ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~ 作:ブラッキオ
すぐに事の発端への着手が出来ず、こんなものを書くだけの屑野郎なうp主。
さて、今日だが兵藤の昇格試験の差し入れをすることにした。理由?まぁ、きっかけはリアスから『あの子(=兵藤)も頑張っているから何か差し入れしてあげてくれない?』なんて言われたことだが、俺としても一世一代の歌舞伎舞いをせんと頑張っているお気に入りの後輩に何もしないのはちょっと気になっていたからな。木場と朱乃にもしたかったが、木場からはストイックすぎる『今の自分にはいらない』宣言を受け、朱乃からは『普段からもらっている』と言われ、何も出来なかったのが現状だ。
とにかく差し入れだが、兵藤の好みとか分からないから直観で選んだNYチーズケーキと兵藤家with後輩たち向けにみかん缶で作る牛乳かんを今朝、猛烈に早起きして作った。それを今日の授業が終わった直後に一直線に帰宅、すぐに冷蔵庫から回収し、ゼノヴィアさんと合流して差し入れを持っていった、というわけだ。
それと、今回の差し入れ突撃は兵藤のご両親にはゼノヴィアさん経由でアポはとってあるが、兵藤には取っていない。つまり、ドッキリだ。
そう言うことで、俺は今ゼノヴィアさんの案内を受けて兵藤の実家に来た。今は家の前にいる。
しかし、随分デカいな……いや、待て。そういや、兵藤の家もコカビエルの一件で恩賞としてグレモリー家によって改装されたんだけっか?それじゃあ、デカいのも納得だ。
「それじゃあ、先に入ってイッセーのご両親に声をかけてくるよ」
「ああ、頼む」
何だかヴァンパイアみたいに『招かねば家に入れない』みたいなことになっているが、兵藤を騙しきるには出来る限り静かにしておいた方がいいと判断したからだ。
「岸波先輩、入っていいぞ」
「ああ、分かった」
ゼノヴィアさんに招かれて俺は家に上がる。彼女に案内されて奥の方に進むと、リビングでソファに座って参考書を読んでいる兵藤の奴とお父様とお母様がいた。
余談だが、お父様は有給を取ったために今日この時間に家にいるそうだ。理由は『俺に会うため』。昔の大暴走状態な息子を鎮静化した男と話をしたいとか何とか。
さて、と。
俺は完全に気配を消し、兵藤の後ろに立つ。
ゼノヴィアさんとお母様に目配せすると少しほほ笑んだ。よし、やるか。
俺は兵藤の頭にそっと手を伸ばす。そして……
「いっでぇえええええええ!!!!」
万力の如く締め上げる。ごめんね、チートボディで。
「いだだだだだだだだだ!!!!」
良い反応を見せてもらったのでそろそろ離す。
「な、何すんだよ、ゼノヴィア!……って先輩!?」
文字通り頭を抱えてこちらを見るや否や驚く兵藤。
「よ。愛しの後輩への差し入れに来たぜ」
――
「う、うめぇ……!」
あれから塔城さんも合流し、食卓の方に案内されて席に着き、紅茶を出してもらった。今は兵藤が美味しそうに俺のお手製チーズケーキを食べている。
「こら、イッセーったら……ごめんなさいね、うちの子がこんなんで」
「いいんですよ。俺としてはこんなにも美味しそうに食べてもらえるだけで作った甲斐があるってもんです」
「もう!本当にこの子にはもったいないくらいのいい男じゃない!ねぇ?」
「全くだよ。本当に君には感謝しかないな、岸波君」
お二人とも気さくでいい人だ。
「それにしても、イッセーが資格の勉強なんてな。人間変わるもんだな……」
資格?俺は兵藤の方を見ると目配せしてきた。ああ、悪魔のことは話してないのか。それで昇格のことは資格で通している、と。じゃあ、合わせるか。
「彼、昔から根は真っすぐで真面目ですから」
そう言うと目を点にして驚くご両親。
「聞いたか?あのイッセーが真面目だと?」
「嘘でしょ?」
「あんたら実の息子に随分ひでぇ言いようだな」
「そりゃそうでしょ!今年の始めまで、どれだけ私達が苦労してきたか!」
「全く、恥知らずにも程があったんだぞ!」
「うっ!すんません……」
どうやら奴の悪行は親にも伝わっていた様子。ははっ、面白いや。面白い以外どう表現すればいいんだ、この感情。
「それでも、こうして一誠君が変わったのは間違いなくご両親であるあなた方の教えあってこそかと」
そう言うと涙を流し出す二人。
「うぅ……岸波君がイッセーの先輩で良かったよ……!」
「よかったわね、あなた……!」
「あはは……」
兵藤の愉快な所というか、いい意味で感情的な所は間違いなくご両親からの授かりものだと確信した。
「それにしても、岸波君。君は息子から聞いていた通りの男だよ」
