ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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ウルトラマンの日ですね。この作品は皆様もご存じの通り、『主人公が常識外からの来訪者』という意味も込めてウルトラマンネタを多数込めております。うp主もウルトラマンが大好きなのもあります。




第131話 突破するならぶっ飛ばせ

 

イッセーside

 

さて、俺はと言うと作戦会議前にヴァーリの所に寄っていた。

 

部屋に入るとヴァーリが上半身だけ起こしていた。起こしていたが、その顔色は余りに悪い。呼吸だってまともじゃない。明らかに普段に比べて弱っている。

 

サマエルの呪い。腐ってもルシファーの血を引くヴァーリですらこのザマにしてしまう。

 

恐ろしく思えるし、何より終生のライバルになるこいつのこんな顔を見たくなかった。

 

「どうした?俺の情けない姿を嗤いに来たか?」

 

「んなわけあるか。見舞いだよ、見舞い。俺だって心まで悪魔になった覚えはねーよ」

 

俺はヴァーリの寝ているベッドのそばに立つ。

 

「あっという間だったな。油断してないお前がこんなことになるなんてな」

 

「ああ。それだけ俺達にとって『龍喰者』(ドラゴン・イーター)のサマエルが脅威だということだ。勉強になったな」

 

「……あいつらがお前を狙ったのは……」

 

俺がそう言うとヴァーリが淡々と言う。

 

「黒歌じゃなかったのは、『覇龍』(ジャガーノート・ドライブ)が原因だろう。あれを発動すれば、間違いなく結界が壊れ、サマエルの召喚魔方陣も維持が出来なくなる。激昂に駆られて目の前で自分を屈辱に塗れさせていた猫魈を選ばなかったのは、流石は曹操と言ったところか」

 

口では曹操をほめるヴァーリだが、その言い方は随分皮肉気だった。

 

「ああでもしないと、人間の身でありながら超常に挑めないってことか」

 

「だろうな。尤も、レッドゾーンの寵愛を受ける資格が生まれながらにあって、それを捨てて奴の『悪魔』の定義になったのは残念だがな」

 

「残念?」

 

俺が疑問に思うとヴァーリがニコニコしながら言う。

 

「だって要するにあいつ、この世から消えるんだろ?いやぁ、残念だ。あいつとは本気のサシで戦いたかったがなぁ」

 

「気持ち悪い笑みをやめろ」

 

「ひどいライバルだ。これでも結構きついんだぞ?」

 

全く、こいつは……。本当に弱り切っているな。らしくない。

 

「あれは徒党を組み、口八丁で人をまとめておきながら最初から単独で戦うことしか考えていない。自分のことを種族として弱い『人間』と理解しているが故に、至高のテクニックタイプへとなりあがった。結果、あの禁手(バランス・ブレイカー)の亜種に目覚めたんだろう」

 

「俺達の『覇龍』にあたる噂の『覇輝』(トゥルース・イデア)ってのにも目覚めてんのか?」

 

俺がそう言うとヴァーリは首を横に振る。

 

「まだその領域には達していない可能性がある。それに、『覇輝』に目覚めた所で奴にはそれを御すための魔力がない。お前と同じだ。単なる暴走を起こし、そしてかけつけたレッドゾーンによって葬られるだけだ」

 

ん?今こいつ面白いこと言ったな?

 

「お前、先輩の帰還を信じてんのか?随分先輩がいること前提に進めているけど」

 

「当たり前だ。こんなバカげた力を持ったアルビオンを一瞬で葬った。そうしたにも関わらずドライグはアザゼル達を扇動して倒すなど手間のかかることをする余裕が奴にはある。次元くらいなんだ、奴には次元など敵ではない。それに、奴は元の世界でも異世界の存在と戦っていた。次元への意識なら曹操の比じゃないだろう」

 

異世界。そう言えば、あの人神羅ってのとかと戦っていたな。外なる神とかいうニャルラトホテプみたいなサガと戦ったり、そもそも別世界のドンパチである戦国武闘会ってのにも出ていたし。

 

てか、こいつも『轟熱伝』を読んでいたのか。

 

「そうだな。あの人のことだ、気が付いたら缶のオレンジジュース片手に帰ってきそうだ」

 

俺は皮肉気に言う。あの人、夏の間はオレンジジュースばかり飲んでいたからな。

 

「そういやよ、ヴァーリ」

 

「なんだ?」

 

俺はずっと気になったことを聞く。

 

「なんでお前、オーフィスを先輩の所に預けたんだ?」

 

曹操の燻りだしもあっただろうけど、それだったら先輩に任せずに自分で守ることを選ぶような奴だと思う。なのになんでか分からんが先輩へと送り出していた。不思議なもんだ。

 

「オーフィスの話し相手をしていてな。寂しそうだったから、と言えばいいか?……おい、なんだ。そのムカつく顔は」

 

「いやぁ、お前も先輩の言う立派な『人間』だって思ってな」

 

「……ちっ」

 

悪態をつくヴァーリ。いやぁ、面白い!こんなにも面白いなんてな!

