【助けて】数年後に人類が半減するスレ【クレメンス】   作:華風鱗月

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皆様お久しぶりです。華風鱗月です。
いや〜数カ月ぶりの投稿ですが少し諸事情で忙しく小説を書く暇が有りませんでした。なんとか落ち着いたのでまた投稿再開しますが以前と異なり投稿期間が開くかもしれません。ですので気長に投稿をお待ち下さい。


因みに一応他にも何個か投稿している別作品ありますがそちらの方を投稿する事もありますので、もしよろしければ見て行って下さい。作者、喜びます。

ではおまたせしました本編どぞ


11スレ目

 剣一郎が謎の忍者集団に襲われるより少し前、剣一郎の祖父である原田玄一郎(はらだげんいちろう)は月明かりだけが照らす道場に居た。

 

 彼の手には妖刀である鬼哭が握られており、刀の手入れをしている。鬼哭を分解し、刀身に打ち粉を軽く付け、油を塗っていく。長年手入れをし続けている為か流れる様に手入れするその所作は美しさを感じ取れる程である。

 

 そうして暫くの間手入れをし続け、分解していた刀のパーツを組み直してく弦一郎。そうして元の姿となった妖刀、鬼哭を道場の窓から差し込む月明かりへと翳す。

 

 月明かりへと翳された鬼哭は妖しく光る刃紋を見せる。それは見るもの全てがその妖しい美しさに見惚れてしまう程の物だった。

 

「全く…こうして見るだけならば至高の刀と言うのに…そうは思わんか?」

 

 弦一郎以外誰も居ない筈の道場でまるで誰かに問い掛けるかのように独りごちる弦一郎。彼の独り言に返事を返すものは居らず、シーンとした静かな時間が数秒流れる。

 

「はぁ…人の家に断りもなく不法侵入しておいて返事もせんとは…よほど礼儀知らずと見えるな?」

 

 次の瞬間、弦一郎から濃密かつ剣鋭な殺気が放たれる。その鋭さはまさに刀と言うべき程鋭く、充てられた者が未熟者ならば慄き戦意を喪失する程のものだった。

 

 殺気が道場内を覆った次の瞬間、先程まで弦一郎以外、人影が一切無かった道場にわらわらと大勢の人物が現れ始める。

 

「…いつ気付いていた」

 

 集団は黒尽くめで顔をマスクで隠した姿をしており、剣一郎を襲っている連中と同じ格好だった。中でも一際強者の風格を出している男が前に出て弦一郎に話し掛ける。

 

「先ずは自身の素性を明かすぐらいせんか馬鹿者」

「……コレは失礼、我々は裏社会で暗躍している御庭番衆と呼ばれ、私の名は半蔵と申す」

 

 御庭番衆、そして半蔵と自称した男達はそれぞれ懐から獲物を取り出して弦一郎を威圧する。が、弦一郎は何処吹く風と云わんばかりに鬼哭を鞘に収めて立ち上がる。

 

「我々は名乗ったが、それで何時から気付いていた?」

「いつも何も最初からだよアホウ」

「なっ、馬鹿な!我々は忍びとして訓練してきたのだぞ!気付ける筈が…」

 

 最初から、そう発言した弦一郎に半蔵の部下たちは動揺する。それに対し弦一郎は忍びとして訓練したと語った男を睨み、

 

「ここは60年以上使い続けたワシの城だぞ?微細な変化ぐらい一瞬で気付くわ」

 

 と威圧する。その姿に男達はたじろき後退る。ただ立ち上がって睨んだだけ、それだけの行動で自身の部下を萎縮させ士気を低下させた弦一郎に半蔵はマスクの下で冷や汗をかく。

 

「流石最短で最高段位に到達し、最後の十段保持者かつ現代の剣聖と呼ばれるだけはある。我々の完璧な隠密を看破するとは恐れ入る」

 

 弦一郎の素性を調べていたのかスラスラと語り、素直に褒め称える半蔵。それに対し弦一郎は「ふんっ」と鼻で返事をする。

 剣道十段、ソレは現実では既に保持者が居なくなった事で廃止された段位であるがここMCU世界では最後の一人である弦一郎が保持者の為残っている位である。

 

「それで、貴様らは何のようで来た?と言っても用など分かりきっておるがな」

「…分かっているなら話は早い。その妖刀、我々が戴く」

 

