今回はオリキャラばかりが喋るつまらない回だと思いますが、どうぞ。
作者は二次創作を書く際に、オリキャラ同士での会話を避けるべきだと考えているので。原作キャラの人気で二次創作を書かせて頂いているわけですからね!!
なので、今後はこう言った話は無いようにしたいと思いますので、どうぞお付き合いください。
ゲヘナ新自治区、デスサイズ本部。
かつてキヴォトス最大規模を誇ったと言う闇市、ブラックマーケットが存在していた場所にそれはある。
本部と言っても、事実上の軍事基地だった。
この施設の全ての機能は、近くにある闇病院を守る為だけに存在している。
過剰な戦力で闇病院の安全を確保した後、彼女らの活動が本格的に始まったそうな。
この建物は本館と別館に分かれており、軍事訓練が行える広さのあるグラウンドを囲む柵の内側が本部の敷地だ。
ここの土地の所有者であるゲヘナの生徒会たる万魔殿に許可なんて取らないのが普通(?)だが、なんと彼女らはちゃんとゲヘナ学園に税金を払っているそうな。
万魔殿も、まあ反抗的じゃないなら……、と風紀委員会を差し向ける状態に至っていない。
その結果、自治区の中に更に自治区が出来たみたいな状態になっていた。
そんな場所に、ハナコは来ていた。
この日、デスサイズの総会が行われるからである。
キヴォトスにおける総会とは、大抵の場合は生徒総会という形になる。
退学者や事実上復学しない休学中の不良の巣窟である彼女らにとっては、大規模な集会という意味になる。
ただ生徒会の最高意思決定機関である生徒総会と同じく、予算の決議やら基本方針の決定、規約などの改廃を行うと言う意味では同じだった。
要するに、メメントモリは実質的にデスサイズの生徒会だった。
もう一度連邦生徒会を取り囲んで学校の運営権でも要求すれば、そのまま学校として運営できそうなレベルだった。
総会は本館の講堂にて行うことになっていて、大勢の参加者がゲヘナ新自治区に来訪していた。
ハナコを始めトリニティ生徒、ゲヘナの生徒、企業の重鎮などなど。
デスサイズの総会なのに、むしろその構成メンバーの方が少ないほどだった。不良達に頭脳労働やら組織の先行きについて期待していないとも言える。
その象徴とも言える話を、ハナコは耳にした。
デスサイズの結成当初、トリニティから落ち延びた元お嬢様ごときに、自分達のアタマが張れるか、と反発があった。
だが彼女達はこう言ったと言う。
「別にこれまで何も考えずに生きてきたのですから、これまでと同じように考えることを放棄して私達に従いなさい。今のあなた達に、分業の意義を説明する必要性を感じません」
キレッキレのトリニティ仕込みの煽りだった。
これにブチギレた不良達だったが、ミコトが間に入ってこう言った。
「別にいいじゃねえか。実際お前ら、考えるのは面倒だろ。
こいつらがお前らを搾取するってんなら俺が潰してやるから、面倒ごとを押し付けりゃいいだろ」
そんな感じで、ミコトがとりなした結果、今の形に落ち着いたそうな。
講堂の参加者席に座ったハナコは、総会の開始を待った。
ステージ側に二人掛けの長テーブルが置かれており、合計六席。
「あ、アオマ様とシロネ様だわ」
「そろそろ開始時刻ですわね」
ハナコの近くの席のトリニティ生が、テーブルに座る二人を見てそう言った。
一人はシロネ。逆位置部隊統括にして、補給官たちの責任者。
もう一人はアオマ。ペストマスクの年長者。元ティーパーティーの議員であり、宗主代行という地位からしてメメントモリの事実上の全権を有している。
「クロガさんだ、相変わらずカッケえぜ」
また新しく入室してきた幹部を見て、ゲヘナの生徒がそう言った。
まず目を引くのは、黒い特攻服に金糸で書かれた背中の“
サングラスに不織布のマスクを付けた、典型的な暴走族。
