ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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出来れば連投なり毎日投稿なりで消した前作に追い付きたい次第。



第18話 決着の余波

 

さて、こんだけ荒らしたんだ。通す筋はしっかり通さないとな。

 

「あー、リアス?君達のお父様方はどちらにいらっしゃるかな?」

 

「あっちよ、ダイチ」

 

いきなりのダイチ呼び。まぁ、距離が近いが悪い気はせん。リアスの指さす方には彼女の髪の毛にそっくりな真紅の髪を持つダンディがいた。

 

「ありがとう」

 

俺は彼女に礼を言い、俺はそのダンディの前に立つ。隣にはリアスに似た女性がいる。もしかしてこの人がお姉さん?

 

「どうも初めまして。いつもリアス・グレモリーさんにお世話になっています、岸波大地と言います」

 

「これはご丁寧に……」

 

「此度は本来なら不要な騒ぎを持ち込み、混乱を招いたことをここに謝罪します。申し訳ございませんでした」

 

「そ、そんな。まさか、息子を救ってくれた英雄が娘の学友だったなんて……」

 

「この首を差し出せば済むのであればいくらでも持って行ってください。ですが、2つだけ言わせてください。1つ、『私の家族に手を出せば、三族皆殺しで済めば安い方だと思え』。2つ、『過去の負債を未来に押し付けるな』」

 

「「っ!!」」

 

「それでは」

 

「『過去の負債を未来に押し付けるな』。耳が痛いですな」

 

俺はその場を後にしようとすると、また一人ダンディがやってきた。

 

「これはフェニックス卿」

 

フェニックス卿?ってことは彼があれのパパってこと?

 

「英雄であるあなたがフェニックスにどのような感情を抱いていたかは分かりませんが、少なくとも当主たる私でも、あなたの言った呪いなどは扱えません」

 

「そうか」

 

悲しい現実を突き付けてくる。そっか、俺の知ってるフェニックスは、もういないんだ……

 

「フェニックス卿。今回の縁談ですが……」

 

「それ以上はいい、グレモリー卿。確かに純血悪魔同士の縁談ほどに良いものはないだろう。だが、相手が世界を、我々を救った英雄となれば勝てぬ話だ。無謀をするほど私は若くない。それに、我々は少々焦りすぎていた。地獄を見すぎたのだ。だからすでに純血の孫がいるというのに更に純血を求めた。欲深くありすぎたのだ」

 

「……確かにそうですな。欲深き姿こそ悪魔の姿。なれども、もう時代が違うのでしょう。その上で欲に目を奪われ、未来を見据えることが出来なかった。全く、当主がこの体たらくと先代が知ったら説教では済まされませんな」

 

「恐ろしいことを言わないでくだされ、グレモリー卿。……レッドゾーン殿」

 

「はい」

 

「我々はあなたの言う通り自分達の勝手を押し付けていた。そんな私が言うのもなんだが聞いてほしい。どうか、あの子たちの未来を守ってくれないか?」

 

守れって、そんな大層な……。大体そういうのに関してはあの紅髪の魔王様のシャアゼクスだったか?いや違う、サーゼクスだ、その人にも言っているはずなんだけどなぁ。

 

「断る」

 

「……その理由は?」

 

「あなた方の息子さん世代、少なくともサーゼクスさんには言っているはずです。『未来は変えることができる。良いようにも悪いようにも。それを成すのは君たちだ』とね。そこに私が入る余地などありませんよ。それに……」

 

「それに?」

 

「自分達は隠居して楽しようという魂胆が見え見えです。もっと働きなさい」

 

呆気にとられたのかきょとんとするダンディ二人。

 

「ぷっ……はっはっはっ!これは一本取られましたな、フェニックス卿!」

 

「全くだ!まさかや長男や妻以外にこれを言われるとは、我ながら情けない!」

 

大笑いで上機嫌なダンディ二人。笑い終わるとこちらに優しい笑みを浮かべた。

 

「ありがとう、レッドゾーン殿。まだまだ私も未熟な現役だと分かったよ。それでは失礼させてもらう。グレモリー卿、今日は『良いパーティー』になりましたな」

 

「全くです」

 

「ああ、それとレッドゾーン殿。最後に一つ」

 

「はい」

 

なんだなんだ?いきなり『お前を殺す』とか言わないだろうな?

