ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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キワミMADとかも久々に見ると面白いもんですね。




第33話 ひげ、再会

 

あれから特に問題もなく、ヴラディ君を泣かせたことへの誤解は解けた。で、今はオカ研部室にて皆とソファーに座ってリアスの話を聞いている。因みにヴラディ君は俺にがっしりしがみついた状態である。昔の遥輝みたいで少し懐かしくなってくる。

 

「時間停止ってそれ強すぎるというかもう強いを超えてチートじゃないっすか、部長」

 

「ええ、そうね。でも白龍皇の半減の力は勿論のこと、あなたの倍加も捨て置けば永遠にパワーアップするっていう意味ではチートよ?」

 

説明を受けた兵藤の反応におまいうと返すリアス。

 

「問題はその力が日常生活を送るのに支障が出るレベルで扱えないというところ。それ故にギャスパーは今まで封じられていたの。無意識に神器が発動してしまうのが問題視されていたのよ」

 

へぇー。そんな子をリアスはよく眷属に出来たね。あ、いや、別にリアスを馬鹿にしているわけじゃないよ?ただ、『悪魔の駒』(イーヴィル・ピース)って確か格上には使えないんだよね?そんなリアスまでどうしようもない力を持つヴラディ君を彼女はどうやって眷属にしたんだ?

 

「しっかし、部長もそんな強力無比な神器持ちをよく下僕に出来ましたね。それも駒一つで済んだなんて」

 

兵藤も俺と同じことを考えていたようだ。それに対してリアスは手元に本を一冊取り出し、ページをめくって彼に見せる。

 

『変異の駒』(ミューテーション・ピース)よ」

 

「「『変異の駒』?」」

 

俺と兵藤の声が被る。何だそれ?うまいかどうかは別として、そんなもの聞いたことないぞ。てか、教えられてない。

 

そんな風に思っていると木場が説明してくれた。

 

「通常『悪魔の駒』を明らかに複数使うような転生体は悪魔に転生出来ないけれど、それを一つで済んでしまうようにしたりする特異な現象を起こす駒のことだよ」

 

「リアス、そんな希少そうなもんを持っていたのか」

 

「まぁね。上位悪魔の大体十人に一人は一つくらい持っているわね。ベルゼブブ様達が『悪魔の駒』のシステムを作り出した際に生まれてしまったイレギュラー、というよりバグの類らしいけれど、そのまま一興として放置したそうよ」

 

リアスがそう答えてくれる。面白いけど、それの有無で競技者の格差が生まれるのは少しいただけない気もする。

 

「問題は、ギャスパーの才能。彼、類稀な才能の持ち主で、無意識の内に神器の力が高まってしまうそうなの。そのせいか、封印している間にも日々力が増しているわ。上の話が正しいなら、将来的に『禁手』にも至る可能性があるそうよ」

 

何その『禁手』って。卍解みたいなもん?まぁ、『禁手』(バランス・ブレイカー)っていうくらいならそんなもんなんだろうな。覚えていたらあとでリアスに詳しく聞こう。

 

「危うい状態だったのだけれど、私の評価が認められて、今ならギャスパーを制御できるかもしれないと判断されたそうよ。私がイッセーと祐斗を『禁手』に至らせたと上の人は評価したのでしょう」

 

兵藤と木場が『禁手』?……あ、なるほど。つまり『禁手』ってのは兵藤のフルアーマー化や木場の聖魔剣とやらみたいな奴か。なーるほど、そういうことか。……でいいんだよね、ユノハ様?

 

――『せやな』

 

「能力的には私の眷属内では朱乃の次くらいのものがあるんじゃないかしら?ハーフとはいえ、由緒正しい吸血鬼の家柄だし」

 

そう、何を隠そう今俺の胸で蝉になっているこの子は吸血鬼なのである。しかも人間とのハーフと来た。すごいね。ただ、人間とのハーフってのがちょっと闇が深そうな感じもする。

 

「強力な神器も人間としての部分で手に入れている。吸血鬼の能力も保持している。人間の魔法使いが扱う魔術の類にも秀でているし、本来なら『僧侶』の駒一つで済むような逸材ではないわね」

 

なんやそのチート。とは思うが、この手の奴はイベント戦でもない限り大体弱点があるもんだ。中にはそのイベント戦にも勝ってしまう奴らがいるわけだが。

 

「弱点とかないのか?ヴラディ君とて吸血鬼なんだし何かしらのもんはあるだろ」

 

「先輩の言う通りっすよ。吸血鬼って太陽に弱いって聞きますし、ハーフですけどこいつもそうなんすか?」

 

そう言うとリアスはヴラディ君の方を向いて答える。

 

「彼、デイウォーカーと呼ばれる日中活動も出来る特殊な吸血鬼の血を引いているのよ。だから問題ないわ。ただ、それでも苦手ではあるでしょうけど、言ってもその程度と思うわ」

 

「「なにそのチート」」

 

