ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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連投している時は基本的にテンションがおかしいと理解しつつも、投稿してしまう悲しみ。




第109話 大概女たらしな『兵士』の戦い

 

第二試合。結果はリアス陣営の勝利に終わった。だが、ここで塔城さんが倒れることとなった。

 

感想としては、『心が躍るなぁ!』の一言だ。いい試合だったよ。

 

何というか、これが勝負の世界だよなぁ。俺としては互いに死力を尽くし、戦い抜いた末だから楽しいし、塔城さんなりの頑張りが見られたのでうれしかった。兵藤的には心が落ち着かないだろうけど。それでもいい試合だった。

だが、それを良く思わないだろう存在がこの試合の裏にいると思うとクソッタレの一言が出てくる。

 

「おや、岸波君。君の後輩が倒れたのに随分落ち着いているものだ」

 

ディハウザーさんがそう言う。

 

「勿論です。ここは勝負の世界。こういう非情なことも起きる。そうでしょう?」

 

「そうだな。……本来ならこれが正しい姿なのだが」

 

ディハウザーさんの言葉の最後の方は聞き取れないほどの小声だった。何言ったんだろう?この人のことだから悪口とかの類じゃないのは分かるけど。

 

のんびりと次の予想を楽しんでいると、背中を突かれる。そこには割と深刻そうな表情をした幽さんがいる。

 

「どうしました、幽さん?」

 

「大地様に少しお話が。それと、総督殿も」

 

「ん?俺もか?悪い、少し岸波と席を外す」

 

アザゼル先生がそう言うと、俺もそれに続いて司会席をいったん出る。

 

仄暗い通路に俺と幽さんとルナーラさん、そしてアザゼル先生が立っている。

 

「それで幽さん。話と言うのは?」

 

俺が聞くと幽さんは答えてくれた。

 

「単刀直入に申します。お二人の命を狙った者が会場に潜んでおりました」

 

「何?」

 

「……そうかよ」

 

俺は非日常なその言葉を聞いて驚き、アザゼル先生はどこか納得いっているような反応をする。

 

「それっで、その下手人は?」

 

「今は魔王様方直下の者に引き渡されております。現在聴取中です」

 

「サーゼクス達め、仕事が速い。……それで、どうなっている?」

 

アザゼル先生が訊くと、ルナーラさんが答える。

 

「少々厄介なことになっています」

 

「厄介?」

 

厄介ってなんだ?まさか英雄派の馬鹿共が来たのか?なら、試合観戦している場合じゃねぇ。

 

「下手人の裏側に上級悪魔たちがいる可能性が大きいです」

 

「はい?」

 

「……なるほどな、そう来たか」

 

ルナーラさんの言葉が理解できなかった。え、上級悪魔?

 

「岸波、お前にも言っておくが……今の和平は正直な所、サーゼクス達の独断と反対する者たちへの黙殺によって出来ていると言っても過言じゃない。聡いお前だ、後は分かるな?」

 

「……なるほど。そんな奴らにとって我々は邪魔だ。片や敵対勢力だった存在のボス。もう片方は現魔王に組し、その意見を肯定する存在。両方が揃った今は、まさしくまとめて葬るのに好機、ということでしょうか」

 

これは、世界の闇だな。どこも一枚岩でないことは分かっている。だが、こうもありありと見せられるとこちらも対応や反応に困ってしまう。

 

「馬鹿な連中だ。いつまでも時代遅れのものを『伝統』とはき違えた結果がこれだ。そもそもあいつらにお前が殺せるわけがないのにな」

 

ええ、まぁ、そうですけど。

 

「今回の一件はまだ確定事項ではございません。あくまでも『可能性』のお話です」

 

「それでも『間違いなく』ってレベルだろ?」

 

「それは黙秘させていただきます」

 

アザゼル先生の言葉に幽さんが黙って肯定する。ったく、サイラオーグさんいじめだけじゃ済まないってわけか。

 

「ルナーラさん、その下手人についてベリアル家の動向はどうなっている?仮にもディハウザーさんが一緒にいる時に仕掛けようとしていたわけだ。黙っているわけにもいかないだろうよ」

