ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~ 作:ブラッキオ
おにぎりの明太子が美味しいです。
さて、あれから1週間ほど。たまに山に籠って自分磨きとかしていた。どこぞの海賊漫画のコックの必殺技みたいなものも何か気合で出来るようになってしまった。正直、レオキックみたいなのを望んでいたんだが、何かやりすぎちゃった。
で、今は何してんだってことだが、ユノハ様に『いざという時の為に練習しておけ』と言われたので、授けられた『癒しの力』なるものを練習していた。
どういうものかイメージがつかないので、それっぽくコスモスの真似をしてみたら手から光が出てきた。我ながら恐怖を覚えました。ただ、この回復術、相当効き目があるそうで、複雑骨折程度なら息をするように治せるのだとか。はぇーすっごい。
色々ふざけてみたりもした。月光蝶みたいな感じで背中から後光を指すように全体にオーラをまき散らしたり、狙ったものにのみ効くコズミューム光線的なものをしたり。
そんなある時ふと思った。なんで破壊の権化たるレッドゾーンの俺にそんな癒しなんて与えたのかって。
ユノハ様の答えはこうだった。
――『あなた、誰かを傷つける力よりも、誰かを守る力の方がいいでしょ?』
まぁ、そうだな。誰かを傷つけるだけの力では傷つけること以外何も出来ない。守るための力なら傷つけることも守ることも出来る。抜き身の剣では誰も救えん。鞘も持て、鞘も。
そう言うわけだ。あと、ユノハ様の言っていた『太陽の力』って奴だが、今の所お飾りだそう。でも、そのお飾りの力はアポロンとかの比じゃないそうな。えぇ……(困惑)
と、何と新しい調整が入りました。何でも『俺がしゃべる言葉がこの世界で生きるのに都合の良いように改変する』というものだそう。今一よく分からん。これが活躍する時が来るのだろうか。
そして、それらの気遣いを台無しにする力がこちら、『侵略者ウイルスの注入』。なんでも、俺の中に宿るウイルスをこの世界の生物や意思を持った者に注入するとあら不思議、俺の奴隷になるそうだ。因みにそれはこの世の何物にも比べられない痛みを味わいながら適合出来た場合であり、出来なかった場合ただ痛い目に遭いながら死ぬそうだ。何それ怖い。
さて話を戻して、俺はこの1週間の間随分と青春をしていた。木場君と塔城さんを鍛え、グレモリーさんや姫島さんと談笑したりした。アーシアも料理の腕を上げたもんだ。
ただ、一つ心配がある。兵藤のことだ。彼とは食事時しか会って話す機会もなかったもんだから彼のしている暗い表情の理由を聞くことが出来なかった。お節介とは分かっている。だが、普段バカというか愚かな行為をしている彼がああも真剣に悩んでいたら気にもなろう。
しょうがないとは言え、俺は自分が情けなく思えてくる。聞けば修行は真面目に取り組んでいるそうだ。だからこそ、良い方向に向かう彼の助けになれないってのが苦しい。
「情けないな」
俺は外で星空を見上げる。思えば、俺はこの星どころか夜空に輝く星々を壊し尽くせる力を持ってこの世界に産まれてきた。そんな破壊神も真っ青な奴が今はどうだ?後輩二人の力を100%も引き出せず、いつも世話している後輩に至っては悩みも聞いてやれない。
「いっそ、宇宙にでも飛んで気分転換でも……」
「あら、岸波君」
後ろから声をかけられた。そこにいたのは……
「グレモリーさん」
―――
「はい、あったかいものどうぞ」
「あったかいもの、ありがとう」
リビングに戻った俺はグレモリーさんに紅茶を出した。椅子に座ると、彼女が口を開い……ひら……中々開かない。静かに時が過ぎる。時計の音がリビングに響く。
「ごめんなさい」
口を開いた。と思えば何と謝罪の言葉。俺、何か迷惑被っていたっけ?
