処刑人と白銀の英雄は世界最強   作:改革結集の会

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ここからアリナさんが本領発揮します。そして、早速ですが光輝と香織のアンチが出始めますので、ファンの方はご注意ください。


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そして中学になってからというもの、ハジメへのイジメは続いていたが、アリナは学校一の美少女として有名となり告白も頻繁に受けた。しかし、アリナはその告白を冷たく断っており、学校内で「氷姫」と呼ばれていた。その分、告白された日にはハジメに愚痴ってハジメと存分にイチャイチャしていた。

その日も、アリナは学校から帰るなり、ハジメの家のリビングにどっかりと腰を下ろしていた。制服のネクタイを緩め、黒髪の両サイドに結んだリボンを少し乱暴にほどきながら、彼女はソファに放り投げるように鞄を置いた。隣に座るハジメは、いつものようにPS4を手に持っていたが、アリナの不機嫌そうな表情に気づき、そっと電源を切って彼女の方へ体を向けた。

「ハジメ、聞いてよ。今日もまた、気持ち悪いことがあったんだから」

アリナの声は低く、少し苛立ちを含んでいた。彼女はソファに背を預け、天井を睨むように目を細める。ハジメは少し緊張した面持ちで、でも慣れた様子で小さく頷いた。

「うん、どうしたの? また誰かに絡まれた?」

「絡まれたっていうか……告白されたの。しかも、アイツだったんだよ。ハジメをいじめてる連中の一人、山田ってやつ」

アリナの言葉に、ハジメの目が一瞬大きく見開かれた。山田は中学に入ってからハジメを標的にする男子の一人で、休み時間に「キモオタ」とからかったり、体育の授業でわざとボールを強くぶつけたりするタイプだった。アリナがそんな相手に告白されたと聞いて、ハジメは少し戸惑いながらも口を開く。

「え、山田が? アリナに? 何!? どうして?」

「知らないよ、そんなの! 放課後、教室でいきなり呼び止められてさ。『俺、アリナのことずっと好きだったんだ。付き合ってくれよ』とか、ニヤニヤしながら言ってきたの。気持ち悪くて吐きそうだった」

アリナは顔をしかめ、両腕を胸の前で組んで体を震わせた。彼女の声には嫌悪感が滲み、ハジメへの愚痴が止まらない。

「それで、私が『無理。興味ない』って断ったら、『何!? 俺のことバカにしてるのか?』とか逆ギレしてきてさ。しつこく『理由言えよ』って絡んできたから、『ハジメ以外眼中ないから』って言ってやったよ。そしたら顔真っ赤にして黙っちゃって、笑えたけどね」

ハジメはアリナの言葉に少し照れながらも、驚いたように笑った。

「え、僕の名前出したの? アリナ、すごいな……。でも、山田がそんなこと言うなんて、びっくりだよ」

「でしょ? アイツ、ハジメのこと散々いじめてるくせに、私には媚びてくるんだよ? 何!? 自分がカッコいいとでも思ってるわけ? 最低のクズだよ、本当に」

アリナは吐き捨てるように言い、ソファから身を起こしてハジメにぐっと近づいた。彼女の碧眼が怒りでキラリと光り、ハジメをじっと見つめる。

「ハジメ、私のこと守ってくれるよね? アイツらみたいなゴミに、私が取られるわけないよね?」

ハジメはアリナの真剣な表情に少し圧倒されつつも、優しく笑って彼女の手を握った。

「うん、もちろん。アリナは僕の大事な……その、家族だし、恋人だし。絶対守るよ」

その言葉に、アリナの顔が一瞬で緩んだ。彼女はハジメの手をぎゅっと握り返し、ソファに凭れるようにして彼の肩に頭を預けた。

「ハジメがそう言ってくれるなら、まぁいいよ。アイツのことなんか忘れさせてよね」

「うん、じゃあさ、今日の晩御飯はアリナの大好きなハンバーグにしようか? 僕が作るよ」

ハジメの提案に、アリナの目がぱっと輝いた。彼女は体を起こし、ハジメの頬に軽くキスをしてニッコリ笑う。

「やっぱりハジメが一番だよ。ハンバーグ、たっぷりデミグラスソースかけてね。私、ハジメと食べる時間がいちばん幸せだから」

その言葉に、ハジメは照れ笑いを浮かべながら立ち上がり、キッチンへ向かった。アリナはソファに寝転がり、ハジメの背中を見ながら小さく呟いた。

「ハジメさえいれば、アイツらなんかどうでもいい。私のハジメを、誰にも渡さないから」

こんな風にハジメとアリナの関係が深まっていく中、事件が起きる。

 

