渡我被身子は雄英入学にあたり、一人暮らしを始めています。
また、渡我被身子の「個性」について拡大解釈、都合よく描写してます。
エピソード:ヒーロー科1年A組、渡我被身子です!
いつも一緒だったけど今は隣にいない二人
4月、雄英初日。校門の前で、大きく息を吸った。
「ここが……あたしのスタートライン!」
ずっと目標にしていた場所。
ここに来るために、必死に頑張ってきた。それなのにーー
「被身子ちゃん、絶対受かるよ!」
そう言ってくれた声が、今日はいない。
「……ふぅ、しっかりしなきゃ」
自分で自分を鼓舞する。
一緒に登校してくれる出久はいない。背中を押してくれる手も、今はない。
だけど、胸にはちゃんとある。
“あの人が信じてくれた私”が、ここにいる。
「いってきます、出久くん」
教室にてーー
「……はぁ」
クラスメイトは、みんなすごく個性的。派手な個性。かっこいい個性。
あたしの個性は「血を飲んで変身」なんて、正直ヒーロー向きじゃない。
でもーー
「大丈夫だよ、被身子ちゃんの個性だって、絶対誰かを助ける役に立つんだから!」
そう言ってくれた出久の声が、今も耳にこびりついてる。
「あたしは、血を飲むだけの変な女じゃない。ちゃんと“ヒーロー”になるんだ」
机に座って、こっそりリュックに忍ばせた小さなメモ帳を取り出す。
出久と一緒に作った、ヒーローノートの被身子バージョン。
表紙にはーー
『出久くんに見せるためのヒーローノート』
ふふっ、ちょっと重いかも?でもいいの。
だって、あたしは「出久くんに自慢できるヒーロー」になるために来たんだから。
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エピソード:雄英の試験を受けにいく出久くん!
被身子が入学して、一年近くがたち、久しぶりに出久に会う被身子
入試当日、早朝、緑谷家玄関。
まだ朝日が昇りきらない時間に、制服姿の被身子は玄関の前に立っていた。
風は冷たい。でも、胸は熱かった。
(会える……ようやく)
年末年始も帰らなかった。寂しかったけど“ヒーロー”になるためだから。
「自慢できるヒーローになる」って誓った。だから、もう半端な甘えは見せない。
ーーそう決めてたのに。
玄関の扉が開き、久しぶりの緑谷出久の姿。
その瞬間、涙があふれそうになった。
(あれ?なんか、結構身体つき変わった?)
小さな頃はいつも同じ目線で、どちらかといえばひょろひょろだった。
でも今は、少しだけ背中が大きくなってる。
(…すごい、頑張ってたんだ)
もう走り出していた。
玄関先に立つ出久を見つけた瞬間、言葉なんていらなかった。
「出久くん!!」
ガバッ!!
「わっ!?うわぁぁ!!」
彼の胸に飛び込んで、思いっきり抱きしめる。
強く、強く。
「会いたかったぁぁ!!もう、ずっと会いたかったんだから!!」
涙混じりの声で叫ぶ。それまで抑えてたものが、全部溢れ出す。
「ちょ、ちょっと被身子ちゃん!?ここ玄関……!」
「うるさい!このくらい許してよ!!」
久しぶりの感触。
出久の匂い。
全部が懐かしくて、愛おしくて、離れたくなかった。
「のんびりしていると試験に遅れるわよ!」
玄関内から、引子の声が飛ぶ。
「は、はいぃ!!」
2人してピシッと立ち上がる。
「もぉ、久しぶりに会えて嬉しいのは分かるけど…!」
「えへへ、ごめんね、おかあさん。」
「でも、本当に久しぶりねぇ。成長したわね」
どこか嬉しそうな引子の目に、被身子はちょっぴり照れながら笑った。
試験に向かった出久を見送って
本来、試験に関係ない被身子が校内にいる必要はない。
でも被身子には、「医療ヒーローとしての訓練」の一環で応急手当の治療者と“不足分の血液提供者”として待機する役目があった。
試験中に負傷した中学生たちの応急措置をし、必要なら即時変身して血の提供をする。
リカバリーガール直伝、さらには「個性」伸ばしにより新たに身に着けた“血の読み取り”を活かすために彼女はここにいる。
「血は、全てを知ってるからね」
試験はどうやら出久が受けている区画でなかったのか被身子は出久を見かけることなく
内心、心配不安残念がりながらも自分の役目として負傷した人たちの治療を行っていった。
担当区画の手当てを終え、内容をリカバリーガールに提出すると校門で出久をまつ。
少し待つと試験を終えた出久が見えた。その姿を見つけて、また走り寄ろうとしたその時ーー
(……ん?)
