一等星の機関車達   作:天龍改

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第4話 さぁ、走り出そう。俺達は愛されるために生まれたのだから。

 

むかし、むかし。

星屑が降り注ぐ満月の夜。

とある機械技師の男が1台の発明品を前に頭を悩ましていました。

 

「どうすればコイツは、うごくのだろう?」

 

樽のように真ん丸なボディ、細長い煙突、大小様々な歯車に4つの車輪。

 

本来なら石炭を燃やし、水を沸騰させて出来た蒸気を"シュッポシュッポ”と上げながら走るのですが上手くいかなかったのです。

 

いくつもの石炭を食べさせ、火を入れても全く動きません。質のいいと言われるウェールズの石炭をくべてもダメでした。

 

「そうだ、あの島の特別な石炭を食べさせてあげれば、うごくのかもしれない」

 

彼はそう思いつくと、さっそく行動しました。

 

火室の中を一旦綺麗にし、新しい水を満タンになるまで入れて上げ、部品一つ一つに油を差しました。

そして、ゆっくりと特別な石炭を食べさせ、火を入れました。

 

最初は小さな小さな火でした。

"パチ…パチ…”と鳴ります。

男はゆっくり、慎重に風を送り、「燃えろ、燃えろ」と願いました。

次第に火は強くなっていきます。

小さな小さな火が、石炭に広がり大火となって燃え始めました。

"パチ…パチ…”が"ゴォー!!ゴォー!!”と音を立て、水は"グツグツ”と沸騰し始めました。

 

「行けるか?行けるか?」

"シュー!!シュー!!”

 

1回、2回、蒸気が吹き出します。

ですが、

"シュッ……シュッー……”

3回、4回目で止まってしまいました。

 

「どうゆうことだ?なにが足りない?」

 

火はまだ"ゴォー!!ゴォー!!”と燃え、水は"グツグツ”と沸騰し続けています。

蒸気もモウモウと出ていますが、何故か進みません。

何かが足りないと言っているようです。

 

"うーん、うーん”と男は悩み続けます。

すると奇跡が起きました。

 

窓辺から入る月明かりが1つの袋に当たると"キラキラ”と光り輝きだしたのです。

中に入っていたのは黄金に輝く粉でした。

 

それを男はふりかけました。

"キラキラ、キラキラ”と粉は空中をまいながら、男が作った物に吸い込まれていきます。

 

そして、ついに。

"ボォー!!ボォー!!”

"シュー!!シュー!!”

煙突から、蒸気を思いっきり吹き出し、辺り一面を蒸気で覆い隠してしまいました。

 

「ゴッホ、ゴッホ、これはかなわん」

 

思わず男は、咳き込みながら窓を開けました。

 

風が吹き込み、辺り一面を覆い隠した蒸気を払っていきます。

ようやく見えるようになった時、男は驚きました。

 

「あなたは一体、誰だ?」

 

そこにはキッチリとした身なりの老紳士がいました。

髭によって覆われた口を動かし、軽快に飄々と男に話しかけました。

 

「はじめまして、お父さん。

私は、貴方の作り上げた発明品『蒸気機関車』の精霊の様なもの。

名はファースト・スチームエンジン。

ファーストとお呼びください。」

 

 

_____蒸気機関車の始まり第1章

ㅤ『コールブルックデールの蒸気機関車』___

 

ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

 

今日はいい日だ。

カラッと乾燥した空気に、燦々とまではいかなくても天を照らす太陽に程よくある雲。

 

冬に近づいた秋特有の寒い風が、髪と紙巻き煙草からでる紫煙を撫で上げる。

隣で歩いていたアイは、少し寒そうに帽子を深く被る。彼女の罐に火でも入ればそんなことは無くなるのだが、年越しまで修理の終わる気配が無い。

 

(あと1ヶ月もすれば雪も降り始めるか?)

 

そんなことを考えながらソドー整備工場へ続く道を歩いていく。

 

まぁ、今日は本当にいい日だ。

俺の修理が終わるのだから。

やっと罐に火が入り、活力が戻る。

本格的な運用再開は明日からだが、楽しみで仕方がない。

 

 

■■■

 

ソドー整備工場に入ると、いつもどうりの騒音が耳をつんざく。

鉄の打つ音や、人の怒号が飛び向かう。今日も元気よくソドー整備工場は稼働しています。

 

「煩いなぁ」

 

「嫌でも慣れるさ」

 

アイが嫌そうに耳を押さえる。

アルバルドは軽口を叩きながら前へ進む。

 

「おっ…」

 

