とりあえず、こちらをお納めください。
「……」
ゲヘナの学生寮、その一室。
ミコトの寝泊まりする部屋だ。
静かである。
ここで騒動を起こす者は居ない。
なぜなら、ミコトが住んでいるからだ。
昔はそうではなかった、とミコトは思い返す。
まだゲヘナの誰もが彼女に勝つことを諦めなかった時のことを、彼女は思い返していた。
銃声で、目を覚ます。
「うるせーなぁ」
まだ一年だった頃のミコトは、粗雑なベッドから身体を起こした。
ここはゲヘナ自治区のスラムの一角。
廃墟同然の埃っぽい場所だった。
誰も管理していない廃ビルや家屋は、このゲヘナ自治区には星の数ほど存在している。
ゲヘナ学園で学生寮に住めるのは、カネのある真っ当な生徒だけだ。
それでも安全がある程度確保されているだけで、暴れる生徒は後を絶たない。
それでも、インフラや風紀委員の常駐があるだけ、まともな学生生活を送る生徒達にとっては貴重な場所だ。
では、それ以外の生徒は?
結論。勝手に住んでいる。
自然豊かなゲヘナ自治区の都市部の八割以上を占めるスラム街。
誰かが勝手に水道を引いて、当たり前のように電線から盗電して成り立つ、不良生徒の学生街だった。
ここは、まだインフラが有るだけマシだった。
風紀委員が居なくても、ある程度の秩序がある。まだ不良で居られる生徒達がここに居られる。
ここにすら居場所のない生徒は、略奪者か浮浪者に身を落とす。
その中には初等部の頃に停学や休学になった生徒すら居て、計算や読み書きもままならないと言った生徒すら存在する。
それに更に、悪さで名を上げれば退学になり、いよいよ書類上存在しない人間になる。
そうなれば、悲惨だ。
自由と混沌の裏側。他所からは華やかに見えるゲヘナ学園の実情。
退廃と犯罪の世界。万魔殿は気にも留めないし、風紀委員会すら見捨てている場所。
好んでこのスラム街に居る者も居れば、仕方なくここに住んでいる者も多い。
ミコトは前者だった。
真っ当な学生寮に住めば、彼女に報復しにくる不良が現れることぐらい分かっていたからだ。
だが、生粋の戦闘狂たる彼女はそれを是とし、定住することにした。
そこで選んだのが、このスラム街だった。
犯罪の結果によって、仮初だが人の営みが成り立つ、この場所で。
そんな場所だから銃撃戦は絶えない。
ミコトは寝惚けたまま、銃を引っ張り出して外に出た。
「てめーら、うるせえぞ!!」
外で撃ち合いをしていた不良たちを黙らせると、ミコトはマガジンを変えるのも億劫そうに朝飯に向かった。
無数に露店が連なるスラム街の一角。
誰もが勝手に好きなモノを売っている。
略奪品もあれば、無許可で趣味の制作物を売っている生徒もいるし、ここで日銭を稼いでいる大人も居る。
ミコトはここの雑多な活気が好きだった。
「おっちゃん、飯くれ」
彼女は適当な屋台の出しているテーブルに座った。
ロボットの大人が焼きそばを作っていた。彼女はここの常連だ。
「あいよ」
千円札をテーブルに置けば、数秒で千円分の焼きそばが出てくる。
山盛りのそれをもちゃもちゃと彼女は黙って食べ始めた。
炭水化物の摂取、昼間は野菜を多めに、プロテインは、とか彼女が今日の献立を頭で計算していると。
「なあおっさん、焼きそばくれよ。ツケで」
「うちら腹減ってんだよね~」
「冷めてない焼きそばが売ってるとか、ここ天国じゃん」
最近流れて来たのか、知らない顔の不良が現れた。
「……あー、ここは初めてかい? そう言うのは良くないよ」
店主が山盛りの焼きそばに隠れているミコトをちらちらと見ながら、警告をした。
今この街を仕切っている者が、彼の目の前に居るからだ。
「うっせえ!! こっちは腹減ってイライラしてんだよ!!」
