黒狼少女のDUOプレイ記   作:ユキ

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Destiny Unchain Online …皆さん読んでますか?
もし読んでないなら是非そちらを先に…!!


Destiny Unchain Online

 

 

「『Destiny Unchain Online』…

このゲームに、あの動画で見た人が…」

 

フルダイブ技術というものがとても身近になった現代。

とある大人気のゲームがある。

それが

 

『Destiny Unchain Online』

 

私は、このゲームには興味がほとんどなかったので内容は全然知らないが、とある動画…というよりも配信を見てとても気になった。

 

その配信は、このゲーム内でのトッププレイヤー、『クリム=ルアシェイア』というプレイヤーの配信だ。

 

別に、配信を見たきっかけはそのプレイヤーの見た目だったりする訳では無い。

 

「…あの人と、戦ってみたい…

ついでに、サインとかも欲しいかも…」

 

前言撤回。

サムネなどをみただけでは戦闘技術が分かるはずもないので、見たきっかけは外見だったと認めよう。

 

うん、仕方がないから認めるしかない。

だって可愛いし…ぽんこつだし…

 

それはさておいて、私があのプレイヤーに会いたいのは、何も外見が好きだから、という訳では無い。

確かに外見もとても好きだし、近くで見たいという気持ちはあるが、何もそれだけでわざわざこのゲームをやろうとは思わない。

 

クリム=ルアシェイアというプレイヤーを語るにあたり外せない一番の注目ポイントは、その類まれなる戦闘能力。

DUOにおいて、『赤の魔王』という二つ名を付けられたその戦闘能力は、魔王という二つ名に相応しいほどの圧倒的強者。

 

初のギルド対ギルドのバトルロイヤルイベントではトップレベルのギルド相手に、ソロ行動中にばったり会い、1人対5人という圧倒的不利状況で勝利していたりもする。

 

そんな圧倒的強者のプレイヤーを見て、私が感じたことは憧れではなく、戦いたいという気持ち。

 

始めたてで挑んでも勝てないだろうな、という気持ちはあれど、それでも戦ってみたいという気持ちは抑えられなくて、このゲームを始めた。

 

「とりあえず、キャラクリから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…こんなところ。」

 

外見はリアルとほとんど変えず、種族は初期6種族ではなく、出てきた特異(ユニーク)種族を選択した。

 

特異(ユニーク)種族:黒狼族…

筋力値に高い補正が乗り、固有スキルを得る代わりに、刺突攻撃と拘束にかなり弱くなる…

獣人なのに人間ではなく魔族…と。」

 

ピーキー、というほどではないけれど、特殊な部類だろう。

 

ゲーマーとしては例え特殊でも、余程のデメリットでもなければ選ぶだろう。

 

 

 

 

PC name:リル

 

 種族:黒狼族

 

 

 所属ギルド:『なし』

 

 

 ■基本能力ベーススキル

 

 HP:200

 

 MP:100

 

 

 

 生命力(VIT):10/100(-30)

 

 精神力(MND):10/100(-30)

 

 筋力 (STR):10/100(+50)

 

 魔力 (MAG):10/100 (+30)

 

 

 

 ■所持スキル

 

 

 

 ・マスタリースキル

 

 

 

 アーマーマスタリー 20/100 ↑20

 

 

 

 ・ウェポンスキル/マジックスキル

 

 

 

 

 

 

 強化魔法 20/100 ↑20

 

影魔法 30/100 ↑30

 

氷魔法 10/100

闇魔法 10/100

 

 

・補助スキル

 

戦闘技能 30/100 ↑30

 

・特性

 

『紫氷』

 

『嗅覚強化』

 

『×刺突攻撃に弱くなる(強)』

 

『拘束に弱くなる(中)』

 

 

ささっとやったので、こんな所だ。

どうやら、最初は、100のポイントを好きなスキルに振れるらしいので、なんとなく必要だと思ったスキルに振ることにした。

 

