商売シミュレーター   作:名無しの権左衛門

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『経済』、『新紙幣』『貨幣発行権』『貿易戦争』『米転がし』『産業スパイ』

 

 ここでいう産業スパイというのは、相手が行っている研究や地理文化言語など、

あらゆるデータを抜き取ってくる存在のこと。

普通のスパイは、政治判断を抜いてくることにある。

産業スパイは別になくても良かったんだが、研究を盗めるのが唯一の特権。

 そういうわけで、早速研究対象になる。

 

「まずいな。鉄の剣を使うことで、周辺諸国の併呑が止まらない」

「はい。ますます影響力を高めなければなりません」

「また、外国から新たな宗教が来ております。

神道、仏教、儒教です。国の枠組みを崩すため、絶対的な信用を高めましょう」

「よし。宗教を利用し、国を維持するぞ」

「「「御意!」」」

 

『文化』、『国家宗教』『ふぐとの戦い』

 

 ん? なんかおかしいのが混ざったな。

ああ、東アジア限定みたいな研究だ。

研究でなければ、どこでも発生するが文化の研究のみで

これが『化学』の項目にくれば勝ちが確定する。

 

「大変です。邪馬台国が割れて、戦争し始めました」

「聞いている。正統後継者を競っているようだな。

この間に、奴らの氏と呼ばれる上位の階級へ浸透せよ」

「御意! 必ずや奴らのまつりごとの片棒を担いましょう!」

 

『経済』、『内部侵略』

 

 うわ、えげつないことをやってんな。

どこかの技術議会や日教組等、あいつらと同じことをやり始めたな。

ただ彼らがするのは、破壊ではないようだ。

行動からして、鎧にするようだ。

 

『経済』、『世界地図』『地理』『地政学』『検地』『測量』

 

 おいおいおい。なんか変なのが発生しているんだが?

頭首がカキ食ってあたって死んだので、香川へ視点移動。

そこで吹き出しがあるので、選択してみる。

 

「さて。我らが讃岐は、周囲が海に囲まれている大きめの島とわかった。

更に、東には渦の島、北には国があり、西には海を挟んで大きな島がある。

そこから更に南へいくと、人食いの猿がいる。

邪馬台が割れて後継者争いをしているのは、海をわたった2つの陸である。

これを軽く整理しよう」

「我々はこの小さな島々を支配し、魚や海藻が主要生産地になってます」

「この讃岐の海は、流れが一定でないため航海が難しい」

「そのため、最大の防壁になってます」

「しかし、邪馬台より北に、對馬、韓、宋があります。

特にこの宋は、周囲に朝貢という捧げ物を強制しつつも、

周囲からの敵から守っております」

「中華と韓の北には、遊牧民族が多く存在し、国を侵そうと攻撃してきます」

「ふむ……正確な場所が知りたい。以前定義した計測器で、紙に書いてばれないよう

運んでこい。国土情報は、戦に関わるからな。斬首じゃすまないだろう」

「徹底します」

 

 今代は地理関係のスペシャリストか。

ならばドンピシャだな。これからやつらは、ヤマト王権となって一気に東へ広がる。

征夷大将軍が発生する700年くらいに、本州は統一されるからな。

 

 

「脱穀だりい」

「水車に叩いてもらうか」

「そだな」

 

『工業』、『水車の利用』

 

 千歯扱きなんて待ってられない農民が、さっさと水車を有効活用してやがる。

 

「王よ! 東の果てに、神教を広めたいのです!」

「やりなさい」

「承知!」

 

 運営キャパシティが残っているから言っているんだろうが、知覚範囲が広がらんわけには。

あ、広がった。早速国家宗教の支部を建設指示しよう。

 

「やはり、この住居だと謎の虫に殺される」

「全員余った草や木で作った靴を使って、砂場や山の中を歩いてほしい。

また、煙や灰をかぶれば一時的に虫が近寄ってこなくなるぞ」

「よし、薄く切った木の板に、漆を塗って防虫する。

次に石を土台にして、火で炙って周囲を燃やして虫を消す。

ここに先程作った漆の木の板を張り巡らせることで、

謎の虫に殺されないようにできる。

ついでにこのネズミも排除だ」

 

