ゲヘナ学園 園芸部の死神   作:やーなん

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久しぶりに日間に上がってて、ビックリしました。
驚いた拍子に、読者の皆様に感謝の投稿です、どうぞ!!



ブルアカVol3「アリウス編」その3

 

 

 

 :10 銃火のステージ

 

 

 ミコトと先生のやり取りを、美食研究会の面々は遠巻きに見ていた。

 

「……え、退学にしたから何なの?

 ミコト先輩なら、そんなの知るかって言うと思ったのに」

 

 と、ジュンコが当然の疑問を口にした。

 

「そうだよね?

 別に退学になったからって、アリウスって人たちがしたことがなくなるわけじゃないし」

 

 イズミもそんなことを口にした。

 

「いえ、今のやり取りで重要なのは、先生が覚悟を示したことなのです」

 

 ハルナは後輩たちにそのように語った。

 

「そうですね。アリウス全員の退学、それを先生がしたことに意味が有るんです」

「え、どういうこと?」

 

 アカリの言葉を、ジュンコはまだ理解できていなかった。

 

「やろうと思えば、先生は特定の学校の生徒を全員、退学に出来る。

 今後、あの方はそう思われると言うことです」

「……あッ」

「アリウスの方々については、その方が傷が浅かったですし、何なら偶然今回の事態に見事に刺さりました。

 でも、そんな事情に、キヴォトスのどれだけの人々に関心があると思いますか?」

 

 アカリの懸念に、そうですわね、とハルナも頷いた。

 

「これが結果的に善行だとしても、()()連邦生徒会から突き上げは免れないでしょう」

 

 ハルナのニュアンスからは、あの、は無能な、と言う侮蔑に容易に置き換えられるのは想像に難くなかった。

 

「えー、そんなの酷いよ!!」

 

 先生の選択、そしてこれからの苦難に、イズミがその理不尽に悲しみを露わにした。

 

「その覚悟を、先生は示しました。

 ミコトさんはそれを汲んだ。我々が口を出せることではありませんね」

 

 別に私達に不利益はありませんし、というハルナのサイコパス味のある本音もあった。

 戦争とは利益が有るから行うものなのである。

 

「さて、ミコトさんが動きますわ。私達も忙しくなりますわね」

 

 ハルナは妖艶に微笑み、部員の三人も頷いた。

 彼女達は、自分達の役割をよく理解しているのだ。

 

 

 

 

 

 アリウスとゲヘナの全面衝突。

 その時間が、目の前に迫っていた。

 

「じゃあ先生、後ろの連中の指揮は任せたわ」

 

 全体指揮を、ミコトは先生に丸投げした。

 

 先生の戦闘指揮の真価は、6名程度の少数で最大効率を発揮する。

 しかしながら、それは別に大規模な指揮が出来ないと言うわけでもなかった。当然ながら、精度は落ちるが。

 

「“……うん、任せて”」

 

 とは言え、先生も実際にこの規模の戦闘指揮を行うのは初めてだった。

 シッテムの箱に移る、赤と青の戦力図に目を落とす。

 

 アリウス側約600人、ゲヘナ側約150名。

 戦力差は四倍。ゲヘナ側は人数不利か?

 

 否。

 

 ミコトが、敵勢の前に出る。

 一騎当千。アリウスは、倍の相手と戦うのも同然だった。

 

 マコトの上着を纏ったミコトを、複数のナイター照明が照らす。

 昼間のように明るい戦場を、彼女が闊歩する。

 

「お互い睨み合うのはそろそろ飽きたろ? 始めようぜ」

 

 彼女らの銃の射程距離に入った。無数のマズルフラッシュが瞬く。

 それがミコトへの返答だった。

 

「“みんな、陣形を!!”」

 

 防衛に徹するアリウス側に、先生は指揮下の生徒達を鶴翼の陣形*1で相対させる。

 単騎突撃を敢行するミコトを援護する形だ。

 

「剛毅ですね、先生。

 鶴翼の陣形は相手より数が劣っている場合には用いられない戦術。

 勝つか、負けるかのどちらかしかない。ミコトを信頼しているのね」

「“こんなやり方、キヴォトスでしか出来ないよ”」

 

 先生は苦笑しながら、傍らに立つユエにそう言った。

 ゲヘナ側の大部分を占める温泉開発部の部員たちが、V字の陣形のまま徐々に包囲するように進軍していく。

 

