ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~ 作:ブラッキオ
これで3章も締めです。
なんやかんやストックも多めになって来たので連投もしたい所存
さて、木場ケツドラムの一件から数日経った日のこと。俺は兵藤とアーシアと共に皆のいるオカ研部室に来ていたわけだが、そこで驚くべき光景を見た。
「やぁ、赤龍帝。それに聖女とレッドゾーン」
ゼノヴィアさんがうちの学校の制服を着てソファーに座っている。なんで?
「なななな!なんでお前がここにいるんだよ?!」
兵藤がきれいすぎるくらいのテンプレな反応をしながらそう訊く。するとゼノヴィアさんは笑みを浮かべ、次の瞬間黒い翼を生やした。それは堕天使のものとは違う、リアスの生やしているそれと同じものだった。
「えぇええええええ?!!」
「ぜ、ゼノヴィアさん?!」
「驚いたな」
俺達の様子を見て、彼女は鼻息をふんとつきながら言った。
「もう神がいないと知ったんでね、やけっぱちで悪魔に転生したのさ。リアス・グレモリーから『騎士』の駒をいただいたんだ。駒一つで転生が済んだから、デュランダルがすごいだけで私はそこまですごくなかったというのがよく分かったよ。で、ついでにこの学園にも編入させてもらった。今日から高校二年でオカルト研究部所属ということになる。よろしくね、イッセーくん♪岸波先輩♪」
「……真顔で猫なで声を出すな、気色悪い」
「右に同じく」
「うむ……イリナの真似をしてみたのだが、存外うまくいかないものだな。次はうまくやろう」
俺は君の中のイリナさん像を知りたいよ。
「つーか、転生って!部長、貴重な『騎士』の駒をこいつに使ってもいいんですか?」
兵藤の心配をよそにリアスはいい笑顔だ。
「いいのよ、イッセー。ゼノヴィアは天然物の聖剣使い。その希少性は前にも説明したでしょ?それにこの子は今代のデュランダルの使い手。大物の聖剣を扱えるとなれば、それだけで十分すぎる戦力よ。これで騎士の両翼が揃ったわ。ふふふ……」
「確かにレーティングゲームだとこいつのデュランダルは最強に近いっすし……うーん」
考えるな兵藤。今はとりあえずご機嫌な主をよいしょしなさい。
「そうだ、私はもう悪魔なんだ。後戻りはできない。いや、これで本当に良かったのだろうか?むぅ……しかし神がいない以上、私の人生は破綻したのだし……だからと言って、元々敵であった悪魔に降るというのは果たしてどうなのだろうか……いくら相手が魔王の妹で、好条件で勧誘されたからといって……」
ぬんぬん言いながら頭を抱えるゼノヴィアさん。ついには祈り出し、自分にダメージを負っていた。リアスからは聞いていたが、悪魔が神に祈ると本当にダメージを食らうんだな。
「そういやイリナの奴は?あいつもまだ日本にいるのか?」
兵藤の質問にゼノヴィアさんが答える。もしいたとするのなら、奴のことだから遊びにでも誘うんだろうな。
「イリナなら私の『破壊の聖剣』を合わせた五本のエクスカリバーとバルパーの遺体を持って本部に帰ったよ。統合したエクスカリバーを破壊してしまったから芯となっている欠片の状態で回収してね。まあ、要するに奪還の任務自体には成功したわけだよ。芯があれば錬金術で鍛えて再び聖剣にできる。こう考えると、実に便利なものだな、錬金術というのは」
「良かったな兵藤。
「レッドゾーンはどれだけ胸に執着しているんだ?」
「先輩、流石の俺でもそれは馬鹿な夢だと思いますよ?それこそ先輩のいない世界線でないと本気にしないでしょうし。でも、本当に錬金術って便利だな。あれか?手を合わせてエクスカリバーに触れるだけで再生したりするのか?」
「いや、そんなにすぐには直らない。というか、なんだそんな手順は?」
「いや、こっちの話」
分かるぞ、兵藤。錬金術って言ったらあの漫画しかないもんな。俺的には武装で臓物ぶちまけてパピヨンな方も思いつくけど。
「そういや話を戻すけど、エクスカリバー、返しちゃっていいのかよ?聖剣ってそう簡単に扱える奴が見つかる訳じゃないんだろ?っていうか、そもそも教会裏切っていいのか?」