「え?」
「真面目で、真っすぐ。不器用さを感じる。真面目過ぎて壊れてしまいそうな、兄貴みたいな男だ。イッセーがそう言っているんだ」
「一誠君?」
俺は兵藤の方を見る。露骨に顔をそらす。思わず笑ってしまう塔城さんとゼノヴィアさん。
「私達は黙ってましたからね」
「ああ、その通りだ。恨むなら、ご両親にも釘を刺さなかったイッセー自身を恨むんだな」
非情なもんだ。呑気に思っていると兵藤のお母様が話し出す。
「思えば去年からね。小学校中学校から蛮行ばかり繰り返してばかりだったうちの子をずっと気にかけてくれる先輩がいるって話を聞いてたのは。それが今年に入ってから随分話をするようになってね。それからこの子の悪い噂は聞かなくなって。この子を変えてくれた先輩にお礼をしたいって思ってたの」
「それが今日はこんなにも美味しいお菓子まで持ってきてくれて。しかも手作りなんて手の込んだことをしてもらって。どうお礼をしたらいいか」
お父様も続けて感謝を述べてくる。よしてください。俺はただ『何となく』で兵藤の奴にアルゼンチン・バックブリーカーを決めてたんですから。
「いいんですよ。俺としては、俺の身勝手に付き合ってもらっていただけなんですから」
「謙遜のしすぎはよくないぞ、岸波君?今日こうして会って分かったが、君はもうちょっと身勝手になった方がいい。こんなバカ息子に構ってばかりじゃなく、もっと自分に素直になってもいいんじゃないか?」
「そうっすよ、先輩。俺としてももうちょっと人間らしさを感じるような面があってもいいんじゃないかと思ってるんすよ?」
素直……素直、か。
「俺にそんな資格はねぇよ」
「え?」
ふとそんな一言が出てしまった。
「何でもないさ、一誠君。そうですね、俺としてもちょっと無欲すぎた所もあったのかもしれないです。自分と向き合うためにもそこのチーズケーキを貪っている男と一緒に寺にでも行った方がいいかもしれんませんね」
「俺まで巻き込むのぉ?!」
「それはいい!知り合いに寺関係者がいるか探してみよう!」
「親父殿ぉ?!」
食卓に笑顔が沸き起こる。
「まぁ、それはそれとして、一誠君と向き合い続けたのもその素直さと真逆の『意地っ張り』って所から来たものでもありますから。やっぱり寺籠りは考え物ですね」
「そ、そうか。君は随分達観しているね」
「そんなことないです。ちょっと青春の謳歌のし方が分からなくて気が付いたらこの年齢ってだけですから」
青春。恋に友情か。
最近戻った記憶によれば、前世で付き合っていた女性たちはキスの一つもせずに他の男に靡いてどっかに行ってしまっていたな。そんな俺がよくもまぁ嫁なんて作れたもんだ。
青春ってものは俺から余りに遠いものだったんだな。ま、社会人になって『もう一度青春を謳歌しろ』なんて無理があるんだよなぁ。
――
兵藤家に入り浸って時間が過ぎた。もう夜だ。
やることも終えたので、俺はお暇させてもらった。兵藤のご両親は最後まで俺のことを気にかけてくれていた。いい人達や。
俺はスコルとハティの散歩のことを考えつつ帰路につく。
明日は明日の風が吹く。何というか、随分満たされてしまうようになってしまったものだ。俺なんて空っぽのままでよかっただろうに。
俺は寄り道したくなり、街はずれの方まで全速力で走った。
人気がない所まで来た。不気味だ。だが、今の俺にはこの静けさが心地よい。オーフィスちゃんのことを馬鹿に出来んな。だが、彼女との違いは、この静けさの中に寂しさを覚えているということ。家族への恋しさが湧いているということだ。
空を見上げる。暗い暗い黒。遠くの繁華街の光が空を照らしている。耳に入るのは風の音と微かな電車の音。
いいものだな。
さて、と。
「随分派手なお出ましだな、屑共」
そう言うと姿を現す人影。正確な数は分からないが、その数は比較的多めだ。
「おやおや、ばれてしまったか。暗殺じみたことが出来るかと思ったが、世の中というのはうまくいかないものだな」
そいつは俺に声をかけてくる。服装、容姿。アザゼル先生から聞いていた通りだな。
「お前が、『曹操』って奴か」
「ご明察」
随分面倒な奴が出てきたな。だが、ここで仕留めればモーマンタイ。逆に都合がいいかもしれないな。
次回、『その時』、の予定。本当に頭痛がしてきて困っているうp主でした。
諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。
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逃げるな卑怯者(炭治郎並感)