モンスターハンター 〜寒冷群島の紅き鬼狩り〜   作:北凍武人

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久しぶりのパーティー

百竜夜行から数ヶ月後。

 

「連続狩猟.....三体....ふーむ....」

 

ドラコは村のクエストカウンターで、ある依頼書を眺めていた。

 

米に異なるポイズンライフ

 

依頼主

ゼーグト領に赴こうとした商人

 

ババコンガ、ゲリョス、リオレイアの狩猟

 

依頼内容

ゼーグト領で商売を始めようと思ったんだが、道中にババコンガとゲリョスが現れたんだ。さらにリオレイアまで!....でも俺の知ってるリオレイアじゃなかったような気もするけど....とにかく狩猟してくれ!

 

依頼文を見ていると、受付嬢のイリーナが話しかける。

 

「百竜夜行よりは数が少ないし、ドラコくんが今まで狩ってきたモンスターばかりだから、きっと大丈夫だと思う。....けど毒を使うモンスターが多いから、解毒薬は多めに用意した方がいいかな」

 

「確かに、毒使いが2体だもんなぁ....あ、ハモンさんがくれた耐毒珠を着けてみるよ」

 

「3つ使えば毒を無効化できるんだよね。これならグッと楽になるかも。....気をつけてね。」

 

 

「ゼーグト領....クリスの故郷だな」

 

ドラコがイリーナと話しながら依頼文を眺めていると、後ろから声がかけられた。

 

「お、面白そうな依頼やなぁ」

 

「あたしも受けるっす!」

 

「こちらのクエスト、私も挑んでよろしいでしょうか?」

 

「.....クリス!?シン!?レマ!?」

 

「よう。久しぶりやなドラコ!」

 

「ドラコ様、お元気そうでなによりです」

 

「あたしたちも来たっす!」

 

フルミナントソードを携え、防具はディアブロDシリーズ一式を着用した豊満な体躯の美少女、クリスティアーネ・ゼークト

 

スカルダシリーズ一式を着用し、大剣バスターソードを持った巨漢、シン・オーマ

 

ボロス装備を着用し、ウォーハンマーを持った小柄な少女、レマ・トール

 

が現れた。この3人はドラコの訓練生時代の同期であり、卒業試験にて(元々は別チームだったものの)チームを組んでババコンガを討伐した仲間である。

 

久々に仲間と再会しホクホク顔のドラコ。3人に依頼文を見せる。

 

「...めんど...厄介なモンスターばかりッスね」

 

「よく見たら私たちと因縁のあるモンスターばかりですね。それに私の実家のある領土付近に出現しているとなると....見過ごせません」

 

「.....連続狩猟やと、報酬金もたんまり貰えそうや。実家への仕送りもいいもんになるで」

 

「そうだな。そーいやクエストって最大4人まで受けれるんだったよな。イリーナ、このクエスト、4人で受けていいかな」

 

「わかったわ。手続きを済ませるわね」

 

イリーナは手続きのために奥の部屋に引っ込んでいく。

 

イリーナの後ろ姿を見送ったドラコを見たレノとシンがドラコを弄りに来る。

 

「.....おやおやおやー?どうしたんやドラコー。あの子のことずっと見てるやん」

 

「この子が噂の幼馴染ちゃんっスか?」

 

「!?そ、そうだよ悪いか!?」

 

「ふふっ、綺麗な方でしたね....」

 

クリスティアーネも微笑んでいる。

 

「ああ。イリーナは村1番の美人なんだ。綺麗で可愛くて優しい、仕事も出来る。俺の自慢の幼馴染だよ」

 

 

・・・・

 

「イリーナ?何してんの?」

 

「はうう~~ドラコくんがぁ......ドラコくんがぁ......」///

 

酒場の女将さんが何故か恥ずかしそうに顔に手を当てているイリーナに声をかけた。

 

「(あー......そーいうこと)イリーナ、代わりに手続き済ませとくわ。火照りが冷めるまで休んでて」

 

「あ、ありがとうございます....」

 

イリーナではなく、女将さんが依頼を受理してくれた。

 

「あのー、イリーナは.....」

 

「あの子は誰かさんのせいで仕事どころじゃないみたいよ。少し休ませてるわ」

 

「風邪かな......?」

 

「「「................」」」

 

恐らく自分のせいだということに気づいていないドラコに、ほかの面々は呆れるしか無かった....。

 

 

・・・・・

 

ゼーグト領付近の草原にある、モンスターが出現したエリアにたどり着くドラコ達。

 

「......あそこか。」

 