「エクスカリバーは返さないとだめだ。あれ自体は才能がどうであれ、聖剣さえ扱えるなら簡単に使い手を見繕ってしまえる。破片になった影響か、デュランダルのような我儘ではなくてね。そういうこともあって、下手に持っているとそれこそコカビエルの再来になってしまう。それに私にはそのデュランダルがある。それだけで十分なんだ。これ以上欲張るのは身を滅ぼしそうでね」
ゼノヴィアさんが明るく答えるが、急に表情を硬くした。
「教会については、神の不在について述べたら何も言わなくなったよ。異端扱いされて追い出されたってわけだ。教会というのは異端を酷く嫌うものでね。例えそれが名だたる聖剣であるデュランダルの使い手でも簡単に切り捨てる。アーシア・アルジェントの時と同じだな」
「そんな……ゼノヴィアさんは何も悪くないのに……」
「いいんだアーシア・アルジェント。こればかりは今まで無知のまま好き放題やってきた自分のツケだ。……思えば、『神の名の下に異端者を切り捨てる』というのは些か傲慢だったな。欲深い者が上に立てば、気に入らぬ者を異端扱いして、奴らの手駒となって代わりに正義を語って手を汚すことだってあるだろうに。なんて酷いものだろうな」
自嘲気味にそうゼノヴィアさんは言う。いやー、教会。彼女のような人物を手放すなんてなー。
死んでも許すことはないと知れ。
「イリナは実に運がいい。怪我をしたために戦線離脱していたから、あの場で、あの真実を……神の不在を知らずに済んだのだからね。私以上に信仰の深かった彼女のことだから、神の不在を知れば、心の均衡は間違いなく崩れて、それこそフリードのようになっていたかもしれんな」
フリードというのが誰だかは知らんが、そこまで行くともう敬虔とかじゃなくて狂信者っていうものなのでは?ボブは訝しんだ。
「ただまぁ、私が悪魔になったと知った時には、彼女は見たこともないくらいに残念がっていたよ。こちらも神の不在なんて言えたものじゃないしね。なんとも言えない別れだったが、これだけは言える。次会う時は、彼女とは敵として相まみえることになるってね」
「ゼノヴィア……」
「ゼノヴィアさん……っ!そうです!それなら、私とお友達になりましょう!」
「え?」
アーシアの一言に拍子抜けするゼノヴィアさん。クールな感じからは程遠い、豆鉄砲を食らった表情をしている。
「失ったものばかり数えていては、きっと後悔します。でしたら、せめて前に進みましょう。そのためにも、新しく私と友達になりませんか?」
「アーシア……君は……」
「いいんです、ダイチさん。私はあの時、あの夜立ち上がることが出来なかった。でも、あなたは必死になって私に力をくれた。それが神の寵愛でなくとも、私はあなたの思いに応えたいんです。それに、あなたの言葉を借りるなら、『これは神の決めた運命じゃなくて、私の自分で決めた意志』ですから」
アーシア……君は本当に強い子だ。本当にきれいな人間の輝きを放っているよ。
「……そうだな、私もぜひとも君と友達になりたい。ただその前に一つしなければならないことがある」
そう言うとゼノヴィアさんは立ち上がって、頭を下げた。
「教会を代表することは、もうない。それでも言わせてほしい。君を異端として扱い、救いの手を差し伸べなかったこと、すまなかった」
「いいんです、ゼノヴィアさん。私は今の生活に十分すぎるほど満足感を感じてます。それに、異端にならなかったら、ダイチさんたちにも会えませんでしたから。今の環境だけで幸せなんです」
強いな、アーシアは。俺だったらとりあえず頬に右ストレート入れてるよ。いや、ゼノヴィアさんにじゃないよ?ただ、教会の連中は英雄と崇められている俺のご機嫌を損ねるのがうまいらしい。実に怒りが収まらない。
そんな風に丸く収まるとリアスが口を開いた。
「その教会のことなのだけど、今回の事件のことで悪魔側に、魔王に打診をしてきたそうよ。なんでも『堕天使の動きが不透明で不誠実のため、誠に遺憾であるが連絡を取り合いたい』ってね。それと、バルパーの件については過去に取り逃した自分達にも非があるとして謝罪をしてきたわ。普通では考えられないのだろうけど、それでもあちらがコンタクトをとってくるのは、間違いなくレッドゾーンであるダイチのお陰ね」
え、俺ぇ?