 

「先ほど戦ったライザーの眷属に奴に似た娘がいただろう?彼女は奴の妹でもある『レイヴェル・フェニックス』と言ってね、君の大ファンなんだ。機会があれば、今度は敵ではなくただのファンとして接してやってほしい」

 

「構いませんよ」

 

てか、そんな子が……いたわ。あの金髪ドリル。このフェニックス卿というこのダンディに似ている娘。奴の妹だったのか。

 

「それでは今度こそ失礼させていただく」

 

そう言ってフェニックス卿は去っていった。

 

さてじゃあ、俺も戻るとしますか。

 

「それでは、私もリアスさんとその眷属の所に戻らせていただきます」

 

「ああ、わざわざありがとう。レッドゾーン殿。いや、岸波大地君」

 

さぁ、帰ろう。俺の居場所へと。俺の仲間の場所へと。

 

 

 

―――

 

 

 

俺はオカ研の皆の所に戻った。

 

「岸波君!」

 

なんか支取さんまでいるぞ。しかも副会長の真羅さんまで引っ提げている。まさか、君達悪魔なの?

 

「まさかと思うが、君達悪魔なのか?」

 

「匙たちも含めているなら生徒会メンバーは皆そうです。あ、いや今はそれより!あなたがレッドゾーンとは一体どういう……!」

 

「見たまんまだ」

 

手を広げて機械姿の全身を見せる。兵藤の奴、目が泳いでいるぞ。どうした?

 

(マジでどうしたんだ、ドライグさんよぉ……?)

 

「ほ、本当に岸波君なの……?」

 

「目の前で見ていたとは言え、少し疑ってしまいますわね」

 

真羅さんと姫島さんがいまだに疑う。しょうがない。俺は元の人間の姿に戻った。

 

「どこか怪我とかはないの?」

 

「ん?そんなもんないぞ、あの程度の攻撃でなんとかなるか」

 

リアスの質問に俺はそう答える。あ、そうだ。一つ言いたいことがある。

 

「リアス以外のオカ研の皆様。ちょっといいですか?」

 

「どうかしたのですか?」

 

「先輩?」

 

「は、はい」

 

「先輩どうしたんすか先輩?」

 

「えー、姫島朱乃さん、木場裕斗君、塔城小猫さん、兵藤一誠」

 

「なんで俺だけ敬称略?」

 

「すいませんでした!!!!」

 

おれは 全力で土下座した。いや、あんな公開処刑みたいな説教良くないのに分かっててやったの、ほんまもんの大馬鹿だろ。よもやよもやだ、穴があったら入りたい。

 

「さっきは偉そうにベラベラ語って、本当にすいませんでした!!!!」

 

俺が本気で謝罪をしていると、クスクスと笑いが起きた。顔を上げるとその声の主はオカ研の皆だった。

 

「全く、律儀ですわね」

 

「僕達としては、本当のことを言われちゃったから何も言い返せないんですけどね」

 

「先輩は気にしすぎです」

 

「小猫ちゃんの言う通りっすよ先輩。今回は本当に先輩がいなかったらどうしようもなかったのに、謝られなんかしたら俺達の立つ瀬がないっすよ」

 

「皆……ありがとう……」

 

「レッドゾーンさん?」

 

俺が立ち上がると声が聞こえてきた。振り返ると、そこには見覚えのある顔。というか、この世界に来て初めて見た顔の片割れがそこにはあった。

 

「本当にレッドゾーンさんなの?」

 

「そうだな、昔そう名乗った。君はあの時の?」

 

「っ!レッドゾーンさん!!」

 

そう言うと、彼女は俺に抱き着いてきた。へぁ!?