被身子の目が鋭くなる。
服の袖口に滲む血。それだけなら、戦った証で済んだ。
でも、血の“匂い”が違う。
外傷からの血じゃない。内側から、弾けるように破れた血管の匂い。
「出久くん、ちょっと!」
袖を捲ると、リカバリーガール先生が治療したであろう形跡と、外傷でないだろう痕。
「な、何これ!?外からの怪我じゃない、これーー自分の力で身体を壊してる?」
その一言で、出久の顔が強ばる。
「……なに、使ったの?」
「それは……今はまだ……言えない」
「なんで!?どう考えたってーー」
「大丈夫だから!本当に!ただ…」
「ただ?」
「いつか、ちゃんと話すから。それまでは、待っててほしい」
「……出久くん」
あんなに信じ合ってきたのに、隠し事をされるなんて。胸の奥がちくっと痛んだ。
だけどーー
出久の目は、迷っていない。
何か、大きなものを背負った目をしている。
(出久くんは、ヒーローになろうとしてる)
ならば、信じるしかない。
「わかった。でも、無茶は絶対ダメ。無茶してもいいのはーーあたしが隣にいる時だけだから」
「……うん、ありがとう、被身子ちゃん」
2人は並んで歩き出す。
懐かしい“隣にいる”感覚。でも、同時にどこか“見えない壁”も感じる。
被身子は、笑顔の奥で少しだけ不安を抱えながら、
「大丈夫。だってあたしがいるんだから」と自分に言い聞かせた。
“どんな秘密も、いつか全部話してもらうんだから”
そう心に決めながら。
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エピソード:一緒に見た、夢のスタートライン
合格発表の通知が来た日
あれから、出久くんは突然「個性」に目覚めたのだと教えてくれた。
ーーおかあさんにはそれで通したみたいだったけどわたしにはウソだとすぐにわかった。
ずっと一緒にいてずっと君のこと見てたんだよ?わからないわけないじゃん。
「今はそれで納得してあげるけど…絶対に話してもらうからね。」
その言葉に出久くんは噛みしめるように頷いてた。
けれど、今日は別のことのほうが重要。
出久の前には雄英からの合格通知の手紙が置いてある。
「出久くん!ほら、早く開けようよ!!」
「あ、うん、ちょっと待って……!」
緊張で手が震える出久を、被身子が横からぐいぐい押す。
「大丈夫だよ!出久くんなら絶対受かってるって!」
「でも、もしダメだったら……」
「ダメなわけないでしょ!!」
「そ、そうだよね……!」
出久は震える指で、合否通知の手紙を開く。
突如として映像が投影され、そこには画面に映るオールマイト。
「わーたーしーが投影された!!」
「えっ……!?オールマイト!?」
驚く出久と被身子。
「え、なにこれ、特別仕様!?やだ、めっちゃ豪華!!」
被身子は目を輝かせる。
「すごいよ、出久くん!オールマイトが直接言ってくれるなんて!」
けれどーー
被身子は“違和感”を覚えた。
(なんか……変)
普通、こういう合格通知の映像って、決まったスクリプトを読むはず。でもオールマイトは、妙に“個人に向けて”話しかけてる。
「こいよ!ここが君のヒーローアカデミアだ!」
(……これ、ただの合格発表じゃない)
ヒーローオタクの影響を受けて自身も片足を突っ込んでいる被身子は知っている。
オールマイトは“万人に平等なヒーロー”であり、誰か特定の個人に肩入れするタイプではない。
なのにーー
まるで、出久個人に特別なメッセージを送っているような言い方。
(……なにか、変だよ)
出久のリアクション
「やった……やったぁ……!!」
膝から崩れ落ちる出久。涙をこぼしながら、拳を握りしめる。
「僕……僕、雄英に受かったんだ……!!」
その姿は、心の底からの喜び。被身子も、思わずもらい泣きしてしまう。
「おめでとう、出久くん!!」
「ありがとう……ありがとう……!!」
ぎゅっと抱きしめ合う2人。
でも、喜びの裏に残る違和感。
被身子は、ずっと胸の奥に引っかかるものを感じていた。
(オールマイト……なんで出久くんにだけ、あんな話し方したの?)
