ドス鳥竜として生きる   作:神袋

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短時間で結構な人に見られててびっくりしました。
感謝感激


砂原で生きる②

首領に世話になっている日々で気づいたことがある。アピポス達の体格が妙にでかいと思ったら、種の特徴らしい。ドスアピポスは僕と同じくらいの大きさだけど、骨格はフロギィくんと同じなのでより頑強そうなイメージだ。

彼らの住む遺跡の壁画を見るに、人間よりも高さがあるっぽい。ドスなのになかなか大きいが、僕もタメ張ってるし、結構すごくない?

 

「ところで。いつ頃ここを発つつもりだ?」

 

快適すぎて出て行きたくない!首領の人が良くていつまでも甘えてしまう!ダメだと理解していても抗えないよこれには。壁画には全部見て回って飽きちゃったけどもね。でも、今日こそは首領に言いたいことがある。

 

「……一緒に行かない?」

「行かん」

 

正直期待はしてなかったし、ダメ元だったけど即答されるとちょっとガラスのハートが砕けちゃうなぁ。フロギィみたいに首領にも想いがあるんだろう。

 

「…うん。わかった。ならもうじきかな」

「…寂しくなるな」

「意外とそうでもないかもよ?」

 

転生者との別れは躊躇うとだめだ。この弱肉強食の世界で甘えるなんて本来ならしたくてもできやしないんだから。心を決めたのなら貫き通そう。そんなこんなで舞う砂の中、巣の外れにて別れを告げる。

 

「じゃあね!首領!」

「おう!またな!」

 

 淡白に、そして簡潔に交わし合い、久しぶりの4人旅が再開する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っべーなこれ。判断ミスったかな」

 

 砂塵吹き荒れる中、自身の下した決断に間違っていたと頭を回す。

 

どうやら出発すべきじゃなかったらしい。。半刻前くらいはいつもと同じ風が吹いていたのに。前から砂粒が飛んできて目も開けられない。部下の体を盾にして周りをみても濁った景色が広がるばかりだ。

 

「戻るか否かだな。道はわかるからどうするk…痛っ!」

「風向き変わった」

 

ん?おお、まるっきり逆に風が吹いている!これなら進めるかな。

 

「ボス。この風じゃ水飲めない」

「……そうじゃんか。砂入り水なんてごめんだね!」

 

ゼルに言われて気づいたが、水分補給が満足にできないなこれ。なら答えは一択だね。

 

 砂と対称的な色をした四匹は岩を目印にゆっくりとアピポスの巣へと帰還する。

 自分達が砂狗竜たちに渇望されているとも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソゲーすぎる!」

「がんばれ!お前が頼みの綱なんだ!」

 

 砂塵ブレスが着弾すると流砂が出現し、移動を制限される蜥蜴達に古の龍が襲いかかる。一回り大きく、砂を纏い輝くクシャルダオラのような其は幅広い尾を打ち付け、飛びかかり、廻る。黒い蜥蜴が数匹うずくまり、其は吼える。圧倒的な個を魅せつける存在____ネフ・ガルムドは己が本能に従い、達するために力を振るう。

 

戦況は悪くなる一方だ!巨大な群れのエリート達が次々と倒れていく!少しずつ消耗させることはできているけどこっちがもたない!骨格を見るに古龍種!もしかしなくてもアピポスの信仰対象!壁画のあいつか?突破口が今にも閉まりそうだ!

 

 砂嵐の中、仲間がそこにいると信じて其を囲む蜥蜴。蒼く体を煌めかせ構える龍に黒蜥蜴がそれぞれの部位へと一斉に喰らいかかる。平尾を荒々しく振り引き剥がされ、両翼に負荷を与えても其の意識はリーダーに向けられる。

 

くそったれが!子分がどんどんやられていく。あいつ(ドスランポス)の連れは無事なようだがうちのは避けられねぇ。耐えれもしねぇ。俺とあいつを常に警戒しているな……。外見から察するに壁画の神様はこいつらしい。どうにかして弱点を探らねぇと……ん?

 

「おい!尻尾を狙え!」

「…?なんで!?」

「いいから狙え!」

 

首領が急に言い出した。疑問符が溢れてくるがそんな暇はない!弟子共と狙う!

 

 砂狗竜の大長が吠えると刹那、阿吽の呼吸で尾を狙い始める青四爪。二匹の長がが挟むように陣取り、其の意識を散らす。素早くしなる尾を仕留めるべく連携する青爪達は一瞬のズレもなく脚を打ち付ける。自由を失っている間に巨爪の一閃が降り注ぐ。その一撃は吸い込まれるように先端の硬い結晶に命中し、破壊した。

 

「これでいい!?」

「上出来だ!よく砕いた!」

 

実は輝いてる結晶と目があって、そっちに軌道がずれちゃったけどこれでいいっぽい!

 

「で?どうするの!」

「食え!」

 

え?食うの?嫌だよ!……って文句ペーペーしてる場合じゃないか。よし!

 

 一瞬の躊躇の末、結晶の破片を口に入れた長は憤る龍に狙われる。龍が首を曲げたその瞬間、その顔に大長の圧縮砂弾が牙を剥く。大きく怯む其は苛立ちを露わにすると、周りの遺跡と酷似している柱を地面から顕現する。柱は蒼く輝きながら蜥蜴達を跪かせる為にその質量を砂原に響かせた。

 

何故か怯んだ。どうして?今までは意に介さずに暴れる限りだったのに。多分だけど首領はその理由がわかってそうだ。ともかく効かせられるなら畳み掛ける!弟子共に教えた連携を活かす!

 

 長の後ろに一列に並び、龍の顔へと四連撃。手痛い連打から逃れようとするが、翼に痛みがある事に気づく。通じなかった小さな牙が龍の翼に傷を与えたのだ。その間にも蜥蜴達は攻め立てる。宙に逃げることも叶わずに囲まれた龍は一際蒼い結晶を背に相対する長を見て、生き残る希望をその目に宿す。自らを強者と自覚する龍は冥府を否定するが如く唸り、挑んだ。

 

どうやら俺の方に用があるらしい。ならここで決めてやろう!弟子共を壁にして地面と垂直に跳ぶ。ロアルドロス戦の決め手を改良したこれが最高火力!これでどうだ!

 

 目の前の敵に(絶望)を与えんとする竜と、その()にある(希望)を見据える龍は軌跡を交差させ、止まる。一方は回りながら墜落し、一方は走る勢いそのままに崩れ落ちる。もし天上の存在がいたとするなら、この戦いの結末に頷くであろう。それほどまでに因果とは残酷な物だ。どんな因果であれ、戦いに勝利したのは紛れもなく竜の群れであった。

 

 

 

 

 

天高くに浮かぶ気球は急変する天気を観測。その因果と異常を古龍観測所はノートに書き留めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




戦闘シーンはナレーション多めの方が(個人的に)違和感なく進められるからその路線でいこうと思います。

大体のわかんない単語はWikiにのってるので見てみるといいかもしれない。
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