「あんたは黙って焼きそばを寄越せばいいのさ!!」
「早くしないとぶっとばすぞ!!」
不良たちが騒ぎを起こすと、周囲で食事を取っていた生徒や住民は自分の料理を持ってそっと横に避けた。
「うるせえぞ、お前ら」
長椅子に置いておいたアサルトライフルに手を掛け、ミコトは言った。
「ぶっ殺すぞ」
まだ起きたばかりで機嫌が悪い彼女は、そう吐き捨てた。
以下略。
不良たちの汚い啖呵と銃撃戦を終えて、ミコトは朝食に戻った。
「いやぁ、ありがとうミコトちゃん。
あんたのお陰で、こういう手合いは随分減ったんだけどねぇ」
厄介者がノされ、店主は逞しく焼きそばづくりに戻りながら彼女に礼を言った。
「馬鹿な連中はぶん殴ったからな」
以前、このスラム街はマフィア崩れの大人たちが牛耳っていた。
それはそれで秩序はあったが、彼らはかなりのショバ代を取っていて、トラブルが多発していた。
当然、その対象は勝手に住んでいるミコトも対象だった。
なので、ミコトはそれを〆た。
自称ボスを路上で土下座させ、マフィア崩れは解体。
今ではそれの名残を持った、自治組織が残った。
要するに、ミコトが在学中は大人しくする構えである。
「前の生徒会長さんは怖い人だったけど、この辺りを再開発して住みやすくしてくれるって話だったんだけどねぇ。
結局昔と同じさ。生徒会はここの治安なんて考えてもくれない」
「……」
「みんながミコトちゃんみたいな生徒さんばかりだったらねぇ」
「おっちゃん」
「なんだい?」
「こいつでそいつらに飯を食わせてやってくれ」
ミコトは千円札をもう一枚テーブルに置いて、空の皿を返して立ち去った。
そろそろ、登校の時間だ。
「お前がゲヘナの死神か?」
その声に、ミコトは振り返る。
「あんたは?」
振り返った彼女が見たその生徒の制服は、ヴァルキューレ警察学校のもの。
「なんだ、サツか」
「ああ、捜査局の尾刃 カンナだ」
ぎらついた猛犬を思わせる鋭い視線を彼女に向け、一年生だった頃のカンナは捜査局の手帳を見せてそう言った。
捜査局はヴァルキューレ警察学校の数ある部署のひとつで、犯罪捜査を行う部署だ。
キヴォトスでは遠慮なく銃をぶっ放せる警備局こそ花形で、地味なこの部署に脚光が当たることは少ない。
それに、キヴォトスの安全に関わるような捜査は公安局の仕事で、もっと市民に密着した仕事をするのが捜査局であった。
「端的に言おう。私のヤマの手伝いをしてほしい」
「失せろよ、
警察と不良は水と油の二人。
補導する方と補導される方。
「ではお前の流儀で話し合おう」
カンナは上着を脱いで、拳を構えた。
「いいねぇ、やろうか!!」
彼女もまた、野獣のような笑みを浮かべてカンナに殴り掛かった。
「おや、先生。今日もこちらですか」
「“うん、ここのおでんは美味しいからね”」
夜、先生はいきつけのおでんの屋台へと出向いた。
そこには常連のカンナも居て、彼は隣に座った。
先生がキヴォトスに来て感動したことのひとつに、屋台の文化が残っていることだった。
自分がかつて居たところでは、屋台はお祭りの日ぐらいしか出店していないものだった。
理由は分かる。衛生的な問題で廃れていったのだ。さらには騒音や臭いなど、周囲の住人に与える影響も多い。
それでも先生のような若者でも、屋台で食べる食事の楽しさとノスタルジーは格別だった。無くなるには惜しい文化だった。
「お客さん、何になさります?」
「“とりあえず、お任せで”」
あいよ、と店主は皿におでんを数種類よそった。
大根、ちくわ、タマゴ、こんにゃくの黄金パーティーだ。
いただきます、と先生は割り箸を取って味のしみている大根を箸で割った。
よく煮られた大根は抵抗なく二つに割かれ、湯気を放つ。
