ドス鳥竜として生きる 作:神袋
補足すると「」内が実際に喋っている内容(はたからみればランポス達が鳴いている)。「」がついてなければドスランポスくんの心の中の言葉です。
また、最初に空白がついた段落はナレーションに近いもの。(この話の『他愛も無い会話ナンチャラカンチャラ』等がこれに該当する)
「ところでなんだけど」
「なんですか?」
「お前ら何でついてきたの?」
「あの群れが嫌だったから」
ゼルが答える。基本的に僕と会話するのはゼルで、ガノ、リンはあまり喋らない。ちなみにもれなく男だ(泣)。こんなところでも女と喋れないのかよ!
「そりゃまたなんで」
「あの群れのレベルが低いから」
そうなのか。といってもアベレージを知らないからあまりわからない。確かに三匹は他よりもみるからに優れていた。
「じゃああの群れは…」
「多分ボスが生まれない」
「ワァ……」
泣いちゃった!飛び出した時ちょっと後ろめたく感じてたけど意外に大丈夫?とか思ってたのに!とは言ってもあれからしばらく経つしもうダメか。うん!諦めよう!
他愛も無い会話(非情)を交えつつ水没林を進む。すると目の前に現れたのは垂皮竜ズワロポス。
「おっ、ちょうどいいね。君たちもお腹空いてるでしょ?」
問いかけると全員が頷く。まあこの程度なら作戦も必要ない!ものどもかかれ〜!と1人芝居をしてる内にすでに狩り終えていた。こいつら優秀だね?誰が育て上げたんだろう?さぞかっこいいんだろうな。
「お疲れさま」
労いの言葉を掛けて、さあいただこう!もう生肉にも慣れたね!うまい!……わけでもない。まあ血の味しかしないし味気ないのは仕方ない。さったと食べよう。それにしても観光はいいね!クソマップだけど景色がいい!謎遺跡だったりでかい滝だったりそそられるものがある!ほらみて、小山も陽気に誘われているみたい!登頂してこそ山男だよね!ひょいと跳べば登山完了!うぇ〜いw!
「お前らも来てみ!これすごく…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
弟子たちに声をかけた瞬間に小山は揺れ、そして立ち上がる。
「うぉっ!」
跳び退いて脱出したが何が起こった⁉︎山が動くわけ…あ、そうだここはMHの世界。水没林じゃ動く山なんてそう珍しくもないわけだ。答えが出た後すぐに弟子に指示を出す。
「ついてこい!逃げるぞ!」
「「「はい!」」」
戦う?そんなことするわけない。正直勝つ算段はあるが倒す意味もない。それに弟子を失うわけにもいかないから逃げるが勝ちだ!幸いノロマな奴だから余裕だろう。ほら、もうあんなに小さくなってる。弟子も三匹ついてきている。このままおさらば!
●
【逃げろ!】
「なんでぇぇぇぇ!」
本能さんもいってる!急げ!逃げるぞお前ら!
少し遡り………
ドボルベルクから逃げ切ったあと彷徨っていたところかなり大きな川の岸にルドロスの死体を見つけた。弟子共はさっき逃げる前のズワロポスを僕に配慮したのかあんまり食べてなかったから食事を再開しようとしたところだけど、何故ルドロスの死体がこんなところに?水没林の川といえばチャナガブルとガノトトスだけど、あいつらは丸呑みするだろうし…。
「…‼︎お前ら!逃げるぞ!」
遅かった。死体があるということは大型モンスターが付近にいる。水没林であることを踏まえるとナルガクルガかその亜種が潜んでいるかもと思った時には既に罠にハマっていた。最悪だ。よりにもよって水没林の
荘厳な雰囲気はまさに王。濡れた体躯に雷が迸り、真紅の瞳が肆蒼の蜥蜴を見下す。
「っぶない!」
そんなに速いか!海竜種とはいえ陸上特化の体を唸らせながら弟子共々殺そうと追跡して来る!思えば自分のミスだ!あんなわかりやすく隙を見せるような指示をした…。って後悔してる場合じゃない!今は生存最重視!あいつの運動能力は弟子の速度に肉薄してる!木々の隙間を縫うように撹乱してこれだ!どうにかして撒く算段を_______っ!嫌なものが見えた。崖だ。おそらくかなり高い!今すぐ方向転換しないと追いつかれる!
「総員!右へ!」
森に入った!あいつにはこっちが見えてない!ならいける!逃げ切れる!よし!森を抜けたしこのまま…
「あっ」
結果論だが、選択を間違えた。ここにも崖がある。左を見ると崖の終わりがあった。もしかしなくても誘導されていたんだ。この袋小路へと。あの撒き餌に食いついた時からここまで。弟子も追いついて僕と周りを見るないなや自らの状況を察したようだ。木々の倒れる音も近づいてきた。
【逃げろ!】
本能さんも警鐘を鳴らしている。思えばこいつ、具体的な指示を出さないんだよな。アバウトに【逃げろ!】としか伝えてこない。でも腐っても本能。生物ならこの強制力には抗えない。命が関わる今なら尚更だ。
「付き合ってやるよ!このクソ野郎!お前らも付き合え!」
「「「わかった」」」
覚悟を決め、叫び、跳ぶ……いや、正確には飛ぶ。宙に舞うんだ。
「グギャア!」
ドスランポスとランポスの鳴き声が水没林の滝の音と共に響く。王は蜥蜴が落ちる様を見下し、フンと鼻息を荒らげて倒れた木々の上を戻っていった…。
割と勢いで書いてる節があるからめちゃくちゃかもしれない。
難しいものだけど、伏線もどんどん貼っていきたい。
話ごとの区切りはノリです。●は時間が経った、的なやつです