 御庭番衆の狙い、それは妖刀鬼哭である。しかし弦一郎は矢張りかと言うように表情を変えずに鬼哭を一瞥し、半蔵を見遣る。

 

「全く昔から何かと色んな連中がコイツを狙いに来よるの。政府の連中め、情報の隠蔽ぐらいきちんと出来んのか…」

 

 鬼哭の存在を知り得ているのは政府関係者と原田家のみ。にも関わらず昔から様々な組織が鬼哭を狙い弦一郎の元に訪れていた。

 

「昔来た連中は何と言ったか…確かヒトラやらマダラやら名乗っておったが…」とそう呟く弦一郎。

 

「無駄話はそろそろ終わりにしろ。大人しく鬼哭を渡せば苦しませずにあの世に逝かせてやる」

「コイツがどんな代物か、分かって寄越せと?」

「そうだ。ソレは我々が400年の悲願を達する為に必要なのでな」

 

 400年、約江戸時代初期の頃でありそれ即ち御庭番衆が400年以上の歴史を持つ古い組織である事の裏返しであった。

 

「そうかそうか、400年とはコレまた長いな。しかしソレだけで渡すと思うか?コイツは触れるだけで精神を蝕む妖刀ぞ?」

「渡すつもりは無いと…だが貴様の孫が殺されかければどうかな?」

「何?」

 

 孫、剣一郎を引き合いに出され、弦一郎は今まで変えることの無かった表情が少しばかり変わる。その変化は極小さいものであり一見何ら変わっていないようである。

 

「今別働隊が貴様の孫に接触している頃合いだ。奴らには孫は始末するように伝えてあるが…貴様が素直に妖刀を渡すのであれば、孫は殺さないでやろう」

 

 孫と引き合いに出した際、弦一郎の表情が変わった事を瞬時に見抜いた半蔵は孫を人質に鬼哭を要求する。 

 

 剣一郎を人質に取られた弦一郎は顔を伏せて思案する素振りを見せる。そして細かくだが肩を震わせていた。

 

(剣聖とて人の子か…孫を人質にされれば怒りと驚愕に飲まれるようだな)

 

 弦一郎の姿を見て半蔵はそう判断する。しかし次の瞬間だった。

 

「クックックッ…」

 

 顔を伏せて居た弦一郎から笑い声が聞こえてくる。何が起こっているのだと御庭番衆達は弦一郎を注視する中、弦一郎は顔を上げる。そこには面白い物を見たと云わんばかりに笑っていた。

 

「何が可笑しい?」

 

 そんな弦一郎を不審に思い問い掛ける半蔵。

 

「何が可笑しいと?クックック…可笑しいに決まっとろう!貴様らワシの孫をタダの大学生とでも思っとるんか?アヤツはワシ以上の剣の天才だ」

「……」

 

 弦一郎は誇らしげにしながら剣一郎について語り始める。

 

「アヤツが5歳の頃から剣術を教えとるがまるでスポンジの様に技術を吸収しておった。幼い子供特有の成長度合いかと思えば今でもその吸収力は健在。今じゃワシもうかうかしてられん程」

 

 まるで自分の事かのように剣一郎を自慢する弦一郎。その姿は所謂親バカならぬ孫バカのようだった。

 

「未だ経験が少ないせいでまだまだ未熟じゃが…最近は何やら独自に動いて経験を積んでおる。いずれワシも追い抜かれるだろう…そんなアヤツが貴様の部下に負けるほど弱くは無いわ」

 

 剣一郎が負けることは無いと断言する弦一郎。そして彼は持っていた鬼哭に手を掛けて鞘から抜き出す。

 

「さて、そろそろ御託は終いにするか。ワシは渡すつもりは無いんだ、ならば強引に奪うしか無いのぉ…掛かってこい」

「…やれ!」

 

 半蔵の合図と共に彼の部下達は弦一郎へと襲い掛かりだす…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 弦一郎と御庭番衆が対峙している一方、公園の方でも剣一郎と御庭番衆の戦闘が始まっていた。

 

 御庭番衆は奇襲を受けたものの、未だ人数は自分達が多い事を利用して剣一郎を包囲しようとする。しかし剣一郎は彼等の狙いに気付き囲まれない様に常に移動をし続けていた。

 

「くそ!どうなってんだ!タダのガキじゃないのかよ!」

 