「本当なら関係のないあなたとアーシアを巻き込んでしまった」
「ああ、なるほど」
今回の婚約騒動。元をたどれば彼女の我が儘と言えよう。それに付き合わせたってことへの罪悪からきたのか。
「気にするな。俺とて嫌だったら嫌というし、それでも強引に推し進められたらストライキを起こす」
「それでも……「もう謝罪はいい」
彼女の表情が少し暗い。うーん、どうしたものか。そんな風に考えているとグレモリーさんが語り出した。
「あなたって不思議ね」
「不思議?」
「ただの人間であるはずなのに、頼ってしまいそうになる。心を委ねたく思ってしまう」
「いくらでも頼ればいい」
「そうね。私が普通の女の子ならそうしていたわ。でも、私は『グレモリー』の娘。そして、皆の『王』。そんな甘えは許されない」
……なるほど。察するに、家の重圧に押し殺されそうになっているってところか。
「じゃあ、いくらでも甘えてもらってもいいし、頼ってもらってもいいな」
「だからそれは……」
「俺からすれば、君はただの女の子だよ」
「……!」
「普段からキリっとしているけど、姫島さんをからかったりする可愛げもある。そんな女の子さ」
何でもない、ただ当たり前のことを言う。そんな言葉に彼女は何か感じたのだろうか、自分のことを語ってくれた。
自分は悪魔の中でも名家のグレモリー家の次期当主。だからわがままは通せても自由はなかった。
そんな中で彼女が憧れたのは兄夫婦の存在。彼らは両親の反対を押し切り、大恋愛の末に結婚したんだとか。
そんな二人の幸せそうな姿を見て、彼女も『素敵な人と出会って、素敵な恋をしたい』といつしか思うようになった。
でも、現実は非情だった。何かよく分からんフェニックス家とかいう同じ悪魔の名家のボンボンと勝手に婚約させられた。
フェニックス家はその名の通り、『不死身』の特性を持つ。戦争ならまだしも、レーティングゲームにおいてこの特性は余りに凶悪。グレモリーさん達がこの性質に勝てないと分かっていて今回のレーティングゲームを組んだ、とのこと。
なるほどなぁ。フェニックス、か。俺、フェニックス嫌いなのよね。特にゼロフェニ。デュエプレやってる人なら分かるけど、一時流行った『ゼロフェニハリケーン』の犠牲者なのよ、俺。だからフェニックスってもんにちょっとした『強さの担保』と『恐れ』ってのがある。紙の方ではそんなものとは無縁だったけどな。
あれだ、殿堂後もサガループやオカルトアンダケインに対して畏怖の念を持っている一部の人って感じ。分かるでしょ?
もしかして俺だけ?
「そっかぁ……」
「ごめんなさいね、こんな小娘の独り言を聞いてもらっちゃって」
「いいんじゃないの?」
「え?」
「そもそも、君がそんな大恋愛をしたいって思うようになったのはお兄さん方がきっかけで、そのお兄さんも特例でなったとは言えども前例を作ってしまったわけだ。だったら君は悪くない。そんな希望を中途半端に見せたお兄さんが悪い。それに、だ」
「それに?」
「君がその道を通れないなんて誰が言った?誰がそんなことを決めた?」
「そ、それは……」
「いいかい、グレモリーさん。未来は変えることができる。良いようにも悪いようにもだ。それを成すのは君自身だ」
「未来、を……」
「俺がやれるのは健闘と勝利を祈ることだけだ。ただ、望みさえすれば俺は……いや、何でもない」
こんな大事になるほどにするってことはよっぽどそのフェニックス家のお相手が嫌だってのは分かる。そんな俺が出来ることと言えばレッドゾーンとしての力を誇示した上で赤白ドラゴン退治の礼として彼女の自由を求めることくらいか。いやぁ、でもこの問題の本質って『わがまま娘のいつものわがまま』って捉えらえられてしまいかねんしな……
まぁ、それは最後の手段だ。
「さて、と。俺は片付けるとします」
「ありがとうね、岸波君」
「そうだな、訳も分からず『ごめんなさい』なんて言われるよりそっちの方がずっとましですよ」
「そうね。そう言えば、イッセーがあなたのことを探していたわね。あなたの部屋の前で待っているのではないかしら」
「兵藤が?」
何か用か?ちょうどいい、話を聞こう。
俺はカップを洗って水切りに置き、自分の部屋に戻ることにした。
「あ、そうだ。グレモリーさん」
「何かしら?」
「余り思いつめるなよ。折角の美人が台無しだ。どうせなら笑顔でいな」
一言だけ言って、俺はリビングを退散した。
で、部屋に戻ると、扉の前に兵藤がいた。
「先輩……」
「よ、兵藤。話くらいなら聞く。部屋に入りな」
「は、はい」
俺達は部屋に入った。俺は椅子に座るが、何か兵藤の奴は思うところがあるのか、床に正座している。
「で、何だ?話なら聞くぞ。随分悩んでいるようだしな」
「……先輩は何でもお見通しなんすね」
案の定って所だ。
聞けばこやつ、自分には木場君のような剣の才能もなければ塔城さんのような馬鹿力もない。無い無い尽くしであることを悩んでいる模様。
まぁ、俺から言わせてもらうとすれば、だ。
「馬鹿なの?」
「な、先輩、いくら何でもそれは!」
「だっておめー、まだ悪魔になって経験もまともに積んでないんだろ?」
「そ、それはそうですけど……」
「てめーにあるのはせいぜい俺に毎日のようにプロレス技食らってたおかげで鍛えられた耐久だけだろ」
「うぅ……」
「だから、今すぐ無理に『誰かより強くなろう』とするんじゃない」
「え?」
「聞こえなかったか?お前は弱い。だから弱い奴なりに色々模索しろ。ダメなら考えるのやめて馬鹿一直線にいけ」
ったく、世話が焼ける。木場君の剣はどう見ても一朝一夕で身に着くもんじゃない。塔城さんのパワーに関しては黒歌のようにそもそもの生まれから違わないと無理だ。だとすれば、つい最近まで聖剣もまともに抜けないただのホモ・サピエンスだったこいつにあるものなんざ何もない。
「お前、自分がなろう系の主人公だと勘違いしちゃいねぇか?そんな都合のいいことある訳ねぇだろ。努力しろ、努力を」
――『お前が言うな』
ちょっとユノハ様黙っていてもらえませんか?