「ん?」「えっ?」

 

「??」

 

周囲に気をつけながら進むと、3台の大型テンダー機関車を前に2人の大柄な男性が話し合っている所に出た。

1台は修理され、炭水車から車軸配置まで新しくなった俺だ。さっきまで磨かれていたのかカレドニアンブルーのボディに赤と黒のストライプが光って見える。炭水車には黄色で『14』と描かれ、運転台の側面にはNWR所属を表す『NW』の2文字が刻まれたプレートが取り付けられている。

 

「はじめまして、明日から運用再開予定のアルバルドだ。気軽にアルと呼んでくれ。

そして、コッチは機関助士の……」

 

「星野アイです!!よろしくお願いします。」ニパー

 

挨拶は大事。日本語の勉強のため、日本から取り寄せた古事記に書かれていたから違いない。

アイは100点満点の美少女スマイルで挨拶。

 

コイツ、ものすごく顔が良い。

メイクとかしない方が美しく見えるレベルだ。

鉄道員の作業服を着ていても、街に出ればすれ違う人間の男性のほとんどが振り返る。

時代が時代なら、傾国の美女になれただろう。

物語に出てくるお姫様じゃないって所がミソだな。真実の愛が分からないからと周りに愛を振りまき、一切合切の男を惑わす魔性の女(ファム・ファタール)

普通の男ならイチコロだ。

 

だがまぁ、ここに居るのは普通の人間の男(・・・・・・・)じゃあ無い。

 

「お前らが………」

 

「・・・」パチクリ

 

何処かで見た覚えがある、青いコートに身を包んだ堅物そうな男は何か聞いていたのか、納得した顔で頷いていた。

緑のコートを腕にかけていた気弱そうな方は、何にも知らないのか驚いた顔で固まっている。

 

「俺の名前はゴードン。『ゴードン・グレズリー』様だ。NWR唯一の急行列車『ワイルド・ノーウェスター号』を任せてもらっている。

このソドー島で一番凄い急行用蒸気機関車だ。

よろしく頼むよ、篭もり(子守り)蟹君。」

 

自信満々に、傲岸不遜に言う姿と名前で思い出した。道理で見た覚えがある筈だ。

彼はロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道(以降はLNERと表記)で活躍する急行列車用の蒸気機関車『ClassA1』の雛形となった試作機の『ClassA0』である。

だが試作機と侮るなかれ、その性能は折り紙つきだ。小耳に挟んだ情報だと、同じ時期に生まれた他鉄道のパシフィック形式*1の機関車に圧倒的な性能差を見せつけ、心をへし折ったとか……

 

まさにエリート街道を突っ走る、文字通りの期待の大型新人ならぬ、大型蒸気機関車。

そして、俺にとって因縁のある機関車だ。

 

「ボクは『ヘンリー』。『ヘンリー・サイサリス』

よろしく……」アハハハ……

 

ゴードンの自己紹介に引いているのか、ヘンリーと名乗った緑のコートを腕にかけていた気弱そうな方は少し引きつった顔で喋った。

それにしても、『サイサリス』か……

なんだか穏やかじゃないねぇ。

 

まぁ、そんなことより気になる単語がゴードンから飛び出したのを聞き逃さなかった。

 

篭もり(子守り)蟹?」

 

「ん?知らんのか??

最近、ヴィカーズタウン寮で有名だぞ。「資料室に蟹の引きこもりが増えたぞ」って」

 

「・・・・・言い始めたのトーマスだな?」

 

「うわっ!?すっごい顔!!」

 

横でニコニコと眺めていたアイが失礼なことを言う。後で鼻つまんでやる。

 

顔に血が上がるのが分かる。罐に火がまだ入っていないのにも関わらず体が熱い。きっと今の顔は真っ赤かだ。

 

「残念。98462(アルフレッド)達、厄介者どもだよ。

アイツら、妬んでるんだ。」

 

「へー……」

 

「へー、ってなぁ……。

ヘンリー、お前もだぞ。」

 

「えっ?!なんでボクもッ?!」

 

ヘンリーのその返答を聞いてゴードンは呆れた。

 

「なんでって、半年近くトンネルに篭ってた癖に新しいコートと、正式な番号を貰ったんだぞ。

嫉妬の割合で言えば、お前が1番だ。」

 

「えぇッ?!そんなぁ……」

 

ヘンリーは心底嫌そうに驚いた。機関庫寮に戻ったらめんどくさい事になると理解したからだ。

 

そんな会話をニコニコと聞いていたアイが、小声で話しかけてきた。

 

