日本国召喚if パーパルディア本土上陸作戦 作:だうんふぉーる
1週間後――
上陸が開始されてから、日米の6隻の揚陸艦と輸送艦は日本本土と上陸地点を往復し、後続部隊のピストン輸送を続けていた。
これに砂浜へのビーチングが可能な海自の輸送艇1号と輸送艇2号、そして横浜ノースドックを出た米軍のラニーミード級汎用揚陸艇『ポート・ハドソン』も加わったことで、日米の輸送戦力は都合9隻に増えている。
さらに、沖縄から派遣された米海軍の第5海軍機動建設工兵大隊が、上陸地点にINLS――改良型海軍艀システムを転用した、浮桟橋型の仮設埠頭を構築。
この仮設埠頭によって民間の高速フェリーや自動車運搬船も車両が積み下ろせるようになり、防衛省にチャーターされた民間船10隻も輸送作業に加わった。
揚陸能力の拡張により、日米が築いたパーパルディア本土の海岸堡はその規模を急拡大。すでに合計2万人を超える自衛隊員と米兵が上陸していた。
この間も皇国軍は何とかして上陸部隊を撃退しようとし、度々攻撃を試みたが、上陸地点に向かった皇軍部隊は到達もままならなかった。
先の戦闘のように激しい空爆と艦砲射撃に会い、さらに上陸した
数少ない皇軍ワイバーンロードの生き残りも突撃を試みたが、それらは上陸地点のすぐ側まで進出したE-767が即座に探知し、空自戦闘機に片端から撃墜されている。
さらに、皇国南東方沖に居座った空母『ジョージ・ワシントン』率いる米第7艦隊が、断続的に艦載機のF/A-18E/Fスーパーホーネット戦闘攻撃機による皇国内への爆撃を繰り返して戦力を誘因している。
皇軍は上陸部隊と『ジョージ・ワシントン』双方への対応に戦力を分散せざるを得ず、その間に上陸部隊は物資揚陸の作業を押し進めることが出来た。
「……まさか、
海岸堡へと足を付けた陸上自衛隊第7師団長、大内田和樹はため息を吐く。
彼の視線の先では10式戦車、90式戦車、99式自走155mm榴弾砲といった装甲戦力の陸揚げ作業が順調に進められていた。
これら機甲戦力が整い次第、自衛隊は敵国首都エストシラントを目指して電撃的に侵攻、エストシラントを包囲するようにして展開する。
目指すはロデニウス事変におけるジン・ハーク攻防戦の再現だ。
ジン・ハーク戦では大内田が第7師団を率い、敵地ロウリアの領内を長駆進出、敵国首都ジン・ハークまで電撃的に展開したのである。
「つまり
陸上幕僚監部は大内田第7師団長に対し、ロデニウス事変と同じ手法による電撃的な進撃を期待していた。敵都市は占領せず、全て迂回。ただ敵首都の包囲を目指すのみ。
良く言えば実績のある堅実な作戦。……悪く言えば焼き直しである。
幸いにも、今回の第7師団はロデニウスの時より強い。
ロデニウス事変では自衛隊単独での揚陸作業だったため、揚陸に数ヵ月かけたにもかかわらず師団の半分以下の戦力しか展開させられなかった。
しかし今回は在日米軍と民間船の輸送協力もあり、恐ろしいほどの短期間でありながら、第7師団のほぼ全戦力が敵地への上陸に成功している。
しかもロデニウス事変の時にはあまり配備が進んでいなかった、新鋭の10式戦車を始めとする最新装備も優先的に配備されているのだ。
「まぁ、やれと言われた以上はやるしかあるまい」
大内田は投げやり気味だった。
翌日、大内田は指揮車に改造された96式装輪装甲車のハッチから上半身を出していた。
彼の前方には、合計して150両を超える90式戦車と10式戦車。
さらに99式自走155mm榴弾砲や89式装甲戦闘車、87式自走高射機関砲といった各種の装甲戦闘車両と、大中小の73式トラックや高機動車などが数百台。いずれも乗員が乗り込んでエンジンをアイドリングしており、いつでも出発できる状態だ。
「これより、我ら第7師団は敵国首都エストシラントへと一路進撃する! 前進!」
大内田の号令一下、第7師団が前進を開始する。
これに随伴するようにして、米海兵隊のハンヴィーとLAV-25装甲車からなる車列も出発。上空からもAH-64D戦闘ヘリコプターやAH-1Z攻撃ヘリコプターがエアカバーに入る。
ここに日米合同の一大進撃作戦が始まった。
目指すは敵国首都エストシラント。
申し訳程度の原作キャラ登場
在日米海軍工兵がINLSで仮設埠頭を建設――という描写ですが、たぶん在日米軍はINLS持ってないです。持ってたとしてINLSは仮設埠頭に出来るか知りません。つまりご都合主義です(開き直り)