが・・・無くなっている!?」

 

彼の名はリュガ・黒鋼・ホクト。

母と父は行方不明、独りで生活していたが、マナが使えなくなってしまった。

これは女性にしか発生しないはずなのにどうして?

呼び鈴が鳴らされ、心臓がドキッとするが深呼吸し、ドアを開ける。

 

「よお、遊びに来たぜ」

 

4人の友人だ。

それぞれ、シュージ、テンゲン、ゼノン、ニックという名前だ。

 

「あ、ああ・・・いらっしゃい」

 

「顔色が悪いがどうかしたのか?」

 

「連絡の一つ入れてなくて、驚きましたか?」

 

「大丈夫というわけでもないな・・・。皆に相談がある」

 

4人の友人は首をかしげるが、俺は腹を括って告白した

 

「マナが使えなくなった!?」

 

「おいおい、本当かよ!?」

 

テンゲンとシュージが驚く。

 

「でも、女性だけしか発生しないのに、どうして・・・」

 

「・・・解らん。だが、俺は確実にノーマとして認定されるな・・・」

 

"ノーマ"。

マナによる干渉を全く受け付けない人間を指す。

マナを扱えないかわりにマナによる拘束も受け付けないため、犯罪を犯してもマナでの捕縛ができない。

つまり、マナの崩壊を招く危険分子。

扱いは酷く、アルゼナルという場所に収容されるという(ゼノンが情報を仕入れたが、どうやったか不明・・・)

 

「ノーマに認定されて、社会から隔離、非人道的な扱いするなんて酷すぎると思うけどな」

 

「いくらマナのおかげで世界が良くなったとしても、裏側は酷い事をしているね」

 

そう、マナが使えなくなったものはノーマという烙印が押される。

差別がないのはマナが使えるもの限定だ。

 

「けどな、俺は例えマナが使えないリュガでも親友だ」

 

「うん、一緒に遊んだ仲じゃないか、気にしないでよ

 きっと、もう一度、マナが使えるようになるかもしれないしさ」

 

「すまない、皆・・・」

 

「気にするな。ニックもそう思うだろ?・・・ニック?」

 

姿が見えない。まさかだと思い、外へ行くと警官隊がいる。

 

「・・・その男を捕縛しろ!!」

 

リュガを連れて行かせないとテンゲン、シュージ、ゼノンは抑えようとするが、逆に警官隊に抑えられた

そして、リュガも捕まってしまったのだ。

 

「おい、やめろって!!」

 

「彼は僕たちの親友なんです!!連れて行かないでください!!」

 

シュージとゼノンがそう言うが、警官隊の後ろにニックの姿が、まさか・・・

 

「ニック!!お前が警察に連絡したのか!?」

 

「だ、だって!!リュガは危険なノーマなんだろ!?危険な奴を野放しにできないじゃないか!!」

 

ニックの言葉にリュガは愕然とした。

信じていたのに!!信じていたのに!!信じていたのに!!信じていたのに!!

裏切られた!!裏切られた!!裏切られた!!裏切られた!!

何かが外れ、怒り、憎悪、殺意、破壊が溢れ出した。

取り押さえていた警官たちを力尽くで跳ね除けて、俺を貶めたニックに腹部目掛けて殴り―――貫いた。

拳を引き抜き、臓物、血、脊髄の一部がビシャビシャと音が響く。

次に人々が悲鳴と絶叫が響く。

その後は―――覚えていなかったが、一つだけ覚えていたことがある。

 

―――人間をコワシタという事を。

 

 

◆◆◆◆

 

 

手が動かない。真っ暗で視えない。。

ここが、死後の世界かと思っていたが、突然、光が溢れる。

目を開けると眼鏡をかけた女性がいた。

 

「ナンバー130505、男性ノーマですか」

 

「・・・ここは何処なんだ」

 

「此処はノーマの収容所であり辺境の軍事基地アルゼナルです。

 私は此処で監察官担当のエマ・ブロンソン以後はお見知りおきを」

 

「・・・ああ、そうかい」

 

ぶっきらぼうに話す。

エマは片眉を上げて見下している。

 

「ノーマとなったお前はもう此処で戦って生きる道しか残されていないのだからな」

 

エマの言葉に付け足す様にいかにも高圧的な女性が現れる

 

「アンタは?」

 

「私はアルゼナル総司令官のジルだ。此処では私の命令に従ってもらう他ないのだよ」

 

「だろうな。どのみち俺は人間を一人殺してしまったからな・・・。帰る場所もないか」

 

その言葉を聞いて、エマは少しだけ驚く。

 

「今、人を殺したと?」

 

「・・・親友だった男に裏切られ感情が溢れてな。

 この拳で腹を貫通して、掌が真っ赤なに染まったんだ

 処刑されかとおもったが、こんな所に送られるとは運が良いのか悪いのか」

 

「・・・それは、お前がノーマだからだ。

 殺人鬼だろうともノーマである以上、ドラゴンと戦わねばならん。

 それに貴重な男性だから、処分するわけにもいかないからね」

 

ジルはそう言ってエマと共には部屋へを出ていく。

しばらくして、女性の悲鳴が聞こえた、拷問されているのか。

 

「・・・どうなるのかね。俺の人生は・・・」

 

マナが無くなったうえ、人殺しという烙印が押された。

だったら、決まっている、ドラゴンを全て駆逐するまで。




今作の主人公は恐ろしい履歴を考えました。
アニメ通りの展開になりますから、他の作品よりも更新頻度は遅いですが、頑張って執筆します。
批判・中傷コメントはご勘弁を・・・。
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