「ねぇねぇ、まさかヘンリーって……」コソッ

 

「ああ、そのまさかだ。アイツが……」コソッ

 

 

「「雨を怖がって引きこもった機関車」」

 

「エドワードだなッ!!その話したの!!」

 

おっと聞こえていたか。

ヘンリーが顔を真っ赤にしながら叫ぶ。

ちなみに、吹き込んだ奴は大正解。この鉄道の歴史を話している時、嬉々として話していた。

 

「もう今はしっかり反省しているし、ボディを守る一番の方法は整備員に掃除してもらうことだって分かったよ。

それに雨に濡れても平気な青いボディにしてもらうんだもん。」

 

すまないが、大きい体した男のお前(ヘンリー)が「もん」とか似合わないし、気持ちわりぃ。

 

 

〇●〇●〇●〇

 

 

ちゃんと直ったアルバルド号()は、贔屓目に見ても美しかった。

まだ、火入れもしていないから腹の奥底は未だに寒いし、自分自身でなければボディカラーも相まって冷たい鉄の塊だとしか思えないだろう。

でもその代わり、石炭の煤などで汚れていないカレドニアンブルー(紺碧)色のボディに赤と黒のラインが太陽と電球の光を跳ね返すその姿に、身惚れれるのは今だけだ。

 

ゆっくりと機関室に上がる。

 

「おい、手」

 

「えっ、うん……」

 

少し上がるのに手間取っていたアイの手を取り、引き上げる。俺は気にならなかったが、機関室に上がるための足場が高すぎたか。

 

(アイの方の機関室は上がりやすいようにしとくよう、ライザに言っておいた方が良いな。)

 

なんてことを考えながら、新しくなった機器を触って確認する。所々、変更されている箇所や見慣れないレバー等が追加されていたが問題は無い。

 

ビリビリビリッ!!

 

「よしッ、理解できた。」

 

「えっ!?はやっ!!

私、まだどれがどの装置か把握できてないよ!!」

 

「まぁ、ここら辺は感覚だがな。

お前も、ビーグルヒューズ(乗り物人間)だ。自分自身(蒸気機関)に乗ったらこの感覚が分かるさ。」

 

「そ、そういうものなの?」

 

「おう、結構面白い感覚だぞ。

こう触った瞬間、"ビビビッ”と体の大まかな情報が流れてくるんだ。……おっ!!このシャベルも新しくなってる♪♪」

 

新しくなったシャベルを持ち、1回2回と石炭を掬い、落とす動きをする。うん、最高。

 

「さて、準備はいいか、アイ?

お前さんの初仕事だ。」

 

「うん!!」

 

いい返事!!よしッ!!

 

 

■□■□■□■□■□

 

ゴードンside

 

「あの青蟹、多分だが貴様と同じだな」プカ〜

 

「はァ?!急に何を言っているんだいゴードン。

何処が彼とボクが同じなわけ?」プカ〜

 

「ふんッ……」ザリィ…

 

諦めと、ため息と、紫煙を吐き出しながら、いきなり聞いてきたゴードンを見る。

ゴードンは「そんなことも分からないのか」と言わんばかりに鼻を鳴らすと、短くなったタバコを踏んで消火し、新しいタバコを手に取った。

 

アイツ(アルバルド)から一瞬、お前(ヘンリー)と同じ……」ボシュッ…

 

そこから先の言葉は、燃え尽きたマッチと共に崩れ落ち、地面と靴に掻き消された。

『俺の弟の雰囲気がした。』

ちっとも似ていない。

それに、アイツ(アルバルド)に至っては全く別の機関車だ。

だけどほんの一瞬、確かにそこに俺様の弟が立っていると錯覚した。

ありえない、俺様の弟は一部(・・)を除き優秀だ。

こんな欠陥品(ヘンリー)蟹のキメラ(アルバルド)では無い。

 

「同じ??」プカ〜

 

「………不幸体質の気がした。」スゥー

 

「ひっどい言い草だなぁ……」プカ〜

 

どんな人間にも触れてほしくない場所がある。それは、俺達乗り物人間(ビーグルヒューズ)も同じだ。

だから、この言葉を言ってはならない気がした。(『俺の弟の雰囲気がした。』)

 

「はぁ〜………」

 

呑気にタバコを吹かしながら青蟹の再出発(リスタート)を眺めてるお前(ヘンリー)を見ていると、柄にでもない事をしてしまったと思う。

 

少し感傷に浸ったこの瞬間。

 

ブシューーー!!!

