ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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感想欄ですが、新規があればいつも見させていただいています。特にイッセー君がうすしお味になっていることへの感想があるとかなりうれしいです。

何が悲しいって、このうすしお味も原作のゲテモノ味ありきと言うことと、『多分原作がイッセー君をここのと似た感じで書いてあったらぜってー売れなかっただろうな』って思ってしまうことです。

てか、『真っ当な性格のイッセー君』ってそれは信奈の野望の主人公では?(気づき)




第99話 正義のアバレ

 

イッセーside

 

「いくぞぉおおおおお!!」

 

俺の気合に応え、ブーステッド・ギアによって全身を覆う赤い閃光はとてつもないパワーを秘めたオーラを周囲に放つ。

 

力が高まる、溢れる!ドライグはこんな力を持っていたのか!

 

――「ああ、やっと思い出したよ。神が俺とアルビオンの、天龍の本来の力を……」

 

ドライグが何かに気付いたかのようなことを言い出すが、そんなことはアザゼル先生がいる時にしよう。今は、あいつらをぶっ飛ばす!

 

――「そうだな、軽いウォーミングアップには最適だ。叩き潰してやれ」

 

「さぁ、行こうぜドライグ!俺達の本当の戦いはこれからだ!」

 

『Desire!』『Diabolos!』『Determination!』『Dragon!』『Disaster!』『Desecreation!』『Discharge!』

 

宝玉が吼える。そして壊れたかのように『D』を連呼する。

 

瞬間、脳内に流れるのは神器の新たな使い方。

 

そうか、これがベルゼブブ様の言っていたことか。ははっ、面白れぇ!プロモーションもある程度自由か!

 

俺は早速『僧侶』にプロモーションした。勿論、ただの『僧侶』じゃない。名付けて『龍牙の僧侶』(ウェルシュ・ブラスタ・ビショップ)

 

その場で踏ん張り、オーラを俺の肩から背中にかけて形作る。

 

出来上がったのは大口径のキャノン砲。そこに俺はエネルギーを充填する。

 

本格的なプロモーションではないとは言え、『僧侶』への疑似的なプロモーションによる魔力の底上げと新たな力が合わさり、とんでもないオーラがバックパックに溜まっていく。

 

「あれはまずいな」

 

曹操がぼそりと呟く。馬鹿め、お前のその言葉はしっかり聞こえているんだよ!

 

そうだ、その通りだ!今の俺は負ける気がしねぇ!!

 

俺達の悔しさ、悲しさ、無力さ。全部乗っけて食らいやがれ!

 

『Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost!!』

 

「全員まとめて吹き飛びやがれ!!ドラゴンブラスタァアアアアアアア!!!」

 

肩から極大のビームが一つ、放たれる。

 

「まずい!避けろ!」

 

曹操の一言で散開する英雄派共。俺の放ったビームは町を包む。光が止んだ後、そこを通った所には何もない。放たれた先の風景が消滅し、フィールドの空間が歪む。

 

「おい!こんなの立て続けに放たれたらこの空間が保たんぞ!」

 

ヘラクレスが俺の一発に怯えだす。そうだ!その顔が見たかった……!

 

俺は即座に『騎士』へとプロモーションする。こいつは『龍星の騎士』(ウェルシュ・ソニックブースト・ナイト)だ!

 

俺は曹操に向けてドラゴンの翼をはばたかせて突撃する。背中のブースターも倍増、文句なしの速度だ。

 

更に俺は鎧をパージして速度を上げる。どんどん速度が上がっていく。これが、ヴァーリや木場の見ている世界。

 

なんて感銘を受けている場合じゃない。

 

「てめぇに体当たりするくらいなら訳ねぇよな?!!」

 

『Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost!!』

 

俺は曹操を捉えると、バルファルクの如く、真正面から突撃した。

 

「……速いっ!」

 

そして、俺と曹操は文字通り激突した。

 

「ごはぁっ!」

 

吐寫する曹操。どうせ、この後反撃すんだろ!残念だな、まだこっちには手があるんだよ!

 

俺は『戦車』へとプロモーション。『龍剛の戦車』(ウェルシュ・ドラゴニック・ルーク)だ!

