商売シミュレーター   作:名無しの権左衛門

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~400年

 時代は265年。当代は長生きだが禅譲したようだ。

だが次代は再び瀬戸内海に沈み、さらなる次代が出現。

 

「貨幣が強すぎる。傘下に加わりたい」

「俺達もお金を使って好き勝手に、ものを交換したい!」

「いいだろう。われらが経済圏に組み込む」

 

 よし、徐々に広がってきたな。

また宣教師が解除されているためか、中国地方でも信徒が増えていっている。

ここの信徒はこちらの貨幣を使って取引しているようだ。

 

「あーあー」

「いろんなものを粉にして分けておいたのに、雨で濡れちまって」

「うん? 粟と稗がドロドロになってるな。そして……もちもちしてる?」

 

『文化』、『練り物』『餅』『麺』

 

 練り物や餅はわかるが、麺までいくか普通?

 

「水が汚いな」

「水の中に土の粒が見える。実際にかき混ぜるとそうなるしな」

「では水に吸い込まれないものを使って、水の中に浮くものを弾こう」

 

『工業』、『ろ過』『浸透』

 

 また確変が入っているとみた。学校のおかげで、一般市井からも疑問が出まくっていて

笑ってしまう。

 

「王よ。魏、呉、蜀の王と謁見し、金・翡翠・金銅灰等で取引しました。

また讃岐の国と認めていただきました」

「でかした! あの国も広がってきているからな。いくさをされないよう、

できるものはなんでもするぞ」

「「「御意!」」」

 

「外国の言葉、宗教等、普通の生活を真似れば奴らの行動を知れるんじゃないか?」

「それは名案だな! 早速研究しよう!」

 

『経済』、『スパイ』『内通者』

『文化』、『なぜを識る好奇心』

 

 たまに浮かび上がってくる超強力なバフが出た。

こいつを早速研究しよう。すると、運営キャパシティが増える。

キャパシティが増えたので、今治方面に支部を作ることにした。

これで商店の支配域が増え、さらなる増収が期待できる。

 

 お、知覚範囲が中国大陸まで一気に広がったぞ。

使節が邪馬台国にいる頭首と話し、そのあと香川へ戻った。

広がったのは良いんだが、うっすらと背景にあるのが今の情報。

ではっきりと見えるのが、使節が持って帰ってきた情報だ。

 すでに晋に統一されてる。国庫に、魏呉蜀の王のでかい押印されたものが、

ここに保管されている。

 

「大陸の商人は、隊列を組んでいた」

「ウマを使っている」

「くるまなるものをつかっている」

「形がわかるように書きなさい。しかし、でこぼこしてわかりにくいな。

たしか東の方から、紙というものがあったよな」

「は! 研究します」

「よろしい。まずは見様見真似でやってみよう」

 

『文化』、『紙』『筆』『炭』『まんじゅう』

『経済』、『紙幣』『隊商』

『工業』、『馬車』『牛車』『水車』『火焔車』『猫車』『連弩』

     『戦車』『小麦』『大豆』

『化学』、『漢方』

 

 色々増えてしまった。近代に入るまでの中国は最高だぜ!

お詫びに晋へ何か伝えようか。

 

「ふむ。もらってばかりでは商売はなりたたない。

いい感じに唸らせるのはないか?」

「では音盤を送りましょう。あとは楽譜も」

「中華の言葉を話せる外交官を共に行かせましょう」

 

 なにやらものすごいことをし始めたぞ。

外交官が向かう傍ら、頭首は東へ向かい始め阿波や淡路島を探索していく。

 

「今ここはどこだ!」

「阿波と呼ばれる場所ですな」

「今はこうして二人でいるが、一人になった時だいぶおっかない。

街道のちずを作るのだ」

「しかし、そうなると敵に弱点をさらすことになります」

「ならば、軍事用のみ作るのだ。そして、街道沿いに食い物や水を補給できる

場所を作れ。さすれば、場所はわからずともどこにいるかわかる」

「ご名案です!」

 

『工業』、『地図』

『経済』、『飲食店』『ドミナント戦略』『街道』

 

 今代も名案名手で涙が出るな。しかも経済面で非常に卓越した頭を持つ。

しかも初めて阿波へ進出したぞ。

基本操作がグラフや商材取り引きに頭を使い、研究や国内基盤をつくったりとすると

頭首の動きは放置になる。

 いちいち指定するのだるいし、商売人じゃなければ見知らぬ場所へ突撃するにも、

行動ペナルティがかかってしまう。

 

「阿波でよくとれるのは?」

「こういう魚がよく取れるようです」

「ふむ。阿波の民も、我々讃岐の言葉が伝わっているようで何よりだ。

物々交換は疲れる。よければ、経済圏に加わらないか?」

「願ってもないお言葉!」

 

 うわあ。頭首がファイナンシャル・プランニングっていうのか?

そんな感じで吸収していくぞ。

全体的な識字率の低下で、運営キャパシティの上限が減ってしまう。

 だが、支部を作ってからだいぶ時間が経過しているからか、

ペナルティが発生するほどではない。

 

「この青銅器いいよな」

「銅鐸か。この模様も無骨でイイ……」

「角張っているな。なんとかして、柔らかい感じのものを作ってみないか?」

 

「なあ、4を87回足したらどうなる?」

「……面倒じゃないか?」

「189個の銅塊を6つの集落に渡したい」

 

「足して引く以外にも、あと2つ必須なのができたな!」

「開発だあ!」

 

『経済』、『乗除』

『文化』、『銅鐸』『模様の創成』

 

「兆候を見るために骨を焼くんだってよ」

「? 兆候ってこれからのことだろう? 死んだ奴らの骨なんか焼く意味がわからん」

「骨を焼くくらいなら、星を見たほうが良い気がします」

 

 西暦291年、『工業』に『建築様式』が誕生した。

また『二階建て』と『木造建築』が解禁。

楼閣が立てられることになる。

 

 あ、当代なくなった。阿波の沿岸部や吉野川周辺の集落を吸収して、

版図を広げた経済の名君だった。

いろんな定義を図って禅譲した長生き頭首も、いいやつだった。

さて、今代はどうかな。

 

「鳥になりたい」

「はい?」

 

 はい?

