東方双志別   作:東方一気見

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第⑨話 妖艶な現幼女

 地淡が創ったスキマを通り、さっきの森へと戻った。もちろん気味が悪い眼玉は無いが

 生い茂る緑が美しく、空気が美味しい。

 地平線の先へ続く緑、空から射しこむ木漏れ日、そして......目の前には大きな真っ黒い球体

 

「天音、あれなんだ?さっきの幽香に劣らないレベルで妖力を感じるんだが?」

『「......宵闇の妖怪、ルーミア」』

「ルーミア?前見た...いやこの時代から見たら未来か。あのとき見たルーミアはこんなに強く無かったぞ?」

『「封印リボンの話覚えてる?」』

「あ?封印リボン...ああ、そう言えばそんな話......あれはルーミアの封印が解かれた姿ってことか?」

『「正確にはまだされてないんだけどね。ともかく、今のルーミアは大妖怪レベル」』

「なるほどな。それなら幽香宜しく逃げ...」

 

ドガァーン

 

 ......何の爆発音だ?

 

『「ごめん撃った」』

 

 _____なんでや!!

 

「......誰かしら?」

「あーもうこうなりゃヤケだ!どうすりゃいい!?」

『「戦って負けたらパーティに入るよう説得」』

「あら?誰かと話しているの?それとも独り言?」

「......知らないでいい。」

「で、どうするのかしら?逃げる?勿論逃がさないけど」

 

 その瞬間、ルーミアから妖力が更に溢れ出る。さっきまででも随分な量だったしどうしたものか

 

『「新月か朝なら少しだけ弱る」』

 

 ...なるほど、今は大体子一つ刻。日が昇るまでは凡そ四半日と言ったところか。......耐えるか

 

「この戦いに負けたら暫く俺についてこい。代わりに命は奪わないし、気絶で留める」

「あら?ずいぶん強気ね。そういう人間割りと嫌いじゃないわ。...全員私が食べちゃったけど。貴方の度胸に免じて受けてあげる。冥界以外なら何処へでもついていくわ。」

「お前に冥界送りにされたら世話ねえけどな。それこそ、命を賭けてでも時間稼ぎができるから。」

「ふふ、面白いわ。貴方の闇も私のもの……自殺志願者に負い目は、ない。」

 

 やばい急な台詞に驚いて地淡とチェンジしちゃった。言いたいことだけ言って地淡に返そ

 

「何で二人して咲夜の台詞真似てるの?」

 

 

 ___真似てない!

 

 きれいに被った。これはもう真似てるで確定じゃないだろうか?ルーミアに関しては完全に無意識だろうけど

 それじゃあ地淡に一旦中継返しまーす...っと

 

「それじゃあさっそk」

 

 あれ、ルーミアが消えてる。既視感するから取り合えず横っ飛び

 

 ブオン!

 

 背後から拳の一閃。うん、知ってた

 瞬間移動のトリック解る?

 

『「全然。むしろ驚いてる」』

 

 まあおおよそあれだろう。闇と同化してルーミア自身が闇になってから闇から闇、要するに木陰から俺の影まで瞬間移動と。じゃあ照らせばいいじゃん

 

「光符『バニッシュメントシャイニングライト』」

 

 ヤバい過去一レベルで長い。これ越えるの無いんじゃないだろうか?

 

『「袋の鼠を追い詰めるための単純な弾幕」』

 

 全然あったわお見それ致します二倍あるじゃん。

 

「お札?貴方、陰陽師なの?」

「いやちが...そうだ」

「何で嘘ついたのよ」

「警戒度上げてくれるかなって」

 

 それよりも弾幕の説明をしよう。その名の通り光る巨弾だ。1=弾幕を光らせる 2=天音の結界に閉じ込めて乱反射 3=そのまま放つで終わり

 勿論巨弾自体もそれなりの威力はある。鬼滅の岩位なら跡形もないだろう

 

 本当は紫の能力を借りて闇と光の境界を操ってもよかったんだが...まあこの巨弾自体が一番の虚弾ってな

 

『「また出たよおもんないやつ」』

 

 喧しいわ。流石にルーミアの闇を無力化するまではいかないが、少しは見易くなった

 しかしそれでも闇はいつの間にか触手のように蠢き、地面をえぐって迫り来る

 当然飛んで避けるが、ルーミアがいつの間にか目の前まで飛んできており大剣での切りつけ。何時しか咲夜に同じことやったなと思いつつも両手をクロスに組んでガード。流石は大妖怪と言うべきか、かなり重く鋭い一撃だが能力で身体強化すれば耐えれる

 人間に止められると思ってはいなかったのか、一瞬できた隙を逃さず大剣の切っ先を引っ張りルーミアを引き寄せてから大剣を握っている右手に触れる

 そして前には明言しなかったが、対象に触れていれば対象のあらゆる力も操れる。持続時間は霊力量に比例するのだが

 俺はルーミアの意思力を操り、一時的に反抗意欲を失わせた。ルーミアは膝からガクリと崩れ落ち、大剣を手放す。

 ルーミアの首裏に手を当て、意識を集中。内側に潜り込むように、内側を覗くように、首の主となっている太い筋肉を探す。見つけた筋肉の筋力を操って血流を止めれば、人と同じ身体の作りなら気絶するはず。最悪死ぬけど

 ルーミアは一瞬息苦しそうにしつつも、幸いすぐに堕ちてくれた。

 

 ......不味い、目眩がする...霊力を使いすぎたな。俺も寝るとするか

 

 ルーミアと少し距離をとって意識を落とす

 賭けには...勝ったんだよな。ルーミア気絶してるし俺死んでないし。燃費が悪いので天音の方を出して寝よう

 

 おやすみ

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