彼女が元トリニティだと判別できる要素は、その黒い羽根ぐらいだった。
バイクに乗る時に邪魔にならないように小麦色の髪の毛をまとめている。
「あれがクロガさんですか」
ハナコが調べたところによると、彼女は普通の一般生徒だったらしい。だが、実家がかなりの名家とのこと。
そんな生粋のお嬢様が、なんの因果かバイクに興味を持ち、暴走族と交流を持った結果、彼女を疎ましく思った誰かがそれを実家や学校に告げ口したらしい。
最終的にその暴走族は矯正局行き、クロガは学校を出奔し、その後退学が受理された。
完全にグレてしまったなぁ、というのがハナコの感想だった。
しかしなぜか、彼女は不思議とクロガが他人のように思えなかった。
「……セキトさんが最後か」
「あれが武闘派と噂の……血塗れセキトか」
そんな物騒なあだ名で呼ばれるような不良が、最後のメンバーだった。
目元まで覆うフードの付いた赤い修道服。元シスターフッドの問題児中の問題児。
彼女の噂はトリニティの一般生徒でも耳に入った。
その気性の荒さから入学してすぐに実家の意向でシスターフッドへと入部させられるも、暴力沙汰を繰り返す。
最終的にはティーパーティーのメンバーにまで牙を剥き、これは手に負えぬと退学になったそうな。
以来、カラーギャングを率いて喧嘩三昧。デスサイズの参加した中でも最大勢力を誇った不良集団だったが、ミコトにボコボコにされてからは牙を折られたと噂される。
シロネ。
セキト。
クロガ。
アオマ。
以上四名が、メメントモリの全メンバーだった。
全員が矯正局に送られても不思議ではない札付きのワルばかりだった。
だが。
「よう、俺らが最後か」
そんな彼女ら四人まとめても、このバカには敵わない。
ミコトだ。
ゲヘナの死神だ。
彼女が、ユエを伴ってステージにある席に座った。
当然のようにユエが隣に座る。
「それでは、デスサイズの定例総会を始めます」
宗主代行、アオマが席から立ち上がり、マイクを手にそう言った。
「まず、最初の議題として、私の方から」
開始早々、アオマがそう口にした。
「つい先日、連邦生徒会より融和政策の申し出がありました。
大まかに言うなら、我が傘下の無学籍の生徒を、中小規模の学校から希望校を募り、編入する手伝いをしたい、と」
客席に騒めきが走る。
非常に分かりやすい、デスサイズの分断政策だった。
反社会的勢力であるデスサイズの勢力を削る目的があるのは、子供にでもわかる内容であった。
「それは、難しい内容だね」
シロネが困ったようにそう言った。
「連邦生徒会のクソども、普段はうちらに何もしねえ癖にそう言う手は打って来るんだな」
と、クロガが吐き捨てるようにそう口にした。
「我々を舐めてますね」
セキトは端的に不快感を示した。
そんな幹部たちの反応を見て、ハナコは意外と冷静だと感じた。
「当然、足抜けする者はリンチで半殺しで良いですよね?」
続けてのセキトの発言。ハナコは先ほどの自分の評価を訂正した。
これを言うのが修道服の女なのだから、総会に参加した大人達はドン引きしていた。
「おいバカ、仲間ぶちのめしてどうすんだ。
連邦生徒会なんざに日和る腰抜けは、抜けりゃいい。デスサイズにはツッパれない奴はいらねぇ」
クロガが彼女の発言にそう主張した。
これが良家の元お嬢様の発言だと、誰が信じられようか。
「いや、そうじゃないでしょ……」
「なにほざいてんだ、シロネ。
デスサイズの拡大はお前が一番精力的だったじゃねえか」
「武力はあくまで商品だよ。私達の武威は、去年のカチコミで十分だ。それ以上は過剰すぎるよ」
血の気の多い暴走族に、シロネは呆れたようにそう言った。
「……ああ!! あれか、暴力は使いどころがあるって奴か!! 使わな過ぎても逆に舐められるって奴」
