ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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うまく言語化出来ない『面の良さ』とか『癖(へき)』って基準がTCGを楽しむのには一番必要なのかもしれない。




第116話 0から始まる革命の時

 

俺はそいつを知っている。

 

俺はそいつをよく見てきた。

 

俺はそいつの『G S で 止 ま り ま す(インフレの悲劇)』を見てきた。

 

そして、俺はそいつに何度も勝利を阻まれてきた。

 

「ドギラゴン……!!」

 

Side out

 

 

イッセーside

 

――「相棒!」

 

ドライグの声が聞こえる。どうしたの?

 

――「いや、さっきまで神器の中に入れなかったんだ。何があった?」

 

あー、長くなるから後でエルシャさんに聞いて。一応簡単に言うと、『先輩がまた助けてくれた』。

 

――「何だよぉおもぉおおおお!またかよぉおおおお!!」

 

ライザーみてぇな叫び声あげるな!うるさい!

 

ったく、俺の相棒は困った奴だ。

 

ドギラゴンが言っていたことを思い出し、俺は俺の中の駒を見る。うん、『女王』になれている。いや、真『女王』か。

 

体を見回してみる。右手にはドギラゴンの頭を模したもの、左手には盾と剣が一体化したようなものが籠手になっている。翼もドギラゴンのような熱いものになっている。本当にドギラゴンが力を貸してくれたんだ。先輩、またあなたに助けれられちゃいました。

 

『赤いオーラ。いや、赤ではない。もっと鮮やかで気高い。さしずめ、『真紅のオーラ』と言った所か。まるで『紅髪の魔王』(クリムゾン・サタン)と称される男や己の『王』と同じ髪の色……』

 

アザゼル先生がそう解説する。そんな中でひときわ目立つ声がした。

 

『ドギラゴン……!!』

 

先輩の声だ。強い憎しみや悲しみ、驚きとか色々混ざったような声だった。

 

『どうやら、岸波殿の知り合いにそっくりなようだな。あいつも岸波に色々世話になっている。その中で得た情報から、あの姿を引き当てたんだろう。文字通り、『あいつにだけ許された奇跡』って奴だな』

 

『これは……分からなくなってきましたね……』

 

アザゼル先生と皇帝ベリアルがそう言う。

 

『そうですね。……ドギラゴン。こんな所で会うなんて。なんであいつが……』

 

先輩がそうコメントする。俺には聞こえたよ。先輩の悲痛そうな声が。きっとこの姿を見て、俺が戦いの道を戻れなくなってしまったことを悲しんでいるんだろう。あの人のことだ、『そういうのは俺が全部背負う』なんて考えていたんだろう。

 

けどね、先輩。大丈夫っすよ。先輩流に言うなら、『俺はもう、一人で飛べる』って奴っす。ちょっとおこがましいっすけどね!

 

だからさ、あんたももう少し『欲張り』で『無責任』になってください。

 

俺の変貌を見て、サイラオーグさんは言う。

 

「さしずめ『真紅の赫龍帝』(カーディナル・クリムゾン・プロモーション)、と言った所か」

 

俺は息を大きく吸って、吐く。頭が妙にさえわたっている。今なら啖呵だって切れる。

 

「俺が……いや、俺達が惚れこんだ姫様のイメージカラー。そして先輩と戦った、勇気あるドラゴンの姿だ。部長は、リアス・グレモリーって女は強い。でも、一人じゃどうにも出来ないことがいっぱいだ。だから、そんな女を勝たせるために俺達は戦う。戦って勝つ」

 

俺は天高く叫ぶ。

 

「俺を求める世界中の子供たちと、最強の女の前で、あんたを倒すッ!俺の夢の為にッ!俺を待つ子供たちの夢の為にッ!リアス・グレモリーの夢の為にッ!俺を信じ全てを託した仲間達の想いの為にッ!ずっと俺のことを助けてくれた先輩の為にッ!俺は今日、ここであんたを超えるんだぁああああああ!!!」

 

「イッセー……ッ!!」

 

部長が涙を流し出す。ごめんなさい。でも、今言わないと一生後悔しそうだったんです。

 

「部長、泣くなら、勝ってからにしましょう。岸波先輩に不安に思われますよ?」

 

「……ええ、全くそうね。……イッセー!勝ちなさい!『王』の命令よッ!」

 

「はい!!」

 

我らが『王』から責任重大な任務を申し付けられた。やってやるぜ!

 

「ハハハハハッ!!」

 

サイラオーグさんは空気を揺らすように豪快に笑う。

 

「そうだ!それでいい!俺の壁はそうでなくてはッ!『夢』と言ったな。ならば俺は、お前達をここで倒し、俺の夢の糧とするッ!」

 

俺は膨大な量の紅いのオーラを纏い、神速で飛び出す。まるで『騎士』のような……いや、それ以上の速度だ。なのに、まだ上がる余裕を感じる。へへっ、今後鍛える甲斐があるってもんだ!

 

きっと本物のドギラゴンはこんなもんじゃない。だけど、今は憧れるだけにするぜ。今の俺にはやることがあるからな!

 

見た感じ、攻守共に『戦車』以上だろう。だけど、トリアイナよりもずっと軽い消耗で動ける。ここからまだ伸びるのか……。やべ、ちょっとにやけてくる。

 

――「気を付けろ相棒!この状態はまだ鎧の防御力が安定してない!脱皮直後のエビやザリガニのそれだ!無理すると本体に馬鹿ならないダメージが伝わるぞ!」

 

うるせぇえええ!!