 

赤いオーラが俺を包み、パージした分の鎧を回復させるだけでなく、全身の鎧を分厚くさせていく。

 

曹操が俺の読み通り、聖槍を突き出す。俺はそれを籠手で防ぐ。

 

聖槍は、俺の籠手を貫けなかった。

 

「馬鹿な!?上級悪魔なら簡単に消し飛ぶものだぞ!」

 

俺はそんな曹操の言葉を無視して、奴を殴り飛ばす。流石に俺も俺で消耗した。

 

――「さしずめ、トリナイアと言ったところか」

 

ドライグさんがそう言う。と、鶏?

 

――「トリナイア。ポセイドンの持つ三又の槍だ。トライデントとも言うべきだな。今のお前の技に、それを感じたんだよ」

 

そりゃ光栄だ。

 

「こいつは想定外だ。いや、俺が相手を舐めたことが原因か。シャルバと何ら変わらないな」

 

自嘲し出す曹操。殴り飛ばしてやりたいが、あいつのことだ、俺が消耗していることも見抜いているだろう。

 

俺が次の一手を考えていると、バチバチと音がし出した。これは……空間の裂ける音だ。

 

「どうやら君の膨大なパワーが真龍を呼び寄せたようだ。俺達の勝ちだな」

 

曹操が皮肉気に言う。んだよ、それってありなのかよ!

 

俺がどう思うとも、空間の裂け目は大きくなる。ちきしょう、パワー馬鹿だったのがあだなしたなんて……!

 

「ゲオルク、早速『龍喰者』(ドラゴンイーター)の……いや、違う!グレートレッドではない。それに……あの闘気……っ!」

 

空間の裂け目から出てきたのはグレートレッドではなかった。十数mの東洋型のドラゴン。緑色のオーラを放つその姿はまさに幻想的。

 

それに曹操は叫んだ。

 

『西海龍王』(ミスチバス・ドラゴン)、玉龍かッ!」

 

う、ウーロン?えーっと、確か……ああ、そうだ玉龍さん。タンニーンのおっさんが隠居したって言ってたドラゴン。

 

曹操の視線は既に玉龍にはなく、背中に乗っている小さな人影に向いていた。

 

あ、人影が降りてきた。

 

「大きな『妖』と『覇』の気流。それらによってこの都の気質がうねっておったわい」

 

そう言うのはどことなくヴァーリの所の美猴を思い出すルックスのおじいさん。人間じゃないのは分かる。なら妖怪の類か?でも、京都で出会った妖怪とは違った感じだ。

 

珠の大きな数珠を首にかけ、サイバーチックなサングラスをつけている。キセルを吹かすその姿は妙に様になっている。何か右頬も青くなって痛々しい様子になっているな。

 

「久しいの、聖槍のガキ。あのクソ坊主が随分デカくなったな」

 

曹操にそう言う猿のおじいさん。それに曹操は目を細めて答える。

 

「これはこれは、闘戦勝仏殿。まさか、あなたがこんな所に来られるとは。各地で我々の邪魔をしているようで」

 

闘戦勝仏……つまり?

 

「え、孫悟空?」

 

「そうだよ、赤龍帝のガキ。俺は初代だ。勘がいいな。こいつとは大違いだ」

 

「しょ、初代……え?マジ?あの神様仏様が束になっても敵わなかったっていう?」

 

「マジだぜ?てか、随分持ち上げてくれるな、赤龍帝のガキ。うれしいもんだぜぃ」

 

おとぎ話でしか知らない存在のご本人が今、俺の目の前にいる。ま、マジか……

 

「す、すげぇ」

 

「サインなら後にしてくれよ?」

 

そう飄々と言うが、どこか苛立っている様子の初代。曹操を見つめる目は呆れとか色んな感情が混じっていた。

 

「おい、玉龍。九尾を頼むぜぃ」

 

『全く、人使いならぬ龍使いの荒いことだぜ、クソジジイ。ただまぁ、外の『あんな』光景見たらそりゃそうか。二天龍もよくあんな奴相手に戦ったな……。つーかヴリトラじゃん、どれくらいぶりだぁ?』

 

テンションが高いのか低いのか分からない玉龍。ドライグさん、玉龍さんってあんな情緒不安定なの?

