黒狼少女のDUOプレイ記 作:ユキ
いつまで続くか見ものですね(ΦωΦ)
「さてと、では無事、仮加入もしたわけじゃし、ギルドメンバーの紹介としゃれこもうではないか!」
「…一応まおー様のファンだし、全員知ってるけど?」
「クハハ、それは嬉しいが、きちんと全員と顔合わせくらいは最低限必要じゃろう?」
それは確かに。
でもそんな都合よくログインしてるものなのかな。
「皆、新しいメンバーが来ると聞いてソワソワしていたからのぅ。
仮加入だとは伝えているのじゃが、それでも楽しみなようでな。」
苦笑と共にそんな言葉を紡ぐクリム。
本加入するかどうかは、ギルドのメンバーとの兼ね合いで決めると思うが、ここ程いいギルドは中々ないだろうから、かなり前向きに考えたいところ。
それかソロで遊ぶのもありかも?
「そう。
取り敢えず、もう全員いるの?」
「そうじゃの、リュウノスケからどのくらいに着く、というのは聞いておったから、全員揃っておるぞ。」
「…やっぱり、後回しにしよう。
じゃ、そういうことで…」
こういう自己紹介とか嫌い。
それも、こんな注目される雰囲気でなんて、やだ。
その場から逃げようと踵を返し走り出そうとすると、次の瞬間には捕まっていた。
「おっと、すまんが皆楽しみにしておるからな。
悪いとは思うが連れていかせてもらうぞ?」
「…やだ、一人一人ならまだしも、全員揃ってる中で自己紹介とか、地獄でしかない…!!」
「クハハ!
ルアシェイアに入るなら配信に出ることも多くなろう?
このくらいの人数で最初は慣れておくのがいいと思うがのぅ?
まぁ、このまま連れていくことにするが、本気で嫌なら辞めるから言ってくれると助かる。」
「…はぁ、仕方ない。
噛んだりしても、文句言わないなら…いく。」
「その程度で文句を言う輩はうちのメンバーにはおらんよ。
緊張せずに話せばそれで皆、受け入れてくれるとも」
仕方が無いので受け入れることにした。
元々、自己紹介が大切で、きちんとルアシェイアのメンバーと顔合わせはしないといけないと分かっていたし、正論がクリムにあるのもわかっていた。
ただの私の我儘なので、怒られても仕方ない。
「…自分で行くから、下ろして。」
「いや、念の為このまま連れていくぞ?
逃げられてはかなわんのでな」
「に、逃げないから、下ろして…!
流石に恥ずかしい…!」
「くはは!
もう着いたからこのまま突撃しようではないか!」
手と足をジタバタさせて逃げようとするが、純粋なステータスの差でビクともせず連行される。
「どなどなどーなーどーなー…」
「お主何歳じゃ!?」
「女性の大人に年齢の話はタブー。」
「その歌、何十年前のやつなのじゃ…
っと、そんな話をしてたら、到着じゃな。
ここに皆がおる。
では、突撃じゃ!!」
「だから下ろして…っ!!!」
「「「「……拉致(です)(なの)?」」」」
「…ん、拉致られてきた。」
「クリム…僕は悲しいぞ。
あいつは、いつかやると思ってました、って言わないと行けなくなるなんてな。」
「クリムちゃん、流石に拉致はどうかと思うよー?」
「お姉さん…」
「クリムさん…」
「誤解じゃぁぁ!?
っていうかフレイ!
お前わかってて悪ノリしてるじゃろ!?」
「それじゃあ、その子が新しいギルドメンバー?」
「そうじゃな、リル、自己紹介を頼んでも良いか?」
「ん、リル。
ワービースト系レア種族の黒狼族で、一応、魔法剣士?になる。」
「わぁ!
前衛が足りないってクリムちゃん言ってたもんね!
私は種族はハイエルフで、フレイヤって名前だよー。
ヒーラーでタンク!
よろしくね!」
「僕はフレイ、そこのフレイヤとは姉弟で、種族は同じくハイエルフ。
後衛の魔法使いだ。
よろしく。」
「私、雛菊と申しますです。
種族はワービースト系レア種族の、銀狐族です!
このギルド唯一の純前衛をしてますです!
リルお姉さん、よろしくです!」
「え、えっと…リコリス、です…!
種族は、
た、立ち位置は後衛の、スナイパーです…!」
「我はクリムじゃな!
種族はノーブルレッドで、スキル的には後衛じゃが、魔法剣士のような立ち位置なのじゃ。」
「ん、全員覚えた。
改めて、よろしく。」
元々知ってたけど、それはそれとしてツッコミたい。
まおー様が後衛であってたまるか。
「まおー様、まおー様で後衛はおかしい。」
「リル、コイツは信じ難いが、心底信じ難いがスキル構成的には一応魔法メインなんだ。」
「あははー…
でも、確かにクリムちゃん程動ける後衛が居たら驚くよねー」
フレイとフレイヤが言う。
ホントにスキル構成後衛なの…?
