ほう、ゲマトリア所属シャーレ裏切り系生徒ですか…… 作:くしゃ
「連邦生徒会所属って……」
「シャーレに配属?」
「そもそもあそこって連邦生徒会長の直属だったよね」
「じゃあ、連邦生徒会長が指名したひとなの?」
「それって、先生みたい」
連邦生徒会に所属している生徒なのに、連邦生徒会の誰も、彼女について話さない。
誰も彼女を知らない。誰も彼女と関りがない。誰も彼女を見たことがない。
「ツネはどうしてシャーレに来たの?」
そう先生が問いかけると、赤坂ツネはまず目線だけをそちらへ向けて、それから身体ごと向き直した。
そして口を開いた。
「要点を搔い摘むと……
生徒として先生をお助けし、そして生徒として先生から助けを得る。そのためにシャーレに所属しています。
まあ、いってしまえば社会見学の一種ですね」
瞳、その瞳孔がじっと、覗き込んでいる。
先生は数拍考えて、そして「ツネがよければ、だけど」と前置きした。
「一緒に学園を視察してみない?」
赤坂ツネはそれを聞いて「……なるほど」と相槌を打った。
シャーレの机はすっきりとした姿で、書類を抱えていない。
心地よい日差しが差し込んでいる。
時計の短針は12にほど近い。
マグカップから立ち上る湯気は消えて久しかった。
彼女は薄く目を細めて、しばし考えている様子だったが、やがてつぶやくように口を開いた。
「たしか、アビドス高等学園への視察予定がありましたね。それへの同行ということですか。
……諸々の点を踏まえて考えると、連邦生徒会の生徒が、お手伝いするようなことはないように思いますが。
それとも以前の訪問でなにか問題がありましたか?」
「ちょっと、一人で行くには不安かな~って……
前いったとき、迷っちゃって」
それを聞いた途端、彼女の眼力が強まり、先生は縮こまった。
「なるほど、移動に関するトラブルは聞いてないですし書いてもなかったですよね。隠しておられた、ということですか。
なるほど、そのあたりもたっぷり聞きましょう。
ご予定の日付と時刻、きちんとお伝えくださいね」
「はい……
それはもちろん……」
「アビドスはそこそこ距離がありますし、せっかくですから私が運転します。
持っていく荷物は?……ではヘリはやめておきましょうか。
食事等はあちらで調達するものとして申請しておきますから、ある程度見繕っておいてくださいね」
ツネは自前のタブレットを取り出して、なにやら素早く操作を始めた。
すると先生のタブレットにも、ぴろぴろと通知が届いてくる。
「先生の確認が必要な書面を手あたり次第送りつけておきます。
まあ、これはあとで始末していいですよ。
ええ、これは。」
先生はその眼光に震え上がって、すぐさま文をしたため始めた……
そして初日に起きた諸々の、(たとえば脱水でひどいめにあったとか、現地の生徒にたまたま見つかって運んでもらったとか、いい匂いだったとか……)を聞き出されて、いろいろ冷たい目でみられたのであった……
休憩中に書き上げてる
書き上げた
また書く