【助けて】数年後に人類が半減するスレ【クレメンス】   作:華風鱗月

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6スレ目

 四郎の父親が経営するヨシダグループ本社ビルのエレベーターに乗り込んでいた剣一郎は掲示板に建てた自身のスレを覗きつつ目的の階に到達するのを待っていた。

 

 そうして暫くエレベーター内で待っているとエレベーターが目的の階にたどり着いた事を知らせてくれる。

 エレベーターの扉が開き、外に出ると大理石のタイルが敷き詰められた廊下が存在している。そんな廊下を渡って少し進むと吉田四郎様と書かれたネームプレートが掲げられた扉を発見する。ここが四郎が生活している部屋となっている。

 

 

【はえー廊下全面大理石とかすげーな】

  

 スレ民の感想を聞きつつも、扉に近づいた剣一郎は首から下げていた社員証を扉の横に取付けられた認証用カードキーに掲げる。すると「ブー…!」とロックを解除したと知らせる低い音が鳴り響く。

 

 扉のロックが解除されたのを確認した剣一郎はそのまま扉を開けて中に入って行く。中に入ると豪華でありながら物静かな雰囲気を醸すインテリアが所々置かれている1室が剣一郎を出迎えた。

 

「おーい四郎!来たぞー」

 

 来た事を四郎に知らせる為に少し声を張り上げて呼ぶとどこからかドタドタと騒がしい音を鳴り響かせながら四郎が近付いてくる。

 

「やっと来たかケンイチ!頼まれてたスーツが出来たぜ!」

「悪かったな。佐藤さん達のお土産としてお菓子買ってたんだよ」

「なんだそうだったのか。まぁ良いや早速見せてやるこら来いよ!」

 

 テンションが高くなっている四郎は今さっき出てきた道をとんぼ返りしていくのを剣一郎は追い掛ける。

 

【出てきたと思ったら速攻戻って行ったぞw】

 

 そうしてとある部屋に入るとそこには1枚の赤い布が掛けられた何かがそこに存在していた。

 

「コレが例のやつか?」

「そう!無駄な説明は後!一先ずお披露目だぁ!」

 

【イッチの友人クッソテンション高いなw】

  

 テンションがマックスに到達している四郎は直に描けられていた布を引っ張って外す。するとそこには銀色と黒を基調として所々に差し色として赤が入ったコスチュームが現れた。

 

---

 

115:名無しの転生者

おぉー!めちゃくちゃ良くね?いや色が凄いけど

 

116:名無しの転生者

凄いな。見た目は普通の服ぽいか…?

 

117:忍術学園教師

イッチの友達センスええな

 

118:名無しの転生者

肩の部分、甲冑の大袖を元にしてんのか?

 

119:医療機関

性能が気になるな

 

120:名無しの転生者

所々侍の鎧みたいな部分があるな

 

121:名無しの転生者

んん…?銀色の鎧と言うかコスチューム…日本…刀…なんか知ってる様な…?

 

122:名無しの転生者

*1

お前もか…俺もなんか見たことあるような?MARVELのキャラにおらんかったか?

 

123:名無しの転生者

……1人居たな…

 

124:忍術学園教師

え、嘘やろ?まさかイッチあのキャラなんか…?

 

---

 

「どうだ!?」

「おぉ…凄いけど…なんで銀色?」

 

 コスチュームは天井の蛍光灯の光を反射させ光輝いている。そんな光景に剣一郎は疑問に思う。

 

「オーケー、そこから説明しようか。先ず銀色にした理由だけど目立つ為だよ」

「目立つって…なんでさ?」

「理由としては象徴になる為だ」

「象徴?」

 

 象徴と言う言葉に首を傾げる剣一郎。

 

「そう、象徴。そもそもケンイチ、お前がヒーロー活動改め自警団活動するにあたって有名になった方が良いんだよ。理由としては悪人共に「お前等を懲らしめる存在が居るぞ」ってアピールする為、ついでに一般人には「治安を守る存在」として知らしめる為でもある」

「なるほど…見た目が銀色とか言うブッ飛んだ見た目してりゃそれだけで広告塔になるのか」

「そういう事!更に見た目だけじゃ無くてヒーロー名も考えたんだぜ!その名も【シルバーサムライ】って言うんだよ!」

 

 

---

135:名無しの転生者

ファ!?

 

136:名無しの転生者

やっぱりかよ!

 

137:忍術学園教師

うせやろ…

 

138:名無しの転生者

イッチシルバーサムライなんかい!