 

「会いたかった……ずっと……ずっと……」

 

……こんなにされたら馬鹿な俺でも分かる。そっか。彼女、もしかしなくてもずっと俺のことを気にしていたのか。あんな、急に乱入して暴れて、急にいなくなった俺のことを。

 

「何年も、待っていたのよ?」

 

「そうだな、随分長く眠っていたせいだ」

 

「もう……寝坊だよ……」

 

「それでもいい。寝坊したお陰で、俺はこうしてここにいられるのだからな」

 

確かセラフォルーさんだったかな?彼女の頭をそっとなでる。

 

「お、お姉様!魔王であるあなたがこのようなことをしていたら周りに何を言われるか……!」

 

「なぁに?もしかして嫉妬なの、ソーナちゃん?」

 

ニタニタとしながらセラフォルーさんが支取さんにそう言う。お姉様か。なるほどなるほど。つまり、俺の予想は大正解ってわけだ。世界ってこんなに狭いのか……

 

「な!?そ、そんなこと……!確かに岸波君は心優しいですし実はちょっと粗暴な感じの素敵な男性ですが、椿姫のですし……」

 

「ソーナ!?私まで巻き込むの!?」

 

「モテモテだねぇ、レッドゾーンさんは」

 

……やっぱこの世代の人って皆レッドゾーンって俺のこと呼ぶの?慣れないからちょっとやめてほしいなぁ。

 

「レッドゾーンは過去の名前。今は『岸波大地』っていう立派な名前がある。そっちで呼んでくれ」

 

「うん、分かったよ、大地君」

 

混乱している支取さんを余所にリアスたちを見ると、リアスと姫島さんは笑顔が怖いし、塔城さんは呆れてる。木場君と兵藤は苦笑いだ。ごめん、俺馬鹿だからどういうことなのか分かんねぇ。

 

さて、それじゃあやることも終わったし。

 

「そろそろ帰るか」

 

俺も休みたいし、アーシアも心配しているだろうし、タカキも頑張ってるし。帰ろう、我が家に。

 

「そうだね。今日はもう休んで。これからきっと忙しくなるから。それじゃあ、私はサーゼクスちゃんの所に行ってくるね」

 

「それじゃあ、セラフォルーさん。また会いましょう」

 

「うん!今度は1000年も待てないからね!」

 

そう言って彼女は手を振って去っていった。

 

「さて、今回の件だが、大方俺の八つ当たりが十割を占めている。だからさ、『無理させた』なんて思うなよ、リアス。そのー、なんだ?『お前を助けたんじゃない、たまたまお前が助かっただけだ』」

 

「……ありがとう。本当に優しいのね、あなたは」

 

「礼も謝罪もいらない。言ったろ?『八つ当たりだ』って」

 

さて、それじゃあ帰るか。

 

「ところでリアス」

 

「何かしら?」

 

「どうやって俺ん家まで戻れるの?」

 

そう言えば、どうやって帰るんだ?白ひげ式空間パンチで次元の狭間へのゲートでも作るのか?おーい、ユノハ様ー?

 

 

 

―――

 

 

 

あれからの情報だが、婚約話は破談だそうだ。フェニックスの奴、俺との戦いが相当心を抉ったのか知らんが引きこもってしまったらしい。いや、すまんな。俺が勝手に期待して、失望した挙句に八つ当たりしてしまった結果がこれなんて。

 

「と、そのような感じで私、リアス・グレモリーもこちらのお家に住まわせていただくことになりました。至らぬところの多い不束者ですが、よろしくお願いします、お父様、お母様」

 

さて、パーティー乱入事件からしばらくして、うちにリアスがやってきた。どうやら、これからうちで生活していくらしい。ははっw いや、どういうことやねん。

 

「まさか、他に行く場所の当てがない状態で住んでいた場所を追われるなんて、ね」

 

「悲しい」

 

「……」

 

母さんは同情的だし、父さんも父さんで悲しんでいる。だから受け入れたのだろう。問題は遥輝。やっぱりというか、人見知りしてる。大丈夫だよ、遥輝。この人は悪い人じゃない。

 

「……」

 

更に問題なのは寿水さん。めちゃくちゃ渋そうな顔をしている。

 

「グレモリーってあのグレモリーよね?どうしたものかしら……」

 

「そちらの方は?」

 

「家族みたいなもん。随分長いこと世話になっていてな」

 

「そうなのね、ダイチ」

 

さて、俺達としてはこの状況は非常によろしくない。というのもだ、両親はリアスのことを悪魔だと認識していない。つまり、黒歌のことをどうするかという問題を分かっていない可能性が大なのだ。どうやって彼女のことを隠すか……

 

「にゃははー!今日は鯵が大量にゃ!」

 

「どなた、って黒歌?!」

 

「にゃ!?グレモリーの娘!?どうしてここに!?」

 

「Oh……」

 