「しかし、この学び舎は教会側から見たらとんでもないパンドラの箱だな。ここにはもう一人魔王の妹がいるのだから」
魔王……ああ、支取さんのことか。
「そうね、当事者の私が言うのも何だけど、こんな奇跡の世代は今後現れないと思うわ。……今の話の続きだけれども、今回のことは堕天使総督のアザゼルから、神側と悪魔側に真相が伝わってきたわ。『エクスカリバー強奪はコカビエルの単独行為。他の幹部は関与どころか一切しらないことだった』『三すくみの今の均衡を崩そうと画策し、もう一度戦争を起こそうとした罪で
永久冷凍……なんだろう、タイムレンジャーを思い出す。
「……それと今回の件についてはレッドゾーンとイッセーによって事件が収束したことになっているわ。そのことについても色々聞きたいこともあるそうよ」
「お、俺たちに?!」
俺まで?俺って、ただぶん殴って兵藤に丸投げしただけなんだけど?そんなに……いや、そんなになんてもんじゃないか。考えるに、魔王とかと肩を並べられるとなると、それだけ高い役職の奴の不祥事だ。そりゃ、こちらにコンタクトも取りたくなるだろう。
「近いうちに天使側の代表、悪魔側の代表、アザゼルが会談を開くらしいわ。何でも、アザゼルが話したいことがあるそうよ。会場はまだ未定だそうだけど、とりあえずその時に色々あると思う。……でも、奴からコカビエルの件についての謝罪があるとは限らないわ」
随分とまぁ、自由奔放というかゴーイング・マイ・ウェイというか、そのアザゼルっていうのは。そりゃ朝倉さんも苦労するよなぁ。
「言っておくけど、その場に私達も招待されているわ。事件に深く関わり、そして神の不在という余りにも大きな『不都合』を知ってしまった以上、今回のことをしっかり報告しないといけないの」
皆驚愕の表情をする。そのー、ごめん。分かんないや(サーバル並感)。いや、魔王がすごく偉くて、それに並ぶ人がたくさん来るのは分かる。でもさ、俺の知っているサーゼクスさんとかって今にもへこたれそうな、しけた面した連中なんだよね。最後には立ち上がったけど、それでもそんなイメージが強い。
……そういや、俺が髭面の堕天使って言ったらコカビエルの奴、そいつがアザゼルとか言ってたな。もしかしてあの時の現実主義者のダンディがアザゼル?だとしたら天使側のガブリエルさんも揃って、俺、三すくみのお偉いさんと知り合いってことになるな。
「勿論、アーシアもよ」
「え、私もですか?」
「ええ、不幸に襲われて神の不在を悟ったわけではなく、本当の神の不在を知ったあなたは異端の中でもかなり特殊な存在らしいの。何より、あなたはレッドゾーンであるダイチと近い場所にいる。それでなのかは知らないけれど、各勢力が会いたいと言ってきたそうよ」
「そんな、私がいいんでしょうか?」
「いいのよ。それに良かったじゃない、今まで信じてきたミカエルやガブリエルに会えるかもしれないのよ?こんな絶好の機会を逃す手はないわ」
「あわわ……!」
ミカエルっていう人とガブリエルさんってそんなアイドル的な人なんだ。
「そう言えば部長、あの白い奴……
兵藤の問いにリアスが答える。
「そうね、私はよく分からないから断言できないわ。その辺りのこと、ゼノヴィアは詳しいのじゃないかしら?」
「『王』の指名を受けた以上は答えよう。答えとしては、その通りだ。アザゼルは
「比べ物にならない、ねぇ」
俺はボソッと呟くと周りから苦笑が沸き起こる。
「言っておくが、そもそも赤龍帝と白龍皇を単独で追い詰めたレッドゾーンであるあなたはここには含まれていない。残念ながらね」
「いいさ、別に力だけが全てじゃないってのは、俺が一番良く分かっている」
例えばマイファミリー。単純なパワーなら、はっきり言って紙を吹き飛ばすよりも簡単にその首の骨を手折ることが出来る。だが、俺はあの人達には絶対に勝てない。心の在り方がすでに違う。どこまでも強く、厳しく、そして慈愛に満ちている。俺の目指す場所だ。
「そういうことよ。皆覚悟はしておいてちょうだいね。それじゃあ、部活始めるわよ」
リアスの号令でいつもの日常が戻ってきた。木場も欠けることなくここにいる。塔城さんも少し表情が暗いが、それでも取り繕うことが出来る程度にまで持ち直せている。
はっきり言ってまだ問題は山積みだ。それでも俺は前に進もう。この大切な日常を守るためにも、な。
「そう言えば、ダイチ」
「なんだ?」
「あなた、『異世界から来た』って言っていたわよね?そのことについて今度しっかり話してもらうわよ」
……やっべ
リアルが忙しくなる予感しかしないので今のうちに書けるだけ書きたい......
諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。
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無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
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逃げるな卑怯者(炭治郎並感)