「“美味しい、おでんはやっぱり大根だよね”」
「わかります、先生」
隣でおでんを食べているカンナも何度も頷いた。
「ところで、先生」
「“何かな?”」
「ミコトの奴がシャーレの部員になったと言うのは本当ですか?」
「“本当だよ”」
タマゴを頬張る先生に、カンナはほっと息を吐いた。
「あいつの事ですから、シャーレなら幾らでも戦える奴がいると、乗り込んでもおかしくありません」
「“……うん、言いそうだね”」
「ええ、ヴァルキューレに反抗する生徒は幾らでも居ますが、ヴァルキューレ警察学校そのものに牙を剥くのはあいつぐらいです」
先生は、カンナから悪感情がないことに気づいた。
呆れや仕方ない、そんな親しみだった。
「“カンナもミコトと友達なの?”」
「……まあ、戦友ではありますよ」
「“戦友?”」
キヴォトスではなかなか聞かない表現だ。
この世界で銃撃戦は当たり前。喧嘩の延長かそれと同じに過ぎない。
「先生、ミコトが欲しているのは強者。
そう言う意味では、ヴァルキューレがその対象になることはありえません」
「“あー、うん”」
先生は言葉を濁したが、ヴァルキューレ警察学校の頼りなさは何度もその眼で見てきた。
ミコトなら戦う価値が無い、そう判断するだろう。
「うちはいろいろとしがらみが多いですし、当時もそうでした」
カンナは烏龍茶片手に、語り出した。
昔語りはおでんの肴には丁度いい。
もう二年も昔です。
当時、私は捜査局に居ました。
あんまり聞かない部署でしょう? え? 部署の名前は知っている?
まあ、そんな人気のない部署ですよ。
その頃、巷では違法銃弾が蔓延し始めていました。
ただの銃弾ではありません。
生徒を傷つけるような、そんな代物です。
捜査局ではその摘発の為に動いていたのですが、公安局が急にその案件を横取りしていったのです。
私は、納得できませんでした。
冷静に考えればキヴォトスの保安の為に、防衛室直属の公安局が捜査するのは当然です。
捜査局はもっと小規模な、個人の犯罪を取り扱ったりする部署なので。
……まあ、私もその頃はまだ青かったということで。
今ではその青さが懐かしく思いますよ…………。
違法銃弾はゲヘナ自治区から流れていると調べは付いていました。
この時点で我々は足踏みしていました。
ええ、ゲヘナの自治区はゲヘナの問題。
ヴァルキューレに捜査権はありません。
それでも私は単身ゲヘナ自治区に乗り込みました。
いやあ、ゲヘナの治安の悪さは想像以上でした。
それでも、何人かの不良はこんな情報を私に齎しました。
「ミコトさんなら何か知ってるかも」
「ミコトさんはこの辺りを仕切ってるし、知ってるんじゃねえの」
「あの人に聞けばわかるんじゃないか?」
逢坂ミコト、ゲヘナの死神。
ゲヘナの不良の頂点、その名はヴァルキューレにも要注意生徒として名が挙がっていました。
私は彼女の居場所を突き止め、彼女に聞き込みを行ったのです。
それで、あー、えーとですね、仲良くなったのです!!
はい、そう言うことにしてください。
私は彼女に連れられ、ゲヘナ学園に赴きました。
そして、彼女の仲間のもとに向かったのです。
「お前ら、コイツはカンナ。見ての通りサツだが、気合が入った奴だ。舐めた奴は俺が殴る」
そんな風に紹介されたものだから、彼女の仲間たちは面食らっていました。
「ところでお前ら、違法銃弾って知ってるか?」
ミコトがそう問うと、彼女の仲間たちは、アレか、アレかも、と心当たりがあるようでした。
「なんか簡単に強くなれるって、そんな銃弾があるって話聞いたことありますよ」
「おい、なんでそんな面白そうなこと、俺に教えないんだよ!!」
「だって、ミコちゃん、そんなシャバいの興味ないでしょ?