「帝王学ですね。その通りです、ミコトさん」
まだ会議に飽きていないミコトがそう言うと、シロネが頷いた。
「私達の目的のひとつは、学生社会の落伍者の救済。
無秩序に暴力を振るうことじゃない。でもカイザーとやり合ったことで、私達を舐めるものは居なくなった。必要なヘイトコントロールだったわけだ」
お陰でここまで順調に勢力を拡大できた、とシロネは語る。
「そうですね。だからこそ、連邦生徒会がこうして交渉の席に着いたとも言えます。軍備拡大の成果が出ました。それらはこのためのカードだったと言えます。
我らが理性無き獣なら、彼女らは相手にもしなかったでしょう」
「それはそれで、相変わらず何もしねえってことでムカつくけどな」
アオマの言葉に、クロガはやるせなさそうに溜め息を吐いた。
彼女達は不良を統括できるだけあって、バカでは無かった。
「しかし、連中の提案は我々の目的に沿うとして、宗主様の意に沿うとは限らないのでは?」
セキトがミコト達の方を見やる。
「そもそも、我々は戦争をすると言われれば唯々諾々と従うのみ。
あなた達はそうなった場合、それらの政策を捨てられるのですか?」
デスサイズはミコトの意思を反映する為の組織。
お前ら組織の為って言って、上司の意向を無視するのか、とセキトは言ったのだ。
「デスサイズは我々のモノではありません。思い上がりは幹部の席からの転落を意味しますよ」
「その時は、その時だよ。やると言われれば誰とでも戦う。
私達はその時の為に、組織を万全にしておきたいだけだ」
「そうですね。平時は平時、戦時は戦時の業務がある。ただそれだけのことです」
現場担当の同僚からの指摘に、運営担当のシロネとアオマはそう答えた。
「更に言えば、前回の総会で、先史時代の遺跡から発見されたと言う預言の数々……結果的に頭数が減るのは、それに備えよとの宗主命令に、その政策は反するのでは?」
ただの喧嘩っ早い問題児だけとは思えない、理知的な反論だった。
「(預言……)」
早速その単語が出た、とハナコは思った。
彼女がこんな場所にまで出向いた、その原因。
「キヴォトスの滅びを預言した、内容の数々か……」
シロネが天井を仰いだ。
その言葉に、観客席の約半数はざわめいた。残りは、前回の参加者だったのか顔をこわばらせていた。
「私はこれを良い機会なのでは、と思っています」
「と言うと?」
「我々と同じ志を持った者達を各学校に送り込み、破滅の預言に備えるように内側から働きかけるのです」
「まるで善意に期待するような、儚い希望を託すような言葉ですね」
「何も無ければそれで良いのです。我々は、我々の出来ることをするだけです」
アオマの言葉は、祈りに近かった。
そんな彼女にセキトは呆れを見せる。
彼女達幹部は、思った以上に預言とやらを真に受けているようではなかった。
「お前ら」
ここで、ミコトが口を開いた。
四人の視線が彼女に集まる。
「あいつは、俺らのダチだ。この意味、分かるな?」
「連邦生徒会の提案を受けろ、ということね」
ミコトの言葉に、ユエが追従してそう言った。
「了解しました。全ては宗主の御意思のままに」
アオマが立ち上がり、二人に頭を下げた。
他の幹部三人も同様に席から立ち上がってアオマに倣った。
反論は無し。多数決すらない。それはもう既に決定事項だった。
「では、具体的な交渉内容の協議は省略するとしまして、次は部隊員たちの教育水準についてです」
アオマが手を叩くと、資料を持った不良が観客席にそれを配った。
「無学籍生徒達のバイトに関する資料です。
我々は可能な限りの自活を掲げてそれを推奨していますが、二ページ目をご覧ください」
ハナコは配られた資料に目を落とした。
衝撃的な内容が、そこには書いてあった。