 

「「!?」」

 

「わぁッ!?」

 

「うおっ!!」

 

蒸気の吹き出す轟音が耳に飛び込んでくる。

音の発生源はもちろん、あの青蟹(アルバルド号)からだ。

周りで作業していた作業員も驚いて見ている。

脅かした本人(本機)は俺達の方を見てニヤリと笑い、前へと進む。

 

ボッ…ボッ…ボッ…

 

1回2回と堅実にピストンが動き、体の調子を確かめるように真っ白な蒸気を吐き出す。

『ChooChoo』や『チャグチャグ』なんて可愛らしいもんじゃない。

1歩1歩が化け物の足音だ。

 

「おいっ!!今すぐ道を開けろッ!!」

 

「トラバーサーの位置はどうなっている?!」

 

「ゲッホ…ゲッホ…煙い…」

 

周りにいた作業員が大慌てで道を開ける。そのど真ん中を悠々と煙を好調に吐きながら進む。

 

「蒸気の出しすぎだ、あのバカ…」

 

「ははっ……いいなぁ……」

 

ヘンリーは少し羨ましそうに見ているが、俺はこの後起こるであろう喜劇(惨劇)を予想し、呆れた。

 

「さあッ!!さあッ!!汽笛を鳴らせっ!!

コレが、俺らの始まりの喝采だァ!!」

 

Booooooooo!!!

 

「俺ッ!!復ッK「うるさいッ!!」ドゴッ!?……っうぅぅ…」バタッ

 

「ア、アルッ?!」

 

蒸気を思いっきり吹き出し、汽笛を吹きまくる。ちゃんと整備されたことによる全能感に酔いしれて、ハイテンションになってた馬鹿の頭を何処からか飛んできたスパナがかち割った。

 

「あ〜あ、なんてこった。」

 

「うひゃあッ?!痛そー……」

 

この時、俺達は『ここ(修理工場)で騒ぎを起こすのは絶対やめとこう』という意見で一つになった。

 

 


おまけ

 

「今日まで色々な書類を使って勉強させてきたが、結局のところ、感覚と経験だ。」

 

「ぶっちゃけたね。」

 

「そりゃあ、ぶっちゃけるさ。どんなに取り繕っても、根本的なことは変わらない。

さて、実技の時間だ。まずはどうする?」

 

手に持っていたシャベルを渡し、(やって見せろ)と自分の罐に指を指す。

 

「え〜と、確か……」

 

ぎこちないが、確実に動いている。走っている時や、1人で動かすとなると少し遅いがそこら辺は何回も繰り返して慣れるしかない。

 

ゆっくりと石炭を掬い、火室の中に入れていく。空っぽだった火室が、石炭で満たされていく。

 

「どう?何点?」

 

入れ終わったのか、少しドヤ顔で聞いてくる。

 

「う〜ん、平均点以下?」

 

「えぇッ?!平均点以下!?」

 

(なんで?!)って顔で見ているが、コレは前に教えたはずだ。

 

「よーく見ろ、火室に入れられた石炭の位置を。

ゆっくり入れてるから、手前の方に偏っているんだ。これでは、火を入れても熱が罐全体に行き渡らないから、力が出ない。」

 

手で石炭の小山になってる箇所とかを崩し、火室全体へ敷き詰めていく。これ(石炭)がウェールズの石炭でなくて良かった。アレは初心者が扱うには難しすぎる。

 

「よし、じゃあ火つけるぞ。」

 

マッチと、火種にするために油で濡らした新聞紙を巻いた木材を取り出す。

 

「何処から出したの?!」

 

「企業秘密。」

 

それを火室の中に放り込み、点火したマッチを投げ入れる。

小さな、マッチに宿る灯火が油の染みた新聞紙に引火したところを見て、アイに石炭を少量ずつ投げ入れるよう指示を出す。

 

「まだ、火が小さいけど大丈夫?」

 

「大丈夫大丈夫、これからどんどん石炭に引火して、大きな炎と化すから。」

 

 

―アイside―

 

『大丈夫大丈夫、これからどんどん石炭に引火して、大きな炎と化すから。』

 

彼のその言葉の通りだった。

少し不安を感じていた心の火は、その豪炎に消し飛ばされた。

石炭を焚べる毎に火の力が強くなっていく。

どんどんどんどん、罐に投げ入れられる石炭を喰らい、燃え盛る。

 

耳をすませば、様々な音が聞こえてくる。

"シューシュー”"ボコボコ”とボイラーから水が沸騰し泡立つ音、"プシュープシュー”"カチャカチャ”と色んな計器の針が動き回る音。

そして、鳴らなくても聞こえる彼の鼓動。

 

「アイツらを脅かしてやろうぜ。」

 

アルが愉しそうに言う。

指を指した方向には、さっきあったばかりの2人(機?)が煙草を吸いながらコチラを見ていた。

 

「どうやって脅かすの?汽笛でも鳴らす?」

 

「それは後だ。まずは、思いっきり蒸気を吹き上げる!!」

 

そう言い切ると同時にバルブを捻る。

 

ブシューーー!!!

