この素晴らしい世界とは   作:脱兎の如く

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職業被りのお二人、
一方はタケの補佐(ストーカー)に夢中ですが、
もう一方はそうではないようです。


アクアと檻と

アクアと檻と

 アクアは悩んでた……ルビと同職のため役割が被ってしまう(被ってない)。自分みたいなお淑やかな性格ではキャラが被ってしまう(被ってない)。優秀さも被る(被ってない)。しかも、あちらは彼氏と連携技がある。このままでは負けてしまう(すでに惨敗)。そこで自分の特性と優秀さをルビに見せつけるべく見つけたクエストが……

 

 

 ……湖の浄化である……

 

 

「タケ、頼む、手伝ってくれ」

 青い駄女神に泣きつかれているカズマがやってきて懇願している。どうやら、アクアは水を司り、触れるだけで浄化をすると言う離れ技をするらしい。そりゃすごい。さすがは女神様である……けど……

「流石に半日はなー……」

 半日、襲いくるモンスターから守って欲しいとのことだ。それはめんどくさそう。今ではおれもゆんゆんやルビの魔法が効くようになったので自信はある。けど、面倒にも程がある。正直にだるい。

「だよなー……」

「おぉぉぉねぇぇぇがぁぁぁぃぃぃ!!!」

 ……泣き叫ぶアクアを見てちょっと可哀想だな……そう思ってしまった。なんだ、この保護欲は。思えば、ルビの魔法は効くけどアクアの魔法は効かない……そのせいでルビより劣ってるのではとカズマ達にいじられてたな……

「なあ、アクア……ちょっと可哀想だけど方法はあるぞ?」

 おれはこんな時に良くない案が浮かぶ……いつもそうなんだが……その策というのが……檻である。ギルドから頑丈な檻を借りて……アクアを閉じ込めてそのまま浸からせている。いい作戦だ……作戦だよね?

 これなら、安全、だよね?

「タケって……たまにカズマ並みにゲスイよね……」

 カズマよ……普段から何をしている……おれは自分でもこの案にドン引きしてるんだぞ?

「何言ってんだ。安全確保して、こちらはしっかり見張ってる。万全ではないか」

 そう言うとものすごく共感した顔です頷くゲスマと言われるカズマが同調する。

「タケの言う通りだな。俺もこの提案はするぞ。」

 

 昼過ぎからアクアを湖に紅茶のティーパックの如く浸からせている。なかなかシュールな光景だ。神様を放置している駆け出し冒険者の図である。

「アクア様ー!トイレは大丈夫ですかー!」

 アクアは1番のライバルルビの声かけに対して

「アークプリーストはトイレに行かないから!」

 そう断言した……おいおい……

 おれは思わずルビを見る……首を振っている……そりゃそうだ……ルビでもトイレくらい行く。たまについてきてほしいと夜中に起こされるもんな。

「ちなみにアークウィザードもトイレに行きませんよ!?」

 反応しためぐみんが叫ぶ……こんどはゆんゆんが首を振る。

「ク……クルセイダーも、……トトトトトイレに……」

 黄色はなにに反応してるんだ?

「我慢するなダグネス。こいつらの言ってることが本当か、次には1日で終わらないクエスト受けて試してやる」

「や、やめてください……!」

 めぐみんが俯いて降参の音を上げる……さすがは鬼畜のクズマ様である。

「さすがは私の見込んだ男だ!」

 おい、ダグネス……今カズマの何を見込んだ!?お前の見込むという基準を今度教えてくれ……いや……理解しない方が幸せか?それとも平和か?

「それにしても、平和ですねー、このままなにも起きなければ良いのに……」

 ……めぐみんさん、それはないな。クエストだぞ?それに浄化も進んできてるということは……そろそろ来るんじゃないですかね?

「カ、カズマさぁぉぁん!何か……何か来てるんですけどぉぉぉぉぉ!」

 ほら、来た。ワニ型のモンスター……

 

 …………

 …………………

 

 あれから必死に浄化をしているアクアに20匹くらいのワニがたかっている。檻……壊れないよな?ミシミシいっているのがここまで聞こえてくる。そして、アクアの悲痛な叫び声も……その声に彼氏(仮)が……

「仕方ない……いくぞ」

 カズマが駆け出した……あれはあれで仲間想いだよな……いや、おしどり夫婦ってことかな??さて、このクエストの作戦言い出しっぺが出ないわけにはいかないな!

「俺たちも参戦するか……ゆんゆん!ライトニングを!」

「!……はい!」

 雷撃を纏った俺は、そのままカズマに借りた剣を振る……弧を描いたような雷撃がワニの群れを襲う。

 それに引き続いてデコイでダグネスがワニを惹きけて、集まったところでカズマがバインドで集めて、その後爆裂魔法が炸裂した。爆裂魔法は相変わらずやばい威力だ。

 

 ………………

 

 その後、湖に透明度と清らかさが戻ったようだ。

「戦闘終了と共に浄化も完了したようだな」

 俺は安堵と共にアクアに語りかける。

「……ひぐ……」

「……泣くほど怖いならギブアップすれば良いのに……」

 カズマが頭をガシガシしながら話しかける。

「だって……ルビばかり役立ってるから……私も……グス」

「……しょうがねぇなぁ……」

その後、カズマが檻の中に入り宥めていた……あれ?やっぱりあの2人って付き合ってんの??いや、カズマって根っこは優しいってことなんだろうな……

 そのままダグネスと一緒に荷馬車に載せて、カズマとアクアのやり取りを公開しながら帰路についた。




この話も好きな話です。
アクアなりに頑張るって話なので、
さて、この流れだとアイツが次回現れますね、、、
書いてないのですが、挑戦してみます!
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