「無学籍生徒は学籍ありの生徒に比べ、一時間当たりの平均賃金が300円以上も低いことが挙げられます。
この理由に、無学籍生徒の信用の無さ、質の低さが挙げられます。
13歳から15歳までのバイト先での平均勤務日数は一か月未満……三日以内にクビになる確率が、六割以上です」
まさに、目を覆いたくなる非情な現実だった。
「これは著しく憂慮すべき社会問題と言えます」
アオマの悲痛な言葉に、観客席の多くの者達が頷いた。
「これはもう、彼女達だけが悪いとは言えないね……」
「まあ、昔から言われてたことだけどよ、こうして数字を見ちまうとなぁ」
シロネとクロガはそんな風に嘆いていた。
ここまで来るともう、社会が悪いとか言えない。
「先ほどの議題と合わせて、彼女らに学籍を与えるだけがこの問題の解決に直結するわけではないのは明らかで──」
ハナコは思った。まともだ、と。
悲しいほどに、彼女達は普通の感性を持っていた。
こんな社会的な問題について議論し解決する為に動くのは、もはや連邦生徒会の行政委員会の仕事である。
何が悲しくて社会的弱者である不良組織が頑張らなくてはいけないのだろうか。
「くかー」
「ミコト、涎が出てるわよ」
なお、ミコトは会議に飽きて既に熟睡しており、寄りかかってるユエに口元を拭かれていた。
§§§
「えー、次に、御来場のお客様からの質問に答えていきたいと思います」
議題と問題提起などの論議が終わり、アオマがマイクを取ってそう言った。
ハナコは思った。組織運営の透明性を示したり、観客の質問に答えたり、これは総会は総会でも、株主総会では、と。
ちらほらと手を挙げる観客の中から、一人のビジネススーツの大人が選ばれ、立ち上がってマイクを渡された。
「無学籍生徒への賃金改善に対して、我々も思うところはあります。
しかし、実際のところ子供同士で戦力を融通しあうのならともかく、我々企業が麾下の無学籍生徒を雇った場合、命令を理解しないリスクはいかんともしがたい」
要するに、バカは兵士として使えない、と彼は言ったのだ。
「安全性に信用がないのは理解できます」
アオマはそう答えた。
キヴォトスでは最底辺の不良でも、軍事的な兵器の運用ぐらいわけはない。
問題なのは、その不良たちが従順に、緊急時にちゃんと行動してくれるか、その指示を理解してくれるか、焦点はそこにあった。
「しかし、我々のお家芸を理解していないようですね」
アオマはペストマスクの下で微笑んだ。
「我々は無学籍生徒の最後の砦なのです。
彼女らは嫌でもそれを理解するようになる。
我々に反目する者、我を拒絶する者は理解するでしょう。そんなもの達は今まで以上に惨めな生活を送るしかないと、と」
デスサイズには選択肢がある。
即ち、真っ当な社会的対応と、そうでない対応。
そうでない対応はやろうとしないだけで、いつでも選択肢にある、と。
「いずれ保護帽どもはキヴォトスから消し去り、シェアを独占する所存であります。以上です」
質問をした大人は、若干怯えながら席に着いた。
「他に質問がある方は?」
アオマの言葉に、次はまた別の大人が指名された。
「デスサイズの現在の趨勢は、ミコトさんによって保障されているという面が大きいと思いますが。彼女の卒業後の展望についての、戦略などお聞きしてもよろしいでしょうか?」
その質問は的外れだ、とハナコは聞いていて思った。
ミコトが居なくなったらすぐにデスサイズが崩壊するような組織なら、彼女達四人はここに居ない。
「その質問は私が答えましょう」
セキトが手を上げ、マイクが渡される。
「わたくし事になりますが、私は初等部に入学する頃より、実家にシスターフッドへ入部させられました。
しかし、私は神の存在に疑問を持ち、気に入らないことがある度に周囲に“試練”を与えることにしたのです」