 

139:名無しの転生者

元々イッチの名前「ケンイチロウ」って聞いた時にあれ?って思ったけどさぁ!

 

140:医療機関

まさかMARVEL原作キャラに転生してたとは…

 

141:名無しの転生者

読めなかった…この李白の目を持ってしても…!

 

142:名無しの転生者

シルバーサムライとかマジかー…

 

---

 

 掲示板が何やら阿鼻叫喚となっているが、剣一郎はそんな事いざ知らず「シルバーサムライ」とヒーロー名を考えた四郎に対し、剣一郎は数回瞬きを繰り返す。

 

「シルバーサムライって…シンプル過ぎないか?」

「名前なんてシンプルの方が覚えやすいもんなんだよ」

「そういうもんか」

「そういうもんだ」

 

 軽く言い包められて納得する剣一郎。

 

「さて、それじゃこいつの機能を説明したいんだけど…その前に一旦こいつ着てみてくれ。フィッティングを確認したい」

「おぉ、分かったよ。ちょっと待っててくれ」

 

 スーツを四郎から受け取りそのまますぐ隣の部屋へと向かっていく。途中「着替え方はこいつに書いてあるからその手順で着てくれな」と着方の説明が書かれた紙を手渡される。

 

 

---

195:サムライ

さて、そう言う訳だから一旦視点共有解除すんぞ

 

196:名無しの転生者

いやこっちはそれどころや無いんやが!?

 

197:名無しの転生者

こっちは皆今動揺でとんでもないやぞ…!

 

198:忍術学園教師

そうやそうや!

 

199:サムライ

動揺って…なんでさ?

 

200:名無しの転生者

はぁー!?なんでってまさかイッチがシルバーサムライとは思わんくてビビり散らかしてんだぞ!

 

201:サムライ

ビビるって…そもそもシルバーサムライって名前だけでなぜそこまで?

 

202:名無しの転生者

なぜって…え、分からんの?

 

203:忍術学園教師

あーまさかやけどイッチ、シルバーサムライ知らん説…

 

204:医療機関

イッチ、一つ聞きたいんやがイッチはMARVEL原作は読んだ事は?

 

205:サムライ

え、無いけど?そもそもMARVEL作品はMCUしか知らんし見たこと無いぞ

 

206:名無しの転生者

だからか…だからそんな反応できるんか…

 

207:名無しの転生者

無知って怖いね

 

208:名無しの転生者

*2

それな…

 

209:サムライ

え、なに?もしかしてシルバーサムライって原作に居るの?

 

210:名無しの転生者

居る

 

211:名無しの転生者

バリバリに居る。なんなら初登場からかなり長いし映画にも出てる。

 

212:サムライ

映画にも…でもMCUにそんなキャラ居なかったような…?

 

213:忍術学園教師

MCUには出とらん。出とるんはX-MENシリーズや

 

214:名無しの転生者

誇張ニポンを舞台にしたウルヴァリン:SAMURAIって奴に出てる。

 

215:サムライ

マジか

 

---

 

 

「まじか…」

 

 スレ民から自身がMARVEL原作に登場していたキャラクター「シルバーサムライ」として転生した事を知らされた剣一郎は驚きで着替えていた手を止めてしまう。更には他シリーズではあるものの映画にも登場していると言う事はかなり有名なキャラクターなのであろうと思う。

 

「ケンイチ?時間掛かってるけど大丈夫か?着替えるのに手こずってんのか?」

「あ、あぁ…いや大丈夫だ!ちょっと説明書がわかりづらいだけだから」

「うーん分かりやすく書いたつもりなんだけどなー…着替える手順も簡略化してるはずだけど…改良の余地ありだな」

 

 着替えの手を止めていた為か心配した四郎の声によってハッと気が付いた剣一郎は返事を返しつつ着替えていく。そうして少し経った後、着替え終えて部屋から出る事にする。

 

「すまん待たせた」

「待ってたぜ…おぉ…自分で作ったとはいえかっけぇな…んでもって似合ってんぞケンイチ!」

「そうか?」

 

 四郎の前に現れた剣一郎の姿は一言で表すなら現代ファッションとうまく馴染んだ武士が正しいだろうか。タイトなカーゴパンツにフード付のジャケットを着込み足には足袋風のロングブーツを履いている。

 

「色のインパクトでかいけど案外動きやすいなこれ」

「そりゃそうさ、コンセプトとして頼まれてた通り軽量かつ機動性の高い物に仕上げたんだからな」

「なるほど…それで?こいつの説明してくれよ」

「良いぜ!ノンストップで行くから付いてこいよ!」

 

 

----

 

 先ずジャケットの説明から行こうか。そのジャケットは耐衝撃吸収ゲルとアラミドとカーボンナノチューブを合わせた防弾繊維で出来てる。この素材を使った事で普段は普通の服みたいにしなやかだが衝撃時に硬化して防御力を発揮できる様にしてある。更に耐熱にもしてあるから何かあった時にお前の身を守ってくれるはずだぜ!

