ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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第37話 テロリストの襲撃

 

あー、我ながら気分が悪い。ったく、なんだよあのチープな脚本。どんだけお涙頂戴するつもりだ。リアス達の方を見れば涙まで流しているし。どんだけいい子たちなんだよ。

 

――『ごめんなさい、私が無理を言ったばかりに』

 

いいんすよ、ユノハ様。あなたの言っていることは間違ってないです。あなたの超越した力を頼れば、この世界は腐敗しかねない。なら知らない方が得ですよ。

 

で、今我々はギャスパー君の神器らしき何か、というか多分彼の神器によって混乱が招かれた。結果、会談は一旦中止となり、トップの皆様に誘われて皆でお茶を啜っている。

 

「……ねぇ、大地君?」

 

「はい、レヴィアタン様」

 

俺はセラフォルーさんに声をかけられる。場が場だから呑気に『セラフォルーさん』だなんて言えないのがちょっと変な感じがする。

 

「やっぱり、今でも奥さんの事を愛しているの?」

 

あぁ……早速嘘の影響。なんちゅーことをしてくれたんや……。セラフォルーさんの表情も暗い。ガブリエルさんもだ。あのクソみたいな映像を見せられて気分を悪くしたのなら本当にごめんなさい。

 

「当然です。彼女を、アクエリオンを今でも愛しています。何万年何億年と時が経ようともその思いは変わりません。ですが……」

 

「?」

 

「彼女を守れなかった自分に、もう彼女を愛する資格があるかなんてない。それに、彼女だってもう愛想を尽かしているに違いないですよ。言ってしまえば、『勝手に苦しんでる馬鹿』なんです。もう忘れて前に進めれば、どれだけ楽なことか」

 

「大地君……」

 

「こんな私に……役立たずの狛犬風情が誰かにちょっとだけでも愛してもらえるだけ幸運だというのに。これ以上求めたら、それこそ地獄での罰なんかじゃ足りませんよ」

 

そう言うと、セラフォルーさんだけじゃなくグレイフィアさんと話をしていたサーゼクスさんまでちょっと顔が曇り出した。なんで?

 

「(君の遭った目には同情する。僕だって、グレイフィアやミリキャス達の命を目の前で奪われたら……)」

 

「おいおい、随分しけってるな悪魔の皆様は。ったく」

 

そう言うのは窓際で外を眺めているアザゼルさん。ええ、その通りです。こんな話にマジになりすぎなんすよ、皆様。所詮ただの小僧の戯言なんですから。

 

それにしても、外が騒がしい。リアスはリアスで何か察しているし。ちょっと聞いてみようかな。

 

「アザゼルさん、お外が随分騒がしいようですが……」

 

「おっ、流石は英雄だな、岸波。テロだよ」

 

「はぁ?」

 

余りに非現実的な言葉を投げかけられて理解が追い付かなかった。

 

「っと!こ、これは?!」

 

そう言いって兵藤の奴が復活した。

 

「おお、歴代最弱と聞いていたが、予想よりはまともらしい」

 

今止まっているオカ研のメンバーはアーシアと朱乃、塔城さんだ。何気に支取さんも止まったまま。

 

「イッセーは赤龍帝を宿す者、祐斗は禁手に至っているのも理由かしら?ゼノヴィアは直前でデュランダルを発動させたのね」

 

ゼノヴィアさんがデュランダルを今別空間にしまうところだった。彼女も彼女で大概だな。

 

「時間停止の感覚は何となく体で覚えた。デュランダルの力を立てに使えば防げると思ったのだけど、それが正解だったようだね」

 

リアスの騎士すげぇ。これよりもっと上がいるって言うんだろ?なんだこの世界ジャンプかよ。

 

「先輩、外が何か騒がしいですけど何かあったんですか?」

 

「テロ、だとさ」

 

「テロぉ?」

 