影魔法30で手に入る、シャドウライトウェポンというスキルは欲しかったので、30まで上げた。

戦闘技能30で手に入る、『チェーンバインド』もPvPでは使えるし、必要だと思ったので上げておいた。

それ以外は…なんとなく。

 

種族特性として、どうやら氷魔法と闇魔法には初期から10貰えるらしく、使うかはともかくありがたく貰うことにする。

 

本当は純前衛をしようと思っていたが、魔力にも補正が乗るし、魔法剣士型に方向チェンジした。

前から考えていたこととは違うプレイスタイルになるのも、ゲームの楽しみだよ。

 

「…楽しみ。」

 

そして、私は眠りにつくように意識が落ち、次の瞬間には意識が覚醒し、ゲームがスタートする。

 

そして世界観の説明…要するところプロローグを見たので、要約する。

 

 

かなり古い時代、人と魔が相争う戦争の覇者となり、大陸を支配していた巨大な1つの帝国があった。

 

 しかし、そんな強大な力を持つ帝国も、やがて支配力に陰りを見せる。

そして、時の皇帝が民衆の革命により討ち倒されたことで、帝国が崩壊したその時から、三十年の月日が流れる。

 

 

 それまで大陸全てを支配していた巨大な国家体制が崩壊したことで起きた事は……次の覇を競う群雄割拠の時代。

 

 当初跡を継ぐと思われていた革命の旗手たちは、お互いの見解の相違から分裂したようだ。

そのため頭を失った世界は、長き騒乱の時代へと突入した。

 

 

 ある者は、行く末に迷う民のために。

 ある者は、己が力を誇示せんがために。

 ある者は、新たな秩序の守り手を志したために。

 ある者は、己が欲望を満たすために。

 ある者は、自らの信仰を世に広く伝えるために。

 

 

 

 我こそがと声を上げた者たちによって、毎日新たな国が何十と誕生して、同時に何十と消えていく日々が続くと、自然と疲弊していく世界。

 

 

 

 やがて有力な勢力は揃って共倒れとなり、いつしか小康状態となった世界では束の間の平穏が数年続いた……そんな中でプレイヤーたちは、この世界へと降り立ったのだった。

 

 

 

「…ひとつ分かるのは、この皇帝は倒してはならなかった、って事。

…まぁ、後からならどうとでも言えるけれど。」

 

どうやらこのゲームは国取りゲームらしい、という事は知っていたが、プロローグの内容は知らなかったのでなるほど、となった。

 

このゲーム、もっとすぐ始めといたら良かった、なんてことを考えながら、始まりの町『ウィンダム』を歩く。

 

どうやらチラチラとプレイヤーに見られてる気がするが、気にしては行けないだろう。

 

「あの子、すごい可愛くね?」

 

「似たようなやり取り少し前にしたよな?

でも同意だわ…。」

 

「初期服…今日始めたのかな?」

 

「…てことは、まだギルドには入ってない初心者だよね…!

誘ってみようかな」

 

「ちっちゃい…可愛い…はぁはぁ」

 

 

…『聴覚強化』のせいか鮮明に言われてる言葉が聞こえてしまう。

最後のはただの変態では?

 

最初期でろくなお金もないため、とりあえずフィールドに出てモンスターを狩ろう、と考え歩き始めると、目の前から誰か歩いてくる。

 

ぶつかってはいけないので少し逸れると、向こうも同じ方向へと…

 

…当たり屋?ダルいな

 

「何か用?」

 

「はっ、別にぃ?

俺は通ろうとしてただけだが?」

 

「そう、じゃ。」

 

「おっと…そう邪険にすんなよ。」

 

そう言って横を通り抜けようとすると、にやにやとした男は目の前を塞いできた。

 

はぁ…初めから面倒なのに絡まれた…

装備は…特に首元を隠したりはしてない。

うん、殺るか…?

いや、ここは街中、無理だ…

 

どうしたものか。

 

「はぁ…だからなんの用?」

 

「いや?

俺は優しいからよ、初心者である嬢ちゃんに手取り足取りこのゲームを教えてやろうとなぁ?」

 

にやにやとした顔が気持ち悪い。

コイツ死ねばいいのに…

 

「ふーん、で?