 この虫なんて言ったかな。最近になって症例が少ないといわれているやつ。

最近聞いた中で最新の説では、人間が中間宿主で最終宿主は別の生き物と

されている寄生虫だったはず。

 スナノミではないはずなんだが、忘れてしまったな。

 

『化学』、『殺虫』『防虫』

『工業』、『建築基礎』

『文化』、『屋内裸足』

 

「我らだけでは米を作れぬのだ。どうか統治を」

「了解した。我々は米を作って売る。君たちは海や山をうまく使い、

経済を回してくれ」

「わかりました」

 

『工業』、『分業』

『経済』、『特産品』

 

 お、ようやく四国を統一したようだ。

しかし未だに物々交換をしている頑固な集落もあるようだが、

貨幣に勝てなかったようだ。

ついに483年。四国の統一を果たした。

 ただいい情報はこれだけではない。悪い情報がある。

それはヤマト王権が中国地方から東海地方までを勢力圏にしたようだ。

相次いで王に報告されるが、

そもそも王が色んな所へ出向くので情報が遅れていることがしばしばある。

 

「仕方がない。部署を作るぞ」

「しかしあまり権限を与えては……」

「この国も大きくなりすぎたが、それも時間の問題であった。

何、王が間違えなければ問題はない。

これより内政を分業する」

 

『経済』、『国家分業』

 

 外国事情を把握できなくなってきている。

そこで研究をさっさと終わらせて、すぐに実行させたものがある。

それは『外務省』だ。

 権限が王の次に強いが、同時に『国税』『国内地理』『国土公務』

『法律』『研究開発』『文化教育』『内外防衛』『戦略実行』を作った。

また王直属は、『国軍』である。

 

 ちなみに『内外防衛』は、スパイをまとめるところだ。

色々作ったが、王は王で情報を聞きつつ商売して現場を確認しまくってる。

国内を留守にしがちだが、角度の高い新鮮な情報を引っ提げてくるし、

たまに外国の国王に謁見することもあるのでなんかもうスゴイ一族やってる。

 王と商人としての立場をうまく使ってるって、本当におかしな政治集団だ。

 

『工業』、『翡翠』『黒曜石』『火山灰』『化石』

 

 新たに貴金属が手に入ったようだ。

化石? 在庫を見ると、琥珀だった。たしかに樹液に封印された虫の化石だけどさ。

 

 

「倭国を研究せよ。意思決定権、政治、国政制度。全部だ。

中華大陸の律令を手本にすると言っている。

今後やつらの大陸の民は、思考面で進化する。丸め込まれるな。

賢くなれ」

「「「ハッ!!」」」

 

 一応国粋主義も醸成されてきているが、あいかわらず中国が恐ろしい。

更に規模だけで言えば、倭国も恐ろしいのだ。

すでに天皇という制度があるので、そういう意味では国家意思がある。

なめると痛い目を見るだろう。

 

「回転羽根を自力で動かすことで、動力にしました」

 

 何を言ってるんだ、お前。

 

『工業』、『スクリュー』

 

 おい、1788年技術。

 

「そうか、そうだったのか! 火の素が空中にあって、それを摩擦や燃えるものを使うと

燃やしたものの残りカスが残るのか!」

「なるべく空気が入らないよう、土をほった溝と土蓋で密閉して行いました。

室内で火を燃やすと、火がすぐ消えるくらいになると人も呼吸ができない

という事がわかりました」

「つまり、大気には人が生きる動物が生きるために必要なものがあり、

それを火も使うということ。火は水分とともに、何かを排出している!」

「少なくとも燃えるものではないようです」

「そこで我々は風をスクリューで送り続け、長い空洞に火をくべることで

鉄やほかのものを溶かすことに成功しました」

 

「研究者諸君、ご苦労だった!

だが納得行かないことがある。これだけの人、動物がいるというのに

なぜ我々は生きていける? たしかにその生きていける素が、

膨大にあるのはわかる。だが、我々が感じれないはるかな時の間、

つかわれつづけたのではないか?