黒歌が最悪のタイミングで帰ってきた。俺は天を仰いだ。

 

それからは大騒ぎだった。何せ、リアスにしてみれば新しい下宿先に大犯罪者がいて、黒歌からすれば魔王の妹が自宅にいるわけで。今にも一触即発だったもんだから、『矛を下ろさないと今すぐこの家を出て行ってもらう』って脅したら二人とも静かにしてくれた。

 

そこからは致し方ない事情聴取の時間だった。黒歌はリアスに自分がやった罪の裏側について話した。そのことを聞いた時のリアスの驚きようは見ものだった。しかもそのことをアーシア含めて我が家全員と寿水さんも知っていると分かった時は頭を抱えていた。

 

そして、リアスのターン。彼女の話したこと、それは衝撃の事実だった。

 

「小猫の本名は白音。黒歌の妹なの」

 

「え、マジで?そうなの、黒歌?」

 

「……そうよ」

 

件の人体実験に使われ、殺されそうになった妹が塔城さん。リアスの言うことが間違いないなら、俺の後輩その人だ。

 

それからは中々にヘビーな話がリアスから語られた。何でも、黒歌が主殺しをして塔城さんを置いていった後、黒歌の犯した罪の全責任を塔城さんが背負うことになり、殺されそうになった。そこを魔王様であるサーゼクスニキがリアスの眷属になって彼女の監視下で生活をするという制限を設けて命を救った。そうして今の塔城さんがある、とのこと。

 

かなりのすれ違いが起きている。仮に真実を話した所で魔王様が介入するほどのこととなると相当な権力を相手にとって戦わねばならない。握りつぶされるのは絶対だ。俺のレッドゾーンの力を使えば、悪魔程度なら黙らせることは出来るだろうが……まずそれ以前にだ。

 

「塔城さん、絶対黒歌のこと恨んでるよなぁ……」

 

「しょうがないよ……それだけのことをしたんだし」

 

「そうね、何も知らなかったらあなたのことは冷たく突き放していたでしょうけど、そんな正当防衛の裏事情があったってなると、こちらも何とも言えないわね。しかもその本質はあの子を守るためだったなんてなると猶更ね……」

 

一応確認しておくか。

 

「なぁ、黒歌?」

 

「何、ご主人様?」

 

「お前、妹のことを愛しているか?」

 

「当たり前。あの時は逃げちゃったけど、今はもう逃げない。あの子のためなら命だって……」

 

「いい、そこまでだ。簡単に命捨てるんじゃない。君にはここという帰る場所がある」

 

「そうよ、黒歌ちゃん。あなただって、私達の大切な人よ」

 

「ん」

 

「お父さん、お母さん……!」

 

「寿水さん、黒歌のことなんだけど……」

 

「いいわよ、大地ちゃん。彼女のことは私達が責任を持つから」

 

「まぁ、何かあったら最悪俺が黒歌の敵を見せしめにするように惨殺してビビらせるってのもアリだな。最悪、悪魔も堕天使も天使も滅ぼすか?『ちょっと延命したからって調子に乗るなよ』って感じで」

 

そんな冗談を言うとリアスが笑いながらこちらにツッコミを入れてきた。

 

「あなたね……レッドゾーンであるあなたがそれを言うと本当になっちゃうからやめておいた方が良いわよ?」

 

「ん、そうか。すまん」

 

「グレモリー?今なんて」

 

寿水さんが食らいついてきた。黒歌も何かポカーンとしている。アーシアもいつもの可愛らしい顔を崩している。

 

「知らないの?彼、二天龍を倒してお兄様である魔王様や色んな大物たちを助けた伝説の英雄であるレッドゾーンよ?」

 

静寂が一つ。

 

「「何ですってー!!!??」」

 

「え、ダイチさんが、レッドゾーン?」

 

叫ぶ寿水さんと黒歌に困惑するアーシア。

 

「大地?レッドゾーンって何?」

 

「……これは大地にも聞かないといけないことが増えたわね」

 

「ママ、麦茶おかわり」

 

遥輝はかわいいなぁ。

 

混乱冷め止まぬ中、俺の日常はもう戻れない所にまで来ていた。前世に帰りたいとは思わないが、何というか……泣けるぜ。

 

 

 

 





これで第2章は終わりですね。

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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