 御庭番衆の一人がクナイで斬り掛かるがデッキブラシで防御する剣一郎。その隙に別の男が鉤爪の形状をした手甲鉤と呼ばれる武器で斬り掛かるが、剣一郎は眼の前の男を蹴り飛ばし、素早い足捌きで攻撃を回避する。

 

【良いぞイッチ!そのままやっちまえ!】

 

 別の男が釘型の手裏剣を投げるがそれを危な気なくキャッチ、そのまま別の男へと投擲し足を負傷させる。男達の実力は剣一郎には及ばず、人数有利と言う状況にも関わらず押され始めていた。

 

(なんだコイツ等?最初は忍者って言うから警戒したけどそんな強くないぞ…)

 

 剣一郎にとって彼等は謎の集団。しかし身のこなしからしてタダのチンピラとは一線を画す実力が見て取れた筈だった。しかし現実はたった一人の剣一郎に押されている始末。

 確かに普段剣一郎が制圧しているチンピラや犯罪者よりは強いのだろう。しかし脅威かと言われれば否と答えるほどには強さを感じない。

 

【イッチ、あんま油断せんのやで。忍は実力も大事やが任務を遂行する為に何でもするもんや】

 

(っと了解、忍術学園教師(せんせい)!)

 

 油断し掛けた所を忍術学園教師の忠告で踏み止まる剣一郎。確かに始め、現役忍者である忍術学園教師が武器に毒を塗られてる可能性があると言っていた。一瞬も気を緩めてはいけないと考えたその瞬間、分銅を鎖で繋げた万力鎖が剣一郎の頭へと振り抜かれるがしゃがんで回避する。

 

「隙あり!」

 

 しゃがんだ事で出来た隙を御庭番衆は逃さず、短刀を握っていた男が剣一郎へと迫る。

 

「隙なんかねぇんだ…よっと!」

 

 しかし剣一郎はデッキブラシの柄頭を男の喉目掛けて腕をバネのように伸ばして突きを繰り出す。至近距離まで近付いていた男は突如伸ばされたデッキブラシを避けきれず、「ガハッ!?」と息を吐き出して吹き飛ばされる。

 

 吹き飛ばさた男は呼吸を乱された事で戦闘不能になる。またしても仲間が一瞬でやられた事で男達は眼の前の子供がただの一般人では無いと気付き始める。

 

 剣一郎は次のターゲットとしてクナイを持っている男へと決めて一気に接近する。男はクナイで迎撃をするがクナイを握っている手の甲に神速の小手打ちをされる。

 

 男は手の甲に走る激痛に耐えられず握っていた獲物であるクナイを取り落としてしまう。その隙を逃さず剣一郎は即座に男の顔目掛けて、身体を捻り横一閃を放つ。

 

「ゲフ!?」

 

 男の横顔にデッキブラシがクリーンヒットし、男は蹌踉めく。剣一郎は即座に蹌踉めいた男へと振り抜いたデッキブラシを切り替えして頭部へ垂直に振り下ろす兜割りを行う。

 

 バキッ!と強烈な音が響き、剣一郎の手には確かな手応えを感じる。男は頭部への一撃で意識が飛んだのかそのまま地面に倒れ伏す。

 

 コレで残った御庭番衆は既に二人まで減ってしまう。その内の一人は足を負傷して満足に動く事は出来ない始末、圧倒的有利だった彼等は逆に追い詰められてしまった。

 

 残った二人に対し、剣一郎は掛かってこいと云わんばかりに指をクイックイッと曲げて挑発をする。

 

「く、くそ!」

 

 手甲鉤の男が挑発に負けて剣一郎へ駆け出し、攻撃を仕掛ける。それに対し剣一郎は位置を変えて手甲鉤の男、そして万力鎖の男が一直線になる様にする。

 

「な!?コレじゃ攻撃が…!」

 

 一直線になった事で遠距離攻撃が可能な万力鎖は使えなくなり、手甲鉤の男との一騎討ちになった。

 

【うまい!コレで一人完封したぞ!】

【やるやんけイッチ!】

 

 男は剣一郎の間合いに入った瞬間、腕を振るって剣一郎へと切り付ける。それに対し、剣一郎は後ろへとバックステップしながらデッキブラシで受ける。

 

 男は剣一郎に反撃をさせないように攻撃の手を緩めずに攻撃を続けて行く。その猛攻に剣一郎は顔を歪め、押されて後ろへと退避していく。

 

【なんやコイツ、急に攻撃が激しくなったぞ!】

【イッチ大丈夫なんかこれ…】

 

(このまま削り殺してやる!!)