普通、合格発表ってもっと事務的なものじゃないの?少なくとも自分の合格通知はもっと淡白なものだった。
まるでーー
“何かを知ってる人”が、“知ってる相手”に送るメッセージみたいだった。
(それに……)
試験後に見た、“自分の身体を内側から壊す傷”ほどの力を秘めた目覚めたばかりの「個性」。
あれと何か関係がある?
(出久くん、何を隠してるの?)
それでも今日は祝福を優先する。今日はそれを問い詰める日じゃない。
今日は、出久くんが夢の第一歩を踏み出した記念日だ。
(いつか、ちゃんと話してくれる時がくる。その時まで、あたしは“ヒーローとしての先輩”としても、“出久くんの彼女”としても、見守るんだ)
リビングにいる両親へも報告へ駆け出す。
すぐに緑谷家は賑やかになりお祝いが始まる。
でも、その笑顔の裏で、被身子の瞳は“何か”を探るように鋭さを増していた。
(ヒーローとしても、恋人としても、見逃すつもりはないからね)
「おめでとう、出久くん」
その言葉には、心からの祝福と、真実を必ず知るという静かな決意が込められていた。
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エピソード:そのヒーローは、身体の嘘を見抜く
入学式前にオールマイトが教師になるということで先に在校生へ挨拶をする
入学式前日。
新入生が入る前に、在校生に向けた“オールマイト特別挨拶”が行われた。
No.1ヒーローが自分たちにエールを送る機会。
合格通知にあった出久への言葉を頭の隅に置きつつも被身子は、もちろん誰よりも楽しみにしていた。
「いやー、本物のオールマイトに会えるとか最高すぎ!」
同じクラスの友人と並んでワクワクしながら体育館に集まる。
いざ登壇、しかし違和感。
オールマイトが現れた瞬間、体育館全体が歓声に包まれる。
だけど、被身子だけは——息をのんだ。初めて生で、これだけの近さで見たからの違和感。
(……ん?)
「プルスウルトラー!!」
決めポーズ、バッチリ笑顔、豪快な声。
“いつものオールマイト”。
でも、何かが違う。
(身体の動きが変だ……)
笑顔を作るタイミング。胸を張る姿勢。マントの揺れに対する腕の動き。
一つ一つが、妙にズレている。
(力を入れるべき筋肉に力が入ってない…?)
血と身体が教えてくれる“嘘”。
今までリカバリーガールの元で血と身体の関係、医療技術だけじゃなく、個性の暴走や傷の解析、救急対応まで幅広く徹底的に学んできた経験と血に対する「個性」故に見える”嘘”。
血の流れ。筋肉の使い方。皮膚の微細な震え。
それらが示す“健康”と“無理”の違いを、被身子は見抜ける目を持っている。
(これ……身体が動きを拒否してる)
その瞬間、背筋がゾクリとした。
(“無理して作った形だけのオールマイト”だ)
挨拶が終わった瞬間、被身子は廊下を駆けた。
向かう先は保健室。
「先生先生!!ちょっと相談が!」
「なんだい、渡我。そんなに慌ててどうしたんだい?」
「オールマイトの身体、おかしくないですか!?」
ピクリ、とリカバリーガールの表情がわずかに動いた。
「……どうしてそう思った?」
「血流と身体を見てればわかります。無理してます。今のオールマイト、無理を身体に隠させてる……!あたし、先生の元で学んだからこそ、わかるんです!」
リカバリーガールは、小さくため息をついた。
「……そこまで見抜かれるとはね。少し来なさい」
保健室のカーテンの向こう
連れられた先、保健室のカーテンの奥。
そこにはーー
「ゲホッ……ゲホゲホッ……」
見る影もなく痩せ細ったトゥルーフォームのオールマイトがいた。
「……あれ?」
一瞬、被身子は誰か分からなかった。
でも、その目を見た瞬間、確信する。
「オールマイト……?」
「……参ったなぁ、さすがはリカバリーガールの一番弟子」
オールマイトは苦笑した。
「まさか、見破られるとは」
オールマイトは活動限界があることを話してくれた。
「でもね、オールマイト。あたし、もう一つ気になってることがあるんです」
「なんだい?」
「あの“合格通知”出久くんにだけ特別なこと言ってたんですよね?」
「……」
「それに、入試の日。出久くんの血を見た時、あれは“自分の力で身体を壊した”っていう傷だった。でも“個性の暴走”にしては不自然すぎる」
「……」
「出久くんに何をしました?」
問い詰める、かつ咎めるその眼光に、オールマイトもリカバリーガールも目を見合わせる。
「……そうだな。君は話しておこう。」
渡我被身子は真実を知る。
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エピソード:二人暮らし、始めます!