 

運転室からでも分かる位、大量の蒸気を吐き出した。向こうにいた2人(機?)は口を開けてポカーンとしている。

さっきまで厳つかったその顔が、間抜けな顔になっている。そのことに笑みが止まらない。

 

「アハハwww」

 

「よしッ!!汽笛は任せたッ!!『ボイラー圧力』良し!!ッ、『逆転機』を前進へ『加減弁』もよしッ!!」

 

アルが声を上げ、バルブやレバーを操作する。

"ボッ…ボッ…ボッ…”と煙突から煙を吐き、前へ進む。

 

(ああ…、今最っ高に心が踊っているッ!!)

 

「さあッ!!さあッ!!汽笛を鳴らせっ!!

コレが、俺らの始まりの喝采だァ!!」

 

Booooooooo!!!

 

彼の言葉につられ、思いっきり汽笛の紐を引っ張る。

すると、腹の底から響くような汽笛が鳴り響く。

邪魔をするものは縮み上がらせ、護るべき者たちには万巻の加護を与える様な汽笛が鳴り響く。

 

今、私達の出発を祝福するかのように。

 

さぁ、始めよう。

私達の物語を。

 

〜〜〜〜〜〜〜

 

まぁ、この後は本編通り何処から飛んできた愛と怒りのスパナによってアルは折檻、私は小一時間怒られるという形で出鼻をくじかれたとさ。

 

 

ちゃんちゃん。

 

 


 

 

キャラクター

 

 

アルバルド

・復ッ活ッ!!

・また走れることに嬉しくて、テンションが振り切っていた。

・最近、日本語勉強を名目に古物を集めるのにハマっている。現在、読んでいるのはKARATE等について書かれている古事記。

 

星野アイ

・機関車見習いに就任

・今が楽しい

・早く自分の機体の修理が終わることが待ち遠しく思っている。

 

 

ゴードン・グレズリー

機関車名『ゴードン』

 

モデル機

GNRClassA1/A3又はClassA0

車軸配置4-6-2の大型テンダー機関車

 

NWRが運行する急行列車『ワイルド・ノーウェスター号』を主に担当する大型テンダー機関車。

茶髪のオールバックに厳つい顔、更には190を超える高身長という見た目に反して、トーマスより年下という結構な若手。

 

自分の仕事や性能には絶対の自信があり、それ故に相手を馬鹿にする事も少々ある。だが、助けて貰った相手には非礼を詫びることが出来るし、誰かが困ってたら助ける漢気もある。

英国生まれのハイパーツンデレ。

エドワードには、頭の上がらない様子。

苗字の『グレズリー』は彼の生みの親『ナイジェル・グレズリー卿』から授けられた。

まだ、バッファーが丸い。

 

 

ヘンリー・サイサリス

機関車名『ヘンリー』

 

モデル機

GNRClassA0&GNRClassC1

車軸配置4-6-2の大型テンダー機関車

 

(多分)ソドー島1の不幸体質の持ち主。

ゴードンに次ぐ大型テンダー機関車ながらも、その性能を発揮できないことが多い。

 

金髪のセンターパート、鼻が高い美形。背は180を超えた大柄だが、性格は神経質の心配性。

雨を怖がりトンネルに籠ってしまい、それを見かねたハット卿によりつい最近までトンネルに閉じ込められていた。

 

雨を怖がらないよう、青色に塗り直してもらうが、これがこの後の騒動に繋がる。

 

苗字の『サイサリス』は日本の花『ホオズキ』の属名「Physalis」が由来。

花言葉は『偽り』

 

一体何を偽ったんだろうか。

 

 

 

 

物品紹介

 

・タバコ、煙草

アルバルド達、蒸気機関車の嗜好品の1つ。

蒸気を吐いてないと落ち着かないワーカーホリック達に大人気。

休みや休憩中に良く吸っている所を見かける。

 

主な成分に石炭の粉が混ざっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
車軸配置4-6-2の蒸気機関車を指す。日本で言うとC51等が当たる。

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