この素晴らしい世界とは   作:脱兎の如く

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タケってスクロールのことを知っているのか?
実は知らないんですよねー、、、
ゆんゆんがいるから大丈夫かな?


天界への片道切符

天界への片道切符

クリス視点

 ……アクア先輩と平原を歩く、アクア先輩の肩を借りて

「すみません、先輩」

「いいのよ!こうやって散歩もするものね、誰かの助けになることもあるんだから!」

 先輩は笑ってるけど……私は知っている。あのスクロールは一度きりだと言うことを、つまり、2人は解決して帰る手段を見つけないといけない。

「……なんで話したんですか?このままだと、2人とも帰れませんよ?」

「……」

 そう、あのスクロールは一方通行、帰りはない。その事実をアクア先輩は知ってるはず……

「クリス……んーん、エリス?」

 アクア先輩は微笑んで

「カズマは仲間を見捨てないよね?私も見捨てたくないんだ、ルビを」

 そんな事をいうなら……

「……なら!私たちが!」

「エリス、そうすると私たちの大事な人が危険になる」

「……」

 それは……わかってる。なぜ、タケとゆんゆんが狙われたかはわからないけど、きっと天界の世界で何かがあるのだろう……

「タケとゆんゆんなら大丈夫!待ちましょ?」

 そうか、全幅の信頼をタケさんにしているんですね。

 まったく、アクア先輩には

「……叶わないな……」

 

 ……………………

 

 タケ視点

 俺とゆんゆんはあの「まっくらな場所」にいた。

「これはエリス様の部屋?」

 あのとき、初心者殺しに殺された時にもきたな……

「え?タケさんなんでわかるの?」

「……一度来たから」

 あの死んだ時だけだが、一度来たから間違えはない。クリスの花もある。あの花があるのはその名前が由来の盗賊クリスとゆかりのあるものだけだ。

「さすが幸運の女神……か」

 どうやらブレッシングによってテレポートがたまたま運がよくいつもの到着場所からズレたらしい。

「とりあえず、ルビを探そう」

「……はい」

 ゆんゆんと手を繋ぎ、歩き出す……

 街での緊張感あるあのガチガチの手ではなく、明らかに不安の様子で小刻みに震えてるのが手から伝わる。

 それはそうだよな、全く知らない世界に初めてきた俺も……内心はこんな感じだったのかもしれない。先輩としてしっかりしなきゃな!

「ゆんゆん……大丈夫だ、信じろ」

「……はい!」

 ゆんゆんはしっかりと手を握りしめてきた。

 

 ………………

 

 ルビ視点

「はあ……」

 わたしは今無機質な部屋にいる。

 監視者の事がタケにバレて、信頼のなくなった私は天界で謹慎に合っている。たまたま、持ち回りできた特典を流してしまったために、天界の偉い人から怒られ……でも、なんで堕天させられたうえに監視しなきゃいけなかったんだろ……でも、そのおかげで天界では絶対できない経験や、恋もできた……

「神になる前の天使にしては贅沢だったかもね」

 ここは欲求のない世界。異性との交流に高揚感なんてない。それなのに経験できたのは贅沢だ……けど……

「……こんなに苦しいのね……好きな人と離れるって……」

 泣くなんて思わなかった……悲しいってこんなに辛いとは思わなった……このまま世界が終わるまでの謹慎ってつらすぎる……

「お願い、タケ……ちょっとでも長く生きて……」

 死んだら消滅のタケは、その特典を狙われてる。なんでかなんてわからない……わからないんだよ!アクア様みたいに力のある存在でない私がわかるわけがない!

 ……会いたいよぅ……ゆんゆん……アクア様……

「タケ……」

 生まれて初めての彼の名を呼びながら、こうなるならもっとくっついていたかったな……と考えていた……

 

 

 …………

 …………

 …………?

 …………??

 …………???

 

 

 

「あれ?……なに?この感じ……下界にいた時の日常みたいな柔らかい感じ……」

 ふいに暖かな気持ちになる。そして、なぜだろう()()()()()()。あ……そうだ、タケが告白してくれた時や、信じてくれたってわかった時と同じ感じ……だ……え……?

「タケ……?」

 これはビリーバーの?私もわかんない特典だけど……もしかして、タケが助けに……?

「タケなの……?」

 いや、そんな事はない……ここは天界、きっとタケは来られない。でも……なぜだろう、()()()()()()()()()自分がいる。

 そんな事を考えていると……

 無機質の部屋の片隅で少しだけ電撃が起こる……

 次の瞬間……

 

 

 どぉぉぉおおおおおおおおとおおーん……!!!!

 

 

 

 壁が……崩壊した……

 

 

 

 その瓦礫の中から、……さっきまで願っていた2人が立っていた……

「るびぃぃぃぃぃ!迎えに来たゾォぉぉぉぉ!」

「るびさぁぁぁぁあん!迎えに来たわヨォぉぉぉ!」

 堂々と壁をぶち壊した2人は、私を見つけた後なんて考えないような大声で叫んだ。

 そこにはいるはずのない……私のわがままで転生したお人好しと、わたしの事を好いて、慕ってくれる女の子がいた。感情が抑えきれずに私は……

「タケぇぇぇぇ、ゆんゆんんんんん!遅いよぉぉぉ!」

 私は2人に抱きついていた。

 

 さっきの暖かさと、優しい気持ちと、()()()()()が湧いてくる。

 この2人なら、きっと……きっと私と歩んでくれる。私は女神としてではなく、天界の人ではなく、

 1人の女の子と、なによりタケと一緒に居たい。

 

 たくさん……たくさんたくさんごめんなさいしなきゃ!

 たくさん……たくさんたくさん一緒に居なきゃ!

 

「ただいまぁぁぁぁぁぉ!たけぇぇぇ!ゆんゆんんんんん!」

 もう、涙でメチャクチャだよ……




侵入したとわかっていない2人は
いや、3人は
そんなに叫んで感動してて、
誰にも見つからないのだろうか?
いや、ない
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