「……それにしても、獅子奮迅という言葉すら生温いな」

 

 双眼鏡で、サオリが最前線を確認する。

 ちなみに、スクワッドの面々は先生の護衛という名目でそこにいるが、必ず間に先生を挟んでユエに近づこうとすらしない。

 

 彼女の視線の先は、大嵐だった。

 アリウスの防衛陣地に特攻し、ミコトは大暴れしていた。

 

「先生。一応、いざとなったら“攪乱”は出来ますよ」

 

 ユエは後方のナイター照明の上に設置されている、大型のスピーカーを指差した。

 

 攪乱。その意味、威力を知っているスクワッドの面々の身体が震えた。

 事前にユエに短期的な洗脳対策を施されているにも関わらず、だ。

 

「“その必要は無いよ”」

「わかりました。でも向こうもヘッドホンとか、効果的な対策をしているとは言い難いので、念のために心に留めておいてください」

 

 わかったよ、と先生はユエの進言に事務的に応じた。

 

「……対策、か。そんな余裕が、アリウスにあるわけがないよ」

 

 ミサキは粗末な防衛陣地を見やり、そう呟いた。

 

 防壁のようなモノは、廃材を有り合わせたバリケードだけ。

 監視塔は即席のモノだけで、防衛の要である砲兵すらいない。

 ミコトの突撃に合わせて擲弾を投射していたが、それももうない。

 

 ミカが支援するまで、全員に銃が行きわたらないほどの困窮振りだったアリウスは、武器弾薬をかき集めてこの戦いに挑んでいる。

 

「みんな、苦しそうです……つらそうです……」

 

 ヒヨリの言葉が、戦況を端的に示していた。

 

「まあ、いざとなれば自らの鼓膜を破るぐらいしてくるでしょう」

 

 なんて、ユエは暢気にそう言った。周囲はその発言にドン引きしていた。*2

 

「……おや、先生、左翼が崩れましたね」

「“そうだね”」

 

 先生もシッテムの箱で、状況を確認する。

 

「“ハルナ達、今だよ!!”」

 

 先生の指示が飛ぶ。

 

 

 

「任されましたわ、先生」

 

 敵防衛陣地の左翼、夜の暗闇からジープに乗った美食研究会が強襲を行う。

 複数のナイター照明で明るさに慣れた目では、事前にその奇襲を察知するのは難しかっただろう。

 

「止めろ!! 奇襲だ!!」

「無茶言うな、中央で奴が大暴れしてるんだぞ!!」

「さっきこっちの応援を送ったばかりじゃないか!!」

 

 悲鳴のように、そう叫ぶアリウス側の生徒達。

 そんな脆弱な守りを、四人は容赦なく突破する。

 

「目標は後方の備蓄倉庫、武器弾薬はその場で破壊。

 食料に関しては、我々が頂戴しましょう。彼女らにはもう必要無い物です」

 

 ジープの運転で守備班を蹴散らし、後輩達が爆弾を次々と投げ込む最中、ハルナは優雅に降車した。

 

「地域で産出したモノをテーマにする、基本ですね☆」

 

 アカリが銃弾をぶっ放しながら、そう言った。

 

「軍用レーションやら粗食ばかりだと、スクワッドの方々が言っていましたが、それはそれでやりようはあります。

 食事とは総合的な体験なのですから、アリウス温泉郷のグルメ街でしか体験できない経験を、お客様たちに提供できるようにしましょう」

 

 ハルナは髪の毛をかき上げて、堂々と部員たちと防衛陣地を進んでいく。

 内部の備蓄倉庫から火の手が上がるのは、すぐ後のことだった。

 

 

 

「“どうやら、ハルナ達がやってくれたみたいだね”」

「そのようです。敵勢力、戦闘維持は困難として撤退を開始しています」

 

 趨勢は決したと、先生とユエは判断した。

 

「あの死神が大暴れしてたとは言え、こうも容易く……。

 美食研究会などと言って、我々に普段何を食べているのかと聞いていたが……やはりゲヘナの特殊部隊だったか」

「“……そうだね”」

 

 サオリは盛大に勘違いしていたが、先生とユエは敢えて触れないことにした。

 

「撤退、か。いったいどこに逃げるって言うのさ……」

 