 

 次はそうだな…ジャケットの下に来てある装甲と行こうか。こいつが本体みたいなもんだからな。この装甲には素材として高強度のカーボンファイバーとチタン合金メッシュを使用している。それのおかげで軽くて頑丈!無いとは思うが銃弾に当たっても貫通しにくいし、衝撃を拡散させる設計になっている。更に関節部位には柔軟な防弾ケブラーを採用しているから動きやすさもバッチリだ!

 

 良し良しいい反応してんな!そんじゃお次はこいつ!足袋風ブーツだ!こいつも特別仕様でな、ソールには強化カーボンを、内部には耐衝撃吸収ゲルで作ったインソールを搭載してある。おかげである程度の高所から飛び降りても衝撃を吸収してくれる筈だ。あと滑り止めもバッチリしてるから戦闘中に滑って転ぶなんて事も無いはずだぜ!

 

 靴を紹介したからな。その流れに沿ってカーゴパンツを紹介してやろう!そいつにはジャケットと同じ防弾繊維で破れにくく、防刃、防火対策している優れ物だな。一部にはエラストマー複合繊維を使って動きやすさもバッチリだ!

 機能性もしっかり作りこんである。膝と背中には耐衝撃吸収ゲルパッドを内蔵してあるからスライディングや膝立ちしても衝撃が無いはずだ。

 他にもサイドポケット部分には防水、防塵機能が有るから電子機器を入れても大丈夫だ。

 

 さて次は…ジャケット付属ショルダーアーマーとガントレットと行こうか。肩のアーマーは武士の甲冑の大袖って奴を元にしてあるんだが、素材はセラミック複合装甲を採用してある。ガントレットも同じ素材にしてあるぜ!刀だろうが弾丸だろうが弾く強度にしてあるからそいつを盾にガンガン詰めてしまえ!

 

 お次は装甲の下!インナースーツだな。こいつも特殊な物にしててな、素材はジャケットとカーゴパンツと同じでな、もう性能は言わなくても分かるだろ?更に胸、背中、肘、膝には耐衝撃吸収ゲルパッドがこいつにも仕込んである。簡単に言えばスーツの下にもう一つスーツを着込んでると思ってくれよな!

 

 因みにインナースーツには超特殊な技術を試験的に取り入れてある。一つは筋力補助アクチュエーターだ。こいつは元々うちの会社が開発してたパワードスーツの技術で作ったやつで短時間だけなら身体能力のブーストが出来るようになってある。もう一つはバイタルモニター出来る様にしてあっていつでも装着者の血圧、心拍をモニタリングしてあるぜ。

 

 さて長く説明してたが最後だ。お前に渡してなかったこいつ、鬼面をモチーフにした特殊マスクだ。こいつは頭へのダメージを最大限減らす為に外部装甲にはセラミック複合素材を、内部には耐衝撃吸収ゲルをいれてある。更に顔部分のマスクにはHMDを搭載して赤外線やセンサーで周囲をスキャンできるようになってあるんだ。

 

 

---

 

「っと、言う訳で説明は終わったが…聞いてるか?」

「お…おぉ…なんとか…」

 

 マシンガン…いやミニガンかと思うレベルの超スピード解説をギリギリなんとか理解出来た剣一郎。因みにスレ民は…

 

【早過ぎて理解できないンゴ…】

【友人の口元だけクロックアップしてんのか…?】

 

 話の大半を頭にインプット出来てない民が大多数を占めていた。

 

「よし、そしたら最後にこいつを被ってテストしようか」

「テストか…」

「一先ず軽くジャンプしたりダッシュしたり…そんぐらいで良いからやってみてくれよ」

「分かったよ」

 

 四郎からマスクを受け取り被った剣一郎は少し移動後、四郎に言われ通りジャンプとダッシュする。装甲等があるスーツでありながらも剣一郎の要望どおり軽量化されて普通の衣服と同等レベルまで軽くなっているおかげか普段通りの動きをする事が出来た。