うわぁ、とシスターフッドと交流があるハナコは思った。
「学校を放逐された後も、私の“試練”は続きました。
なぜなら、“試練”を与える私を、先輩達はこのように教え含めたからです。
良い子にしないと神様に怒られる、悪い子は天国にいけない、と。
ですがいつまで経っても、神は私を罰しませんでした」
赤い修道服の女は、淡々とそう語る。
「そんな私の前に現れたのが、我が“
私は初めて天に傅いた。つまるところ、信仰とは暴虐で語り、祈りの言葉とは銃声なのです。
もうお分かりでしょう? 偶像とは永劫に存在しうるもの。神とは永遠なのです」
「つまり、ミコトさんが卒業してからがうちらの本番だってことだ」
迂遠すぎる物言いに呆れたクロガが、そう端的にまとめた。
「わ、わかりました……」
質問者は着席した。
最初の質問の回答、暴力。
二番目の質問の回答、暴力。
やっと不良組織らしくなってきたな、とハナコは思った。
その後も質問タイムは続き、最後に財務状況やら寄付金の用途について説明した後、今回の総会は無事終了した。
さて、これにてハナコの仕事が終わったわけだが。
ハナコは困っていた、これは先輩の求める結果ではない、と。
あの先輩が欲しがっているのは、功績だ。
恐らく既に自分以外のティーパーティーからの参加者が居るだろう総会の事業報告ではない。
さてどう言い訳をして機嫌を取ろうか、とハナコが考えている間にも、ぞろぞろと来客が去って行く。
「ミコト、終わったわよ」
「んがッ!?」
ユエがミコトの方を揺すると、彼女は目を覚ました。
「おう、終わったのか。んじゃ、帰るか」
ミコトが席を立つまで、幹部の四人は律儀に待っていた。
「およ、お前たしか……サダコだっけ?」
「怪異違いですよ、ミコトさん」
出口に向かって歩き出したミコトが、ハナコに気づいた。
「お前がうちの会議に興味あるとは知らなかったぜ」
「ティーパーティーからの依頼ですよ」
ハナコは嘘は言っていない。総意ではないが。
「ところで、預言について詳しく教えて貰ってもよろしいですか?」
「あー、おい誰か、ハナコを案内してやれ」
ミコトが振り返ってそう言うと、じゃあ私が、とシロネが手を挙げた。
「じゃあ、任せた。詳しくはシロネに聞け」
「わかりました、ありがとうございます」
ハナコは丁寧に一礼した。
「なんつーか、お前ってまさにトリニティのお嬢様って感じだよな。俺もゲヘナに入る前はお前みたいなのがいっぱいいるって思ってたぜ」
「そうなんですね」
「ハスミなんて、この間ついにダイエットを始めたのに、バクバクぶくぶくって食いまくるから俺に泣き付いてきたんだぜ!!」
ミコトは呵々大笑してそう言った。ユエもその横でハナコを見ながら微笑んでいる。
「ま、んじゃあな」
そんな時間差で爆発する地雷を漢探知で踏み抜いた後、二人は去って行った。
「やあ、ハナコちゃん。来てくれたんだね!!」
世話役を命じられたシロネが、人好きのする笑みを浮かべて近づいてきた。
「あ、そっか、前回はハナコちゃんは参加してなかったから、知らないよね」
「ええ。どちらかというとそれに付いて聞きたかったのです。
恐らく前回の総会に参加したうちの生徒が、不安に駆られて行動を起こしてしまうのを見て、うちの先輩があなた方をカルトだと思い込んでいるようでして」
「えッ」
ハナコの説明に、シロネは目をまん丸に見開いて驚いた。
「あちゃー、あっちに迷惑を掛けてたんだね……怪しまれるから口止めしなかったのが災いしちゃった感じかなぁ」
うちの生徒って思い込み激しいから、と遠い目になるシロネだった。
「でも、ハナコちゃんみたいな賢そうな子が、預言なんかに興味を持つなんて意外だね」