むしろ後衛スキル構成なのに最前線で暴れてるの、おかしくない?
「…引くね」
「なんで我引かれるんじゃ解せねー!?」
「至極当然だな。」
「…それはさておき、ルアシェイアの皆は、今のところ何か目標はあるの?
わざわざ
北の氷河は、このゲームに三人居る魔王のうちの一人、『黒の魔王』ソールレオン率いるギルドだ。
GvGのこのゲーム初大会で優勝したギルドである。
三人の魔王は、それぞれ赤、黒、青の名を持っていて、目の前にいるクリムがその内の赤の魔王の名を持っている。
「ふむ…
あそこに見える城があるじゃろう?」
窓を見ながら、少し遠くにある城を指さすクリム。
確かにあるが、だからなんだと言うのだろうか。
「ん、ある。
それが?」
「あそこは、『レイドダンジョン』になっておるようでな…
『
ギルドランキングのTOP3で連合を…?
「それは…すごく豪華なメンバー。」
「主もメンバーに入れてやりたいんじゃが…
人数的な問題で今回は無理そうでな。」
「大丈夫。
私は私でやる事があるから。」
「ほぅ?
やること…
それは聞いてもよいものか?」
「ん、リュウノスケには言ったし…
『捨てられた殺人者』をしばきにいく。」
「あぁ…
あの、ステータス的にはかなり強敵のアレか。
ステータスの割に動きがかなり単調、かつ甘い行動ばかりで二回目は余裕で倒せたな」
まぁ、TETHらしいからね。
本来戦うステータスより5倍くらい上だとしても、行動パターンは簡単だろう。
「リルお姉さん、ソロで行くつもりです?」
「わ、私、援護しましょうか…?」
「ん、ソロで大丈夫。
アレは、私のクエストのせいで出てきたモンスターだから。
多分私の受けてるクエストの受注者以外にあまり倒されないように、強化されてる状態で存在してるから。
丁度、私は私のクエストでの討伐対象の強さを5分の1にまで出来るスキルがあるから。」
「なるほど。
あれのちょっとした歪さはそういう事か…
ドロップアイテムがなかったのもそういうことじゃな?」
「…ん、おそらく。
多分運営の思惑的には、私のスキルで5分の1にしたのが本来の強さ。
私以外が戦う時は普通の五倍のステータスになってるって感じ。」
「なるほどなの…
それでどこを撃ってもあまりダメージになってなかったの…」
それは、関係あるのかな。
例え五倍のステータスだとしてもクリティカルに当たることがあるなら即死、もしくは大ダメージになると思うけど…
「それは、もしかしたらあれが普通のモンスターじゃないからかも…?」
「ふつうのモンスターじゃない?
あ、もしかして、エリアボスだったり、フィールドボスだったりかな?」
「…この本渡すから、皆で幻想体について見ておいてくれると嬉しい。
説明は、苦手…」
私が倒さないといけない幻想体の名前や、幻想体についてが書いてある本をインベントリから取り出し、クリムに軽く投げる。
特に何事もなくキャッチしたクリムは、苦笑いで頷くと、ルアシェイアのメンバーと一緒に見始めた。
「…くぁぁ、ん…」
数十分経っても読んでいるので、段々と眠たくなってきた。
結構柔らかいソファーがあったので、その上で小さくまるまって寝ようとしたら、話しかけられる。
「リル…っと、寝てしもうたか…」
「リルお姉さん、猫みたいです…!」
「黒狼って、オオカミだよな…」
「でも、可愛いの。」
「起きてるから。
それで、よみおわった?」
軽く欠伸をしながらちらりと目線をルアシェイアの面々に向けてきく。
「うむ、ありがとう。
我らが少し倒すのに手間取っていたヤツが下から二番目の危険度とはな…
驚いた」
「これは確かに敵を弱体化するスキルが必須になるわな」
「これ、絶対にソロでやらせるクエストじゃないの…」
「呼んでもらえれば、いつでもお手伝いに行きますです!」
「もう同じギルドのメンバーだし、遠慮なく頼ってねー!」
仮加入ってことを忘れられてそう。
居心地はいいからこのまま加入というのも悪くは無いし。
「…ありがと。
とりあえず、刀スキルが欲しいから、鬼鳴峠に行ってくる。」
「まてまてまて!?」
「なに、リュウノスケ」
「いやいや、なにじゃなくてだな?
お前、始めたてだろ?
