ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~ 作:ブラッキオ
翌日。俺はアルジェントさんのいる教会にまで遊びに行くことにした。友達だもんな、一人ぼっちにはさせねぇよ。という訳で俺は手作りのティラミスと母さんおすすめのコーヒーを片手に教会へとルンルン気分で歩いていた。
しかし、女の子の家に遊びに行くなんて最近は滅多になかったからなぁ。寿水さんの部屋や実家にも行ったけど、あの人はそう言うものの領域じゃない感じだから、ちょっと新鮮。新鮮すぎて新撰組になったわね。
ただなぁあんでだろうなぁ、嫌な感じがする。具体的には『手を伸ばさないと死ぬほど後悔することになる』って感じ。
――『あら、分かっているじゃない』
あら、ユノハ様。どうされたので?暇つぶしですか?
――『呑気なこと言ってないで急ぎなさい。アーシアが危ない』
おい、どういうことだ?彼女に今何が起きている?
――『手短に言うわ。今、あの子は自分を引き取った堕天使たちによって神器を無理矢理抜かれて殺されそうになってるわ。助かる可能性もあるけど、かなり低確率。あなたが助け出さないと話にならないわ。そいつらの上司である昨日の女の助けは期待できないわね』
朝倉さん?何であの人が……まさか言っていた人殺し云々ってのはアーシアのことか!
その言葉を聞いて俺は全速力で走った。風さえも、音さえも置き去りにする勢いで。
―――
教会に着いた。さびれた扉を開けて中に入ると、そこにはライトセーバー片手に神父服を着た男が一人。
「あれれぇ?あのクソ悪魔くんたちが来ると思っていたんですけど、どうしたものでしょう。ま、今日を知っているってことは少なくともシャバの人間じゃねぇ。死ねや!!」
「うるせぇ」
「ぶぅ!!?」
飛び掛かってきたので裏拳を顔面に当てる。ライトセーバーで防御しようとしても無駄。それを砕いて顔に拳が入る。
吹っ飛び、何か壁を壊してめり込んだ。白目剥いて気絶してるよ(笑)
「そんなことより!アルジェントさんはどこだ!」
――『その祭壇を壊して。その下に階段があるから、そのまま下って。そうしたら扉があるから蹴り飛ばしなさい。そこにいるわ』
お土産を近くの椅子に置いて祭壇を蹴り壊すと、そこにはユノハ様の言っていた通り階段があった。この下にアルジェントさんがいるんだな。待っていろ、アルジェントさん。今助けに行く。
Side out
アーシアside
「さぁ、アーシア。覚悟は良いかしら?」
レイナーレ様が微笑みながら私にそう言う。その顔には慈愛はなかった。
私がこれからどうなるか、レイナーレ様たちは話した。結論から言うと私は死ぬ。私の中の神器が、神から授かった力で、彼女は目的を果たす。
レイナーレ様の隣にいるミッテルト様もカラワーナ様も笑っている。
レイナーレ様はこれを『試練』と言った。確かに私の道には主が試練を下さり、それを越えてきた。でも、どうしてだろう。いつもなら『試練なら仕方ない』と受け入れていたのに、心が嫌だと言っている。
――それはきっと慈愛の神様が君にくれた優しい『祈り』さ
ああ……生きていたい。
――許せねぇ……!それが人間のやることか……!!
