東方備忘録   作:電子の妖精になりたい

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華扇、口調わからん…親しい相手にはタメ口なのかな?



第119季/夏 旧友の家withお世話大好き仙人さん

 お酒の準備をし、屋台で八目鰻を買い、妖怪の山の麓まで歩きます。

 

 麓まで着いたところで、大きな鳥が羽ばたく音が山の方から聞こえてきます。

 これはきっと…

 

「久しぶりね。夕雲」

「本当に久しぶりですね。会えて嬉しいですよ。華扇」

 

 私を出迎えに来てくれたのでしょう、私の旧友である茨木華扇が彼女のペットである大鷲に乗って、やって来ました。

 

「それにしても夕雲は変わらないわね、前見た時とほとんど同じ」

「そちらこそ、華扇もあまり変わってませんよ。どうです?腕は見つかりました?」

「幻想郷中を探したけど、全く見つからないわ」

 どこにあるかも見当もつかないよとボヤきながら、彼女が私に手を差し伸べます。

「ささ、早く私の家に行きましょう」

「それもそうですね」と私は華扇の左手を掴み、大鷲に乗って、彼女の家に急行するのでした。

 

 彼女の家に行く途中、太陽が地平線に沈むのが見えます。

 金色に紅を少し和えるような色が幻想郷を包み込み、とても美しいです。

 それを上空から見るのはそれはそれは綺麗なこと、綺麗なこと。

 

「見てくださいよ、華扇。夕日がすごく綺麗です」

「そうだね。心が洗われるような夕焼け」

 む、やけに軽い反応。私の中ではここ数年の中で最上に位置するぐらい綺麗な風景でしたが、よく大鷲や龍に乗る彼女にとっては見慣れた光景なのですかね。

 と思いましたが、彼女の目が夕日を離しません。風景に目を取られて反応が薄くなっただけっぽいです。

 

 それから夕焼けを眺めているうちに、私たちは華扇の家に着きました。

 そして、私たちは昔のようにお酒を開けます。

 

「久しぶりにあんな美しい夕日を見ました。この間までずっと冬で雪景色しか見えませんでしたし」

「あぁ、確か。それ、春雪異変って言われてるらしいわよ。冥界で花見するために幻想郷から春を集めてたんだって」

 

「ふーん、迷惑なもんですね。あっ、そのせいで萃香が異変を起こしたと聞きました。確か、桜見る期間と宴会の機会が少なかったから、彼女の能力で人を萃めて、宴会を三日おきに開いたみたいな…」

 

 萃香らしいわねぇとお酒を飲みながらうんうんと華扇が頷きます。

「そういや、夕雲も何らかの異変に一枚噛んでたりするのかしら?」

「そんなそんな、私は清く正しい夕雲さんですよ。悪い事はそうしません。そちらこそどうです?腕見つけるのに異変とか起こさないのですか?」

「異変もありだと思うんだけどね。弾幕ごっこのおかげで博麗の巫女に殺されることは無さそうだし…ただ、異変で私の腕を見つける方法が考えつかないわ」

 と、華扇はゴクリとお酒を飲みながら言います。

 

 弾幕ごっこ。それは「人間でも神様と同等の強さを発揮できる」決闘。スペルカードを持って行われ、「殺し」を「遊び」に変えるルールでしたっけ。いつぞやの酒の席では、弾幕ごっこの原案の決闘法案について、 友人と議論を交わしましたねぇ。

 弾幕ごっこのおかげで妖怪は異変を起こしやすくなり、人間は異変を解決しやすくなる、妖怪は人から存在を保つための畏れを、人間は妖怪に対して力を示す、人妖共生の第一歩。

 人と妖が共に住む幻想郷には相応しいルールでしょう。

 …そう言えば、弾幕ごっこにはスペルカードルールと言う正式名称があるのですが、あんまり使われてませんね。きっと友人もスキマの陰で泣いてますよ。

 

まぁ、いいや。

 

「ふふふ、これも全部スペルカードルールが制定されてからですね、異変が起きやすくなると言う効果が実感でき、満足ですよ。異変を通じ、妖怪と人間の距離も一歩近づいた気がしますね」

 

 

 しばらくお互いお酒を無言で飲んだ後、華扇が口を開きます。

「今の博麗神社では妖怪が毎度の如く見かけたわ。それこそ、萃香もいたし」

「あら、もう何回か行ってるのですね。妖怪が神社に住みつくぐらいですし、華扇も本格的に巫女と接触してみては如何です?鬼も許されてますし、仙人なら尚更でしょう」

「今代の博麗の巫女は顔が広いみたいだし、それもありね」

 ただ、やっぱり萃香には気をつけないと…そう溢しながら華扇は更に酒を一杯飲みます。

 

 華扇はきっと「博麗の巫女と顔見知りになる事で、腕を見つける一助や幻想郷の外に出る機会を伺えるかもしれない」って考えてますね。ですが、彼女を利用するかのような行動になるのも事実。その事実と自分の良心に揺れている様子。

 ここは友人である私が最後の一押しをしてあげましょう。

 

「それに今代の巫女は相当なずぼら者ですからね。華扇のような世話焼き気質と相性良さそうです。それに私からのお願いだと思って…ね?」

ふぅんと相槌を打つ華扇、世話焼きな彼女のことです。これで時々は博麗神社に顔を出す様になるでしょう。

 

「そういや夕雲。貴女、吸血鬼との契約はどうなったのよ」

「あぁ、無事契約満了ですよ。もう暫くは見守るつもりですが、きっと彼女たちはもう大丈夫ですよ」

 そう言われ、自称カリスマお嬢様と狂気に塗れた箱入り娘の事を思い浮かべます。彼女たちは十分幻想郷に馴染みました、妹の方はまだ不安ですがきっと大丈夫でしょう。

 

「あっ、さっきの異変には一枚も噛んでないってのは訂正します。よく考えたら、紅霧異変の遠因ですね、私」と八目鰻を食べながらボソリと訂正します。

 

 それからも、しばらくは思い出話や最近の話を肴にお酒を楽しみ、宴もたけなわでしたが、両者のお酒が尽き、ツマミも無くなったので、解散することになりました。

 

「んじゃ、また会いましょう。夕雲」

「ん、今日は楽しかったですよ。また暇になったらお酒飲みましょうね」

 そう言い、私は華扇から借りた龍に乗り、我が家に向かいます。

 

 家に着き、ありがとうねと感謝の意を龍に伝え、乾燥し甘みが凝縮した梨を一包み渡した後、龍と別れます。

 

 

 

 

 

 部屋に戻ると、既に小町の姿はなく、映姫さんの手土産がお礼と共に添えられてるだけでした。

 ふと、椅子に座り、空を眺めます。

 澄んだ空に、待宵の月が輝き、星が煌めく幻想的な夜空です。この景色を見るたびに、私はなんだかとっても嬉しくなります。

 

 思わず、聞かせる相手もいないのに「今夜も月が綺麗ですね」と独り言を呟きます。

 

 「また明日は綺麗な満月が見られますように」と私は願い、独り眠りに就きました。

 

 そんな、月影さやかな夜のひとときでした。




なーんか、キャラが上手く動きません。物語に沿って無理矢理動かしてる感触…精進あるのみですなぁ。

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