闇バイト系主人公の現代ダンジョン 作:かかかかか
だがここで、諸兄等は疑問に思うだろう
Q.なぜ危険なダンジョンに少年少女が……?
Q.行政側の管理は一体どうなってるんだ……?
Q.子供に命の危険を許す世界はもはや現代と呼べないのでは?
A.当時は若く、お金が必要でした。
皆は娯楽小説のひとつのジャンルである現代ダンジョン物という題材をご存じだろうか?
娯楽小説の中でいろんな枝葉はあるのだが簡単に言えば『もし現代社会にダンジョンがあったら? という設定が舞台となっている作品群』といえばいいのだろうか
簡単に言えば危険に挑む若き主人公の成長、麗しいヒロインもありって感じの話が大体だ。
まぁもちろんそれ以外の話はあるが、メインストリームとしての話はそんな感じだ
しかし、ここで現代の高い倫理観を持った諸兄等は疑問に思うだろう。
なぜ現代と謳うのに子供がそんな現代倫理を無視して危険な場所に……?
俺に言わせればそんな陳腐な拘りは適当に設定を加えれば簡単だ。
ダンジョンで戦えば大人子供関係なく超人的な力を持つから年は関係ないとか……
え? そんな誰もが力を得ることが出来るような危険な場所に一般人を入れない?
えー……、じゃあ国が管理できないくらいポコじゃがダンジョンが出来るとか……
そんな荒廃した世界は現代と呼べるかだって? めんどくさいなぁ……
ええい、ヤケクソだ! じゃあダンジョンには特殊な力を持つ少年少女しか入ったり、戦えないとかはどうだ!
……それでも子供を命の危険に晒すことを認められる大人がどこにいるかだって?
もうね、それ言われたらお終いだよ、光サイドの諸兄等が正しすぎてなんも言えない。
しかし、ダークサイドに落ちた俺が実際にこの世界にダンジョンが生まれてどうなったかお答えしよう。
俺が住むこの現代にダンジョンができたらどうなったか
そりゃ滅茶苦茶に国が動いた。
国家非常事態宣言、なにより国民の安全の確保が優先された。
軍の精鋭中の精鋭や国を担う優秀な研究者達、そりゃもう年若い少年少女のつけいる隙がないほどオッサンとオジサンとオジ様がダンジョンをすごい勢いで攻略、解明し始めた。
ダンジョンで超常的な力?
ダンジョンのモンスターはファンタジーだがこちらに今のところそういう感じのは無かった。
社会の崩壊?
滅茶苦茶、国と軍、警察などの公務員たちが踏ん張ってくれた。
少年、少女がダンジョン?
18歳になったら自衛隊に入隊して、ダンジョン攻略のために新設された教育課程を受けよう! ちなみに彼らは心技体ともにエリート中のエリートだ。今だと花形過ぎて倍率がエグイぞ! 防衛大からのキャリア組がダンジョンへの近道だ。
え? 少年少女が影も形もない?
…………うん、まぁ……
……テレビ付けりゃわかるじゃん……、世の中動かしてるのは大体オッサンなんだよ……
だが安心してくれ!
俺は今年15歳、世の子供たちが高校一年目を謳歌してる年齢でダンジョンに挑むことになってるぞ!!
「ダンジョンのモンスターを殺して中の安全を確保しろ、生きてたら報酬、さらに仕事に応じて追加で金を出してやる」
いきなり現代に脈絡なく現れたダンジョン
そこには今までの人類の積み上げてきた科学法則を壊すような物の塊であった。
まず、いきなり脈絡もなく地形が変質し様々な形態の
そこに生み出されるまるでファンタジーそのままの
そしてモンスターを構成する
もう不明、不明、不明、分かんないことだらけではあるが一つだけ確かなことがある。
「新入り共に言っとくがダンジョンで取れた物を隠れて持ち出したら俺達がお前らを殺す。変な気は起こすなよ」
ダンジョン攻略は金になる。
「早けりゃ1日もたたずに
だがもちろんド違法だ。
国は一般人のダンジョン周辺の立ち入りを深く禁じている。
……禁じているが、生まれるダンジョンは多く、世界はまだダンジョンへの有効な対処を確立させていく途上だ。
これはそんな時代
かっこよくいえばダンジョン黎明期なんて言えるのかもしれないが、早い話が混沌の時代。
俺のような存在を正しく表すなら盗掘者か密猟者。
そう、早い話が俺は闇バイトをしてる。