 

「それで?脱出はどうする?ハーデスに渡すようなこと、アザゼルはしないだろう?」

 

「ああ、この後作戦会議をする。お前は休んでるか?」

 

そう言うとヴァーリは不敵な笑みを浮かべた。

 

「休みたいのが本音だが……俺は根っからの『白龍皇』だ。神の呪いに塗れようとも死神如きに遅れをとるつもりはないよ。そもそも、傍観は趣味じゃない」

 

「だろうな。まだお互いを知って短いが、お前がそう言う奴じゃないのは良く知ってる」

 

さてと、こいつもこいつで頑張ることは分かった。

 

「ヴァーリ、何があっても死ぬなよ。『才能の塊』であるお前を『山のような努力』で倒すのが俺の目標だからな」

 

「それは楽しみだ。……お前こそ死ぬなよ」

 

脱出作戦はもうすぐだ。

 

 

――

 

 

あれから時間が経ち、作戦会議が始まった。オーフィスが俺に肩車しながらの会議だ。変な光景すぎてアザゼル先生が見たことのない顔をしていた。

 

先生が言うにはゲオルクが作ったこの空間を突破する方法は三つある。というか先生の知識では三つしかない。あの人をしてそう言わしめるこの空間よ。

 

それでその手段について。

 

一つ目は術者本人が解除する。まぁ、普通だな。でも一番ありえないこと。

 

二つ目は強引な出入り。京都でルフェイや初代孫悟空と玉龍(ウーロン)がやっていたことだ。黒歌さんが出来るかどうか聞いてみたら『時間はかかるけど多分出来る』とのこと。ただそうするなら、俺らより圧倒的に強い黒歌さんにはオーフィスの護衛とかに回ってもらった方がいい。何よりもルフェイもそうだが何度も出入りすればゲロルク……じゃない、ゲオルクにバレて結界を強固にされる。うーん、じゃあ無理!出来たら苦労しないってことで!

 

三つ目は単純明快。術者を倒すか結界を支える中心点を破壊すること。ディオドラん時に先輩がアーシアを助けたようにする。要するに圧倒的暴力の出番ってことだ。

 

「先生、三つ目で行きましょう」

 

「随分即答だな、おい……」

 

俺の意見に呆れる先生。けど、今の俺達にそれしか出来ないことが分からない人でもない。

 

中心点はルフェイが既に偵察済みで、ホテルの屋上に一つ、ホテル内部二階のホールに一つ、駐車場に一つ。形はウロボロスの姿の像。

 

「三つ、か……。かなり大掛かりな結界だな。死神の様子は?」

 

「この階以外の全てに死神がいます。特に中心点のある場所には密集していますね。それに、曹操様はいませんが代わりにジークフリート様が援軍に来ています。ゲオルク様は駐車場で待機していますね」

 

「なるほどな、駐車場が一番デカい結界の点か」

 

上下にある結界の像。しかも外では死神が出待ち中。何なら結界を割ろうと鎌を振っている。

 

移動には手間がかかる。この死神の群れを突破するのは非常に厄介……

 

「閃いた」

 

「あん?」

 

「俺にいい案があります」

 

俺は皆に作戦を伝えた。

 

一部が笑ったりドン引きしていたりしたが納得してくれた。

 

「よし、それでいこう」

 

アザゼル先生の言葉と共に俺の作戦が採用された。

 

 

――

 

 

作戦の理論は簡単。『この階から直接結界像を二つぶっ飛ばす』。

 

幸いなことに俺の『龍牙の僧侶』(ウェルス・ブラスター・ビショップ)のブラスターは上下の撃ち分けに対応している。エクバだったらチートやな。射線切りとかついてたら猶更だ。一時のキマリスヴィダールなんて目じゃない。『とりあえず上下しておけ』なんて言われそうだ。

 

今回はそれを利用して、屋上と二階ホールの結界を外の死神諸共ぶっ飛ばすってことだ。そうすれば事実上駐車場だけを目指せばいいことになる。

 

実に冴えたやり方だ。馬鹿だけどよ。

 

――「いいじゃないか、俺達らしくていい」

 