 無数にある自治区方面の入り口にバラバラに逃げ出すのを、ミサキは痛ましそうに見ていた。

 時刻は既に午前一時。あの中から正解のルートは一つ、いや、あそこに無い可能性もある。

 あそこまで潰走していて、正しく暗号でやり取りなどできる筈もない。

 

 そして何より、よしんば自治区に辿り着けても、あのマダムが許すわけがない。

 

『ハーッハッハッハ!! こちら温泉開発部のカスミだ。

 これより掘削車を投入し、カタコンベを突破する。諸君、温泉開発の時間だ!!』

 

 ナイター照明機材に備えられたスピーカーから、カスミの声が発せられる。

 温泉開発部の部員たちが歓喜の声で応じる。

 

「あの、そんなことしなくても、倒した彼女達から暗号表を奪えば……あ、いえ、なんでもありません、差し出がましいことを言いました、えへへ……」

 

 ヒヨリの言葉に、あッ確かに、という周囲からの視線を受けて、彼女は何か批難されてるような気がして目を逸らした。

 

「まあ、掘削には時間が掛かりますし、先生方が先んじてアリウス自治区に潜入すると言うのなら、そちらの方が早いでしょう」

 

 ユエもその方法に思い当たらなかったことを誤魔化すようにそう言った。

 なんとなくゲヘナのノリに先生やスクワッドの面々も乗せられていたのである。

 

「向こうの銃声も止んだ。あの死神のところへ向かおう」

 

 戦闘が終わったのを、サオリは感じていた。

 四倍の数の差を、たったひとりで覆した彼女のもとへ。

 

 

 

 

「なんだ、こんなもんか」

 

 ミコトはパンパンと上着に付いた土埃を払った。

 

「暴れ足りねぇな」

 

 アリウスの防衛陣地。

 その中心で、ミコトはそうぼやいた。

 

 たった数十分の戦闘で、急拵えとは言え、仮にも防衛陣地として整えられていた内部は、見るも無残だった。

 動けないアリウスの生徒達が、何十人と苦痛に呻いている。

 

 或いは、まだ戦えるのに戦意喪失して膝を突いている者も多かった。

 武器を放り出して逃げた生徒は、数知れない。

 

 アリウスの生徒、その総数を相手にして、ミコトは彼女らを蹂躙した。

 

 銃を撃ちまくり、木刀を振り回し、回し蹴りで数人まとめてぶっ飛ばす。

 それを何度も繰り返した。

 

 だが、それだけでもなかった。

 

「く、来るなッ」

 

 ミコトは、壁を背にして尻もちをつき、銃を向けるアリウスの生徒に近づいた。

 

「なあ、それで終わりかよ。

 お前らお得意の憎しみだの何だのは、その程度かよ」

 

 アリウスの生徒は何度もトリガーを引く。

 カチッ、カチッ、何も起こらない。弾切れだった。

 

「てめえだったよな、味方ごと撃ったのは」

 

 そんな彼女の、細い首を掴んだ。

 そう、ミコトが大暴れ出来た理由は、彼女らが同士討ちを避けたがったところも大きい。

 何百人で一人を囲んで、銃を使って同士討ちが起きない方がおかしい。

 

「あが、ぐぅ」

「俺は名前を覚えるのは苦手だが、顔はあんまり忘れねぇ」

 

 ミコトは彼女のガスマスクを剥ぎ取って、捨てた。

 

「先生には皆殺しはヤメって言ったが、気が変わったぜ。

 おい、お前ら。今からこいつの息の根止めるがよ、次はお前らだ」

 

 死神を前にして、恐怖に引きつった表情の生徒の顔が周囲に晒される。

 

「だが、土下座して命乞いをした奴は見逃してやる。

 お前らが憎くて憎くてたまらない、ゲヘナの俺にだ」

 

 ミコトは冷淡にそう言った。

 

「どうした、虚しいってのがお前らの教義だろうが。

 これから死ねるんだぜ、万歳三唱して喜べよ。俺が教えてやるよ、本当の虚無……肉体からの解放って奴をな」

 

 ミコトは彼女らに突き付けた。

 

 全てが虚しいなら、命に執着するのはおかしなことだ。

 なにせ、人生には意味など無いのだから。

 

 だが、無様に命乞いをするのなら、それはこれまでの自分の否定となる。

 だからミコトは、彼女らに問うた。

 