 

「ベリアル家も現魔王様方に全力で協力させていただいております」

 

だよな。あちらからすれば自分ちの至宝に傷をつけかねないことをされかけたんだもん。そりゃそうもなろうよ。

 

「ありがとう、二人とも。もしもサーゼクスさん達から協力依頼があったらそちらに回ってくれ」

 

「「承知しました」」

 

裏方が二人もいると安定感が違う。幽さんだって諸葛亮みたいな過労死はしたくないだろうしな。ルナーラさん、マジでありがたい。

 

「とりあえず、俺らは俺らで気を付ける。……ってか、よくこの大人数の中でその下手人を見つけられたな」

 

「ティラエルという堕天使、それにガルザ・ヴァサーゴの手先と言う『紅轟教団』(レッドゾーン・ブリゲード)の団員達が会場にいまして、彼らによって捕縛された次第です」

 

「……はぁー、ったく。あいつらには頭が上がんねぇな」

 

ルナーラさんの言葉にアザゼル先生がすっごい楽しそうないい笑顔をした。

 

Side out

 

 

イッセーside

 

小猫ちゃんが医務室に運ばれた後、俺達は陣の中で誰を出すか考えている。

 

出た目は8。俺も出られる数字だ。

 

「冷静ね、イッセー。小猫が倒れたら、一番取り乱しそうなのに」

 

部長が心配してくれる。けど、大丈夫っす。俺は、いや俺達は慌てないんで。

 

「そうっすね。正直心穏やかではないのは確かです。でも、俺達男性陣は約束したんすよ」

 

「約束?」

 

それはロキの時のもの。

 

「『倒れる時は前のめりに潔く』。誰も後悔させないために、俺達は俺達なりの散り方をします。それを約束もしてない小猫ちゃんが見せてくれたってのに、こんな所でてんやわんやしていたら、それこそ恥ずかしいってもんですよ」

 

そう言うと、部長は微笑んだ。

 

「ありがとう。小猫も救われるわ。それに、私も今の言葉から勇気をもらったわ」

 

「へ?そ、そうっすか?」

 

「ほんと、困った『兵士』なこと。だからこそ、今はありがたい」

 

それだけ言うと、部長はいつもの凛々しいお顔になられた。

 

「イッセー、次、行けるかしら?」

 

っ!!……来た!

 

「『王』のご指名ならやってやりますよ!」

 

「ええ。それと、あちらはまだ手の内を隠している戦力が残っているわ。相手の思う通りにならないよう、気を付けて」

 

「はい!」

 

俺は魔方陣へと立つ。

 

『おーっと!?リアス・グレモリー陣営はグレートドラゴンが戦うようです!』

 

『『『『『グレートドラゴン!グレートドラゴン!グレートドラゴン!』』』』』

 

『『『『『ダイノガッツ!ダイノガッツ!ダイノガッツ!』』』』』

 

実況の声を聴いて、子連れのお客さんたちからの声援が大きくなる。会場が沸いているのが伝わってくる。

 

なぁ、ドライグさん。

 

――「なんだ?」

 

俺は勝つぜ。

 

――「……ふん。なら、言葉でなく行動で示せ。エルシャたちも騒がしいしな」

 

――「がんばりなさい、グレートドラゴン!」

 

――「……行ってこい!」

 

エルシャさん……ベルザードさん……

 

歴代最強二人から声援を貰う。全く、俺の背負うものは大きくて困る。

 

だが、悪い気はしない。ここまで大きなものを背負える程に、俺は強くなったんだ。また一歩、先輩を孤独から助けられるようになったんだ。俺は、あの無力な頃から確実に進んでいる。

 

モニターを見る。どうやら、俺には不可視の結界を展開していないのか、俺の姿がはっきりと映し出されている。顔の下には悪魔文字でデカデカと『グレートドラゴン』と書かれている。入場曲も『ダイノガッツ!せきりゅーてー』だ。ここまで特別演出をされると負けた時が恥ずかしいな。

 

――「なら、負けなければいいだけだ」

 

当然だ!

