ゴーティス使い俺、呪術の次元は禁止カードが多すぎる【復刻版】   作:月日は花客

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☆8:ゴーティスの収入源

 京都は流石観光都市。ホテルとかいろいろ地方より高いな…………。

 流石に無収入はマズいんだよなぁ。この調子なら口座も凍結か存在しなさそうだし……バイトでもはじめるか? いやでも住所とか諸々どうすんだよ……。

 この世界にとって俺が異物である可能性が高い以上、公的な書類を必要としない後ろ暗い仕事に就くことになりそうだ…………なんでってこんなことに。

 体の異変から睡眠や食事も別に必要無い。遊戯王カードはカドショに無いから呪霊を倒してけばOK。

 

 でも何か食べたくなる時はあるし、寝っ転がったり1人で静かに過ごしたい時だってある。そのためにも元となる金が必要なのだ。

 どうしょうかなぁ…………なんか都合のいい仕事先が見つからないものか。

 

「おや…………?」

 

 うーんやっぱ呪術高専に所属しといた方がよかったかな…………でもなんか全体的に怖かったし…………ああいう組織って金がもらえる代わりに暇が無くなる気がするんだよなぁ勘だけど。

 俺より先に就職した先輩が斡旋された仕事は稼げるけど自由な時間は消えるって

 嘆いてたもんな.……そもそも高専に所属したらどうなるのかもわからないんだった。なんか流れで逃げてきちゃったけど資料とかもらっとけば……。

 

「ちょっと君」

「ひゅえっ!? な、なんですか?」

 

 うわぁ美人さんだぁ…………雰囲気はなんだろ、十六夜アキさんとかそっち方面のクールビューティな感じ.三つ編みを顔の前に垂らしてるのは不思議だけど、遊戯王ではまだ普通の髪型だな…………。

 

「君、呪術師だろう?」

「えっ!? なんでわかるんですか」

「呪力でね。見ない顔だけど、新人かな?」

 

 ふえぇ…………こんな美女に話しかけられたらコミュ障男子は簡単に溶けちゃうんで

 すけど.ぺ、ペイシス…………もちもちさせて精神安定助けて…………! 

 女の人は焦る俺を余裕そうに見下ろしている。ペイシスにも驚いてないし、謎な人だ。

 

「えーっと、最近使えるようになりまして…………」

「じゃ、高専の子かな?」

「いや、えっと、それは断って来て、どこにも所属してないです。フリーです。はい」

 

 早口になるのは許してほしい! 口が渇くんだ! 喋るのに慣れてないんだ! 

 詠唱はできるけど! 召喚口上とかノリノリで言えるけどね!! 

 

「フリー? ふーん…………」

「えーっと、なにか…………?」

 

 やっぱフリーだと怪しまれるんだろうか…………後悔がつのるぜ…………。

 

「お金に困ってたりしない?」

「困ってます! 収入無くて……!」

 

 なんでわかったんだこの人!?!?!? 

 呪術師ってエスパー!? エスパーなの!? 

 それともマインドスキャン持ってるの?? ハッ! この人片目隠れてるしそっちの目にミレニアムアイが埋め込まれて…………!? 

 

「お金に困ってそうな雰囲気があったからね。どう? 私から依頼受けてみない? 仲介料は取るけど」

「ヴェ!? い、いいんですか? その……手間とか迷惑とか……」

「君が依頼を熟す、君は収入が入り、私にも仲介料と依頼人からの倍頼が手に入る。Win-Winだろう?」

「初対面でなんでそんな…………」

「稼げそうな匂いがしたから、早いうちに買っとこうと思ってね。株の嗅覚と同じだよ」

 

 若干守銭奴の気配がするが、願ってもない幸運、この出会いに感謝だぜ! 

 ホテル代稼げるなら多少仲介料ボられても財布は傷まないし、虎穴に入らんば虎子を得ずってね。時には相手の戦術に潜り込むことも策の一つだぜ! 

 俺は腰を90度曲げて礼をする。

 

「遊海宙です。よろしくお願いします!」

「冥冥と言う。よろしくね」

 

 冥冥さん! ありがとうございます! キリキリ働きまっす! 

 うちには養う子たち(40枚超え紙束)がいるんです!

 

「それじゃあ君の術式を確認しておこう。情報は生存率を上げるからね」

 

 そう言う冥冥さんと、深夜の路地裏で呪霊退治に来ました。いわゆる適性検査とか能力テストってやつやね! 腕が鳴るぜ。

 デッキは調整済み、1人回しで流れも完璧に把握してる。

 そもそも今まで1人で対処して来たわけだし…………油断はいけないが、自はある。

 

「俺の術式は、このカードを使って効果を発動したりモンスターを呼び出すものです」

「式神使いの亜種、と言ったところかな」

「それで、カードにも種類があって…………基本はモンスター、罠、魔法。さらに区分はありますが割愛して、この3種を使いモンスターで相手を攻撃したり、魔法や罠で妨害したりするわけです」

「カードゲームのようだね」

「まさにそうなんです。っと・•……呪霊ですね」

「ここは君に任せてみようか」

 

 任せてくださいよ! 

 いつもの《揺海魚デットリーフ》から《ゴーティスの双角アスカーン》のルートで除外っと。楽々だねぇ。でも弱かったからかパックは出なかったな…………残念。

 どうですか? と冥冥さんの方を見たら、なにやら考え込んでいる。なんか俺、会う人によく考え込まれる気がする。なんか問題児みたいで嫌だな…………。

 

「予想以上だ。その呪霊は準一級はあったのだけれど」

「へー、レベルがあるんですね」

「ああ、そこからか••……」

 

 冥冥さんはあとで呪霊に関することをまとめた「カラスでもわかる! 呪霊ってなーに?」という冊子を貸してくれた。やったあ。

 そして、俺の術式はかなり強力で、耐性の無い呪霊なら簡単に除外するだけで祓えるだろうとのこと。

 

 アスカーンの除外は確かに強力だが、ゲーム中一度しか使えない効果というわけでもない。適当にレベル2チューナーを召喚してシンクロしたら、最果てのゴーディズも待ってるし。それに複数枚積めば最高で3回は除外が待っている。EXデッキに戻す効果が使えればさらに伸びるだろう。

 

 ゴーティスにとって除外は第二の手札だからな! 

 これなら一級レベルでも問題無く任せられると冥冥さんは機嫌が良い。俺も収入の目処が立って機嫌がいい。

 

「それじゃあまた依頼を送ることにしよう。連絡先交換しておこうか」

「あ、すいませんスマホ無くて」

「え?」

 

 ごめんなさい圏外なんですぅ…………。

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