 

――「あ、相棒?」

 

そんなことは百も承知なんだよ!

 

それでも俺はやらないとサイラオーグさんに勝てねぇんだよ!才能の無い俺が出来るのは『命を削る』ことだ!分かったか!

 

――「……全く、他人泣かせにも程がある!」

 

そうかよ。それはそれで嫌だが、目の前で散るものを助けられない方がもっと嫌だからな!

 

サイラオーグさんに近付く俺。サイラオーグさんも構える。

 

俺達は殴り合った。ひたすらに殴り合った。

 

そこに技なんてない。あるのはただの拳の応酬。鎧は砕かれ、修復を繰り返す。体に刺さる一撃一撃が、俺とサイラオーグさんの体を破壊していく。

 

一発拳が当たるたびに空間が揺れ、ついには次元に穴が空く。

 

実に原始的な殴り合い。それでも、今の俺達にはこれで十分だ。

 

一つでも多く拳を入れるべく、俺はひたすら殴る。肉体だけじゃない、魂だって砕く勢いじゃないとこの人は倒せない!

 

実況の人が叫ぶ。

 

『殴り合いです!壮絶にして強大な殴り合いがフィールド中央で行われております!華麗な戦術、練られた魔力。そんなものは関係ない!子供のような殴り合いだ!殴って殴られ、それだけでフィールドが壊れかける!観客は総立ち!スタンディングオベーション!ただの打撃合戦が、我々の魂を揺さぶります!こんなのは初めてだぜぇええ!!』

 

『『『『『サイラオーグ!サイラオーグ!』』』』』

 

『『『『『グレートドラゴン!グレートドラゴン!』』』』』

 

観客の湧く声が聞こえる。こんな泥臭いもんでも盛り上がるなら、いくらでもやってやるさ!

 

――「相棒、この力はまだお前に馴染んでない!力の上昇もここからが本番だが、その前にこのままだと禁手(バランス・ブレイカー)も解除される!」

 

そこを何とかしてよ、二天龍!もう少しなんだよ!

 

――「ったく、世話の焼ける我が儘坊主だ!俺もやれる限りはやってやるさ!デカくて金ぴかなだけの猫に負けるのは癪だからな!」

 

ありがとな、ドライグ!

 

俺は拳を突き出し続ける。

 

負けねぇ!

 

負ける気がしねぇ!

 

俺には今、先輩の想いと記憶がある!あの人の紡いできた道がある!

 

「あんたを倒して、先にいくッ!」

 

右腕だけ『戦車』トリアイナと化させる。見た目は変わらない。ドギラゴンの頭が籠手となって俺の手を包んでいる。それでもその一撃は大きなものとなる。

 

獅子の鎧が砕かれ、サイラオーグさんがひざをつく。足も震えている。ダメージはどうやら小さくないようだ。

 

「まだだ!まだこれからだ!」

 

全身に闘気を纏わせるサイラオーグさん。だが、先ほどに比べると明らかに量が減っている。

 

勝てる。

 

勝機が見えた!

 

そんな中でもサイラオーグさんの戦意は衰えることを知らない。寧ろみなぎる。

 

「保て!保てよサイラオーグ!このような魂揺さぶる戦い、二度と味わえぬと思え!でなければ、バアル家次期当主など夢のまた夢!名乗ることも烏滸がましいわッ!」

 

俺もですよ、サイラオーグさん。こんな所で折れていたら、俺は岸波先輩の後輩だなんて名乗れない。俺が恥ずかしいだけじゃない、あの人にも恥をかかせるからな。

 

俺はサイラオーグさんの太ももにローキックを入れる。サイラオーグさんの体が揺れ、隙が生じた。

 

こういう小手先は慣れていなかった。だけど、俺は修行の中で必死になって身に着けた。先輩だけじゃない、皆のために。俺自身の為に。

 

インパクトを増大させ、鎧を砕き、太ももを破壊する。足が震えているならそこを狙わせてもらいます。俺も弱いからね、手段なんて選んでらんないんすよ!

 

姿勢を崩したサイラオーグさんに間髪入れずに俺は拳をその顔面に打ち込む。

 

その勢いでサイラオーグさんは後方へと吹っ飛ばされる。

 

――「相棒!飛び道具が効かないとかいう鎧らしいが、俺達の力かつ一点集中ならいける可能性もある!」

 

おっしゃ!だったらいくぜ!

 

俺は肩にキャノンを出現させる。実は最初から出せていたというのは感覚的に分かっていた。だが出さなかったのは、動くのに邪魔だったからだ。

 

キャノンを横目に見るとデザインが違う。ドギラゴンの頭を模したようなデザインだ。

 

『僧侶』トリアイナよりもずっと速いチャージ時間でエネルギーが充填された。

 

「いっけぇええええええええ!!」

 

俺の肩からオーラが発射され、サイラオーグさんを包む。爆発が起こった後、地を大きく削って出来た巨大なクレーター。その中心にサイラオーグさんが膝をつき、天を仰いでいた。

 

会場が湧きたつ。

 

勝った。

 

勝ったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……いや、まだだ。審判が判断を下していない。

 

俺は構える。まだだ、まだ終わってない。

 

 

イッセーside out

 

 

 

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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