俺は兵藤と共に外を見る。閃光が広がる。校舎も揺れている。随分派手なドンパチじゃないか。目覚めた兵藤や俺達にアザゼルさんは説明する。

 

「攻撃を受けているのさ。いつの時代でも勢力同士が和平を結ぼうとすると、それをどっかの集まりが嫌がって邪魔しようとああだこうだするもんだ」

 

アザゼルさんが指さす外には校庭だけでなく空中にも人影らしきもんが。見ればローブを着ている。まるで魔法使いみたいだ。まぁ、そいつらが空飛んでたりこっちに向かって光る弾を発射している以上魔法使いなんだろうけど。

 

「いわゆる魔法使いって奴だ。悪魔の魔力体系を伝説の魔術師『マーリン・アンブロジウス』が独自解釈し、再構築、結果生まれたのが魔術、魔法の類だ。放たれている奴の威力から察するに、一人一人が中級悪魔クラスの魔力を持っていそうだな」

 

「ちゅ、中級?!」

 

「要するに人間が悪魔みてぇなことが出来るってわけだ。勿論、悪魔にも出来ないことが可能らしいがな。神器所有者が魔術を扱えると相当厄介なこと、俺達はよく知ってる。だろ、ヴァーリ?」

 

「そうだな」

 

「ま、奴らの攻撃はこの校舎には届かねぇさ。俺とサーゼクスとミカエルが手を組んで強力な防壁結界を展開しているのだからな。おかげでこっち外に満足に出ることも叶わねぇが」

 

はぇ、すっごい。この人、冗談抜きで何でも知ってそうだな。

 

「さっきの時間停止も、力の譲渡が可能な神器で、ハーフヴァンパイアの小僧の神器を強制的に禁手にしたんだろうな。付け焼刃程度の禁手とは言え、中にいる奴らまで影響を及ぼすとはな。小僧の潜在能力がそれだけ高いってことか。ま、俺達を止めるにはまだまだだったらしいがな!」

 

いい笑顔のアザゼルさん。この後、軽く彼から神器のお話を聞いたが、何というか『神滅具』(ロンギヌス)の定義とかなんか分かりやすいけど俺には関係ないお話だったので聞き流すことにした。要は『2つのパワーで何かすごい力』ってことやろ?

 

そんなことよりヴラディ君助けようや。俺、ちょっとむかついてるんだ。あの子はあの子のスピードで頑張ってたのに無理矢理嫌いだった力をむき出しにさせられて、さぞ怖がっているだろうに。

 

「ギャスパーは今もテロリストの武器にされている。どっから情報を得たのかは知らないけれど、この大事な会談を狙っての蛮行だなんて……許しておけないわ!」

 

リアスの正しき怒りが燃え上がる。我が子のようにかわいがっているヴラディ君をこうも非道の道具にされたのだ、当然だろう。

 

その後、この外に出られない空間からどう出ていくのかという話になり、リアスが『キャスリング』という『戦車』と『王』の場所を入れ替える手段があり、部室に一個残っている『戦車』があると言うので、それを利用してリアスと兵藤がヴラディ君の下に行くことになった。

 

俺はと言うとここにいる最高戦力であるのでとどまっておけとアザゼルさんに言われました。

 

「おい兵藤一誠。これ使え」

 

キャスリングの準備がグレイフィアさんによって進められる中、アザゼルさんが何かを投げる。

 

「そいつは神器をある程度抑える力を持った腕輪だ。小僧にそいつをつけてやれ。多少なりとも制御の役に立つだろう」

 

「けどよ、これ、二つあるけど……?」

 

そういう兵藤の手には二つの腕輪が。一つなら分かるが何で二つ?