流石に勝てないだろ…」
「ん、昨日始めた。
けど、きちんと動画みて予習したし、問題ない。
ノーダメージで削り切れば勝ち」
「それが出来てれば皆刀スキル手に入れてるんだわ!」
「出来ないならその人が練習不足なだけ。
私はいけるから、行ってくる」
「や、だから…」
「やらせてやってもいいんじゃないか?
別に死んだところでリスポーンするだけだし。
それに、僕も新しいギルドメンバーの実力は見ておきたかったから、丁度いい。」
「…仮加入だから、いらないと思ったらすぐ除名していい。
私も、合わないと思ったら抜けると思うし。」
「せっかくお友達になれたのに、抜けちゃうんです…?」
「……。
今のところは、抜けないから…」
このしゅんとした雰囲気で見つめられるのは、ダメだね。
可愛いのと、小動物のような雰囲気でなんでも叶えたくなってしまう。
まぁ、いいや。
年下なんて甘やかしてなんぼだし。
優しく雛菊の頭を撫でて、言う。
雛菊は、されるがままに目を細めて気持ちよさそうに受け入れる。
ん…かわいい…
「主ら、初対面よな?
すごいすぐ仲良くなるのぅ…」
うるさい。
刀スキル入手は長くなるからスキップ。
「よし、刀スキル、ゲット。
あの刀匠、想像より強かった…」
「いや、そのステータスやスキルで勝てるのが謎なんじゃが!?」
「為せば成る為さねば成らぬ何事も、ってこと。
後、反射神経には自信がある。」
「秘剣をパリィできてた理由は反射神経じゃったのか!?」
「うん、殺気で攻撃の軌道が少し分かりやすかったし、多分あの刀匠、本気じゃない。
本気だったら殺気をあんな直球に当ててきたりしないと思う。」
「殺気って…げ、ゲームにそんなもの、あるの…?」
まぁ、リコリスの思うことも尤もだね。
「んー…直感って言う方が近いかもしれない
でも、まおー様はわかると思う。
ソールレオンさんとの戦いで、感じたでしょ?」
「…うむ、そうじゃな。
確かに、ソールレオンのヤツと戦う時に、ヤツから殺気を感じた。」
「ここまで現実との差異が少ないゲームだと、リアルで感じる殺気なんかも感じることが出来て、当然だと思わない?
少なくとも、リアルで殺気を感じたことがある、それなり以上の実力者なら感じれる。
なんなら、それなりで収まらない実力者なら、リアルで感じたことなくても、感じれるかもしれない、かも?」
とりあえずそんな話は置いておいて、私はギルドに合格、かな?
『光の種』も使ってないしもし不合格だったら、悲しいけど仕方ない。
「今の実力はこんな感じ。
ステータスがまだまだだけど、どう?フレイ」
「及第点どころか満点だよ。
ステータスなんてこれから伸ばせばいいし、今のステータスで刀スキル手に入れれるなんて将来有望所じゃないからね。
これで断るギルドがあったら逆に知りたいくらいだ」
「まぁ、仮加入だから、ちゃんとギルドに入るかはしらないけど。」
「…そういえばそうじゃったな。」
「まおー様が忘れてたの…?」
ジト目をクリムに送ると、冷や汗をかきながらあさっての方向を見ている。
かわいい。
って、そうじゃなかった、まぁいいや。
「仮加入じゃなくても、本気で入ってくれても構わんぞ?
どうやら雛菊もリコリスも懐いておるようじゃからな、合わんということはなかろう。」
懐かれるようなこと、してないんだけど。
「はいです!
他のゲームでの戦いを聞けてすごく楽しかったです!」
「わ、私も、同じFPSをやってた人に会えて、話も合うから嬉しいの…!」
「だ、そうじゃぞ?」
「…暫く考えさせて。」
「よいよい。
入ってくれれば嬉しいし、歓迎もするが、本人が楽しまなければ意味が無いからの。
よく考えて入るといい。」
入るの前提なんだ…
まぁ、少しの時間しか居ないけど、もうこの雰囲気が好きになってきてるけど
「とりあえず、しばらくはステータスを伸ばしてから、ゴールデンウィークの最後くらいに『捨てられた殺人者』を倒しに行こうかな。」
「ほう?
奇遇じゃな。
我らもそのくらいの日にレイドダンジョン攻略予定じゃ。」
「へぇ…?
じゃあ、お互いに上手くいくことを祈っておく。」
「クハハ、我も祈っておくとしようぞ」
「祈るって漢字と折るって漢字、似てるよね。」
「突然なんじゃ!?!?」
刀入手のシーン飛ばした理由は、Web版だと飛ばされてるからですね!
漫画版だとあるんですけど、秘剣九重とか…文字起こし大変d…(殴