便利屋節約ご飯 作:ひよりん
「おなか減った〜!!」
「そうね…」
ソファの上で脚をバタバタと遊ばせ、存在を主張する
だと言うのに肝心のアルちゃんはこちらを向く様子なし…
「ねー!アルちゃん、お昼食べよーよ!おなか減ったでしょ?」
「…それはそうだけど…」
「そんなに心配しなくても大丈〜夫だって!」
「わかってるけど…」
「ハルカちゃんとカヨコちゃんだよ?ちゃんと上手くやってくれるって!」
「だからそれは、わかってるけど…」
「もー…心配性なんだから…お腹空いてるからって後ろ向きになりすぎだよ?」
ソファから降りて、キッチンの冷蔵庫を開ける
「うっわ…もうほとんど何も無いじゃん…何かあるかな…」
冷蔵庫には僅かばかりの野菜と卵が2個…それから調味料類…
(あとは……)
冷凍庫を開けると…
「あー…冷凍ご飯がある……こっちに卵もあるし……よし!チャーハンでいい?」
「ええ…お願い…」
冷凍ご飯をレンジで温め、その間にフライパンに少し油を引いて温める
そして醤油と鶏ガラスープの素をといた調味液を用意して…
ご飯が解凍できたら強火にかけたフライパンに卵を割り落とし、軽くかき混ぜてご飯を入れる
そしてフライパンを振って炒める
「ふんふふ〜ん♪チャッチャッチャ〜っと!」
ここにお塩少々、全体に馴染んだら調味液を加えてもうひと炒め、後はお皿に盛り付けて…
「完成〜!ムツキちゃん特製チャーハン!さ、食べよ食べよ!冷めちゃう前に!」
「「いただきます」」
「もぐ……あ、これ美味しい!」
「でしょ〜?」
食べる前からわかる、ご飯と卵が揚げ焼きにされたこの香ばしい匂い
それに醤油と鶏がらスープの香り…これが美味しく無いはずがない!
スプーンでチャーハンを掬い、口いっぱいに頬張る
「ん〜〜!」
お店のようなパラパラは無いけど、所々にカリカリに揚げられたご飯と卵の存在感
塩気もちゃんとあるけどキツすぎない…
(鶏ガラの感じは全然しないけど……節約しすぎたかな…?)
「全然ベシャベシャしてないわね…なんで…?」
「アルちゃんチャーハン作るの苦手だもんね、今度作り方教えてあげよっか?」
「そうね…ほんとに知りたいくらい」
「簡単だよ?味付けして炒めるだけだから」
味付けもお塩と醤油、それから顆粒出汁だけ
「…それができたら苦労しないのよ、なんで私のチャーハンはご飯が潰れてるのかしら…」
「そういえば、前の仕事の報酬は?」
「入ったわよ!!……まあ、事務所の家賃でほとんどなくなったけど…」
「……明日は美味しいもの食べられるといいね!」
「…そう、ね…」