「……やめ、ゆる……し……」

「いいぜ、ほら」

 

 ミコトは首を掴んでいた生徒を地面に放った。

 

「げほッ、げほッ!!」

「まだ命乞いの言葉を聞いてないぜ」

 

 ミコトは容赦なく、木刀を振り上げ、苦しむアリウスの生徒に打撃を加えた。

 

「おら、死ぬぜ。殺すぜ。土下座はまだか、命乞いが聞こえねぇなぁ!!」

 

 ミコトは言った。次はお前らだと。

 恐怖が、周囲に伝播する。死の宣告の、カウントダウンが始まったのだ。

 

「……お願いします、やめてください……」

 

 ミコトの足に、這いつくばりながらも縋りつくアリウスの生徒が居た。

 

「そいつは、子供の頃、友達だったんです……マダムが来てからもうずっと話せてないけど、お願いです、赦してください」

 

 命乞いの、涙ながらの懇願の言葉だった。

 

「だとよ、よかったな」

 

 ミコトは暴虐の手を止めて、声も出せないアリウス生にそう言った。

 そんな彼女の手を、ミコトに命乞いをした生徒が掴んだ。

 

「う、うぅ、あ……――ちゃん」

「よかった……いきてて、よかった」

 

 死神の鎌から逃れた二人は、再会を果たした。

 

「どいつもこいつも、顔も見えねえ連中ばかりだ。

 ってことは、俺が覚える価値もねえって奴らってことでいいよな?

 ――なあ、お前らは誰だ?」

 

 死神だ。死だ。

 圧倒的の暴虐が、そこにはあった。

 

「さっさと顔を見せて、土下座しろ!!」

 

 ミコトの怒声に、彼女達は従った。

 動ける者は、動けない者を手助けし、ガスマスクを外して土下座を行った。

 

「ゆ、許してください!!」

「もう二度と逆らいませんッ」

「だ、だから、命だけはッ……」

 

 戦意喪失した彼女達は、必死にそう訴えた。

 

「ってことはよ、お前らの教義は捨てるってことで良いんだよな!!

 命が惜しいから、生かしてくださいってことで良いのか!!」

 

 彼女達は必死に、はい、とか、そうです、と答えた。

 

「……顔みせろや」

 

 ミコトは、顔を上げたアリウス生たちをぐるりと見渡した。

 

「知ってっか。お前らはもうアリウスの生徒じゃねえ。先生が退学にしたんだ。

 もう二度とアリウスを名乗らねぇなら、見逃してやる。

 だがもし次に、アリウスとして、俺らゲヘナの前に現れたのなら」

 

 ミコトは段々、虚しい気持ちになりながらこう言った。

 こんな惨めな、不良以上に何も無い奴らが、無意味に戦わされている事実に。

 

「次こそは、先生が止めても、てめぇらを殺す」

 

 ちっとも戦いを楽しむ気持ちに成れずに、そう告げた。

 

 

 

「“ミコト、お疲れ様”」

「先生か」

 

 アリウスの元生徒達は、ボロボロになった身体で何とか仲間を治療しようと試みている。

 

「ミネたちを呼んどいた。

 こいつらにはきつくヤキ入れておいたから、もうアリウスの生徒会長とやらの言うことは聞かねえだろう」

 

 ミコトは退屈とは違う、やるせなさそうな表情をしていた。

 

「次はアリウス自治区に乗り込むんだろ?

 それなりに迷宮に逃げ込んだみてぇだが、ドリルで風穴開けてやるから待ってろ」

「“実は、そのことなんだけど”」

 

 先生はミコトに説明を行った。

 

「なんだそれ、頭良いな。じゃあそれで行くか。

 俺らと先生で先に乗り込んで、アリウス温泉郷建設の露払いをすっか」

 

 今回の目的がアツコの救出だと説明されていたのに、ミコトはすっかり忘れているようだった。

 

「おい、入り口の暗号を寄越せ!!」

 

 ミコトの声に、指揮官クラスの元生徒がおずおずと暗号表を差し出してきた。

 

「ほれ」

「あ、ありがとう……」

 

 サオリはミコトから暗号表を受け取った。

 

「幸いにも、どうやら次のルートはすぐ近くのようだ」

「そうか。俺が壁を蹴り破って進む必要は無いみてぇだな!!」

 

 むしろそれが一番早いのでは、とスクワッドの面々は思ってしまった。

 