中学2年の秋、ハジメとアリナはいつものように学校帰りに商店街を歩いていた。夕暮れ時のオレンジ色の空の下、二人はコンビニで買ったスイーツを手に、穏やかな会話を楽しんでいた。アリナの黒髪に結ばれたリボンが風に揺れ、ハジメは彼女の隣で少し照れながら笑っていた。

その時、商店街の路地裏から騒がしい声が聞こえてきた。ハジメが何気なく目をやると、小柄な男の子がたこ焼きを手に持っていて、不注意で通りかかった不良の服にソースを付けてしまっていた。男の子の隣には、白髪交じりのおばあさんが立っており、慌てた様子で謝っている。

「すみませんでした、クリーニング代をお支払いしますから……」

おばあさんは震える手で財布を取り出し、数枚の千円札を差し出した。だが、不良のリーダー格らしい長髪の少年がニヤリと笑い、財布ごとひったくる。

「これっぽっちじゃ足りねぇよ。全部もらっとくわ、ババア」

他の不良たちもゲラゲラ笑いながら、おばあさんの財布から金を抜き取り始めた。

ハジメはその光景に我慢できなかった。彼はアリナの手をそっと離し、不良たちの前に進み出る。アリナが「ハジメ?」と驚いた声を上げるが、彼は振り返らずに言った。

「ちょっと待ってて、アリナ。僕、行ってくる」

「あのどうか、カツアゲをやめてください!」

ハジメの声は震えていたが、はっきりと路地裏に響いた。不良たちは一瞬驚いたようにハジメを見たが、すぐに嘲笑に変わった。

「何だよ、このチビ。オタクっぽい顔して生意気じゃねぇか」

「おいおい、こいつキモヲタの南雲ハジメらしいぜ。しかもいっちょ前に美人な彼女を持っているしw」

「うわっ、チー牛のくせに生意気だなw」

リーダーがハジメに近づき、胸を軽く突く。だが、ハジメは目を逸らさず、深呼吸をしてから地面に膝をついた。そして、頭を下げた。

「お願いします、その子とおばあさんを放してください。僕が代わりに謝ります。殴るなら僕を殴ってください!」

その瞬間、不良たちの笑い声が一層大きくなった。おばあさんは「やめてください!」と叫び、男の子は涙目でハジメを見つめる。リーダーの不良はイライラを募らせ、ハジメの頭を蹴り上げた。

「土下座? 何!? かっこつけたいのかよ、このクソガキ!お前の彼女のせいで俺の弟は傷付けられたんだよ!これでも喰らえ!!」

ハジメは地面に倒れ、額に土がついたが、それでも立ち上がって再び頭を下げようとする。だが、次の瞬間、不良の拳がハジメの頬を捉え、彼はよろめいた。

「ハジメ!!」

鋭い叫び声が路地裏に響き、アリナが飛び出した。彼女の碧眼が怒りで燃え上がり、黒髪が風に乱れる。その手には、どこからともなく現れた巨大な戦鎚が握られていた。前世で覚醒した神域スキル「巨神の破鎚」が、中学時代の危機に再び発動したのだ。

「お前ら、ハジメに触ったな。私の平穏な生活をぶっ壊した罪を償え!死ね」

アリナの声は冷たく、低く、不良たちに恐怖を植え付けた。彼女が戦鎚を一振りすると、地面が割れ、衝撃波が不良たちを吹き飛ばす。リーダーは壁に叩きつけられ、他の二人は転がって逃げ出した。化け物だと言いながら。