「でもな、お前がどんだけ努力したって木場君にも塔城さんにもなれん。お前はお前だ。お前らしく何とかするしかねぇよ」
「俺、らしく」
「大体何でそんなに焦ってる。何があった?」
そう聞くと兵藤は答えた。何でもフェニックスの奴のとんでもない曲者っぷりに怒りを覚え、彼に主のグレモリーさんを渡したくない、とのこと。でも、相手が不死身な以上どうすればいいか分からない。だから強くなるしかないと思っていたんだとか。
「おい、兵藤」
「はい」
「今回はレーティングゲームであってガチのタマの取り合いの殺しじゃねぇんだよな?」
「そ、そうですけど?」
「だったら相手が降参すればいいんだよな?」
「それが出来れば苦労はしないっすよ」
「あるぞ、やれること」
「マジですか!!?」
兵藤の目が変わった。明らかにやる気に満ちた顔だ。いいだろう、教えてやる。前世で主人公相手に調子こいた結果強化フォームになった主人公によって太陽にぶち込まれて永遠に死に続けることになった不死鳥の話を。
「てな感じだ」
「いや、無理ですって。太陽にぶち込め?どんだけ力あるんすか」
「あくまで例え話だよ。……相手は男なんだろ?」
「ええ、そうですけど」
「だったら心を折る場所があるじゃねぇか」
「へ?」
何もわかってないようなので俺は股間に指をさす。兵藤の顔が一気に青ざめていく。
「せ、先輩?まさかとは思いますけど……急所狙いですか?」
「いいか、これで重要なのは『死なない程度に痛めつける』ことだ。そしてそのためにはこちらに『死ぬほどの火力がある』というある種の油断をさせることだ」
「油断……」
「あと、言っておこうが『ここ』は一例だ。スマホで調べれば他の急所なんて簡単に出てくるだろうよ。そこを狙い続けろ。いいか?『殺すな』。『死にたい』と思わせろ」
「殺すな……死にたいと思わせろ……」
「見た感じ、お前は『死ぬほどの火力』を出せそうだ。期間は短いがそこを何とかすれば、障壁は一つ取り除かれる」
そんなもんかな。あいにく、俺の戦ってきたゼロフェニのいたアプリの方にはとこしえやアプルなんて便利な奴はいなかったしな。そうするしかあるめぇよ。
「先輩、一つ訊いてもいいですか?」
「なんだ?」
「先輩はどうしてそう簡単にフェニックスへの対策が思いつくのですか?まるで……」
「『まるで戦ったことがあるかのようだ』か?正解だ」
「え、マジすか?」
「ああ、何度も戦った。そのたびに負けては徹底的にやり返してきた」
ナーフ後にゼロフェニハリケーンを諦めたくない勢を狩っては『惨めよのぉ(ポンの助)』と煽っていたのはいい思い出だ。
リアルの方でも
ガリュザークたち卍集団もフェニックス判定にしていいなら恨みつらみは山のようにある。あいつらも大概アプルやとこしえで止まってくれるから形だけは何とかなったりはしたが、それでも神の試練を撃たれるとさすがにきつかった。
余談だが、俺は前世において黒塗りの高級車は変えませんでした。だってあれ4枚でデッキ組めるんだぜ?確かに強いのは分かるが、いくらなんでも馬鹿馬鹿しくなるだろ。
「そのたびに思ったさ。『
いや待て、全部運営が悪いのでは?
「守るために……」
「ま、そう言うことだ。『らしくあれ』。分からないなら考えるのをやめて、一旦俯瞰しろ。馬鹿になるってのはそういうことだ」
「……ありがとうございます。なんだか、勇気をもらいました」
「そうかよ。この後も修行があるんだろ?さ、行きな。精々強くなって、主守って、ご両親が誇れる孝行息子にでもなりな」
「はい!」
そう言って彼は部屋をあとにした。さ、俺は寝るとしますか。
どうか、彼らの行く道に光のあらんことを。
ハムカツドラグナーがどれだけやばいかと言うと、使っている本人が『これはダメだ』と思うくらいの強さです。私はハムカツドラグナーも使ってましたし、ヘブフォバイクも使ってました。友達がデュエマを引退しました。
諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。
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無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
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逃げるな卑怯者(炭治郎並感)