いやだ……イッセーさんたちにも会えたのに……ダイチさんに救われたのに……
――君が望むなら、どこへだって助けにいってやる
きっとこの感情は恋なのだろう。ああ、そう自覚してしまったら益々生きたくなってしまう……
「助けて……」
「ん?何か言ったかしら?」
「?」
「いえ、何も言ってないっすよ」
お願いです、ダイチさん……
「助けて下さい、ダイチさん!!」
そう叫んだ瞬間だった。扉が大きな音を開けて蹴り破られた。
「だ、誰だ!?」
「この場に不届き者だと!?上にいた奴は何をしている!」
目の前の集団が騒ぎ出す。扉のあった場所には一人の男の人が立っていました。
「ああ……」
いつも孤独だった。
「誰なの、あの人間?」
いつも寂しかった。
「さぁ?知らないっす。カラワーナは知ってるっすか?」
いつも涙を一人で流してきた。
「いや、知らん」
それも、きっと今日この日のためだったんだろう。
「よぉ、クソッタレ共。死んでも文句はねぇよな!待ったはなしだぜ!」
ダイチさんが来てくれた。友達以上の感情を持った相手が、私の為に来てくれた。折れかけていた心が元に戻る。
それは昔話で聞いた、天使様達を救い、奮い立たせた英雄『レッドゾーン』のようでした。
アーシアside out
Side out
さて、アーシアはまだ無事そうだが……随分悪趣味な地下室じゃねぇか。
「お前達、やれ!」
アルジェントさんの隣にいる黒髪のボンテージ姿の奴が命令する。どうやらあれが朝倉さんの言っていた奴か。
「アルジェントさん!今行くぞ!」
黒髪の女が命令を無視して、俺はアルジェントさんの目の前に『走る』。まぁ、奴らからしたらこの程度でも瞬間移動に見えるだろうな。
「なっ!?お前、いつの間に!」
アルジェントさんを縛る鎖を引きちぎり、彼女を抱える。すると彼女は泣き出してしまった。
「私……私……!」
「……いい、今は泣けばいい」
「おのれ!」
後ろから何か、というか振り向いたら光の槍みたいなのが飛んできた。まぁ、当たっても大丈夫だろう。そんな威力があるように感じないし。
なんて思っていたら、一筋の光によって叩き落とされた。それは扉の方から飛んできたものだった。
「朝倉和泉!貴様何故ここが……!」
「岸波君。あなた、とんでもない気配を持っているのですね。あなたのそれを追っていたらここにたどり着きました」
そうほほ笑むと彼女は光の槍を右手に携えた。
「推測するに、その子の神器を抜き取ってアザゼルの寵愛を受けたかった、と言ったところでしょうか?馬鹿馬鹿しい」
「なんだと……?」
……気を取られているな。よし。俺はアーシアを抱えながら、貧相な体の金髪の女とスタイルのいい青髪の女をミンチにならない程度に力を込めて蹴った。なんか強そうな雰囲気出してたけど……うーん、弱い!
「残念ですが、彼にそういうのは期待しない方がいいですよ?」
「おのれ……!ごふっ!」
その面が気に入らないので蹴る。何かそれっぽい雰囲気の所悪いが、今の俺、相当機嫌が悪いんでな。邪魔させてもらう。
「人間ごときが!ミッテルト!カラワーナ!」
「そこの嬢ちゃんたちのことか?」
俺が蹴った奴の方をあごで指す。それを見てボンテージ女は怒りに顔を染め上げて、なんだか作画崩壊を起こし始めた。
「何故だ!何故人間ごときが!」
「朝倉さん、アルジェントさん頼みます」
「え、ええ」
彼女にアルジェントさんを預けると、神父服軍団の方を向く。うーん、『1秒』もいらんな。
「1秒もいらん」
「は?」
俺はそれなりに速度を出して、狂気の軍団を殴り飛ばす。一瞬のことだから、全員が一斉に宙に舞っているように見えるだろう。その光景を見た皆の目が驚きに染まる。
「な!?まさかお前も神器持ちか!」
「そんなものは持ってない」
手を払い、俺は再びアルジェントさんの傍に立つ。
「さて、お仲間はやられたぞ?ここから逃げられると思うなよ?」
「おのれ人間ごとき、ごっ!!」
喧しい。その口をふさぐために俺は思い切り顔面を蹴り飛ばした。きれいに壁にめり込んだよ。
「よし、これでいいだろう。アルジェントさん、無事か?」
「アーシア」
「ん?」
「アーシアって呼んでください」
何か強い目で言われた。うーん、別に寿水さんとかも下の名前で呼んでいるし、信頼されたってことでいいのか?ちょっと気恥ずかしいけど。
「アーシア、ここから出よう」
「はい!」
「朝倉さん」
「はい」
「あなたにも色々聞きたいことがある。上までついてきてくれるか?」
「ええ、いいわよ」
朝倉さんの了承を得て、俺達は上に戻ろうとした時だった。その声が、何かいつも聞いているような気がするそれが耳に入ってきたのは。
「アーシアぁあああぇえぇえええ?!」
「どうしたのイッセー君……って岸波先輩?!」
「なんでここに……!?」
兵藤の奴と木場君、塔城さんがやってきた。え、何で君達が?