「まったく、逆恨みするなんて三下ね。」

アリナはハジメに駆け寄り、彼を抱き起こす。

「ハジメ、大丈夫? 不良たちはもう消えたよ。」

ハジメは頬を押さえながら、アリナに小さく笑った。

「うん、アリナ、ありがとう……。僕、ちょっと無茶したかな」

「無茶じゃないよ。ハジメの優しさ、ちゃんとわかってるから」

アリナはハジメの額の土をそっと拭い、不良たちを睨みつける。逃げ惑う彼らに、彼女は冷たく言い放った。

「二度とハジメと私に近づくな。次はお前らを粉々にするよ」

その光景を、少し離れた場所から見ていた少女がいた。腰まで届く黒髪ロングの美少女は、買い物袋を手に商店街を通りかかり、偶然この騒動を目撃していた。彼女の瞳は、ハジメの土下座と不良への立ち向かい方に、驚きと感嘆で揺れていた。

「弱くても立ち向かえる人や、他人のために頭を下げられる人って素敵だな……。南雲ハジメ君ね…。覚えておこう。優しくて、勇気があって……だからこそ、あの暴力女がまとわりつくなんて許せない」

少女の視線がアリナに移り、彼女の「巨神の破鎚」を振るう姿に冷たい敵意が宿った。アリナがハジメを抱き寄せるのを見て、香織の心に微かな嫉妬が芽生える。

「南雲くんにはもっと穏やかな人が似合う。あんな乱暴な子じゃなくて、私が……」

少女は無意識に買い物袋を強く握り、ハジメへの好意とアリナへの反感を同時に抱いた。この瞬間が、彼女がハジメに近づき、アリナを「排除すべき相手」と見なすきっかけとなった。

一方、アリナはハジメの手を握り、男の子とおばあさんに大丈夫かと声をかけた。おばあさんは涙を浮かべて感謝し、男の子はたこ焼きをアリナに差し出して「ありがとう」と呟く。アリナは微笑みつつ、ハジメの頬に手を当てて囁いた。

「ハジメは、私が守るから」

ハジメは少し照れながら頷き、二人は夕暮れの商店街を後にした。路地裏には、不良たちの呻き声と、少女の複雑な視線だけが残った。

 

その後、ハジメの家に帰ってきた夜、アリナは突然服を脱ぎだして白いフリル付きの下着姿で抱きついてきた。アリナの中学生とは思えない美貌とスタイルに見とれたハジメに向かって甘い声で囁いた

「ハジメ、もう私我慢できないの。私のこと癒してほしいな。私もハジメを癒せるように頑張るから。」

「アリナ、僕たちまだ中学生だし……その、緊張するよ」とハジメが呟くと、アリナは彼の頬に手を当てて「ハジメなら大丈夫だよ」と囁いた。

「わかった。でもぼくたちは中学生だからちゃんと避妊しようね。」

「うん!もちろん!」

こうして2人は1つとなった。お互い初めてであったが、幸せな甘い雰囲気に部屋が包まれたのは言うまでもない。

 

そうこうするうちにアリナとハジメの関係が深まり、2人は中学を卒業した。

春の陽光が柔らかく降り注ぐ4月、桜が満開に咲き誇る高校の体育館で、新入生の入学式が始まった。整然と並んだ新入生の中で、南雲ハジメとアリナ・クローバーは隣同士に座っていた。ハジメは少し緊張した面持ちで制服のネクタイを直し、アリナは黒髪に結んだリボンを整えながら、穏やかに彼を見つめていた。二人は中学を卒業し、同じ高校に進学。アリナは首席合格の成績を収めたが、新入生総代の役割を「ハジメと一緒にいたいから」と辞退していた。その決断に、ハジメは少し申し訳なさそうに呟いた。

「アリナ、首席だったのに総代やらないなんて、もったいないよ。僕のために我慢しなくても……」

アリナはハジメの手をそっと握り、碧眼を優しく細めて微笑んだ。

「ハジメのそばにいるのが、私には一番大事だよ。総代なんて面倒なだけだし、ハジメと一緒に普通に座ってる方がずっと幸せ」

彼女の言葉に、ハジメは照れ笑いを浮かべつつ、隣にいるアリナの存在に安心感を覚えた。体育館のざわめきの中、二人の小さな世界は穏やかに息づいていた。

式が始まり、校長の挨拶が終わると、新入生総代の紹介がアナウンスされた。

「新入生総代、天之河光輝君!」

壇上に上がったのは、背が高く端正な顔立ちの少年だった。光輝は自信に満ちた笑顔を浮かべ、マイクの前に立つ。制服が似合いすぎるほど似合い、会場から小さな歓声が上がった。彼は深く一礼し、落ち着いた声で挨拶を始めた。