それに撃たれて大怪我したって話も聞くし」
「馬鹿ヤロー、良いか悪いかは俺が試してから決めんだよ」
ミコトは自分の強さを高めることに貪欲なので、そんなやり取りがありました。
そこで口を挟んできた者が居ました。
「だったらミコト、部長に聞いたらいいんじゃないかしら」
月見ユエ、後にゲヘナの魔女と呼ばれる女です。
ミコトの仲間がヤンキー座りをしている中、一人校舎の壁を背にしていた彼女がそう言ったのです。
「なんで部長が出てくるんだよ」
「怪我の事ならあの人に聞けば分かる筈よ」
「……それもそうだな」
そう言う話になり、私はミコトとユエを伴って救急医療部の部室に向かったのです。
「違法銃弾? ああ、あれか」
部長は厳つい見た目でしたが、すぐに実物を見せてきました。
「こいつが違法銃弾ですか、部長?」
「ああ、検体の体内から摘出した」
体内から摘出。
ええ、先生。違法銃弾は体表を貫通する、連邦生徒会の規定を超えた威力を持つ銃弾の事です。
火薬などを多くして改造した銃弾は幾らでも不法に流通していますが、それは別格の性能でした。
問題ではありますが、この銃弾ほどではありません。
「ミコト、お前銃撃で相手を昏倒させるならどうする?」
「急所を狙うっす、部長」
「私なら威力の高い、対物ライフルを使う」
救急医療部の部長はそのように述べました。
「それでもたんこぶが出来る程度だ。
この銃弾の薬莢は、対物ライフルの銃弾の三分の一程度。
この薬莢が搭載可能な炸薬量で、銃弾が人体の中に残るのは物理的にありえねーんだよ」
そう、それが当時流通していた違法銃弾の異常性でした。
「一番問題なのは、これを撃った側だ」
「殺意が立証される可能性があるということですね」
「そうだ」
部長は法医学にも詳しいようで、私の言葉に頷きました。
「これの威力を知っていて、心臓付近に命中した場合、そいつがパクられた時に行くのは矯正局一択だ。
多分風紀委員会でも、そう判断するだろうな」
その銃弾はヘイローを砕くことなく、相手を殺傷する可能性がある。
医学の心得のある者は全員そう言ったのです。
「今のところ、皮膚を貫通しても臓器まで達する威力は無い。
だが、こういうものって言うのは徐々に性能が良くなるもんだ」
「今のうちに対処しねーとヤベーってことですか?」
「そうなるな」
「つまり、こう言うことっすね?」
ミコトは真顔でこう言ったんです。
「救護の必要あり、と」
意味が分かりませんか? 私も分かりませんでした。
「いずれにせよ、乗り込むなら覚悟しておけよ。あと、私らも呼べ」
「うっす、患者を産み出す野郎をぶっ倒し、素人が怪我人に余計なことをしない、それが俺の救護っす!!」
「そうだ。私らの手間を増やしたらぶっ殺す。忘れてないようだな」
二人のそんなやり取りが終わり、私達は救急医療部の部室を出ました。
「部長が知っているのなら、情報部にもそのことが伝わっている筈よ。
そっちに向かいましょう、ミコト」
一緒に居たのにずっと黙っていたユエがそう言いました。
ああ、とミコトは頷き、今度は情報部の部室に向かうことになりました。
「おい毛玉、情報寄越せ」
ミコトは乱暴に情報部のドアを開けると、そう言ったのです。
ええ、救急医療部の時とは大違いです。
「……またあなたなの、ミコト」
そこで会ったのが、ええ、当時全く無名だったあの空崎ヒナでした。
彼女はデスクに座って、パソコンに向かって情報処理をしている最中でした。
「部長から違法銃弾っての報告が上がってるだろ?
出所はわかってんのか?」
「わかってるけど、教えない。貴女は事態をややこしくするから」
ゲヘナの情報部は優秀だと聞いていましたが、もうその段階まで行っていることに私は驚きましたね。
「それに、なんでヴァルキューレの生徒まで連れてるの?