「太陽怖い」

 

「「えぇ……」」

 

へぇ、そんな便利な種族があるのか。吸血鬼ってのも色々あるもんなんだな。

 

「じゃあ、こいつ血とか吸うんすか?」

 

「ハーフだからそこまで餓えがひどいわけじゃないわ。10日に一度、輸血用の血液を補給すれば問題ないわ。元々、血を飲むのも苦手だそうけど」

 

「生臭いの嫌。レバー嫌い」

 

ヴラディ君の反応を見て、兵藤が何とも言えない表情をする。

 

「お前、よくそれで今まで生きてこれたな……」

 

うん、俺もそう思う。この子、マジで吸血鬼向いてないよ。生きるのが大変とかそんなレベルじゃないぞ。

 

「それにしても先輩」

 

「なんだ木場?」

 

「すごい懐かれ方をしていますね」

 

なんだか苦笑交じりの笑顔を木場に向けられる。蝉というか赤子というか何というか、そんなに俺が安心するのか?別にいいけどさ。ただまぁ、男だってことは頭からはじき出さないとちょっとやるせなさを感じる。

 

「分かるわよ、ギャスパー。ダイチってすごく安心するものね。そうでしょ、アーシア?」

 

「え、わ、私?!わ、私はその……」

 

リアスの無茶ぶりにモジモジし出すアーシア。そうか、この子にとって俺は『安心できる場所』でいられているんだな。うれしい限りだ。

 

「ダイチにはあとで同じことをさせてもらうとして、私と朱乃はこの後三すくみトップ会談の会場打ち合わせがあるからイッセーと小猫、ゼノヴィアにはギャスパーの教育を頼むわ。アーシアとダイチもいいかしら?」

 

「私もがんばります!」

 

「構わん」

 

「それじゃあお願いね。それと祐斗」

 

「はい」

 

「お兄様があなたの禁手について詳しく知りたいそうだから、あなたは一緒についてきてちょうだい」

 

「はい、部長」

 

 

 

―――

 

 

 

「ひぃいいい!」

 

夕方にもなり、空気も落ち着いてきた時間。俺は聖剣ブンブン丸(ゼノヴィアさん)に追いかけられているかわいそうなヴラディ君を眺めていた。いや、デュランダルからマジでブンブン音が出ているのはちょっと驚いた。

 

どうしたこんなことになったのかと言うと、ゼノヴィアさん曰く『健全な魂は健全な肉体に宿る』とのことだそう。分かる。で、オワタ式おいかけっこと。ごめん、それは分からない。

 

「ゼノヴィアさん!怯えちゃってます!」

 

何かノリノリなのかアーシアの声も届いてない様子。確かに一緒にいるとは言ったが、教育方針にまで口出しは出来んしな。困ったものだ。

 

あ、そうだ。ヴラディ君は1年生だそうです。つまり塔城さんと同じというわけだ。

 

「おー、兵藤。やってるじゃないか」

 

そんな時に、匙君がやってくる。

 

「おや、匙君ではありやせんか。何の用だ?」

 

「そう邪険にするな兵藤。解禁された眷属って奴を偵察に来ただけ」

 

「ああ、そういうこと。だったらほら、そこで走ってるぞ?」

 

兵藤が匙君にヴラディ君を指さして紹介する。お前らなんだかんだ言って仲いいよな。

 

「ゼノヴィアのお嬢さん、伝説の聖剣をあんな風に扱うなんてどうなんだ……てか、女の子じゃないか!しかも金髪美少女!」

 

……あー。このパターン知ってる。

 

「残念だったな匙。あれは女装趣味の男だ」

 

「……女装って他人に見せるもんじゃねぇのか?」

 

「やっぱそうだよなぁ」

 

「やめよう。なんか空しくなってきた」

 

その後、匙君が何をしていたのかを訊いた。どうやら生徒会の仕事で花壇いじりをしていたんだとか。大変ね。お疲れ様。

 

「?」

 

後ろから何か来る気配がする。兵藤たちも俺につられて後ろを振り向く。

 

「へぇ、魔王の妹眷属の悪魔さん方はここでお遊戯会をしているってわけか」

 

そこには浴衣姿の非常に見覚えのある髭面のおっさんがいた。

 

「あんたは……」

 

「よぉ、久しぶりだな。レッドゾーン」

 

「アザゼル……っ!」

 

兵藤君がその人の名前を呼ぶ。あー、確かコカビエルが俺の『髭面』発言でアザゼル云々言ってたような気がするな。ってことはこの人がアザゼルってわけか。

 

特に敵意も感じないので、俺は呑気にさせてもらっているが、兵藤の様子がおかしいことを察知して、アーシアが俺の後ろに隠れる。

 

「よー、赤龍帝。あの夜以来だな」

 

……いや待て、アザゼルってことはこいつが朝倉さんの休日を強制的に返上させてた奴ってことか?