別にいらないから、どいてくれる?」

 

「おいおい、このゲームは何も知らない嬢ちゃんがソロで何とかなるほど甘いゲームじゃねぇんだぞ?」

 

「それで?

貴方みたいなおじさんに教えて貰っても何も変わらないと思うけど?」

 

「ッ、この、くそがき…せっかく人が親切心で教えてやってんのに…!」

 

「ぷっ、この程度でキレるなんて、カルシウムでも足りてないんじゃない?

魚の骨でも食べときなよ、あぁ、喉に刺さったら痛い、って泣いちゃうか。」

 

ふふっ、とバカにするように笑ってやると、目の前の男は額に血管を浮かべながら威圧してくる。

…この程度か。

 

「PvPでわからせてやってもいいんだぜ?こっちはよぉ…」

 

「あっはは…!

初心者に教えてあげる、という主張はどこにいったの?

その、”おしえてあげる”べき初心者に対してPvPを仕掛けるなんて、格下にしかイキれないようなゴミだと自己紹介してるようなものじゃない?」

 

「…そこまで言っておいて逃げれるなんて思ってねぇよなぁ?」

 

周りのプレイヤーが私とこの男のやり取りを見てるし、一部動画撮ってる人もいるから誰かしら助けを求めたら助けてくれると思うけど…

 

でも、このゲームの慣らしにはちょうどいいかもね。

 

「ふふ、逃げたらどうなるのかな。」

 

「さぁなぁ?

こわーい、お兄さんに襲われるかもしれねぇなぁ?」

 

「…驚いた。

そんな三下みたいなセリフ、吐く人が現実にいるんだね。

まぁ、あなた程度の雑魚ならこのゲームに慣れるのに丁度いい実験体かもしれないかも?」

 

「…こんの…クソガキがァ…!

泣いて謝っても許してやんねぇからな…!」

 

「あぁ、後で運営には貴方のことを通報してあげようかな。

さっきのやり取りを動画撮ってくれてる人も居るし、証人は周りに沢山いるし。」

 

その私の言葉にハッとしたのか、周りをみて顔を青くする男。

…まさか気付いてなかったとは、想像以上だね。

 

目の前の男をきちんと見てみる。

 

色々な種族があるが、目の前の男はごく普通のヒューマン。

オーソドックスな長剣に盾を装備している、騎士みたいだ。

 

初期装備では無いが、どこからどう見ても弱いので、まぁ首を落として一発かな。

…少し遊んでみるか。

 

 

『リル VS ダスト

Battle START !!』

 

コイツ、ダストって名前なんだ。

ここまで名を体現してるのは珍しいかも。

 

 

「クソが…!

こうなったらお前は泣いて謝らせてやるからなァっ…!?」

 

「…バカ?」

 

「あァ!?」

 

折角の盾が無意味だ…

私の見た目で舐めてるのだろうか…

 

舐められるのはまぁ、いいが、それで適当に攻撃してきて当たると思ってるコイツのアタマがおめでた過ぎて…

 

手に持つ長剣を適当に大きく振りかぶって振り下ろしてくる男。

 

そしてそれを私は…

 

「はっ!

口ほどにもねぇなぁ??

ほとんど死にかけじゃねぇか、なァ?

今泣いて謝れば許してやらねぇこともねぇぞ?」

 

避けれず片腕を落とされる。

 

なるほど、欠損はこんな感じ。

それと、この種族、HPが低すぎる。

 

片腕落とされただけで体力が八割削られた。

 

回復スキルはないし…

 

もうちょっと遊んで調子に乗らせたかったけど…

さっさと仕留めるか。

 

「おいおい、いまさら恐ろしくなったからって黙り込んでんじゃねぇぞ!

ほら、そこに土下座してみろよ、お?」

 

「それで?

遺言はそれで終わり?