新生活と先輩風を吹かせる被身子
「学校も近いし、一人暮らし慣れた?」
と、引子が電話で聞いてきた。
「うん、大丈夫だよ〜。でもやっぱり夜はちょっと寂しいかも?」
「そうよねぇ……」
「でも、もうすぐ出久くんも来るから!」
「そうね、それなら安心だわ」
(……ん?)
電話越しのその言葉に、被身子は首を傾げた。
「え?安心?」
「ええ。だって出久ったら“被身子ちゃんと一緒なら安心だよ!”って言うんですもの」
「逆じゃない!?普通は親が“女の子と二人っきりで住むなんて!”ってなるでしょ!?」
「だってもうあなた、うちの娘じゃない。」
「……それは嬉しいけど!!」
出久の父も、「男1人より、被身子ちゃんが見てくれるなら安心安心」と笑っていた。
(……緑谷家、信頼厚すぎる)
そして、二人暮らしスタート。出久が引っ越してきた日。
段ボールだらけの部屋で、「ここが僕の部屋……いや、僕たちの部屋か」と照れながら笑う出久に、被身子はニヤリ。
「へへっ、ついに同棲だねぇ、出久くん♡」
「ど、同棲っていうか、ただの共同生活だから!」
「はいはい、そういうことにしときましょ〜」
新生活は、スタートから賑やかだった。
そして迎えた、雄英入学初日。
「うぅ…緊張する…」
新しい制服を着て、玄関でモジモジする出久。
「大丈夫大丈夫!あたしが先輩なんだから、ちゃんと案内してあげるよ!」
被身子も制服に身を包み、胸を張る。
「でも…クラスのみんなとうまくやれるかな…」
「大丈夫!!出久くんカッコイイもん!」
元気よく背中をポンと叩く。
「ほらほら、遅刻しちゃうよ!」
「う、うん!」
雄英の門をくぐる直前。ふと立ち止まって、被身子はくるりと振り返る。
「出久くん」
「な、なに?」
「クラスメイトとも仲良くね?でもあんまり女子と仲良くしすぎるとーー」
にこっ♡
「嫉妬しちゃうからね!」
「へ、へぇぇぇぇ!?そ、そんなこと言われても!!」
「ふふっ、冗談半分、本気半分♡」
頬を染めた出久の反応に大満足しつつ、「んじゃ先輩は自分の教室行くから!困ったらすぐ呼んでね!」と手を振って走っていく被身子。
「……すごいな、被身子ちゃんは」
出久は一人、校門の前で深呼吸した。
(僕も、ちゃんとヒーローになるぞ)
そう胸に刻んで、1-Aの教室へと足を踏み入れる。
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エピソード:血を知るヒーローは診れば何が起きたか大体わかる
保健室で特別授業を受けていた被身子のところに出久が訪れる
個性把握テストを終えた出久は、指を押さえながら保健室のドアをノックした。
(初日からやりすぎちゃった……)
ガラッ。
「失礼します……あっ!?」
そこには、いつものツインテールじゃない、髪をきっちり上にまとめた被身子がいた。
制服の上から白衣を羽織り、ゴム手袋をはめ、真剣な顔でカルテに目を走らせている。
「あれ?出久くん!?お疲れ〜!!」
「あ、被身子ちゃん!?その髪……」
「ああ、これ?医療モード用だよん。髪が落ちたりしないようにってリカバリー先生に言われてさ!」
「へ、へぇ……!すごい、なんかプロっぽい!」
照れる出久。
そこへ奥から、リカバリーガールがのそのそ出てくる。
「ずいぶんと賑やかだねぇ」
「リカバリー先生、1年A組、入学式に出てないって知ってました?」
「また、相澤だろ。全く、相も変わらず…」
「だよねぇ〜また相澤先生〜、って思ってた!」
「有名な感じなんだね……痛っ!」
指に走る痛み。被身子がすぐに手を取る。
ヒーロー科の先輩としての診察。
「どれどれ……うわっ、またこんなにして!」
「ご、ごめん……」
「ほんっと無茶ばっかり!!」
口調は軽いけど、手つきはめちゃくちゃ優しい。
指先をそっとなでるように触れ、じっと目を凝らす。
(関節部分の腫れ方、血管の浮き出方……)
「先生、これなんですけどーー」
「うんうん、なるほどねぇ。」
「ですよね〜」
完全に息ピッタリの2人に、出久は「あれ?」と目を丸くする。
「実はさ、あたしリカバリー先生の弟子やってんの!」
「えぇ!?」
「この子はねぇ、血と身体に関する知識はピカイチだよ。今まで見てきた生徒の中でも、ここまで血を“読む”子はなかなかいないからねぇ」
「すごい……!」
関心する出久をよそに二人は”すぐ治すか、ゆっくり治すか”の話し合いを始める。
「さて、どうするかねぇ。すぐ治すことはできるが、わたしが「個性」を使えばその分体力をガッツリ持ってかれる。ーーこの子の場合、それがクセになりそうだからねぇ。」
「それそれ!クセになるのが一番危ないんだよ」
「クセ……?」
「無理して治すのが“普通”になると、身体はそれに甘えて、どんどん無茶する癖がついちゃうの」
「……!」
「本当に強いヒーローはね、怪我した身体ともちゃんと向き合える人だよ?
