ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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直前の後書きに超センシティブなことを書いてしまい、すぐに消したことへの謝罪の連続投稿です。

今回、主人公のとあるセリフに作者が抱く原作へのツッコミの一つを込めました。




第15話 折れぬ牙、託す願い

 

決戦日がついに来た。グレモリーさんには相談後に顔をそらされるくらいには嫌われ、木場君と塔城さんにも複雑そうな表情を向けられるようになった。もう俺には兵藤と姫島さんとアーシアしかいない。

 

こんな時に『いやぁ、やっちまったな!』なんて笑い飛ばせればいいのだが、そんなメンタルを俺ちゃんは持っていない。私は悲しい。

 

「どうされましたか、ダイチさん?」

 

「いや、何でもない」

 

で、俺はアーシアと共に家で彼らの勝利を祈るつもりだったが、どうやらそういうわけにはいかなくて、オカ研の皆に『自分達の戦いを見ていてほしい』って言われ、ここ観戦会場にいる。どうやら嫌われたわけじゃなくて良かったよ。

 

で、だ。俺はアーシアと一緒に夜中に学校に駆り出されている。しかも、炎4倍メイドで魔王とやらの『女王』のグレイフィアさんも一緒だ。

 

「それでは準備に入ります」

 

グレイフィアさんがそう言うと、モニターが浮かび上がった。あぁ、すげぇ。俺もあんな感じで再現できねぇかな?

 

そう呑気に考えていると、相手チームが映った。金髪の男が一人。あとは女性で構築されているチーム。なるほど、あの男がフェニックスとやらか。なんというか、うん。

 

「なんだ?あれがフェニックスとでもいうのか?」

 

「ダイチさん?」

 

俺は無性に怒りがこみあがってきた。見ただけだ。まだ見ただけ。でも、その強さはあらかた分かる。あれは『ダメ』だ。ブラックホール・サナトス(進化するだけ無駄)と同等かあっちの方が余程マシと思える。

 

「俺を馬鹿にしているのか……!」

 

フェニックスの名を冠しているのに、この体たらくか?マジでこの世界のレベルが知れるぞ?

 

「だ、ダイチさん?どうしたんですか?」

 

「すまない、アーシア。ちょっと肩透かしを、な」

 

(たしかにライザー殿はご兄弟に比べると経験の無さ故の慢心や弱さはあります。それをたったこれだけの情報で見抜いたというのですか……?)

 

「どうかしましたか、グレイフィアさん?」

 

「いえ、なんでも。注意をさせていただきますが、この度のゲーム、魔王様が直々に観戦なさっています。何か下手な横やりを挿めば魔王様の機嫌を損ねるだけでなく、それこそリアス・グレモリーの名誉を汚すものと承知してください」

 

「分かっています。横やりはいれません。ただ、あの不死鳥を騙る者の行動次第では、俺はこの後(怒りの感情が)『動く』ことになるでしょうが」

 

「そうですか……」

 

相手のフェニックスに不服を覚えながら俺は席でじっと待っていた。いや、もしかしたら俺の見間違いかもしれない。ただ、この勘を信じるならあの男は塵芥なんてもんじゃない。本家ガイアッシュや海地図の方の軽減も掛からない7コスバニラのそれだろう。

 

 

 

―――

 

 

 

戦いが始まった。と言っても、すぐには動かず作戦の確認など色々やっている。

 

「岸波様」

 

「はい、何でしょうグレイフィアさん」

 

何かグレイフィアさんに話しかけられた。

 

「あなたは、リアス・グレモリーを、お嬢様をどう思っていますか?」

 

どう思っている?っつってもなぁ。答えは一つだろ。

 

「大切な人。この世界に生きる人間。守りたい日常の1ピース、ってところですかね?」

 

「そうですか」

 

相変わらずの無表情だが、どこか満足げな様子のグレイフィアさん。どうしてそんなことをこのタイミングで?

 

「ダイチさん、動きました!」

 

「ん?おう」

 

アーシアの声につられて画面を見ると動きがあった。戦闘が始まった。

 

数はグレモリーさんたちの圧倒的不利。それでも、彼らにはその数をひっくり返すだけの力があることを知っている。

 

現に、だ。

 

洋服破壊(ドレス・ブレイク)!!』

 

兵藤が服を爆散させるというアホな技で相手を次々と無力化をしていく。あいつらしいと言えばあいつらしい。

 

『先輩見てますか!俺やりましたよ!!』

 

「ったく……」

 

そこで俺の名前を出すな。風評被害が出る。でもなんでだろうな。あの迷いのない、真っすぐな顔を見ていると嬉しくなってくる。

 

「はぁ、余計な親心を持ったもんだな……」

 

悪役ならここで『下らん』と一蹴するような感情を抱きつつ、俺は皆の活躍を見る。

 

「……」

 

ちょっと気になったことがある。姫島さんと塔城さん、『手抜き』してないか?なんか、こう、本気出せばもっと強いだろうに。舐めプってわけじゃないだろうけどさ。

 

「何を隠している、姫島さん、塔城さん……このままだと負けるぞ?」

 

「気づかれますか」

 

グレイフィアさんが謎の意味深発言をする。え、もしかしてマジで何か隠してるの?