 

――「いや、普段はもっとテンションが高い。あいつの言う『外の光景』ってのが何なのかは知らんが、それが原因だろう」

 

あ、はい。

 

そんな風に呆気に取られていると、ジークフリートの奴が初代に向かって走っていく。

 

「ジーク、無理だ!」

 

「伸びろ」

 

曹操の制止も意味なく、初代の持っていた棒、十中八九如意棒だろうが、伸びたそれにジークフリートは吹っ飛ばされた。

 

「儂の相手にはならんよ、若い魔剣使い。……言っておくが、槍も、霧も、儂の相手にはならんぞ」

 

そう言うと、構えていた曹操が槍を下げ、霧使いが手を下げる。

 

「さて、儂がここに来たのは『最後の慈悲』じゃ」

 

そう言う初代。じ、慈悲?まぁ、確かにあんたほどの実力者が言うなら曹操も瞬殺しそうだしな。

 

「外にはレッドゾーンによる『英雄派狩り』が行われている。真作による贋作の殲滅。ま、要するにお前らの詰みじゃの」

 

「な、なんですと?」

 

れ、レッドゾーンって、あの岸波大地のことだよね?ま、マジで来ちゃったの?う、嘘?

 

「その光景は悲惨じゃぞ。レッドゾーンに対峙した者でお前に心から賛同する連中は女子供以外全員どてっぱらに風穴を開けられておる。四肢を吹き飛ばされて動けん者もおる。そこの聖女とかいう娘っ子の助けがあれば救えるかもしれないが、それでももう間に合わんじゃろう」

 

「随分なご冗談ですね。レッドゾーンは東京にいるはずですよ?まさかそんなすぐに来るわけがないでしょう。それに来たら京都の気脈が崩れる」

 

「お前が手加減や慈悲ってものを知らん馬鹿だとは思わなかったぜぃ」

 

曹操の言葉に鋭い切り返しをする初代。曹操の野郎はマジで何も分かってない。先輩が正義とエゴのために本気で怒ったらどうなるかってことを。あの人の『邪悪な自分勝手』のヤバさを分かってない。これじゃあ、旧魔王派と何も変わらないぞ。

 

「それにレッドゾーンはここに乗り込む気満々だった。実際外の霧を一撃で吹き飛ばした挙句空間に穴を開けたしの」

 

先輩が規格外なのは知っているけど、空間にも穴を開けられるんすね、あの人。もう考えるのやめよう、うん。

 

「儂はあれ以上の血を流させないために土下座までして止めさせた。お前の神滅具の方には価値がある。監視出来ないのは不都合じゃろうしな。一応対価で一発殴られたがの。その前にも一発腹にいいもん食らったがな。仙術で何とか治したが……あれ、すっげー痛かったぜぃ。帝釈天なんて比じゃねぇ。なんなら、全力で仙術を回している今でさえ完治してねぇ。ありゃ、神殺しのバケモンなんてもんじゃねぇ。ま、それでお前らの命があるなら安いもんじゃ」

 

あ、その右頬って先輩にやられたんすね。腹にも一発ってことは、もしかして先輩が暴れている所に突っ込んでいったのかな?ご愁傷様です。

 

「今の奴は降伏した者も二度と立てないようにしようとしておる。外にいる連中は誰もお前に着いて行こうなんて思ってない。中にはお前じゃなくレッドゾーンの力に魅せられた者もいる。皆、壊れた。もう、お前には捨て駒になる味方はいない。今レッドゾーンは堕天使総督と魔王、それに奴の侍らす女二人が何とか止めておるのが現状じゃ」

 

アザゼル先生、レヴィアタン様、お疲れ様です……。事が大きくなりすぎて大変なことになってきたじゃねぇか……。

 

「……悪いことは言わん。儂と共にレッドゾーンに頭を下げるぞ。その後、儂の頸一つで済ませるようにする。でなければ、お前らに待つのは『死後の永遠の地獄旅』と『抜け出せない没落と絶望』じゃよ。いや、その魂が残って地獄に落ちることも許されるならの話じゃがな」

 

キセルを深く吸い、そしてむせながら煙を吐く初代。話を聞いただけで分かった。先輩、マジで怒ってる。容赦なしモードに入ってる。話を聞く限りだと、まだブラックゾーンにはなってないようだけど……どうすんだよ……?俺達が尻ぬぐいさせられるなんて聞いてないぞ……?

 

「で、どうする?馬鹿じゃないだろ?」

 

そう問う初代に対して曹操達は転移用の魔方陣を展開する。

 

「撤退する。初代、グレモリー眷属、赤龍帝、再び見えよう」

 

そう言って、奴らは姿を消した。奴ら、逃げることを選びやがった。ちっ、覚えていやがれ……

 

……なんて言わせるか!