ーーだから、今日は無理して治さない。
明日まで様子見て、次の実技授業の前日に最低限で回復させる!」
「そ、そんな選択も……」
「当たり前でしょ?血は全部知ってるんだから。無理して誤魔化しても、身体は絶対に覚えてるんだよ」
(すごい……)
いつもの甘えんぼで、僕のことで頭がいっぱいな彼女じゃない。
今、目の前にいるのはーー
“ヒーロー科の先輩ヒーロー”で、“血を知るプロ”で、
誰かを助けるために自分の力を全力で使おうとしてる、僕の憧れのヒーローだった。
(僕も……追いつきたい)
この背中に、いつか並びたい。
そして、一緒に戦えるパートナーになりたい。
「じゃ先生、わたし今日はこれで帰りますね!」
「はいよ。気を付けて帰るんだよ。」
いつもの格好に戻って保健室を後にする二人。
「今日はおうち帰ったら、ちゃんと氷で冷やして、湿布貼って、早寝する!わかった?」
「は、はい!」
「それと、無茶したら次はマジで怒るからね!」
「ひえぇ……」
「だってあたしの大事な彼氏が、ボロボロのヒーローになるなんて絶対イヤだから!」
「……ありがとう、被身子ちゃん」
「んふふ♡どういたしまして!」
恋人で、ヒーローで、最高の先輩。そんな彼女と並んで歩く帰り道は、出久にとって最高に幸せな道だった。
<ヒーローとしての渡我被身子>
ヒーロー名:ブラッディ・エイド
個性:変身
・摂取した血液の相手に“変身”することが可能
・変身中はその相手の個性も使用可能(ただし、個性の詳細を知らないと使いこなせない)
・変身時間は摂取量に比例(多く飲むほど長く変身)
・動物や異形系個性持ちにも変身可能(本人は好きな人以外の血は美味しくない、とのこと)
追加能力(リカバリーガール指導による習得スキルなど)
・血流スキャン
目視・触診・匂いから血の巡り・滞り・破損個所を察知
→身体の弱点や怪我の箇所を瞬時に見抜く
・血液適応体質
どの血液型でも自身に摂取可能&即座に自分の血として馴染む
→一度変身してから異なる血液型の輸血が可能
(違う型の血液を取り込む→自分になじませる→他者へ輸血)
→災害現場などでの緊急輸血にも対応
・外科スキル習得中
医療ヒーローとして応急処置から簡単な外科手術まで対応可
将来的にはヒーロー免許+医師免許ダブル取得を目指している
役割立ち回り
①メディック枠
・負傷者の応急処置、血液補給
・緊急時の輸血&血液スキャンによるダメージ解析
②サポート枠
・必要に応じて“個性コピー”で味方の技を代理使用
・変身を活かした潜入・撹乱(ただし諜報活動は”敵”みたいと本人拒否気味)
③戦闘枠
・近接格闘スキルも高め(出久の無茶を止めるために必然的に力が付いた)
・弱点察知からのピンポイント攻撃が得意
補足:2年A組、唯一の除籍対象外者。教室に一人になったときは大声を上げた。
原作の医療系のヒーローってどうやってなったんでしょうね。やっぱ特例?
ネタだけは大量に書き留めてるので物語に直して投稿するだけなのでペースはそれなりに早めにできますね。あとこの形式だと話のつながりを細かく考えなくていいのも楽。ただキャラブレはおきている気がする。
他の作品も同じような状態のものが多いのでやろうか考え中。