 

「いえ、こればかりは彼女たちの口からでないといけません。今のは聞かなかったことに」

 

「……うっす」

 

どうやら聞かない方がよかったらしい。

 

時間が過ぎていくうちに戦況が変わり始める。

 

塔城さんが、木場君が、姫島さんが落とされる。残ったのは兵藤とグレモリーさん。相手はフェニックスの男とその女王らしき人物と金髪ドリルの女。

 

グレモリーさんがフェニックスの頭を消し飛ばすが炎と共に元に戻る。うーん、それだけ?何か、もっとこう、呪いとかまき散らさないの?マジでそれだけなの?じゃあ、兵藤に教えた作戦が簡単に通るぞ?

 

『リアス、もう諦めろ。これ以上の戦いは無駄だ』

 

『ふざけないで、ライザー!これはあの人が見てくれているの!だから諦めたりなんかしない!』

 

いいねぇ、グレモリーさん。その目。実に美しい。俺の大好きな人間の目だ。

 

『焼き鳥野郎ぉお!!』

 

『ふん、下らん。お前は失せろ』

 

『Welsh Dragon over booster!』

 

『オラオラオラァ!!』

 

兵藤の全身を赤が覆う。何だろ、あの時の赤ドラゴンを思い出す。と同時にドラゴ大王を思い出す。クソが。くたばれドラゴ大王。いや、背景ストーリーだとくたばっているけど。

 

兵藤のオラオララッシュに流石のフェニックスもそれなりにダメージを負うことになった。見れば兵藤の奴、顔面ばかり狙っている。なるほど、そうやって相手の気をそらすんだな?

 

赤龍帝の黄金玉砕(ウェルシュ・ドラゴン・シード・クラッシュ)!!!』

 

そして懐に潜った兵藤の拳がフェニックスの股間に入った。

 

『ふんぐぁ!!!!????』

 

『ライザー様!!?』

 

『お兄様!!?』

 

『イッセー!??』

 

「よぉし!!いけ、兵藤!!そのまま苦しめろ!!」

 

俺の歓喜の声が観戦会場に響く。アーシアは何も分かっていないようだし、グレイフィアさんの『もしかして今の金的ってこいつの入れ知恵?』っていうドン引きの眼差しはもうこの際どうでもいい。

 

『お……お……』

 

『お、お兄様!?ゆ、ユーベルーナ!『フェニックスの涙』を!というか、こういう場合って『フェニックスの涙』って効果あるんですの!?』

 

『た、大変だぁ……このままだとお世継ぎがぁ……』

 

『ユーベルーナ!?しっかりしなさい?!』

 

女の子二人に囲まれて悶えているフェニックス。この程度で苦しむなよ。俺の後輩はやる時はやるタイプだぞ。

 

そんなことを思っていたが、兵藤の様子がおかしい。前のめりに倒れて動かない。

 

『ざまぁ、ねぇぜ……!』

 

『イッセー!』

 

『部長……諦めない、で……』

 

そんな言葉を残して、ついに彼は倒れてしまった。

 

『ありがとう、イッセー』

 

そう言い、兵藤の頭を撫でると、彼女は魔力の玉を大量に生み出した。

 

『これで終わらせる!』

 

そう言い放ち、集中攻撃を仕掛けた。砂煙が上がるほどの苛烈なものだった。が、俺に言わせればまだ甘い。それにその攻撃をしてしまうと……

 

『ふー……!ふー……!感謝するぞ、リアス……!お前の攻撃で一度体が消えたお陰で痛みもリセット出来た!離れていろ、レイヴェル!!』

 

『くっ!』

 

『随分と策を練ったようだが、これが最後だ!!』

 

そう言うと、見た目が派手な火炎柱を立てて、グレモリーさん諸共その場を焼き払った。派手だ。それだけだ。あの赤白ドラゴンの吐く炎の方が余程恐ろしく感じる。

 

そう言えば炎に包まれる時、グレモリーさんが『助けて』って言った気がする。いや、あれは気のせいじゃない。

 

……はぁ。

 

「仕方ないな」

 

「ダイチさん……」

 

「これで一旦終わり。あとは、『不慮の事故』でも起きない限りひっくり返すことは無理だ」

 

「……」

 

