それを見ていたとある女神の代理人ルビ
現世からの異世界人と
堕天した人
本来いるはずない世界にいる2人が仲間になる
とりあえず、仲間になった?ということで、ルビもギルドに登録する事になった。だが、職業は「プリースト」の上位「アークプリースト」!さすがは女神というか、最初からステータスカンストだった……
それにしてもスキルと魔法の世界とは聞いていたし、情報にもあったけど、本当にそれで強くなれるのだな。俺は平均値だけど……そもそもステータスって何だろう……。そしてレベル。モンスターを倒してその魂がどーたらこーたらと受付に言われたが宗教染みて胡散臭い。確証がないんだ。例えば、弱らせたモンスターのトドメだけしても経験となりレベルが上がるのか?それまで頑張って弱らせた人と同じくらい?それは理不尽ではないのか?
そんな事を考えているとルビが話しかけてくる。
「さ!これからどうします?」
「金はあるから、身辺整理かな。買い物行きたい」
まだ異世界生活3日目とはいえ、格好がスーツなのはいかがなものかと。
「なら、私もついていくね!パーティメンバーだもの!」
ん?そういえば、そんな話からこいつは俺のところに来たんだったな。
「……まだ認めてないぞ?」
とりあえず拒絶してみる。
「えーーー!!!!」
「さっき話は聞いたが、メンバーに入れるとは言ってない」
「なら、今言ってよ!あなたのことを知ってるのは、私くらいでしょ!」
なんで急にこいつはフランクになるんだ?
そして、ルビはなぜ俺に固執するようなことをいうのだろうか?俺はまだまだ弱いんだぞ?……神聖ってやつがあるからか?もしかしたら、隙を見てしょうめつさせられるかも……でも、確かに俺が異世界人という事情知ってるっているのは大きいし、ステータスもカンスト。
そうだよな。入ってもらった方がいいよな。
「……はぁ、まぁ、そうだよな……」
とはいえ魔王討伐するまでの一時的な仲間だ。
それに、ルビにとっては誰か他の人が魔王を討伐したら帰れるはずだから、強い人を見つければ、そっちのパーティに行けばいい。弱い俺と一緒にいる必要はない。どうせ平均値の男だ。
さっきステータス更新したのだが、何も……本当に何も変わらなかった。ただ討伐欄にカエルの名前が刻まれてただけだった。
そして、俺は……ギルドカードで確認して、何度も何度も初対面の人に懇願してスキルや魔法を教えてもらったのだが、、何もできない。まとめると。
魔法できない
スキルはない
ステータス上がらない
レベルの上がらない
……という意味のわからないものだった。きっとこの「ビリーバー」の特性だろう。職業名的に信じたらなんでもできる的な感じではないのか!?まあ、仕方がない。現状で最大限の努力をするのは大人の嗜みだ。
「魔法もスキルもないなら、せめて守りを固めるべきか?」
「その辺は私が補助魔法使うから……あ、あなた補助魔法効くのかな?」
そう言ってルビがパワードをかけたが……なにも変わらなかった。え?魔法を使えないどころか、補助魔法も効かないだと。なんだよ、現世のサラリーマンのまま転生したようかもんじゃないか。あ、待てよ……
「……もう驚かないぞ?なら攻撃魔法がきても大丈夫だということに……」
「あ、ためそっか?」
ルビが頼んだ魔法使いの方にウインドカッターをしてもらったが、普通に指から血が出た。効いたってことだな。
「なぜだ!」
世の中の理不尽に今立たされていることがわかった。
「待って!今回復するね!ヒール!」
……血は止まらない。え?回復魔法も効かない?
「どうやって回復すんねん……」
絶望……圧倒的絶望。
これは魔王討伐どころではなくなりそうだ。
気を取り直して、装備を購入しようと2人で街にでた。
ルビのすすめで軽装と紫の短いマントを購入。風雨防ぎでは定番らしい。
……おいルビ、同じマントを持ってるが……買う気なのか?チラチラこっちを見ているが。
「パパパパパパーティメンバーの証としてはこの世界では普通だよ!!!??」
……まあ、パーティなら当然なのか??でもギルドの奴らお揃いってあったっけ?