 

 男は5人の中でも実力は一番だった。それ故に男は自身の猛攻に剣一郎は耐え切れずに防御しているのだと考えた。しかし、実際は逆だった。

 

「おい!行き過ぎるな!」

 

 万力鎖を持っている男は剣一郎の狙いに気付き、手甲鉤の男へ止まるように声を掛ける。しかし一歩遅かった。次の瞬間、剣一郎は防御に徹していたのを止め、歪ませていた顔はニヤリと口角を上げ、摺り足で男の間合いの内側へと入り込む。

 

「しまっ…!」

 

 手甲鉤の男は仲間の声と剣一郎の顔、そして懐に入り込まれた事で誘い込まれた事を理解した。剣一郎は男を挑発し、攻撃させ自身は防御に徹する。そうする事で男に勝てると思わせて更に攻撃を激しくし誘い込む。そうして万が一万力鎖の援護があったとしても分銅が届かない位置まで誘い出したのだ。

 

 手甲鉤の男はどうにか対応しようと剣一郎に対し攻撃をしようとするが一足遅かった。

 

 男の懐に入った瞬間、剣一郎は男の腹に肘鉄を食らわせ、男は腹に強烈な一撃を受けて後ろへと押し戻される。男と剣一郎の距離が数歩離れた瞬間、剣一郎はデッキブラシを振り上げて男の鎖骨目掛けて勢い良く振り下ろす。

 

 肩への重い一撃は男の鎖骨を折ると共に敵の攻撃を受け止めたり攻撃に使われたデッキブラシにも同じくダメージが蓄積していたのか折れてしまう。

 

【あかん武器が!?】

【このタイミングで壊れるかね!?】

 

 唯一の武器であったデッキブラシの破壊に対しスレ民は焦りを隠し切れないが剣一郎は違った。デッキブラシが折れたと理解した瞬間に手に持っていたデッキブラシの残りを投げ捨て、眼の前の男の側頭部目掛けて上段蹴りを叩き込む。

 

「シッ!」

 

 綺麗なフォームで繰り出された蹴りは、元々ダメージを受けていた男は剣一郎の蹴りを避ける余力は無く、綺麗にこめかみへとクリーンヒットし脳が揺らされて気絶する。

 

 気絶によって倒れていく男を無視してデッキブラシの代わりとなる武器として近場に落ちているクナイと手裏剣を回収する剣一郎。

 

 日本刀や竹刀と大体似通った大きさであるデッキブラシと異なり補助程度として使用していた釘型手裏剣と初めて扱うクナイではあるものの、武器が無い状態よりは幾分かマシな状態にする。

 

 武器を手に入れた剣一郎は万力鎖の男へと駆け出して接近する。対して男は手に持っている万力鎖を振り回して遠心力を貯めていく。

 

 そうして遠心力が溜まり、万力鎖の射程内に剣一郎が入った瞬間剣一郎へ向けて解き放たれる。分銅は高速で剣一郎の頭へと吸い込まれる様に飛んでいく。

 

 剣一郎は自身の頭へと飛んでくる分銅に対し、握っていたクナイを分銅目掛けて投擲する。クナイと分銅は互いにぶつかりあうが重量のある分銅にクナイは弾かれてしまう。

 

 しかし分銅もクナイとの衝突による衝撃で軌道が若干ズレ剣一郎の頭ギリギリを掠めるように飛んでいく。

 

「な、何!?」

 

 その光景に男は驚愕してしまうが、その行動が命取りとなった。分銅を避けた剣一郎と男の距離は残り僅かとなっており、剣一郎は残った武器である釘型手裏剣を男の肩目掛けて即座に投擲する。

 

 男は手裏剣を避けようとするが先程足に刺さった手裏剣が男の回避行動を邪魔してしまい避けれずに手裏剣が刺さる。

 

「痛っ!しまった!?」

 

 手裏剣は軽く突き刺さる程度で済むが一瞬走る痛みに気を奪われ直ぐ側まで近付いていた剣一郎に反応が遅れてしまう。なんとか射出していた分銅を引き戻そうと腕を動かした瞬間、剣一郎は男の肩に突き刺さった手裏剣へ掌底を叩き込む。

 

「ウッ…!ガァァァ!!」

 

