クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~デバステイター~   作:Mr.エメト

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アンジュとタスクとリュガ

次の日。

ヴィルキスを修理ができるということで、男は早速、作業に取り掛かっていた。

 

「貴方、マナが使えないの?それにどうしてパラメイルの事を知っているの?」

 

アンジュの問いに男は険しい表情をする。

 

「・・・俺はタスク。ただのタスクだよ」

 

そう言って、男――タスクは整備を続ける。

 

「直せるの?」

 

「此処にはよくバラバラになったパラメイルが流れ着いてくるからいじっている内にね」

 

「へえ・・・」

 

タスクと一緒にヴィルキスの修復作業を手伝うアンジュ。

彼女は不意に自分を見失いかけたが叱責したリュガと自分の事を助けてくれたタスク。

アンジュの心の中で少しずつだが、凍てついた心が溶けていくような気がしてきた。

 

 

◇◇◇◇

 

 

その日の夜―――。

浜辺で寝転んでいる二人。

無人島で楽しく日々を暮し、互いに打ち解けたようだ。

 

「空なんてずっと見てなかったから・・・綺麗・・・」

 

アンジュは空を見て星を眺める。

タスクが顔を赤くして。

 

「君の方が綺麗さ」

 

アンジュは少しドキッとする。

良い雰囲気になるが、タスクはアンジュを押し倒すが、静かにしろというサインをする。

フッ、夜空にとなにかが見える。

 

「・・・凍結されたドラゴン?」

 

二人は凍結されたガレオン級ドラゴンが輸送されていくのを目撃していた。

そこにスクーナー級ドラゴン3匹が襲撃、輸送ヘリは反撃するもむなしく全て撃墜されてしまった。

ドラゴンを輸送していた機体は全滅し、この島の奥へと墜落した。

タスクはアンジュの手を引っ張って逃げようとしたが、目の前にスクーナー級ドラゴンが落ちて来た。

先程の戦闘でボロボロだが、二人を睨み襲い掛かってくる。

 

「パラメイルを今すぐ、直して!!」

 

「解った!!」

 

二人はヴィルキスがあった海岸へ向かう。

アンジュはナイフを構えて、ドラゴンに立ち向かおうとする。

ドラゴンはアンジュに喰ってかかろうとするが、翼で弾かれてナイフを落としてしまう。

 

「これを!!」

 

タスクはアサルトライフルをアンジュに投げ渡し、キャッチする。

急いで直さなければアンジュが喰われてしまう、焦ってしまうが落ち着いて修理を進める。

アサルトライフルを撃ち、牽制するがドラゴンの尾で弾かれてしまう。

喰いにかかろうとするが、アンジュの指輪が光、ヴィルキスが銃を持っていた手が動きドラゴンへと発砲する。

不意をつかれたドラゴンが怯み、アンジュはこの機を逃さずドラゴンに攻撃を加えようとするが―――。

目の前に黒い機体が現れ、ドラゴンを蹴り飛ばし、チェーンソーで心臓を突き刺す。

 

「よぉ、楽しいバカンスのようだな、アンジュ?」

 

「その声・・・リュガ!?」

 

「男がパラメイルに乗っているのかい?」

 

 

◇◇◇◇

 

 

朝日が昇りはじめ、一筋の陽光が照らす。

スクーナー級ドラゴンの死体は海に攫われ、流れていく。

三人はその光景を静かに見守っていた。

 

「仲間を助けようとしたんだ。帰りたかったんだね、自分達の世界に・・・」

 

「ドラゴンはただ、人間を喰らう様な連中かと思ったが、仲間意識があるのか・・・」

 

「・・・リュガはどうして、ここに?」

 

「お前とヴィルキスの捜索していたところ、

 輸送機とドラゴンが戦闘して島に落ちたの見て来たわけだよ。

 しかし・・・いつから、彼氏持ちになったんだ?」

 

彼氏という言葉にアンジュは顔を赤くし反論する。

 

「そ、そういうわけではありません!!」

 

「はいはい。

 じゃあ、俺は救難信号を出して位置を知らせておくよ。

 別れぐらい、二人っきりにしておくよ。

 ・・・キスぐらいしておけよ?」

 

「違います!!」

 

顔を赤くして怒るアンジュ、リュガは涼しそうな顔でプルートに乗り込んで救難信号を出す。

アンジュは深く息をついてタスクの方を向いて決意する。

 

「私、帰るわ。今はあそこしか、私の戻る場所はないみたいだから・・・」

 

「うん、お別れだね」

 

タスクが頷くが、アンジュはタスクの襟元を掴み、顔を赤めて言う

 

「いいこと?私とあなたは何もなかった。

 何も見られてないし、何もされてないし、どこも吸われてない。

 全て忘れなさい!!いいわね!?」

 

「わ、解った・・・」

 

二人のやりとりにリュガは笑いを押し殺している。

アンジュは優しく微笑み自分の名前を名乗る。

 

「アンジュよ、タスク」

 

「良い名前だよ。またいつか・・・アンジュ」

 

「・・・ところで、あの黒いパラメイルに乗っている人は?」

 

「彼はリュガという男性のノーマよ。少し説教が五月蝿いけどね」

 

アンジュの言葉を聞いて、リュガとプルートを見るタスク。

しばらくして、サリアたちが到着し、アンジュとヴィルキスを回収する。

リュガはタスクの方を見てから、機体に乗り込み後を追う。

 

 

◆◆◆◆

 

 

タスクは荷物を持って墓標を後にする。

自分の隠れ家にはパラメイルの様な機体が置いてあり、二枚の写真を見る。

幼いタスクと両親と煙草をくわえた男性とおっとりした女性が写っている。

ゴーグルをつけ、機体を駆り無人島を後にする。




今回で原作、第五話は終了~。
原作の第四話と第五話は戦闘が少ないから、オリ主の影が薄い気がする・・・。

第六話と第七話は執筆中ですので、いつ投稿できるか解りませんができるだけはやく投稿します。
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