やめてくれアーシア。そんな悲しそうな目でこっちを見るな。俺だってもうちょっとどうにかならんかと思っている。あ、そうだ(唐突)

 

「そうだ、メイドさん。一つ言いたいことがある」

 

「なんでしょう?」

 

「この戦、言ってしまえば茶番だ。勝利が確約されている奴らの蹂躙他ならない。だが、ふたを開ければ、経験も実力もない連中によるジャイアントキリング一歩手前。見れば、人数差も圧倒的。しかもたった一人の兵士によって盤面は崩壊だ。これでは『フェニックスの倅は自分より格下にボロ負けしそうになった』『調子に乗った末に肝心なところで負けそうになる馬鹿』『あと一歩でフェニックス家の顔に泥を塗ることになっていた』なんて箔が相手につくことになる。もしつかないのなら、悪魔業界はたかが知れることになるからな。それでもなお、グレモリーさんをそんな相手と結婚させようと?」

 

「……それが両家当主様の意志故」

 

そうかよ。ユノハ様?

 

――『大丈夫よ。私が何もしなくてもそこの炎4倍銀髪メイドと魔王様があなたと一緒に何とかしてくれるわ』

 

そうですか。……ん?俺と一緒に?

 

 

 

―――

 

 

 

で、翌日の深夜。俺は招待状を片手に部屋に立っていた。この招待状はグレイフィアさんからの贈り物、というとあれだが、彼女からもらったものだ。開封すればそのまま会場に転送されるそうだ。

 

『ここから先は『魔王様』の機嫌を損ねる要素はありません。あなたの好きなようにしてください』

 

「好きなように、か」

 

じゃあ、助けてほしいと呼んだ俺の友人を助けるために暴れ散らかしても構わねぇよな?な、ユノハ様?

 

――『一応聞くけど、レッドゾーンになるの?』

 

なる。俺はフェニックスが嫌いだ。何度も蘇り、死ぬたびに何か爪痕を残されるかもしれない。そんな相手に舐めプなんて出来るか。

 

――『いい?あなたがこの夜にレッドゾーンになれば、文字通り世界が変わる。それも私が簡単に予知できない不安定な未来に。そしてあなたを取り巻く環境は変わる。あなたはもう二度と『ただの岸波大地』に戻れない。あなたの家族にも危害が加わるかもしれない。それでも行くの?』

 

いいさ。女の子一人の悲しみの涙も拭えない男がどうして生きていられようか。それにさ、ユノハ様。

 

「未来は変えることができる。良いようにも悪いようにも、だ。だろ?」

 

――『……そうね』

 

ユノハ様も納得していただけた様子。さて、行くか。

 

と、そんな時だった。扉をノックする音が聞こえたのは。

 

「ダイチさん、お部屋に失礼してもいいですか?」

 

それはアーシアの声だった。

 

「ああ、どうした?」

 

そう言うと部屋に入ってくるアーシア。夕飯の時から妙に表情が暗かったが、どうしたのだろうか。

 

「……その招待状。その恰好。行かれるのですね」

 

心配してくれているのね。あ、そうだ。

 

「アーシア、一つ頼みがある」

 

「はい」

 

「俺はこれから『ただの岸波大地』じゃいられなくなる。それでも、俺のことをただの人間として、『ただの岸波大地』として接してくれ」

 

「っ!?ダイチさん……!」

 

俺の些細な欲望。それを聞いたら、泣きそうな顔で抱き着いてくるアーシア。お風呂上りなのかシャンプーの香りがする。

 

「本当ならあなたには行ってほしくない」

 

「うん」

 

「でも、あなたは止められない。誰よりも高潔だから」

 

「高潔じゃない、ただの人間だ。そのただの人間がやれることを精一杯やるだけだ」

 

「……私からも一つお願いがあります」

 

「なんだ?」

 

「部長さんの、イッセーさん達の、皆の笑顔を取り戻してください」

 

「……ああ」

 

この子は優しすぎる。今にも壊れそうな表情をしている。こんな人に出会えた。寿水さんやアーシア、父さん母さん、遥輝に龍巳ちゃん。皆に出会えた。俺は、本当はそれだけで満足していたんだ。

 

ああ、悔いのない人生だ。人間として、十分に生きた。だが、まだ生きねばならぬ。グレモリーさんの明日の、いやオカ研のあいつらの明日のため。俺は戦う。

 

「さ、アーシア。離れて」

 

「はい」

 

「……行ってくる」

 

「はい、必ず帰って来てください」

 

俺は招待状を開いた。

 

 

 

 

 





自分、インターネットが下手だなぁって思ってしまいます。ただ、それでも言いたい。超天編は競技勢じゃない勢には本当につらかった。だからこそ、十王篇は救いにも思えた。

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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