「まあ、世の中不思議なことは幾つもありますから」
ハナコは図書館での読書仲間のセイアを思い起こして、そう言葉を濁した。
実は彼女の予知夢の検証に、ハナコも関わっていた。
「私も退学してなければ華の高2だし、占いみたいなオカルトには興味あるけどさ、流石にキヴォトスの滅亡は笑えないじゃない?」
「そうですね。それで不安に駆られている人も居ますから」
「頭の良い人でも案外そう言うの信じちゃうものだからね、陰謀論とかさ」
「人は誰しも、自らが辿り着いた情報を疑えないものです。名門学校の出身でも、だからこそカルトにハマったりするのだとか」
「なるほどねぇ」
ミコトが聞いたら、リオがそう言うタイプだよな、と笑うだろう内容だった。
「まあいいや、とりあえず、資料室にミコトさん達が見つけてきた資料の写しがあるから、見ていきなよ」
そうして、シロネはハナコを案内するのだった。
そして、後日。或いは今回のオチ。
「キヴォトスは滅亡の危機に瀕しているのです!!
それなのになぜ、この世を憂うこの私が中央から遠ざけられるのですか!!」
報告をしたハナコの先輩は、見事にかぶれてしまっていた。
どうやら左遷されるらしい。大声で生徒会室に怒鳴りこんだのが原因らしい。
「……まあ、先輩は校政に向いていないとは思っていたので、これでよかったのでしょう♪」
彼女からの通知をブロックし、ハナコはそう微笑むのだった。
多分メメントモリの面々の初登場は総力戦の高難易度とかで、敵キャラとしてしれっとデバフやら特殊な攻撃やらで出てきて、いろいろ考察とかされている感じだと思います。
簡易人物
セキト:元シスターフッド出身の問題児。原作で居そうでいなかった狂信者タイプのキャラ。丁寧な口調なのはそう矯正されたからで、口から出る内容は粗暴そのもの。元トリニティ生なのに暴力全振りである。当然、元ネタは黙示録の四騎士の、戦争を齎すというレッドライダーである。総力戦で出てきたら味方全体に攻撃バフを付与すると思われる。
クロガ:暴走族のヘッドをしている元トリニティ生、翼で風を感じることに快感を覚えるタイプ。粗暴な口調でまさに不良そのものだが、良家の生まれの常識人で育ちの良さが隠し切れていない。元ネタは同僚と同じく飢餓を齎すと言うブラックライダー。総力戦などで登場すると、一番攻撃力の低いキャラを狙ったり、回復量の制限を課してくる厄介なタイプだと思われる。
アオマ:元ティーパーティー出身の最年長、先生が来る頃には二十歳になっている。お手本のようなお嬢様だが、メメントモリを結成するまではパートでレジ打ちをしながら糊口を凌いでいた苦労人。宗主代行として、正位置部隊の総指揮を取る権限を持っているナンバー1。総力戦では愛機の重戦車に駆って登場する。元ネタは疫病や獣害を齎すと言うペイルライダー。
こういっては何ですが、ブルアカで常識人ばかりの集団を出してもつまらないので、全員元トリニティ生と言うことで、一人ぐらい裏切っても面白いかもですねww
次回は先生がメメントモリに関わるイベントでも書こうと思ったのですが、流石にオリキャラだらけの面子ではくどいので思い止まりました。
それではまた、次回!!
次はゲマトリア関連だと思います。
どんなオリキャラのエピソードが読みたい?
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デスサイズの統括集団、メメントモリ
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エリートなのに落ちこぼれ、Wolf小隊
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まさかの登場、プレジデントの娘