なら、さっさと終わらせるよ。

『シャドウ・ライトウェポン』」

 

私の外見に合うような、真っ黒い短剣を斬られてない腕に創り出す。

さっきの一撃で、この男のレベルは見えたし、この程度なら欠伸しながらでもかてる。

 

あぁ、勿論ステータスの差も含めて、ね。

 

「はぁ?

状況を理解出来てねぇみてぇだな。

じゃあ、死ねやァっ!」

 

「語彙力が無いね。

それに、適当に武器を振りすぎ、欠伸しながらでも回避出来るし、簡単に受け流せる。」

 

「は?

へぶっ!?」

 

また同じ挙動で振り下ろして来たので、手元に作りだした短剣の柄で剣の腹を叩き、剣をずらす。

そのまま体制を崩した男を見て、ヘルムも被ってないような顔面に向かって、回し蹴りを叩き込む。

 

ステータスはまだ育成してないどころか初期だし、体術スキルもないのでろくなダメージにはならないと思ったが、二割ほど削れた。

 

「ダメでしょう、戦闘中に剣を落としちゃ。

じゃあね。」

 

そのまま剣を落とし顔を抑える男に、追撃としてもう一度蹴り、そのまま倒れさせると、背中を打って咳き込む男の首に短剣を刺し、そのまま切り落とす。

 

致命の一撃(クリティカル)

 

七割ほど体力はあったが、クリティカルになったので即死し、私の勝利になった。

 

結局、別にこの程度の相手なら『シャドウ・ライトウェポン』は必要なかった。

腕で首の骨を折ればそれで終わりだったね。

 

 

『リル WIN !』

 

 

 

「き、君!

すごく強いね!

アイツ、結構悪評がたっていて…って、ま、まって!」

 

「あなたとても強いわね!

初心者装備だし、初心者なら私のギルドに…って、あっ!!」

 

「是非私のギルドに……!」

 

「よかったら俺の……!」

 

何故か観戦するプレイヤーがかなり多く、終わった途端話しかけようとしてくるプレイヤーから逃げるように私はその場を後にした。

 

聴覚強化のせいで聞こえないことにもできないしうるさいったらありゃしない…!!

 

 

 

フィールドにでたけれど、最初のフィールドに出るウサギがトラウマ製造機とか聞いた覚えがある。

実際戦ってみれば、かなり高精度で首を狙ってくるし、なるほど確かに何も知らなくてPSも高くなければ即死されてトラウマになっても仕方ない。

 

このゲーム、痛覚軽減や痛すぎるものは痛覚遮断があったりするけど、逆に言えば痛覚はあるからね。

 

まぁ、高精度で首を狙ってくるってことは、そこしか狙ってこないってことだし、何も考えなくてもカウンターできるから楽。

 

どのくらいのタイミングであの魔王様が居る『泉霧郷ネーブル』に行くべきか悩ましい。

あそこの付近はモンスターが強く、今の装備だと歯が立たないかもしれない。

 

まぁ、それでも赤の魔王様は最初からネーブルに飛ばされた、なんて話もあるし…

ある程度狩ったら行ってみようかな。

 

…あれ?

ここ、何処?

 

「何も考えずウサギ狩りながら歩いてたら…

いつの間にか遺跡?についた…

なに、ここ?」

 

キョロキョロと周りを見渡していると、突然ウィンドウが現れる。

 

 

特殊(ユニーク)クエスト

 

旧L社から脱走した全ての幻想体(アブノーマリティ)を討伐し、旧L社に叩き戻せ。

 

期限:なし』

 

 

 

幻想体(アブノーマリティ)

そんなの、聞いたことないけど…

それに、ユニーククエスト…

 

よくわからないけど、幻想体とやらを倒せばいいってことだね。

 

うん、何がデメリットになるか分からないけど、とりあえずやってみようか。

何が原因でこのクエストを受けることになったか知らないけど。

 

『YES』…と。

 

YESを押した瞬間、私はさっきまでのフィールドに居た。

…訳が分からない。

 




無理やりな所はあれどLobotomy Corporation要素を出すまで書きました|˙꒳˙*)
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