 

「ふむふむ…一見なんともなさそうだけど…どうだ?何か動きを阻害されてる感じとかはあるか?」

「いや、無いな。めちゃくちゃ動きやすいよ」

「なら良かった。じゃあ次はブーストした状態で同じ動きをしてみてくれよ」

 

 「ブースト方法はマスクに表示されるからな」と言うと、剣一郎の視界に「ブーストしますか?」の文字が現れる。それに対し「ブーストオン」と答えた瞬間「キュイーン!」と甲高い音と共に視界の端にゲージが現れる。

 

「おぉ…なんだこの音は?あとこのゲージも」

「それは今ブースト中ですよって警告してる音だよ。ゲージの方はブースト出来るエネルギー残量だな。視覚と聴覚の両方で確認出来るようにしてある」

「なるほど…じゃあ早速…よっとぉ!?」

 

 そう言ってまたジャンプすると元々身体能力が高かった剣一郎だが、ブースト効果によってか天井スレスレまでジャンプする。

 

「お、おいめちゃくちゃ飛ぶじゃねぇか!?」

「そりゃそうさ。身体能力をブーストしてるんだから」

「いやだからって…」

「そもそもブーストは使用者の身体能力を元に倍増する様になってるからな。元から身体能力高いお前が使えば天井まで届くさ」

「まじかよ…それってつまりダッシュしたりパンチしたりしても…」

「まぁ100m10秒以下だったりコンクリブッ壊したり出来るだろうな」

「」

 

 ブーストするだけで短時間ながら超人的な身体能力を手に入れる事が出来ると言う事実に剣一郎は絶句してしまう。そうしている間にブーストのエネルギーを使い切ったのかゲージが無くなりブースト終了となった。

 

「あっ、終わった」

「さっきも言ったがブースト出来るのは短時間だけだからな。再度ブーストするのにもエネルギー貯めるのに時間掛かるし」

 

 短時間とはいえ身体能力を倍増出来ると言うとんでも技術を体験した剣一郎は驚きと興奮がじわじわと湧き上がってくるのを感じる。

 

「お前…とんでもないもん作ったな…」

「いやぁ…そもそもパワードスーツの技術の試験運用目的でもあるからな。そのブースト機能」

「だからって…てかこれパワードスーツに内蔵して大丈夫なのかよ?」

「んー駄目だな」

「駄目なのかよ!」

 

 まさかの返答にツッコんでしまう剣一郎。それに対し四郎はケロッとした表情のまま…

 

「そもそも使用者の身体能力で出せるパワーが上下するってのはよろしく無い。パワードスーツは工事現場や被災地での土木作業とかに使える様に作ってるから全部統一のパワーを出せる方が良いんだよ。そもそも補助程度だし、そのスーツに搭載する場合は別にそんなの気にする必要無いからな」

「な、なるほど…」

 

 開発しているパワードスーツには土木作業など被災地では大型の重機を持ち込めない場所も発生する可能性を考慮して設計されているが剣一郎の着ているスーツには必要無いと、そう断言する四郎に納得する剣一郎。

 

「それで?スーツは出来たけど何時から活動するんだ」

「ん?そうだな…」

 

 いつ始めるのか、目を閉じて一瞬だけ考えるがすぐに決めたのか瞼を開き答える。

 

「今からだな」

*1
121:名無しの転生者

んん…?銀色の鎧と言うかコスチューム…日本…刀…なんか知ってる様な…?

*2
207:名無しの転生者

無知って怖いね




某、ピチピチタイトなスーツよりカーゴパンツとかジャケットを着込んでちょっとぶかっとしたサイバーパンクな衣装が好き好き侍でごさる。

因みに鬼面風マスクはサイバーパンク感マシマシと思ってくださいな。

気が向いたらスーツ紹介の回書きます







因みに友人の説明シーンは「アントマン」のルイスの説明シーンを参考に早口で長く喋る感じにしてます

シルバーサムライ編のヴィランをどうしようか悩んでます…MARVELに登場しているかつ、MCUに出ていないヴィランを出すかオリジナルキャラを適当に出すか…アンケ取ります。尚、原作キャラの場合はハンドから出すつもりなんですが…作者、ディフェンダーズサーガ見てないんですよね…

  • MARVEL作品に居るヴィラン出す
  • 原作ヴィランでもハンド以外から出す
  • 別にオリジナルでもええんちゃう?
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