うちにまで捜査に来るなんて、越権行為よ?」
「こいつは俺のダチだ。俺が誰と、どこの生徒とつるもうが勝手だろ」
「……まあ、どうでもいいか」
ヒナさんは億劫そうに、書類をプリントアウトしてきました。
「どうせ風紀委員会も手を出せないだろうし、勝手にすれば。だからここで暴れたりしないで」
「おう、恩に着るぜ」
「だったらもう二度とこないで」
このように、私達はとんとん拍子で情報を獲得しました。
ミコトに頼って良かった、この時まではそう思ってました。
「出所は、ブラックマーケットか」
風紀委員会の手が出せない場所と聞いて、私は何となく察していました。
書類をミコトから受け取った私は、その内容を確認しました。
ブラックマーケットの闇武器商人がゲヘナの自治区に流して、恐らくは
今では全盛期の十分の一程度に縮小していますが、当時のブラックマーケットはキヴォトスの犯罪資金の二割がここに流れているという話でした。
そこを自治する組織もあり、規模は大規模な学校に迫るとさえ言われていたのです。
「流石にどの場所で作られているかまではわかっていないか」
私はどこかに製造拠点があることを確信していました。
それがブラックマーケットなら、納得です。
「どうする、カンナ」
「どうするもこうするも、これを見過ごすわけにはいかない。
だが、多分これは公安局もしり込みする案件だ。
あそこは完全な無法地帯、捜査するにも、仮に製造拠点が見つかっても、検挙は難しい」
それが、ヴァルキューレの現実でした。
警備局の全戦力を投入して、よく見積もって五分五分。
しかし、現実的にそんなことは不可能です。
「だから私ひとりで、あそこに向かう」
「マジか、お前」
「どうせ、情報部からヴァルキューレに連絡が行っているだろう。私は良くて謹慎だ。
そうなる前に、私はブラックマーケットで捜査をする」
私はスマホの電源を切って、上司からの電話を知らない振りする構えを取り、そう言ったのです。
「面白ぇな、カンナ、お前。
ヴァルキューレってのは気合の入ってねえ奴らばっかりだって聞いてたが、お前は違うんだな」
「犯罪を見過ごせば、それで傷つく者が現れるんだ。ヴァルキューレの誇りに掛けて、そんなことは許せない」
「なるほど、それがお前の救護か」
私がミコトの言葉に困惑していると。
「ねえ、ミコト」
絶妙なタイミングで、ユエが言ったのです。
「聞くところによると、ブラックマーケットの規模は大きな学校並みだって話よ。
それに無法地帯なら、私達が何をしても良いってことじゃない?」
私は、見てしまいました。
「まだ私達は大人と戦ったことがないじゃない?
ねえ、ミコト。私達と、あそこを支配する悪い大人達。どっちが強いのかしらね?」
ミコトが、死神が嗤っているのを。
「お前ら、数を集めろ」
「ミコちゃん、今度はブラックマーケットに殴り込みするんだね!!」
「ウチ、前にあそこのチンピラに撃たれたことあるんだよねぇ」
「私なんて転売されてた推しのグッズ、ぼったくられたし!!」
彼女の仲間たちは、やる気でした。
「ミコト、前に気にしていたわよね。
正義がどうとか。あそこにいる悪い奴らを追い出して、行き場のない皆を住まわせてあげれば、きっとみんな喜ぶわ。
仮に問題になっても、あの土地を連邦生徒会に返せば、彼女達も何も言えないわ」
魔女が、死神に大義名分を与えたのです。
「ブラックマーケットの敵を倒せば、それは最強への一歩じゃないかしら」
「ぎゃははははははははは!!!」
ミコトは、心底楽しそうに笑っていました。
ユエの奴はそれを見て、嬉しそうに笑っていました。
ええ、流石に私も、大変なことになってしまった、と思いましたよ。
簡易人物紹介
カンナ:まだ一年生の尖ってた頃の狂犬。ちなみに原作時間軸で、まだカルヴァノグが起こってないので、本編での語りが彼女の胸中を表している。
昨日も投稿したかったですが、完全な過去編なので色々と構想を練るが大変でした。
主人公がいかにして、連邦生徒会に喧嘩を売ることになるのか、ぜひお楽しみに!!