モンスターハンター 〜寒冷群島の紅き鬼狩り〜   作:北凍武人

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おまたせしました、ゴシャハギとの決戦です!





ついに対決!因縁のゴシャハギ

ドラコはミナガルデに滞在し、色々とクエストなどを受けていたのだが、突然ワーニェ村に戻ると言い出した。

 

「悪い、俺、ワーニェ村に戻るわ」

 

「ホームシックか?」

 

「ちがうし!......さっき集会所のお姉さんからワーニェ村にすぐ戻るようにって言われたんだ」

 

ワーニェ村に戻ったドラコに、イリーナが『緊急クエスト』と称してゴシャハギの狩猟を依頼してきた。ドラコの活躍が認められ、ゴシャハギの狩猟許可が下りたことと、"腕に✕状の傷があるゴシャハギ"が商人を襲っているとのことだった。

 

 

「......✕状の傷......アイツか」

 

「......もしかしてあの日に会った......?」

 

「たぶんな....。ケリつけようぜ....!」

 

ドラコは宿敵、ゴシャハギ狩猟に心を躍らせていた。

 

「......剥ぎ取りすぎないでよ?」

 

「......わかってるよぉ。ってか狩猟できる前提なのね」

 

「ドラコくんが努力してること、誰よりも知ってるから」

 

......寒冷群島。

 

「さて、今日は頼むぜ、フラムエルクルテ」

 

今回は対ゴシャハギ用に作った防具、ベリオシリーズと、同じく対ゴシャハギ武器、フラムエルクルテを携えての狩猟となった。

 

「......念の為に調合しとくか」

 

ドラコは回復薬の調合等、ひと通りの準備をしていた。それが終わった時、ドラコは気合を入れ直した。

 

「.....やっと戦えるぜ、ゴシャハギ...!」

 

ドラコは耳に神経を集中させる。

 

「.....」

 

――――オォォ

 

唸り声がきこえてきた。ゴシャハギの習性のひとつで、唸り声をあげながら獲物を探して徘徊するというものだ。

 

―――グオォォ

 

徐々に大きくなっていく。近づいてきた証拠だ。

 

――グオオオォォォ

 

 

「唸り声は南からか......よし、行くか....」

 

 

「グロロロロ!」

 

「グオオオォォォ!!」

 

「ん?」

 

ドラコは別の声を聞いて慌てて声のする方向に向かった。。

 

するとそこにはゴシャハギだけでなく、河童蛙ヨツミワドウが。

 

「確か、ヨツミワドウとゴシャハギって.....」

 

ヨツミワドウとゴシャハギは一般的に仲が悪いとされている。

ゴシャハギの徘徊時に発せられる唸り声が原因で獲物が逃げてしまい、怒ったヨツミワドウが飛び出してくるというのだ。訓練生時代に座学でやった事を思い出したドラコは動きを観察することに。

 

すると、動きがあった。

 

ゴシャハギが体当たりを仕掛けてきた。迎え撃つヨツミワドウは腹で防御し、相撲技に持ち込もうとすると....

 

 

「グオオオォォォ!」

 

「グロロロロ!?」

 

なんとヨツミワドウの顔に強烈な一撃を叩き込み、転倒させ馬乗りになった後に何度も何度も顔を殴りつけていた。

 

 

「......ったく、とんでもない乱暴もんだな.....」

 

ヨツミワドウは水ブレスを吐いてゴシャハギを怯ませ、その隙に逃走した。

 

「....ヨツミワドウがいなくなったか....っつーことは」

 

「......」

 

ドラコはフラムエルクルテを構える。

 

「グオオオォォォ!!!」

 

新たな獲物を見つけたゴシャハギが力強い咆哮をあげた。

 

「おもしれぇ.....やってやる!踊ろうぜ、フラムエルクルテ!」

 

ドラコは笑みを浮かべると、フラムエルクルテを構えて 好敵手 (ゴシャハギ) に立ち向かって行った。

 

「......その傷......村長が付けたもんだな。......ってことはあの日俺と会ったゴシャハギだな。覚えてなくていいぜ。......俺が狩るからよォ!!」

 

ゴシャハギの剛腕が地面を砕く。しかし、ドラコはゴシャハギの攻撃を軽々回避していく。これまで様々なモンスターと戦ってきた経験から、モンスターとの適切な距離感を知っているのだ。

 

「せいやァァァッ!!」

 

ドラコの連撃がゴシャハギに炸裂する。先ほどの水ブレスを浴び、攻撃が通りやすくなっていたのだ。

 

「ヨツミワドウには感謝しとかねぇと......」

 

更に攻撃を加える。

 

「ゴガァァァァァッ!!!」

 

ゴシャハギは怒りの雄たけびをあげ、冷気ブレスを放ち、その後腕を凍らせ刃のようにさせた。その顔は真っ赤に染まっている。

 

