便利屋節約ご飯   作:ひよりん

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第3話

「おなか減った〜!!」

「そうね…」

ソファの上で脚をバタバタと遊ばせ、存在を主張する

だと言うのに肝心のアルちゃんはこちらを向く様子なし…

 

「ねー!アルちゃん、お昼食べよーよ!おなか減ったでしょ?」

「…それはそうだけど…」

「そんなに心配しなくても大丈〜夫だって!」

「わかってるけど…」

「ハルカちゃんとカヨコちゃんだよ?ちゃんと上手くやってくれるって!」

「だからそれは、わかってるけど…」

「もー…心配性なんだから…お腹空いてるからって後ろ向きになりすぎだよ?」

 

ソファから降りて、キッチンの冷蔵庫を開ける

「うっわ…もうほとんど何も無いじゃん…何かあるかな…」

冷蔵庫には僅かばかりの野菜と卵が2個…それから調味料類…

(あとは……)

冷凍庫を開けると…

「あー…冷凍ご飯がある……こっちに卵もあるし……よし!チャーハンでいい?」

「ええ…お願い…」

冷凍ご飯をレンジで温め、その間にフライパンに少し油を引いて温める

そして醤油と鶏ガラスープの素をといた調味液を用意して…

 

ご飯が解凍できたら強火にかけたフライパンに卵を割り落とし、軽くかき混ぜてご飯を入れる

そしてフライパンを振って炒める

「ふんふふ〜ん♪チャッチャッチャ〜っと!」

ここにお塩少々、全体に馴染んだら調味液を加えてもうひと炒め、後はお皿に盛り付けて…

「完成〜!ムツキちゃん特製チャーハン!さ、食べよ食べよ!冷めちゃう前に!」

 

「「いただきます」」

「もぐ……あ、これ美味しい!」

「でしょ〜?」

食べる前からわかる、ご飯と卵が揚げ焼きにされたこの香ばしい匂い

それに醤油と鶏がらスープの香り…これが美味しく無いはずがない!

 

スプーンでチャーハンを掬い、口いっぱいに頬張る

「ん〜〜!」

お店のようなパラパラは無いけど、所々にカリカリに揚げられたご飯と卵の存在感

塩気もちゃんとあるけどキツすぎない…

(鶏ガラの感じは全然しないけど……節約しすぎたかな…?)

「全然ベシャベシャしてないわね…なんで…?」

「アルちゃんチャーハン作るの苦手だもんね、今度作り方教えてあげよっか?」

「そうね…ほんとに知りたいくらい」

「簡単だよ?味付けして炒めるだけだから」

味付けもお塩と醤油、それから顆粒出汁だけ

「…それができたら苦労しないのよ、なんで私のチャーハンはご飯が潰れてるのかしら…」

 

 

 

「そういえば、前の仕事の報酬は?」

「入ったわよ!!……まあ、事務所の家賃でほとんどなくなったけど…」

「……明日は美味しいもの食べられるといいね!」

「…そう、ね…」

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