イノシシ姫ことクサンテ登場!
第三......ではなく双剣王女と雪鬼胆
今回ドラコはミナガルデにいた。そこに......
触れるもの全てを切り裂かんとする、切れ目の碧眼。ショートに切り揃えた艶やかな金髪。透き通るような白い肌。薄い桜色の唇。くびれた
男ならほぼ全員が振り向くであろう美人ハンターと、従者と思われる大男がドラコの元にやってきた。美女は双剣を、大男は大剣を持っている。
大男曰く、雪鬼胆という素材を納品するクエストを引き受けたものの、ゴシャハギや寒冷群島のことを知らないため詳しいものを探していたとのことだ。
「で、俺をご指名ってわけ」
「よろしくお願いするわ」
「ゴシャハギについては貴殿が詳しいと聞いてな」
「ゴシャハギマニアってわけじゃないが.....。改めまして、ワーニェ村出身、ドラコ・ラスター。階級は上位。得意武器は双剣。......最近は他の武器もお試し中。今日はよろしく」
「クサンテ・ユベルブよ。......階級は下位よ」
「従者のデンホルムだ。同じく下位。よろしく頼む」
「......やんごとなき身分そうだが、俺は同業者にはタメ口で話すタチでな、多少の無礼はあるだろうがそこは御愛嬌ということで」
「上位......わたくしたちよりも上......」
「上位でも下位でも同じハンター。対等ってことでよろしく」
ドラコは訓練所時代から世話になっているモンスター図鑑を引っ張り出すと、ゴシャハギの頁を一発で開いた。
「これが雪鬼獣ゴシャハギだ」
「寒冷群島の雪の鬼として伝わる牙獣種......」
「......氷の刃に怪力ならドスファンゴも一刀両断ね」
移動中にドラコとクサンテ達は少し会話することに。
「クサンテさんはなんでハンターを目指したんだ?」
「わたくしは婚約者のアダルバート様をドスファンゴに殺されてしまったの。その復讐でハンターになったのよ。」
「......アダルバート......ねえ......残念だが俺はアダルバートさんについては知らねぇ。力になれず申し訳ない」
その時、独特な唸り声が聞こえてきた。
「いた、ゴシャハギだ」
「あれが......」
「鬼と形容するに相応しい威圧感だな」
クサンテはオーダーレイピアを、デンホルムは ディフェンダーを、ドラコはチャージアックスのゴシャガチャを振るっていた。
「俺が惹きつけるんでお二人さんが攻撃を!」
「相わかった!」
「ええ!」
しばらく攻撃していると、ゴシャハギは怒り状態となった。氷の刃物を作り出す。
「クサンテ!背中を攻撃するんだ!」
「貴様、クサンテ様に命令を......」
「待ってデンホルム。背中を攻撃すればいいのね?」
「背中の部位破壊が決まると、雪鬼胆が出やすい......らしいんだ!」
クサンテは背中を中心に攻撃する。ドラコとデンホルムはゴシャハギの正面で攻撃を引きつける役割をした。
ゴシャハギがもう一度怒り、今度は氷を双剣のように纏った。
ゴシャハギの痛恨の一撃を食らいクサンテは倒れてしまった。
「きゃあっ!?」
ゴシャハギは動けないクサンテに目をつけ、氷刃を引き摺りながらゆっくりとこちらに向かってくる。
哀れ動けぬクサンテに対してゴシャハギは思いっきり腕を振りかぶり、トドメとばかりに氷刃を叩きつける……
だが、間一髪ドラコが助け出した。
「気絶耐性は積んどかないと」
「どうやるの!?」
「今度教える!......まずはこいつの狩猟を」
そして、捕獲......と思ったらなんと麻酔玉を忘れてしまった。しかも全員である。
「「「......」」」
3人でひたすら攻撃してゴシャハギを絶命させた。
「背中の方から剥ぎ取って、と......おおっ!キタキタ!」
ドラコが臓物を取り出した。
「これが雪鬼胆なのね......」
「新鮮なうちに届けてあげて。あとこれ、ゴシャハギの素材。ついでに持っていって。......双剣は作れないから注意な」
「ええ。協力感謝するわ。」
「アダイト......アダルバート......なんか名前似てる気がするよなぁ.........」
自分の分を剥ぎ取るドラコがふと口に出した瞬間、雪鬼胆を届けに向かおうとしていたクサンテがUターンして戻ってきた
「い、今、なんて言ったの!?」
「フェア!?......オレの同期にアダイトってのがいてさ。アダルバートって人と名前の響きとか......似てるなぁって......申し訳ない、俺の勘違い......」
「そ、そう.....。あなたの故郷、ワーニェ村だったかしら?謝礼はあとでそちらに送るわ」
そして今度こそ去っていった。
二人が去っていくのを見てドラコは
「......これ言っちゃいけないやつだったかも」
と呟くのだった。
その時、慌てた様子で受付嬢が走ってきた。
「ドラコさん大変です!今すぐワーニェ村に戻ってください!」
「どうしたんすか?」
「イリーナさんとビュティさんが攫われました......!」
「!?」
ドラコはガルクを駆り、ワーニェ村まで全力疾走した。
「あれは......ドラコ殿か?」
「緊急事態みたいね、わたくし達も行くわよ!」
クサンテたちもドラコについていくとに。
「......」
ウツシはドラコの様子を見ていたが、ジンオウガの面を被ると一瞬で姿を消した。