 

そして俺は転送された。転送先はお花畑だった。

 

いや、俺の頭の中のことを言っているわけじゃないよ?本当にお花畑だったんだ。

 

前方を確認すると、そこにはサイラオーグさんの眷属がいた。ウェーブのかかった金髪にOLのようなぴしっとしたスーツ姿。そしておっぱい。いかにも先輩が色仕掛けに引っかかりそうな相手だ。

 

――「(お前、レッドゾーンに対して随分ひどいこと言うなぁ……)」

 

あの人は確か『僧侶』だ。魔力全般に長けていて、仲間のサポートをするタイプ。

 

不思議なのは、彼女一人ということ。『僧侶』の数字は3。つまり5までなら出せる。サイラオーグさん側の戦力を考えるに、もう一人の『戦車』とかがいてもいいんだが……。どういうことだ?

 

しかも相手は女性。『乳語翻訳』(パイリンガル)が通用する。これは一体……。

 

いや、今は置いておこう。このままだとドツボにハマる。

 

「こんにちは、赤龍帝の坊や。私はコリアナ・アンドレアルフスよ」

 

「どうもっす。リアス・グレモリーの『兵士』やってます、兵藤一誠です」

 

そう言うと、ほほ笑むコリアナさん。

 

「一目見た時通りね」

 

一目見た時……?どういうことだ?

 

「あなたとはこのような場所で初対面したくなかったのだけれど、しょうがないわね」

 

「それなら、試合が終わったらお茶にでも行きます?奢りますよ?」

 

俺が冗談を言うと深く考えだすコリアナさん。え?そんなに考えること?

 

「そうね。予定を確認してみるわ」

 

……ドライグさん。俺、ナンパしたつもりないんですけど?

 

――「知らん」

 

酷い。

 

俺が人生初のナンパに成功した(?)その時、審判がやって来た。

 

『第三試合、開始してください!』

 

始まった!俺は籠手を出して、まず『女王』へのプロモーションをした。トリナイアのおかげで部長無しでもプロモーションが出来るようになったけど、それはそれだ。

 

禁手(バランス・ブレイカー)のカウントダウンを進める。正直、これもどうにかしないととは思っている。ヴァーリだってほぼノータイムで禁手化(バランス・ブレイク)しているんだから、俺にも出来るはずなんだよなぁ……。全く、俺のライバルは随分先にいるもんだ。

 

コリアナさんが魔力の攻撃を放つ。槍の形をした氷を放つ。俺はそれをうまく避けながらこちらのレンジに入るように様子を見ている。

 

「やるわね」

 

淡々とそう言うコリアナさん。大人のお姉さんにそう言われるとちょっと来るものがある。

 

とにかく、今は禁手までの時間稼ぎの逃走。禁手化したら一気に詰める。

 

魔力の弾幕を避けていると、その時が来た。

 

うっし、いっちょやるぞ!

 

「禁手化!」

 

籠手から光が放たれ、俺の体を包む。オーラが鎧となっていき、禁手化は完了した。

 

さて、と。正直、女の子を殴るのは好きじゃない。ましてやあんな美人さんだ。頭が痛い。が、勝つためだ。

 

一気に倍加をかける。

 

「コリアナさん」

 

「何かしら?降参?」

 

「お茶の約束、信じてますからね」

 

俺は地面を砕かんとするくらいに足を踏み込み、一気にコリアナさんとの距離を詰める。

 

そして拳を真っすぐに放った。

 

「嘘っ!?」

 

コリアナさんの最後の言葉はそれだった。彼女が吹っ飛んでいき、彼女を光が包む。

 

しばらく待っていると、審判の声が響いた。

 

『サイラオーグ・バアル選手の『僧侶』1名、リタイアです』

 

サイラオーグさんもお人が悪い。俺にあんな美人をぶつけてくるなんてな……

 

イッセーside out

 

 

 





原作のここ、10巻でも数少ない『これはひどい』ポイントなのであっさり終わらせてもらいました。

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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