いびきをかいて寝ているババコンガを眺めるドラコ達。

 

「相変わらずのたるみ腹やなぁ」

 

「あの試験の日を思い出しますね....」

 

「お荷物センパイと入れ替わりで来てくれたドラコさんと狩猟したあの日っス!」

 

「そうだったな。.....あいつどうなったんだっけ」

 

「見つかったとか見つかってないとか....アイツの消息なんて正直興味ないで」

 

「そうッスよ。本当に邪魔だったっス」

 

「ええ。アレみたいなのとは二度と組みたくありません」

 

他の訓練生から試験の参加枠を奪い、上から目線で余計なことしかせず、挙句の果てには3人を置いて逃げ出そうとしてババコンガにぶつかられ崖から転落したコネ野郎先輩のことをボロクソに言う3人に対してドラコは苦笑する。

 

「....ハハ...そうだな。あんな奴のことはさっさと忘れるか。.....そろそろ始めようぜ」

 

ドラコはいつの間にか調合していた大タル爆弾Gを、ババコンガの顔の近くに設置する。

 

「ドラコ、中々えげつないことするやん」

 

「この戦術よく使うんだよねぇ。......そのあとデメキン補充がめんどくさいんだけど。さ、この投げクナイで起爆させるぜ。」

 

『~~~~!?』

 

爆音の目覚まし時計でダメージを受けつつ起こされたババコンガ。安眠を邪魔した人間を睨みつけ、大きく両手を上げ、突き出た腹を揺らしながら放屁して威嚇する。

 

「相変わらず下品ですね」

 

「せやなぁ....」

 

「うー、くさいっスー....」

 

「踊ろうぜ、フラムエルクルテ!」

 

ドラコは高らかに決め台詞と取れるセリフを言うと、ババコンガに真っ先に向かっていった。

 

・・・・・

 

しばらく戦闘し、ババコンガを着実に追い込んでいく。

 

「腹減ったろ?これでも食べな!」

 

ドラコはいつの間にか調合していたシビレ罠肉を設置した。ババコンガは腹が減っていたのかまんまと食らいつき、麻痺してしまった。

 

「っし、成功!今だ!」

 

「はい!.....参りますっ!」

 

「いくで!これでお陀仏やぁ!」

 

クリスティアーネとシンの同時溜め斬りが炸裂する!

 

「うおりゃあああ!」

 

最期はレマが力いっぱいハンマーを振り下ろしてババコンガに大ダメージを与えて倒した。

 

ババコンガを討伐した一行。だが、彼等に休む間はない。

 

次のモンスターを探しに向かうと....

 

「....いました、ゲリョスです」

 

クリスティアーネが、奇妙な形のトサカとくすんだ藍色の皮膚が特徴の鳥竜種、ゲリョスを発見した。

 

「今度はいけるよな」

 

「ええ。装備も強化してますから」

 

「あの時のリベンジやな」

 

「....そうッスね。今度はこの4人でいけるっス!」

 

「....すぐ行きたいところだが、一旦研石で研いでおこうぜ」

 

ゲリョスに挑む前に、一旦休憩をとることにした。武器の手入れをしたりして準備を整えるのだ。

 

各人が回復薬の補充をしたり研石で武器を研いだり肉か団子を食べたりして過ごす。

 

全員の準備が整ったところで......

 

「....雑談はここまでにしよう、そろそろゲリョスと決着つけなきゃな」

 

「おう!」

 

そしてゲリョスの元へ向かおうとした時。

 

『ギュワア!?』

 

『ギャオオオオオオオオォォォ!』

 

ゲリョスが悲鳴をあげていた。何者かに襲われたらしい。

 

『ギュワアァァ~.....』

 

その声を最期に、ゲリョスの声は消え、代わりにグチャ、グチャと何かを噛みちぎるような音が聞こえた。

 

駆けつけると、ゲリョスは既に何者かに倒されていた。

 

「えっ.....」

 

「ゲリョスが死んどる!?」

 

ゲリョスは既にリオレイアに捕食されていた。しかし、体格は一回り大きく、所々紫がかった体色、赤く光る傷跡が頭から尻尾にかけて刻まれている、と言う特徴を持っている。

 

「な、なんですか!?このリオレイアは」

 

「ただのリオレイアやない.....?」

「普通のレイアの2倍....10倍怖いっす!?」

 

「とんでもねぇバケモノに出会っちまったな」

 

 

リオレイアは新たな獲物....ドラコ達を見つけると、

 

『ギャオオオオオオオオオオオオォォォン!』

 

と雄叫びをあげた 。まるで、次はお前らとでもいうように

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