「あら、どうしたのかし……え、岸波君?」
「あらあら、どうしてあなたがこのような場所に……?」
グレモリーさんと姫島さんも追いできました。待って、状況の理解が追い付かない。
「そ、そんなことより!先輩!堕天使の連中は?!」
堕天使だぁ?そう言えばあのボンテージ女、黒い翼を生やしていたな。もしかしなくても堕天使って奴?
「あそこの奴か?」
俺が向いた方向を見てドン引きし出すグレモリーさん達。そうかそうか、これがいわゆる『俺、何かやっちゃいましたか?』って奴か。
「岸波君。あとで話は聞くわ。とりあえず、あなたとその子は上に行きなさい。そこの堕天使は残って」
「あら、私が堕天使と分かるのですね。これでも半分しか入っていないのですが」
「私の知り合いにも同じような人がいるの」
え、朝倉さん堕天使なの?バキバキ日本人っぽいけど堕天使なんだ。てか、何で彼女だけ?グレモリーさん達からすっげー殺意を感じるのは俺だけ?
「グレモリーさん、彼女に何か用でも?」
「そうね、諸事情はあとで話すけど、彼女には単に話を聞きたいだけ。そこで倒れているのは私のテリトリーを勝手に荒らしたからそのけじめをつけさせるってところね」
……グレモリーさん、まさかカタギじゃないの?え、え?
「あのー、グレモリーさん?」
「何かしら、岸波君?」
「この人、朝倉さんだけはなんとか勘弁して下さらないかしら?」
「別に彼女の命まで取ろうとは思わないけれど。いつものあなたらしくないその口調はどうしたの?」
「彼女があいつらとは関係なく、アーシアの……この子の救出を手伝ってくれたから。あと、俺の知り合いってことで何とか通してくれないか?」
「……ならこちらから質問させてもらうわ。いいかしら?」
上等だ、どんとこい。
「何故ただの人間であるあなたがその堕天使に肩入れするの?幹部級の堕天使、シェムハザレベルならともかく、彼女にそんなことをしたって何も利益はないわ?」
利益、か。確かにあんなクソッタレ上司に付き合った以上朝倉さんは悪い人なことに間違いはない。でも、何だかこのまま放っておくと殺されそうな微々たる予感だけは見過ごせない。手を伸ばせば助けられそうなのに手を伸ばさない。そんなのは後悔するに違いない。
「別に理由なんてねぇよ。ずっと昔からそうやってきた。ただそれだけのことだ」
「……そう。分かったわ」
どうやら俺の言葉に満足した様子。
「朝倉、と言ったわね?」
「朝倉和泉。これでもアザゼルの直属の部下をしています」
「大物の部下じゃない……このことは上層部に報告させてもらうわ。その後どうなるかは知らないけれど、今はここで消すことは絶対にしない。岸波君に感謝することね」
「ありがとうございます」
そうして俺達3人は上へと上がっていった。監視役として塔城さんもいる。
「あれ?あのライトセーバー神父は?」
「誰ですか、そんなトンチキ人物は?」
塔城さんのツッコミを受ける。
「ここに強襲をかけた時に門番みたいな奴がいたんだよ。そこの壁にめり込んでるはずだったんだが……」
「ああ、あの神父ですか。いつの間にかいなくなっていますね。あとで報告します」
そんなビジネスチックな塔城さんさんだが、彼女の方から可愛らしい音が聞こえた。
「あ、あのこれは……」
「気にしなくてもええで。せや!」
俺はティラミスの入った袋を取ってくる。どうやら中身は無事なようだ。
「皆で食べないか?」
そっから4人でティラミスを食べた。時々アーシアがこっちを見てくるのが気になったが、俺そんなに食べ方変だった?これでも母さんからマナーは一通り仕込まれているんだけど……
不安を覚えていると、グレモリーさん達が戻ってきた。
「グッバイ、俺の恋心……」
こっちを見て兵藤君が悲しそうな目をした。……そっとしておこう。よく分からん状況でああいうのを慰めるのは流石に危険に思う。
「あら小猫、ティラミスなんて。これどうしたの?」
「岸波先輩が作ったものだそうです」
「随分本格的ね、岸波君。あなたって何でも出来るのね」
姫島さんが褒めてくれる。よせやい、何も出ないゾ。それに何でもは出来ん。
かくして、アーシア救出戦は幕を閉じたのであった。そして今の俺は気が付かなった。これが全ての始まり、Begin’s Nightだったことを。
諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。
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無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
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逃げるな卑怯者(炭治郎並感)