むしろ、これからなくなるのではないか?

君たちには、この燃える素と作り出す使命を与える」

「! はっ! 必ずや期待にお答えしましょう!」

「気体だけに」ボソッ

 

 そういえば気体はいつの発明なんだろうか。

1657年に空気ポンプを作った人がいたのか。

ふーん。先取りしすぎだろ。

すでにローマ越えたよ。君たちすでに超古代文明名乗っていい実績もってるぞ。

 

『科学』、『酸素』『二酸化炭素』『噴射』『高温蒸気』

『工業』、『反射炉』『合成金属』『溶解物質』『ガラス細工』

     『磨製鉄器』『打製鉄器』『黒曜石加工』『純鉄加工』『大量生産』

     『送風機』『扇風機』『掃除機』『チェーンソー』

 

「チェーンソー?」

「ああ。歯車と手回し器を連動させて、トゲが付いた鎖を回すんだ。

すると草がばっさりと」

「ふーん……その回転、水車の水を火にすりゃいいんじゃね?」

「なんで?」

「反射炉みてみ? 出口から白い煙になるまでかなり時間がかかるだろ?

で、風に吹かれても、蒸気が景色を揺らす場所が変わらない。

つまり、蒸気にはそれだけ力があるんだ」

「あ、そっか」

 

『工業』、『火力の動力』

『化学』、『力技』

 

「この砂を溶かしたやつなんだけど、いろんな形にしてみてくれないか?」

「よしきた」

 

「ほれ、いろんな感じにしたぞ」

「……これ、もっとたくさん作れないか?」

「お、これはいいな。遠いものがよく見える」

「それだけじゃない。月がもっと身近になるぞ!」

 

『工業』、『凸レンズ』『眼鏡』『初期型顕微鏡』『虫眼鏡』『初期型望遠鏡』

     『初期型双眼鏡』

 

「このガラスの向こうを綺麗に磨いた銀を張ります」

「これは……俺ってこんな顔だったんだな」

 

『文化』、『美的感覚』『自己認識』『散髪』

『経済』、『美容』『美醜感覚』

『工業』、『鏡』『顕微鏡』『双眼鏡』『望遠鏡』

 

 一気にイベントが来た。圧倒的な研究力がなければ、

たぶんきっと二世紀後になったであろうな。

それくらい画期的というか、革新的というか。

 しかもこれを商材としかみていない我らが頭首は、

本当に商売人だよ。やばすぎる。

 

 あーあー影響力が更に広がってしまった。

しかも新札の一万円に相当する価値に、音石と銀・ガラス・鉄を組み合わせた

謎の貨幣ができたぞ。

こいつの分類は紙幣ですって、狂ってる。

 

 あ、讃岐貨幣の影響が亡国の邪馬台と百済まで広がってしまった。

しーらね。めちゃくちゃキレイだけど、こいつを千枚集めないと

鏡やそれに付随する、金銀を封じ込めた正方形の透明なガラス細工を手に取れないという。

技術力が明らかにおかしい。

 

「月にうさぎはいない。繰り返す、月にうさぎはいない」

「また、光の歪みから見て、月に大気は存在していない。

よって、月は岩石の塊である」

「空気がない。真の空っぽか。真空と言おう」

「いい! 気に入った!」

「月はどうやって浮いているんだろうな?

雲のように軽いのか?」

「それか投石とおなじではないか?」

 

『科学』、『遠心力』『引力』『重力』『天体』『真空』

『文化』、『月』『星座』

 

「なるほど。ならば、月がまったく出ていない時と月がかなり明るいときの

潮の道引きが最大になるのは、その遠心力の影響が一番強いということか」

「なる……ほど……?」

「王はたまに我らでも不可能な領域へ行きますな。

研究しましょう。しばしお待ちくだされ。解明します」

「うむ、待っているぞ」

 

『科学』、『潮汐力』

 

 ちょっと何言ってるかわかんないっすね。

大量の研究を行っているからか、時代が全然進まないのはバグだろう。

未だに498年だぞ。

 

 




まだ原子論が出てないので、ローマよりも弱いっすね
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