ドライグさんも乗り気だ。

 

駒の変更も終了。俺の準備は完了した。

 

「よし、準備はいいですか?」

 

「イッセー、その前に一ついいかしら?」

 

部長がそう言う。

 

「何でしょうか?」

 

「ダイチがいなくなってから、私達はかなり不安定になったわ。それでもあなたが引っ張ってくれたから私は今、私らしくいられた。あなたは『太陽』や『月』みたいな存在よ」

 

「それは言い得て妙だな。確かに岸波の消失を知りながらもすぐに立ち直った。間違いなく、そこはお前の強さだ。あいつから、確かに受け継いだ魂って奴だな」

 

先生も便乗して褒めてきた。

 

「ありがとうね、イッセー」

 

感謝の言葉を部長からもらう。自分の頑張りに何か思うことがあったってのはうれしいもんだ。

 

「そういうことはここから脱出してからにしましょう。今は、あの馬鹿どもの対処です」

 

「それもそうね。ダイチならそう言うわ」

 

段々ヒンメル化してきた先輩。いやまぁ、あの人のやったことならヒンメルと並ぶかそれ以上なんだけどな。

 

「それじゃあ行きます!」

 

俺は足を踏ん張る。ドライグ、あらかじめ教えた狙いはいいか!?

 

――「いけるぞ!さぁ、一発デカい花火をぶっ放してやれ!」

 

「おっしゃぁああああ!!ドラゴンブラスタァアアアアアアア!!」

 

左右の砲から赤いオーラが上下一直線に噴き出す。

 

屋上とホール。それぞれに向かって伸びる光。その一撃はホテルを揺らした。

 

撃ち終えると、天井と床に大きな穴が空いていた。

 

すかさず俺は結界像を監視していたルフェイに目配せする。

 

「大丈夫です!屋上とホールの像は破壊されました!残るは駐車場のみ!転移の準備も完了です!」

 

「ゼノヴィア!イリナ!頼むぞ!」

 

「死ぬなよ。イッセー!」

 

「必ず皆に伝えるから!」

 

魔方陣に消えていく二人に俺はそう叫んだ。よし、これでミッションの一つが完了だ。

 

「先生!」

 

「ったく、岸波みてぇなことしやがって!いくぞお前ら!」

 

『はい!』

 

先生が光の槍でぶっ飛ばすとそこから、先生と部長、木場と朱乃さんが飛び出していった。目的は一つ。外の死神の陽動と足止め。そしてその先にある駐車場への道の切り開き。

 

「二人とも、気張ってね!」

 

「姉様、前向いてください」

 

「ちょっと、お姉様なのでしょ。そんなに辛辣にならなくとも……」

 

「うるさい、焼き鳥」

 

「そうですわ、私は焼き鳥……焼き鳥ですって!?この期に及んで焼き鳥!?ムッキー!!」

 

「(仲がいいにゃぁ……)」

 

窓際では黒歌さんがこの階に結界を覆ってくれている。その援護に小猫ちゃんとレイヴェルが立って魔力弾を飛ばす。

 

「私も、やるんです……!」

 

アーシアは回復のオーラの球を高速で飛ばしている。この子もこの子で夏合宿から色々鍛えたんだとか。

 

「さて、聖女様も頑張っているのだから俺もやるか」

 

ヴァーリもヴァーリで負傷しながらも魔力弾を飛ばす。

 

「我もやる」

 

そしてオーフィスも。オーフィスってやっぱ格が違うのか、とんでもない爆破を起こした。死神が大量に消し飛んだ。す、すっげー……。衰えてなおこれかよ……。

 

「……?加減難しい。制御できてない」

 

いや、今の制御出来てなかったんかい!?全く、そんな状況で暴れられてもこっちに被害が出るぞ……

 

「オーフィス、今のお前だと力の制御が難しいんだな?」

 

俺がそう訊くと無言でうなずいたオーフィス。

 

「じゃあ、お前は一旦下がってな。サマエルの呪いだってあるだろうし。っつーか、今回はお前の脱出が最優先だ。VIPが前に出ちゃ、護衛の方が大変だ」

 

「分かった」

 

さて、オーフィスは引っ込めた。こいつからの流れ弾の危険は減った。今の俺に出来ること……

 

よし、やろう。

 

俺は駒を変更し、肩にキャノンをセットする。

 

充填はあっという間に完了した。京都の時(あの時)から俺も成長してんだ。

 

照準の先は……死神の多い駐車場。

 

「いっけぇええええええ!!!」

 

光が放たれ、駐車場を貫いた。

 

イッセーside out

 

 

 

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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