 その時である、アリウス侵攻の橋頭堡がある方から、銃声が聞こえた。

 

「なんだ、アリウスの残党か?」

「いや、どうやら、相手は一人のようです」

「なんだ、俺ら相手に喧嘩売る気合の入った奴がいるのか」

 

 報告を受けてミコトは嬉しそうだったが、スクワッドの面々は違う。

 

「先生、儀式が始まるより前に」

「“そうだね、ここはゲヘナの皆に任せよう”」

 

 サオリの催促に、先生も頷いた。

 

「そういや、急ぎだって話だったな。

 ――おい、ハルナ、カスミ!! ゲヘナに喧嘩売る最高の客人を、歓迎してやれ!!」

 

 事ここに至って先生の用事は急用と思い出したミコトが、周囲にそう言った。

 

「仰せのままに、議長代理」

「ハーッハッハッハッ!! 温泉開発の障害は全て排除する、任せたまえ!!」

 

 ハルナ、カスミの両部長がその命令に従った。

 

「……ユエ、どうした?」

「ミコト達は先に行ってください。後から追いかけますので」

「まあいいぜ、好きにしろや」

 

 喧騒の方を見やるユエに、ミコトは特に追求しなかった。

 ただ、スクワッドの面々はホッとしている。

 

 そうして、先生はミコトとスクワッドの三人を連れて、カタコンベに向かった。

 

 

 

 :11 星空のオンステージ

 

 

 全てを失ったと思い込んでいるミカが、サオリ達を追いかける。

 

 それを遠目に認めたユエは、スマホを操作した。

 ナイター照明に備え付けられたスピーカーから、BGMが鳴りだした。

 

 ロックな曲調でありながら、再現されたポップなミカのボーカルが鳴り響く。彼女自作の、二番の歌声が流れる。

 

 

水着姿のあの子をトイレに連れ込むわ。

奥から三番目、三回ノックであの子もハック。

今日から私も七不思議♪

 

 ミカに襲い掛かる、温泉開発部の部員。

 圧倒的な暴力で、それらを薙ぎ倒す。SEはなく、BGMとボーカルだけで、文字すら無くストーリーが進行する。

 

そうよこれが、私のウィッチクラフト♡

夜空の星も、落とせるわ。

 

 焦ったカスミの表情。

 驚くメグの顔。画面の外からミカが飛んできて、画面外に消える二人。

 

普通のあの子も、無知なあの子も。

ちょっと人見知りのあの子もハック♪

見えない友達、それが私よ?

 

 爆発のエフェクト。

 ミカが怯むような表情を見せ、温泉開発部の面々が現われる。

 

遊ぶフリして、無邪気に笑う。

みんなみんな、私の話を聞かないわ。

みんなの中心、そこが私の居場所なの。

 

 しかし、それだけではミカは止められない。

 彼女は笑顔で、美食研究会の四人を蹴散らして、立ち絵を画面外へと追いやった。

 

さあ、みんな手を取り合って、嘘の笑顔で踊るのよ。

誰も私の本音を知らない。みんな嘘吐き、ごっこ遊び。

 

 最後に、ユエと相対して、ミカの足が止まる。

 

私の心のアヴェを聞いて。

友達なんて、要らないわ。

 

 ぴ、という効果音。ユエがスマホを操作し、音楽の再生が止まる。

 

「やはり、ミカさん。あなたはキヴォトスから愛されている」

 

 ユエは恍惚の表情で、ミカを出迎えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
所謂、V字型に味方を展開する陣形。

*2
ちなみに、ブルアカがコラボしていた方の美琴の原作である、「とある魔術の禁書目録」では、宗教的矛盾を囁いて相手をかく乱する魔術をペンで自ら鼓膜を突き破って突破する描写がある。それをしたのが主人公に敵対していたシスター達である。やっぱシスターって怖ッ、とじまりすとこ。




折角三番まで書いたのでどうしようと考えていると、ふと思いつきました。劇中歌にすればいいんだ、と。痛い作者と笑ってくれていいですよ。

ゲームの丸々一話を使ってミカが歌って暴れる紙芝居だけ、という異色の内容として作中の先生達からは人気かもしれませんね。

次回当たりから、ぼちぼち感想の返信を開始しますね。メンタルも回復してきたので。

それではまた、次回!!
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