「皆さん、こんにちは。天之河光輝です。この高校で仲間と共に学び、正しい道を歩み、未来を切り開いていきたいと思います。努力と誠実さを忘れず、新入生全員で素晴らしい3年間を築きましょう!」

会場が拍手に包まれる中、アリナは光輝の言葉を聞きながら、少しだけ首をかしげていた。光輝が壇上から新入生を見渡すその目が、一瞬、アリナに留まった気がした。その視線には、無意識のうちに「特別な女性」を見定めるような、侍らせたいという微妙なニュアンスが含まれている。アリナの胸に、冷たい恐怖が走った。

「何!? あの天之河、私をどう見てるの? ハジメのそばにいる私を、侍らせるべき女だと思ってる……?」

彼女は隣のハジメに小声で呟いた。

「ハジメ、あの天之河って子、なんか気持ち悪い視線だったよ。私に何か企んでる気がする」

ハジメは少し驚いたようにアリナを見た。

「え? 視線? よくわからなかったけど……何か変だった?」

「うん、わかんないけど……私をじっと見てた気がする。怖い」

アリナの声には、前世で感じた「押し付けがましい態度」への苛立ちが微かに混じっていた。彼の無意識な視線が、彼女を「自分の隣にいるべき特別な存在」として支配下に置こうとしているように感じられ、恐怖心を掻き立てた。

その時、アリナの視線が別の方向に引っかかった。新入生の前列、右端に座る黒髪ロングの美少女、白崎香織だ。香織は壇上の光輝ではなく、ハジメの方をじっと見つめていた。その瞳には、柔らかな好意と、どこか切実な光が宿っている。アリナの心に、再び冷たい感覚が走った。

「あの女、ハジメを見てる……私のハジメを、どうするつもり?」

香織の視線がふとアリナに移った瞬間、二人の目が合った。香織の瞳が一瞬鋭くなり、アリナに冷たい敵意を向ける。アリナはその視線に、恐怖と怒りが混じった感情を覚えた。

「何!? あの目、私に敵意持ってる……ハジメを奪おうとしてるの!?」

アリナの手が無意識にハジメの手を強く握り、彼を自分の方へ引き寄せた。ハジメは驚いてアリナを見たが、彼女の表情が硬いことに気づき、小声で尋ねた。

「アリナ、どうしたの? 顔、怖いよ?」

「……ハジメ、あの白崎って子、知ってる?」

アリナの声は低く、抑えた怒りが滲んでいた。ハジメは首を振る。

「いや、知らないよ。どうして?」

「ハジメを見てたよ。あの目、私に何か企んでる気がする。気持ち悪い……怖いよ、ハジメ」

ハジメはアリナの言葉に戸惑いつつ、彼女の手を握り返して安心させるように笑った。

「大丈夫だよ、アリナ。僕、アリナ以外見ないから。怖がらないで」

その言葉に、アリナの表情が少し和らいだ。彼女はハジメの肩に軽く頭を預け、香織への警戒心と光輝への恐怖を胸に刻みながら呟いた。

「ハジメがそう言うなら、信じるよ。でも、あの白崎って子、ハジメに近づけないようにしないと……天之河の視線も、気持ち悪くてたまらない」

壇上では、光輝が挨拶を終え、拍手の中を席に戻っていた。香織はハジメから目を離さず、アリナへの敵意を静かに募らせていた。

「南雲くん、優しそうな子だね。あんな子がそばにいるなんて、もったいない。私が支えたいな」

一方、アリナは香織の視線を感じながら、心の中で決意を固めた。

「ハジメは私のもの。あの女も、天之河の気持ち悪い視線も、ハジメに近づけたら許さない」

入学式の体育館は、新入生の期待と緊張で満ちていたが、ハジメとアリナの周りには、すでに小さな嵐の予感が漂い始めていた。桜の花びらが窓の外で舞う中、二人の絆と、アリナの冷たい決意が、新たな高校生活の幕開けを静かに告げていた。




感想、評価のほどよろしくお願いします。

園部優花、宮崎奈々、菅原妙子の扱いはどうする?

  • 敵側で処刑人に処刑される
  • アリナ側につくが殉死
  • アリナ側について無事地球帰還
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