その後2人で色々買い揃えて、ひと段落してから気がついた。宿の問題だ。
「宿もう一部屋借りなきゃだから、早めに聞いてくるよ」
「なんで?一部屋でいいじゃん!お金勿体ないし、それが駆け出しの冒険者の普通だよ?」
そんなもんなの?え?今日ルビからこの「冒険者の普通」ってワード乱立してるけど、本当なんだろーか?安くしたいなら馬小屋もありだが、女の子をそこで寝かせるわけには行かない。
「なら、2人部屋でええんやないか?」
ベッド二つの部屋があるはずだ。当然だと思うが……
「え?添い寝はだめ?」
ルビが馬鹿げたことを言い出した。勘違いするだろ。
「既婚者舐めんなバカ」
そうでなくとも、若い女性がほいほい誰かと添い寝とかあかんねん。
「……それはそうだけど、あなたは……」
そう言いかけてルビは下を向く。これは……俺のことなにかしら知ってるな?前世の家族は、見てくれは幸せそうな家族だが、事実は違い……ばらばらだった。転生されなきゃその日にケリをつけなければならないと思っていた。だめだ、気分が悪くなってきた。
「それ以上言うな。」
ピシャリとルビを遮る。ほんと、異世界にいる時は考えたくない。しかし、なんだ、こいつ本当に神なんだな?1つの家族の秘密まで知ってんのか。それとも、見てくれてたのか……
「まあ、寝るだけなら良いぞ。おれは椅子で寝るから。」
……
…………
………………
ルビ視点
私は知っている。このカズという男は不運が重なっている事を。
妻は子どもができず、養子を2人もらう。本当の子どもと可愛がっていたはずが、実は「養子というのは名目で」妻の不倫相手の子どもを引き取っている。妻も、いつも頑張ってるねと言っている裏では不倫や散財もしている。カズをATMとして使っていたのだ。
カズは頑張って、努力して地位も力もあったのに、不遇過ぎる。なんでこんな人が……こんな目に……
だから、私は感情的になって嘘をついた。
本当は脱線とかしない。事故も起こらない。
そして、「異世界から帰ることはできない。」
もうすでにあっちには「カズの代わり」をあてている。
あちらには帰るところはカズにはない。
どうかこの世界で幸せになってほしい。
それが叶わなければその神聖を育てて私の世界にきて欲しい。
……それを創造神に知られた私は堕天させられた。
なんでここまで私はしてるんだろうね。
わかんないや。とりあえず堕天前に言われた通り
……
……
…………
タケ視点
この女神は俺の家族の問題を知っているんだなー。
実は死ぬ予定だと聞いて、ホッとしてしまっていた自分も居たことを改めて自覚した。
その日は早く帰って「ケリ」をつける予定でもあった。最悪、警察の御用も考えていた。
「神の力か……」
ビリーバーという言葉もおそらくルビが関わってるのだろう。魔法使えないことやスキルがないなどいろいろ制約や不遇もあるが、クリアすれば現世の不遇を全部一掃して、真っ当な人生を送るんだ。
そのための試練みたいなものなのかな?今の状況は。
……
…………
………………
2人で宿に入った、
女将に「あらまあ」なんてリアクションされたが、気にしない。昨日締め出した女性がお揃いのマントで帰ってきたら「昨日は痴話喧嘩だったのね?」とか思われてそうだな。部屋は俺が使っていた部屋だから当然ながらベッドは一人用である。
「ベッド、シングルサイズだな……俺が下で寝ようか?」
ルビに言うと俺の袖を掴み……真剣な面持ちで話し出した。
「話す事があるの」
俺は、知りたくもない、聞きたくもないことをこの後聞くことになる。
書き溜めを編集しつつ投稿してますが、、、
意外とみなさん読んでくれてて嬉しいです!
この先ほぼオリジナルストーリーも混ざってきますので
ご了承ください!