 

「おい、兵藤!アザゼルって……!」

 

「マジだよ。俺はこいつの何度か接触してるんだ。分かる」

 

見れば匙君の手の甲に蛇?ドラゴン?そんなようなものの頭が出ている。ゼノヴィアさんもヴラディ君を追いかけるのをやめてこちらに集中し、当の彼は木の陰に隠れてしまっている。シリアスバトルモードの皆とは裏腹にアザゼルさんは飄々とした様子。ついには苦笑し出した。

 

「そんなやる気を出すなって。俺はそんなことをしに来たわけじゃねぇ。っつーか、ここにいる奴らが束になった所で俺に敵うと思うのか?そこにいるレッドゾーンは別だが……まさか奴の手柄を横取りしてまで勝とうなんて成り下がってもいるめぇよ」

 

そう言うと兵藤の表情が暗くなった。依存されるのは不安になるが、頼られるのは別に構わんから、その辺りをはき違えないようにしてほしいとは思ってる。君達真面目だし、その辺は承知しているだろうけど、真面目すぎておかしくなっちゃいそうで怖い。

 

「ほら構えを解け、下級悪魔くんたち。俺は弱い者いじめをするような趣味はない。ちょっと散歩がてら『そっち側』の見学だ。聖魔剣使いはいるか、レッドゾーン?」

 

「木場の奴か?あいつは確かリアスに連れられてサーゼクスさんの所にいるんじゃないか?」

 

確か三すくみ云々とかで引っ張られていた。

 

「なんだいねーのかよ。つまんねぇな。まぁ、いい。しかし、会談前にレッドゾーンと会えるとはな」

 

俺は今知りたいある情報について聞いていこう。

 

「アザゼルさん、一ついいですか?」

 

「ん?なんだ?」

 

「朝倉和泉っていう女性、あんたの部下にいますか?」

 

「ああ、いるな。……まさかとは思うが、お前あいつの言っていた『岸波大地』か?」

 

「多分」

 

そう言うと笑い出した。何か変なことでもあったのか?

 

「まさかこんな所でつながっていたとはな。あいつも運がいいじゃねぇか」

 

「えーっと?」

 

「ああ、あいつは元気だよ。寧ろ下級堕天使共の揉め事を解決してからは自分に自信を持っていてな。幹部の仕事の代行をするくらいには立派になったよ。あいつをガキの頃から知ってる俺やシェムハザは不思議に思っていたんだが……そうかそうか。お前が岸波大地か!」

 

そう言うと、こっちに近づいてきて、一礼してきた。その様子に兵藤が驚きを隠せないでいた。

 

「ありがとよ、レッドゾーン。お前のおかげで、あいつがあいつらしく生きられるようになった」

 

その目は、とてもじゃないが『堕天使総督』という悪の首領とは思えないほどの優しさに満ちていた。

 

「いいさ。それに俺は少し背中を押しただけ。進むことを選んだのは朝倉さん本人だ。……あと、レッドゾーンはやめてくれ。今の俺は『岸波大地』だ」

 

「そうかよ、『岸波』」

 

「それであなたに一言言いたい」

 

「なんだ?あの時二天龍を倒してくれた礼か?それだったら会談の時に言ってくれ。俺がここで約束しちまうと、それこそ天界と戦争になりかねん」

 

「あ、いえ。そんな仰々しいものじゃない。ただ、朝倉さんの休日を勝手に返上するなってことだ」

 

「……はい?」

 

「朝倉さん、愚痴っていたぞ。『上司のせいで休みがない』とな」

 

そう言うとアザゼルさんはにやけだす。え?何この人?

 

「そうだな。そりゃそうだ。分かった、あいつの休みに関してはもうちょっと考える」

 

その後はアザゼルさんによる神器講座が開かれた。何でも匙君の神器は相手のパワーを吸い取るだけじゃなくて神器の力も吸えるそうだ。試しにヴラディ君でやってみたらマジでそうだった。この人、神器に詳しいのね。

 

その後、満足したのか去ろうとした時、一度だけ止まってこちらを向いた。

 

「ヴァーリ……うちの白龍皇が勝手に接触して悪かったな。あいつはあいつで悪気はないから許してやってくれ。ちょっとばかり変人だが、赤白の決着やその赤白の因縁たる真紅の英雄様との決着も今すぐつけるつもりはないだろうさ」

 

「正体も言わずに俺に接触してきたことへの謝罪はないのかよ?」

 

「悪いな、俺の趣味だ」

 

兵藤とそんなやり取りをした。その姿は実にダンディだった。

 

こんなことを言うのもあれだが、木場の言っていた『アザゼルは神器の造詣が深い』ってのもあの人の持つ興味の強さから来ているのだろう。何というか、アザゼルって大堕天使とは聞いていたが、特にそんな風には思えなかったな。寧ろどこまでも人間らしいっていうか。

 

そんな感じで俺と堕天使総督との邂逅……というより再会は特に問題もなく終わった。

 

 

 

 

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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