 

俺は光弾を超高速で曹操の顔面に飛ばす。

 

「ぐっ!!?」

 

咄嗟のものだったので威力はお察しだが、それでも奴の片目にダメージを与えることは出来た。奴の片目から赤い血が流れる。

 

「こんな土壇場で追い詰められるなんてな。これでは他人を馬鹿になんてできないじゃないか……!」

 

曹操は憎々し気に俺の方を見つめる。残念だな、お前のそれには何の価値もない。

 

一撃入れられたことに満足した俺はそのまま曹操達を逃がしてしまった。後で怒られそう。

 

それにしても……

 

「馬鹿野郎……」

 

俺が聞いた初代の小さな声は悲しいものだった。曹操、お前馬鹿だよ。こんなにもお前のことを考えてくれている人の思いを踏みにじったんだからよ。

 

 

――

 

 

英雄派が逃げた後、残ったのは俺達駒王学園一派と九重、初代と玉龍。駒王学園一派は戦闘後のため、アーシアから治療を受けている。

 

九尾の御大将は匙ことヴリトラと玉龍の活躍で抑え込まれた。だが、人間の姿に戻ることはなかった。

 

「母上!母上!」

 

九重がそう語り掛けるが、反応はない。息はしているから死んではいないんだ。

 

「さて、どうしたもんかの。仙術を使ってもいいんじゃが、時間がかかるしの。こっちもこっちで逃げられたってレッドゾーンに言いに行かなきゃいけないし……あぁ、億劫だぜぃ……」

 

そう言いながら思慮する初代。どうしたものか……

 

――「あ、そうだ。相棒」

 

俺も深く考えているとドライグが声を上げる。どうしたのさ。

 

――「お前、『乳語翻訳』(パイリンガル)とかいう恥の極みがあったよな?それを初代との合わせ技でその小娘の声を届けたらどうだ?」

 

恥の極みかどうかはともかくとして、それはありかもしれん。九重の声を直接届ければなんとかなるかもしれない。

 

「破壊の権化の赤龍帝にしちゃあ面白いことを言う。よし、乗った」

 

初代も了承してくれた。よし、やれるだけやってみよう。

 

俺は力を集中させる。……よし!

 

「『乳語翻訳』!」

 

俺が力を発すると、初代が棒をくるくる回してトンと地面を叩く。瞬間、妙な空間が広がった。

 

「さ、小さなお嬢ちゃん、最後のひと踏ん張りだ。お母ちゃんの心に語り掛けな」

 

初代は九重にそう言う。九重は目を瞑る。すると、俺の心まで声が聞こえてきた。

 

『母上……!母上……!聞こえますか……?』

 

九重の声だ。

 

『どうか、どうかもとに戻って下され、母上……』

 

九重の必死の訴え。だが、八坂さんは反応しない。

 

九重は涙交じりに語り続ける。

 

『もう我が儘を言いません……。嫌いな野菜も食べます……。夜中に勝手に外にも行きません……。だから……だからどうか……目を覚ましてください……母上……。いつもの母上に戻ってくだされ……』

 

九重の心からの悲痛な叫び。見ていて心が痛む。俺に出来ることはした。ここから先はどうしようも出来ない。

 

そんな無力さに浸っていた時だった。

 

『く、のう……?』

 

声がした。

 

『母上!九重はここです!ここにいます!』

 

九重の訴えかけ。それが功を奏した。

 

強く、そして優しい光が九重と八坂さんを包む。九尾の御大将の体は気が付けば小さくなっていき、光が止むとそこにいたのは人間サイズの八坂さんだった。

 

「っしゃ……!」

 

思わずガッツポーズをしてしまった。

 

まだ目覚めたばかりでおぼつかない様子の八坂さん。だが、確実にその人は戻って来た。

 

これで、一件落着ってことだ。

 

ちょっと最後に一言。

 

よぉおおおし!!やったぜ!!見たか英雄派共が!!俺達が最後に勝つんだよ!!

 

イッセーside out

 

 

 





ということで、初代には殴られ損になってもらいました。

もうすぐ9章も終幕です。最近は11巻以降を読んでいるのですが、序盤のゲテモノ感がだいぶ減っていて、『原作者も思うことがあったのか?』と勘ぐってしまいます。


諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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