頂点にとって、大事なのは。
あれから考えた。プレゼンに必要なもの。
どうやら、一部の先輩方は授業についていけず大変らしい。
多少は助け合うらしいが、多少止まり。
まあ他人を助ける義理なんてないし、そんなもんなんだろう。
だが、そのおかげでわかった。今のスリザリンに必要なもの。それは········
「自習クラブ?」
「ああ。どうやら五年生などになると、大きなテストがあるらしい。そこで就職先が決まる人もいるとか」
本当に『人生が決まる』テストだ。
「それで、誰が教えるんだ?まさか先輩達か?根回しは手伝わないぞ」
「いや、普通に俺がやるけど」
「はあ?お前、舐めてるんじゃないか?」
「舐めてない。ちゃんと勉強したんだ」
具体的に言うと、図書館の本を全部読んで覚えるくらいには。
「はあ!?まだ入学して1ヶ月だぞ!?」
「ああ、俺見たものは忘れないんだ。それで本をパラパラと見ていけばいちいち読み返さなくても頭の中でまた見れる」
結果、約一ヶ月で図書館の本を制覇した。
「流石に実技は完璧とは言えない。まだ試していない魔法もあるし、座学も、禁書の棚はまだ見ていないからな」
「お前··········人間か······?」
失敬な。頑張ってるだけだ。
「ありがとう··········!本当にありがとう··········!」
「いえいえ。これくらいは。同じスリザリンの仲間でしょう?」
純血主義者の多いスリザリンだが、当然それ以外もいる。
そういった先輩方は、肩身が狭い。特に、マグル生まれは。
純血達は彼らで纏まりたがる。“穢れ”を入れたくないのだろう。
だから純血同士で協力はするが、その恩恵が他にくる事は少ない。
だから純血は優秀で、それ以外はそこそこだ。
まあ例外もある。俺などがいい例だ。
そんな俺だから、誰にでも分け隔てなく教えることが出来る。
マグル生まれや半純血は血の優秀さをあまり気にしない。個人差はあるが。
だから、彼らが気にするのは“実用性”。本当に優秀なのかを、彼らは気にした。
「秘密の部屋について書かれた本は?」
「それは『ホグワーツの歴史』の78ページ13行目から79ページにまたがるように記載されているものですね」
「『サラザール・スリザリンはグリフィンドールとの決闘に敗れはしたが、いつの日か自分の後を継ぐ者が現れることを期待し、他の創設者にも秘密の部屋を作った。そこには恐ろしい怪物がおり、時はきたら、“相応しくない者”はその怪物とスリザリンの継承者に始末される』とあります」
「あり得ない!合ってるぞ!」
「すごいぞ新入生!じゃあ、これは?」
「これは··········ですね」
「認めよう!というか助けてくれ!」
「という感じで、先輩方を取り込む事に成功した。楽勝」
「··········お前、人間だよな?僕と同じ時間を生きてるよな?」
何だ急に。··········ああ。
「下に見てたマグル生まれがヤバすぎて自信なくなっちゃった?」
「はあ!?違う!断じて、そんな事はない!」
まあしょうがない。ドラコが他の純血達と会話をしている間、俺はずっと勉強していたのだ。
というか、ドラコ以外の同級生と全く話していない。これ、真の友を得られないのでは?
「··········で、今は何をしてるんだ?」
「ああ、問題作り。OWLとかNEWTに出そうなやつをまとめてる」
「··········は?こんなに多いのか!?」
「まあ人生が決まるテストだし。それに、これは人によって違うしな」
「は?何の話をしてるんだ?」
いや、自習クラブの話だが。
「わからないのかドラコ。10人いて10人が同じところがわからないというのはあまりないんだ。大体バラバラになる」
「人によってわからない問題が違うのに、おんなじ問題をやっても、なあ?」
「い、いや··········それは分かるが··········まさか全員分、自分で用意したのか?」
?何を言ってるんだ。
「
全く。人の上に立つのなら、これくらいはわかってないとな。
「··········なら、純血全員お前みたいになれって言うのか」
おいおい、本当に分かってないのか。
「なら説明
「··········それで?」
「社会には、多くの“場所”がある。これは階級的意味のことだ」
「お前達は方針を決定する存在。会社で言うなら、社長とか株主、理事会、その他幹部だ」
「今回俺が言った“上に立つ者としての
「は?でも、上に立つって」
おいおいおいおい。
「確かに、純血の中でも頂点と言えるマルフォイ家の長男から見れば下は全員塵芥かもしれんが、下から見るとそうはいかない」
「お前達方針を決める者の下には、“現場を管理する者”がいる。会社で言うなら、部長とか課長だな」
「彼らは中間管理職という、上からも下からも文句を言われる、とても苦しい仕事だ。今回の俺はその程度なんだよ、ドラコ」
「現場の中。換えのきく平社員どもを管理する、『現場で一番偉いやつ』程度でしかない」
下の上ということだ。下のなかでは上だが、所詮は下。悲しいが、俺の地位は低い。
「当然、お前達はこの“場所”にはいない。今回俺が語った常識も、お前達は使うことがないだろう」
「はあ!?じゃあこれまでの話、意味ないのか!?」
違う。そんなわけないだろ。
「お前は使わないだろう。だが、お前の部下は使う。お前が上に立った時、部下に命令するだろう」
その時、部下は命令を遂行するためにどうするだろうか?
「俺はさっき『換えのきく平社員』と言ったがな。あれは事実ではあるが、人材は有限だ」
「お前の部下──つまり中間管理職──は、お前の命令を遂行するため、平社員に仕事を割り振る。その時、“常識”が重要なんだ」
「
「つまりだな。中間管理職の仕事を割り振る能力が。そして平社員の能力が高ければ、簡単にお前の命令を遂行出来る」
「────それで、何が言いたいんだ」
あ、飽きて来てる。しょうがない。
「
「だが管理者が下に行けば行くほど、操作は難しくなる。
基本的に“管理する側”は優秀だ。まあ人を束ねるのが馬鹿だったら困る。
優秀な人間は、自分で考えて行動できる。だが、下はそれができない。いつまでも指示待ち人形だ。
「だから、
「そうまでしてようやく、
一番上はボタンを押すだけ。
真ん中は定規や鋏を使って上手くやる。
下は、ただ使われるだけだ。
今回の俺は試験をパスしたいと言われ、
過去問や個人の苦手を学習し、
問題集という、結果を出した。
「平社員は適当に集めればいい。よほど特殊な仕事でもない限り、大体の人間は同じことが出来る」
「方針を決定する存在は過去を知って、今を見て、未来を考えればいい。特に、お前達は“そう”生まれたんだから」
「だから、大事なのは真ん中だ。
「というか、そうした方がいい。現場で優秀な人間が管理職に向いているとは限らない。ちゃんとした教育をすべきだ」
「·········つまり、使い勝手の良い道具を作るために道具側の考えが必要ってことか」
お、わかって来たじゃん。
「だから、俺はプレゼンしたんだよ。ただ個人として優秀なだけじゃない。上の求めている事がちゃんとわかって、それを遂行出来る。そう言うのを、みんな欲しがる」
「ちなみに、
「わかってる!··············勉強教えろ」
「よし。じゃあ変身学からだな」
簡単に言うと
理想
上 機械のボタンポチ
中 どんな道具が最適か考えて動く機械
下 道具として、機械の命令通りに動く
ちなみに私は社会に出たこともないガキなので、『何言ってんだコイツ』と思っても許してください。