キノの旅×IS リメイク   作:un

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番外編
番外編 1 旅人と淑女


 これは学園の食堂で一夏達とキノが食事をしていた時だった。

 

「そういえば...キノはよく食べるよな」

 

 ふと、一夏がつぶやき箒達が箸を止め注意する。年頃の少女に向けて失礼だ と注意を受け一夏が謝るがキノは気にしてないと答えた。

 

「たしかに、お兄さんの言うとうり。キノは食べ物が美味しかった国に行ったらお腹が限界になるまで食べてたしね」

 

「そうなのか? エルメス?」

 

 すでに知られている指輪のエルメスが答え、ラウラが反応した。ISや格闘戦で戦ったライバルの意外な一面が知れ意外な声を出す。

 

 鈴やシャル。セシリア達もこのメンバーで食事をし始めた時から今日までの事を思いだすと、キノは確かに自分達より多めに食べていたな と思いだしキノの体を見る。

 

「...あんた、それ太らないの?」

 

「え? まぁ、ISの授業とかで動いてますし大丈夫だと思いますけど」

 

 鈴はキノの体の、特に胸部をにらみ自分の物と比較して何故か肩を落とし、シャルが鈴を慰め始める。キノは頭に? を浮かべつつ汁物をすすって食器が空になったところで隣に座る簪が声をかける。

 

「キノさんは、元の世界でも...こんなに食べてたの?」

 

「まぁそうですね...国によっては無料で食べれるところがあって、その時は悔いの残らないようにしっかりと食べてますね」

 

「もう、あんまり食べすぎたら体壊すよ? 腹八目に、ナニいらずって言うし」

 

 エルメスの言葉に、一夏達が黙りキノが「それって、腹八分目に医者いらず?」と答える。

 

「そうそうそれ!! お腹壊したら授業もでれないし、戦えないから気をつけてよ?」

 

「はいはい、分かったよ」

 

 エルメスの間違ったことわざにシャル達が苦笑いを浮かべるが突然セシリアが 

 

「いいえ!! 食事と体型の維持は淑女のすべきことですわ!! 」

 

 いきなり席から立ち上がり周りが驚くが、セシリアは気にもせずキノに向け指をさす。

 

「いくら戦闘が強くても、あなたには重要な物が欠けています!! それは...女性らしさですわ!!」

 

「え?」

 

「ですから!! キノさん!! あなたには、女性としての自覚が足りないと言ってますの!! 銃の扱いやISが良くても女性としてはそのままではダメなのですわ!!」

 

 セシリアの言葉を受け特にショックを受けた様子もないキノ。だが、周りの少女達はセシリアの言葉を受けキノを観察する。

 

 ぼさぼさの短い髪。スカートをはかずにラウラと同じズボンを穿き男と間違いやすく、制服の上着の下には銃器を隠しもち、服や靴などあちこちにはナイフを隠し持っていた。

 

 おまけに料理は...とある教師が口にして三日も倒れこんでしまうなど伝説を作ってしまっていた。

  

 これには、セシリアと一夏以外の少女達は頷いてしまっていた。

 

「今日はもう授業がないのは幸いでした、さっそく指導を行いましょう」

 

「え、え?」

 

 キノが戸惑う中、セシリアを主体とした「キノの改造」(仮)が始まった。

 

「最初は見た目からですわ!!」

 

 セシリアの部屋にて、ぼさぼさの髪が整えられ顔には化粧品が塗られ肌がきれいになる。普段から化粧品や髪を丁寧にしなかったキノは慣れず何度もため息をつく。

 

「次は服だね」

 

 今度はシャルの部屋にて、制服を合わせる。ちゃんとした女子用の上下を、もちろんスカートも用意しキノは丁寧に断るが、ラウラと鈴に体を押さえられ着替えさせられる。

 

「最後は、姿勢...かな?」

 

 茶道部の部室にて、髪を整え女子用の制服を着込んだキノに箒と簪が指導する。慣れないスカートに困惑しながらも一人称のボクから私に、座り方から姿勢など注意される。

 

「どうキノ? 慣れてきた?」

 

「いや、とっても難しい...」

 

 同級生たちからの女子としての指導を受けキノは大きく疲れまじりのため息をついた。 

「そんな事では立派な淑女になれないわよ!!」

 

 と、部屋の扉が大きく開かれ楯無が入ってくる。手に持つ扇子を広げ「淑女育成」と書かれていた。

 

「キノさん、これまでの旅の経験で戦闘やISは確かに強い、けど!! 強いだけが女の子じゃないの!! だから、お姉さんが心を鬼にして協力してあげる!!」

 

 芝居がかかった口調と、目と顔が「面白そう」と書かれていることに周りの人間が察知した。

 

「それでは、まずはお姉さんが手取り足取り...」

 

 

「なんだ、やけに騒がしいと思えば。何をしている小娘ども」

 

 部室の空気が変わり、この部室の長である彼女。千冬が部室に入り扉を閉めたーー

 

 

「あ、あの織斑先生...これは...?」

 

「お前は茶道をしらんのか? 」

  

 一夏が質問するが着物に着替えた千冬が短く答え茶を湯出ていた。何故かキノの淑女指導から千冬の茶道教室にシフトチェンジしてしまい、一夏含め全員緊張している。 

 

 一方、茶道が珍しくキノは黙って千冬を見つめていた。元の世界で命の恩人である師匠と同じ雰囲気を持つ千冬には一夏達と違い落ち着いていた。

 

 やがて、千冬から皆に茶を配られ緊張しながら飲み終えと

 

 「なんだ、お前がその恰好は珍しいな。明日からそれで通学するか?」

 

 「いえ、できればそれは...」

 

 「教師命令だ、それで登校しろ」

 

 職権乱用だ と一夏達の心の叫びが一つになる。キノは困った顔をし千冬を見るが、千冬は鼻で笑い「冗談だ」と言い、普段から苦手意識のある楯無や一夏達が驚く。

 

 「さて、実は職員会議までまだ時間があってな。それまでに、何か暇つぶしの話を聞かせろ」

 

 「え? じゃなんで着物に着替えたんだ?」

 

 一夏のつぶやきは無視され、巻き添えをくらってもやもやしていた楯無もキノの話に興味を持ち顔色を変えていた。

  

 「あぁ、キノ。お姉さんは暇潰しにキノの旅の話が聞きたみたいだよ」

 

 「はぁ...確か前は爆弾を売っていたお店の話をしましたね...それじゃ...」

 

 それから、茶道部の部室では千冬の会議の時間になるまでキノの旅の話となった。

 余談だが、いつの間にか撮られていた制服姿のキノの写真が何故かクラス中に広まり翌日からキノにスカートを穿かせようと女子たちが動き、キノの淑女指導が明後日の方向になったまま終わるのだったーー 

 

 

 

 




 久しぶりに書いてみました。
 誤字などありましたらすみません。
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