 

「鳥たちはどのようにしてそらを飛んでいるのだ?

風は海の波と思うんだ。これをあの大きな羽で掴んでいるんじゃないのか。

小さな羽で強力な風を作って飛んでいるんじゃないか。

この世には、いかずち・火・土・水・風がこのよを構成する存在じゃないのか?」

「今すぐ研究します」

「頼むぞ」

 

 当代はたぶん。シンギュラリティを起こすと思う。

 

『文化』、『五行』

『工業』、『羽』『翼』『飛行に関する力学』

『科学』、『気体』『固体』『液体』『電気』『火』『大気』

 

 さて、中国地方に邪馬台国が進出してきて、徐々に国が変化してきている。

相変わらず占いをしているが、法律関係が難しくなっているように感じられるな。

また高圧的な態度が増えてきている。

 

「人を増やすには、食料だ。五穀だけでは足りない。

果物や魚、植物、海の草。なんでもいい。試して試して試しまくれ。

そして、我らだけの食物を作り奴らに買わせる。

我が国でなければ買えないようにするのだ」

「するとなんだ。讃岐を取れば良いという考えになりそうだが?」

「ああそうだ。そこで、スパイを使って、侵略するよりも買ったほうが良いと

噂を流す。ついでにやつらの高官が気に入る男女を選定。

酒というもの大蛇を酔わせ、刃で殺したことがあるそうだ。

ならば、我々も酔わせて眠らせて、情報が入った書物を中身だけ奪うのだ」

「興味深いですな。早速追求するぞ!」

 

『経済』、『ハニートラップ』『食料調達と拡大』

『文化』、『揚げる』『炒める』

『工業』、『油』『機織り』『養蚕』

 

 養蚕などは西暦400年くらいのことなんだが、

あちらもひらめきで対抗してきているようだ。

 さてさて、影響力が愛媛県を覆って、支配下に入ったことが確認できる。

運営キャパシティも増加し、従業員も8万人を越えてきた。

 

 

「油の作り方を盗んできた」

「ほほう、圧搾か。なかなか力がいるな?」

「水車で行うようです」

「ならば、油を取るため、どの種がいいか研究せよ」

「仰せのままに」

 

 おや? 見たことがないアイコンが有る。クリックしてみよう。

 

「王よ!」

「どうした」

「我々が開発した。外輪船であります! 構想は水車からとりました!」

「素晴らしい!」

 

 えーと……オーバーテクノロジー発生です。

今後は人力に頼らない動力を作るらしいっす。

西暦320年の讃岐で、約100~200年後に中華が作り出すらしい外輪船を開発しました。

 

『工業』、『専門技術者』『高等学問』『歯車』

 

 歯車は割とおふざけで作ったものとか、職人が力量を示すため

同じ寸法を発揮できると証明するために作成されることが多い。

そのため歯車というデザイン自体めずらしいものではない。

 しかし、その歯車に意図があって開発されたなら、話は別になる。

 

「うーん。待つなあ」

「いつと言われても指定されていなければ、わかるものもわかりますまい」

「時を計るぞ」

「研究しましょう」

 

『経済』、『日時計』

『工業』、『時の概念』『日の概念』

 

「王よ、できました!」

「試験はおこなったか?」

「楼閣を作って湖へ飛び立つ訓練を行いました」

「そこで考案したのがこれです!」

「これは……いいだろう。いざゆかん!」

 

ワールドニュース、『人類初飛行達成』

 

 記録はおよそ5分。銅を薄く伸ばして作った糸を、ちぎれないように

結って縄にした。それを頑丈な樫に、漆を塗った紙をはっつけて、

そこへ金属製の突起をつける。

 その突起へ全体重をかけて、風が強い日に飛んだ。

場所は屋島の上。

勿論いつ落ちても良いように、沼地を作ったり近場に池を作った。

 

「我は全てを見た! 書き記せ! まず、雲は液体だ!

一定以上に雲が発生するのは、何らかの理由で大気から絞り出されたと思われる。

次に我らが住む大地は、研究者諸君が作った円形である。

我々はとてつもなく巨大な玉に乗って暮らしている!

空は寒い! 上に行くほど寒いのだろうな! 

恵みの日、太陽は朝作られて夕に壊れるのではない。

玉であるからこそ、周囲を照らしているのだ!」

 

 なんでこの頭首は生きているんだろうか。

そこはつっこむべきではないのはわかるが、

結構大雑把だな。

 

『科学』、『宇宙』『大気循環』『大地球体』

 

「大地が球体。地球と呼ぼう」

「あとは距離ですな。月、あれら星星、太陽、明けと宵の明星、

たまに見える赤い星。ひときわ明るく見える三点星。

たまに出現する流星」

「やることが多い!」

 

 お、中国大陸から少し離れた、台湾まで見えるようになった。

北は高句麗、南は桜島、東は奈良、西は黄龍まで見える。

支配地域は愛媛の今治から東・香川・徳島沿岸部と吉野川流域。

高知まだだ。

 貨幣は順調に増えていると言って良い。

 

 




こんなに発展していってるのに、ローマよりも技術が遅れてるってマジ?
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