「......来た、怒り状態!」

 

ゴシャハギはその怪力により氷の刃を軽々と振り下ろし、切り払う。たった1年ほどの新人なら真っ二つだろう。しかしこの男は違う。

 

「いい的ありがとよ!」

 

逆に氷の刃を攻撃し始めた。攻撃のすき間を縫って痛烈な一撃を入れていく。

 

「グオオ!?」

 

刃が砕け、ゴシャハギは倒れ込んでしまった。ゴシャハギの怒り状態は肉質を柔らかくしてしまう諸刃の剣であったのだ。

 

その隙に、後ろに回り込んで背中を連続で斬りつける。

 

ゴシャハギは不利だと悟り、逃亡を図る。

 

 

「ここで油断してたらやられちまうな......その前に武器を研いで......っと」 

 

ゴシャハギの寝床に潜入したドラコはそっと大タル爆弾Gを設置する。

 

「てい!」

 

突然爆発ダメージを受け混乱するところに、乱舞を決める。すでに虫の息だったゴシャハギは遂に地面に倒れ伏した。

 

「いよっしゃあああああ!!!ゴシャハギ討伐だぁぁ!」

 

こうして、念願のゴシャハギの狩猟を成し遂げ、歓喜の雄叫びを上げるドラコだった......。

 

「......剥ぎ取るか。......取りすぎないようにしないとな......」

 

ドラコはゴシャハギの身体にナイフを突き立て、いくつか剥ぎ取る。

 

 

「......」

 

そして最後に、傷のある腕の一部を切り取って持ち帰ることにした。

 

「絶対怒られるよな......ちゃんと説明しねぇとな」

 

 

そうつぶやき、ベースキャンプへ戻るドラコであった。

 

 

 

......

 

ワーニェの村にて、ドラコはイリーナに狩猟の報告をしていた。腕の一部については、因縁の相手を倒した勲章として目を瞑ってくれた。

 

「これで寒冷群島を通る商人はしばらくはゴシャハギに怯えなくて済むかもな」

 

「そうですね。ゴシャハギの狩猟、達成です。こちらが報酬です」

 

「ありがとう」

 

酒場を後にしたドラコは鍛冶師に頼み、ゴシャヘルムを作ってもらった。今ある素材ではゴシャヘルムが限界であった。ヘルムを被って被り心地を確かめていると、イリーナが走ってくる。

 

「あっ.....ドラコくん、こんなところにいた!村長が呼んでたよ」

 

「ほんと!?すぐ行かなきゃ.....」

 

イリーナが、村長からの呼び出しを告げる。

 

村長の部屋に入るドラコ。

 

「失礼します」

 

「ドラコ、お前にウツシという人物から依頼が来ているぞ。緊急事態のようだ」

 

「ウツシ.....!そーいや最近会ってなかったよな......」

 

 

左腕がない男....現村長が出迎えた。そしてドラコの旧友、ウツシからの手紙を渡す。

 

―――ドラコへ

 

急な依頼で申し訳ない。近々百竜夜行が起ころうとしている。

 

砦を建設しているのだが間に合いそうにない。応援を要請したいのだが近年はハンターの問題行動も増えていて下手に選ぶことができない...。

えり好みしてられないのが本音だが、俺はともに訓練を受けた同期達に里の未来を託したい。どうか協力してくれないだろうか。

 

追伸 群れの中にゴシャハギはいなかったよ

 

ウツシより

 

 

「ハハッ......別にゴシャハギには拘らねーよ。フィオドーラじゃあるまいし......」

 

「なにやら百竜夜行とやらが近々起こるとのことだが...」

 

百竜夜行。数多のモンスターがカムラの里に進行してくる災害にして異常行動。ドラコも話だけは聞いたことがあるのだが、本当に起こったとは思ってもいなかった。

 

ドラコがハンターとして鍛えられた訓練所の同期「ウツシ」が緊急事態を告げたのだ。

 

 

「......村長、オレ、カムラの里に行きます。アイツの...ウツシの故郷を守るために!」

 

ドラコは決意を伝える。

 

「そうか。死ぬなよ、ドラコ」

 

「そ~簡単には死にゃしませんよ!」

 

自信満々に言い放ったドラコに、村長は溜息をつきながらも笑顔を向け、激励の言葉を放った。

 

「口だけは達者だな....ドラコ・ラスターよ、行ってこい!友の故郷を救うのだ!」

 

「おう!」

 

「ドラコ君」

 

「ビュティさん?どうしたんすか?」

 

ビュティは防具を頭以外一式手渡した。

 

「ゴジャ装備の胴、腕、腰、脚です。前に狩っていた素材で作ったものです。貴方用に調整しておきましたよ」

 

「!......ありがとうございます!」

 

ドラコはイリーナに緊急クエストを受注してもらい、村を後にするのだった。

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