 掌底によって押し込まれた手裏剣は男の体内へ深く刺さり、男の肩甲骨と上腕骨を繋ぐ骨の関節の間に入り込む。関節の間に入った手裏剣は男の神経を鋭く傷付け男に莫大な痛みをお見舞いする。

 

 男は突然発した痛みに耐えられず叫び声を上げた瞬間、剣一郎は男の水月にパンチ、脇腹の腎臓へ膝蹴り、そして最後に男の顎へかち上げるように掌底を叩き込むコンビネーションを行う。

 

 水月への一撃で酸素を吐き出され、腎臓への膝蹴りでダメージの追い打ち、最後の顎への掌底で脳を揺らされた男はそのまま意識がブラックアウトし倒れる。

 

「ふぅー…全員やったか」

 

 追手であった御庭番衆5人を制圧した剣一郎。掌底を打ち出した姿勢のまま暫く残心を解かずに警戒していたものの、男達は起き上がる気配が無かった故、残心を解く。

 

「こいつら結局何だったんだ?鬼哭狙いらしいが…皆は分かる?」

 

【イッチが分からんのにワイらが分かるわけ無い】

【それな】

【恐らく鬼哭の力を狙ったのは確実だろうが情報が少ないからな…】

 

「それもそうか…」

 

 男達が鬼哭を狙った理由が分からないが情報が少ない為考えても仕方ないと判断する剣一郎。一先ずは武器を回収しようと考え眼の前の男が手にしていた万力鎖に手を掛ける。

 

「オイオイオイ…どうなってんだこりゃあ…?」

「!?なっ…いつの間に…」

 

 その瞬間だった。公園へ聞き覚えのある声が響く。その声の発生源である背後を振り返る剣一郎は先程、追手である男達を差し向けたリーダーらしき男が立っていた。

 突如として現れた男に剣一郎は警戒をする。先程もそうだったがあの男は剣一郎に気付かれること無く側まで近付いていた。

 

 1度目は帰り道と言うこともあって警戒はほぼ無かった故に気づかなかったが今回は違った。残心を解いたとはいえまだ敵が側にいるかも知れないと周囲を警戒していたのにも関わらず、この男は声を出す瞬間まで剣一郎2気付かれていなかった。

 

【いつの間にこいつ現れた!?】

【気配遮断がとんでもないぞ…】

 

 その事実に剣一郎は先程までやり合っていた男達よりも数段、この男は実力があると見抜き戦闘態勢になる。

 

「なんでお前らやられてんだ…こんなガキによぉ!!お前らは!仮にも!!御庭番衆の!精鋭なんだろうがぁ!!」

 

 男は眼の前の剣一郎に目もくれず、部下の失態に怒りを隠すことなく顕にする。そして近くに居た気絶している部下の一人に対し、頭を何度も踏み付けるように足を振り下ろす。

 

「なっ、何やってんだ!?」

 

 足を振り下ろす度に倒れている男は足が振り下ろされる度に顔から血が流れ出る。眼の前の男の奇行に剣一郎は驚いてしまう。

 

「ハァー…ハァー…このゴミ共が」

 

 男は怒りがある程度収まったのか振り下ろす足を止める。男の部下であった男は細かく痙攣している様で死んではいないらしい。

 

「ったくしょうがねぇ…俺が直々にぶっ殺してやるよ原田剣一郎ぉ…!」

「クソッじいちゃんの所に早く行かねぇと行けねぇのに…!」

 

 男は身に纏っていた外套を脱ぎ捨てその姿を顕にする。楔帷子を身に纏い、軽い布製の衣服に腰には2本の刀が帯刀されていた。

 

 男は刀を2本、鞘から抜き取り構える。それに対し剣一郎は側に落ちている万力鎖を拾い上げ構える。

 

「それじゃ…さっさと死ねやガキぃ!!」

 

 男は叫ぶと同時に剣一郎へと駆け出し、戦闘を開始した。




強者感溢れるおじいちゃんって良いよね…

シルバーサムライ編のヴィランをどうしようか悩んでます…MARVELに登場しているかつ、MCUに出ていないヴィランを出すかオリジナルキャラを適当に出すか…アンケ取ります。尚、原作キャラの場合はハンドから出すつもりなんですが…作者、ディフェンダーズサーガ見てないんですよね…

  • MARVEL作品に居るヴィラン出す
  • 原作ヴィランでもハンド以外から出す
  • 別にオリジナルでもええんちゃう?
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