 

「もう一つはお前のだ。まだ『赤い龍』(ウェルシュ・ドラゴン)の力を使いこなせていないんだろう?ならはめろ。二天龍の悲願とやらのためにもドライグはお前を簡単には殺さないだろうが、お前が無理矢理ドライグの制御を振り切れば話は別だ。念のために持っていけ」

 

「え、そうなのドライグ?」

 

――「当たり前だ。今代で悲願と決着をつけようと思っていたのに、宿主のお前に死なれては困る」

 

「っつーわけだ。短時間なら代価なしでも禁手状態にもなれる。そいつが身代わりになってくれるのさ」

 

そう言うアザゼルさん。

 

「いいか、よく覚えておけ。現段階のお前自身は人間に毛が生えた程度がいい所の悪魔だ。どれだけ強大な神器を所有していても宿主がカスなら意味がない。今のお前でも相手が未熟な奴ならドライグの力でゴリ押しすれば勝てる。が、その力よりも上の奴らや能力を把握している奴にとってみれば御しやすいことこの上ない物だ。何せ、お前自身がその神器の弱点だからな。『力を使いこなせない』とっつーのはそれだけ弱点の塊なんだよ。今はドライグが手加減してくれているが、いずれその力を飼い慣らせなければ死ぬどころか、周りに迷惑をかけるだけになるぞ……特に岸波の奴にはな」

 

「うっ……分かってるよ……」

 

え、俺?俺なんかあった?

 

俺の疑問を余所にキャスリングの準備が進む。

 

「おいヴァーリ」

 

「なんだ、アザゼル」

 

「お前は外で敵の目を引いとけ。白龍皇が前に出れば野郎どもの作戦とやらも乱すことは出来るだろうさ。それに、何か動くかもしれんしな」

 

「……もしあっちに『あの人』がいたら?」

 

「それはないことぐらいお前が分かってるだろ。……本当にいないよな?」

 

「いくら何でも信頼していなさすぎではないか?」

 

「だって、あいつのダイチ狂いはお前が良く知ってるだろ。もし岸波に会うためだけにあっち側にいても俺は納得するぞ?」

 

「それはそうだが……」

 

「とにかく行ってこい」

 

「了解。いくぞアルビオン」

 

『Vanising Dragon Balance breaker!!!!!』

 

何やら会話をした後、ヴァーリ君はランスロット・アルビオンになって飛び出していった。

 

そういや、あの人あの人って言ってたけど、誰なんだろう。まさかとは思うがラヴィニアのことか?

 

「アザゼルさん、一つ訊きたいことが」

 

「ん?なんだ?」

 

「ラヴィニア、という女性がヴァーリ君の知り合いにいるそうで、なおかつその人が俺の知っているラヴィニアっぽいのですが……その辺りの情報を何か知りませんかね?」

 

そう訊くとアザゼルさんが何とも言えない顔をし出した。

 

「あー、まぁ、多分だがお前の知ってるラヴィニアに違いはない。お前さ、昔金髪のガキに赤色の宝石が付いたネックレス渡してキスしたか?」

 

やっぱりそうだ。俺の知ってるラヴィニアに違いない。てか、キスのことまで周りに知られているのかよ。

 

「ええ、確かに彼女にキスしたかどうかはちょっと言えませんが、ネックレスを渡しました。俺の力の一端であるそれを」

 

「なるほどな。どうりであれの正体が分からないわけだ。そうだな、今すぐあいつに会わせてやりたいところだが、あいつにも事情があるしな。とりあえずあいつは元気にやってるさ」

 

「(せんぱーい、気づいてー!周りの女性陣の顔がヤバくなってることにー!助けてー!てかグレイフィアさん早くギャスパーんとこに送ってー!)」

 

良かった。彼女は元気にしているのか。

 

「そうか、そうかそうか……」

 

「お前、泣くほどかよ……」

 

彼女の安否を知れた安堵故か、気が付けば涙が出ていた。俺の心残りになっていたから、彼女のことをこんな所で知れたのは余りにアドがデカい。

 

「そうですね。俺にとって彼女は心残りでしたから」

 

「ま、お前の過去を知っちゃ泣くのもやむなしと思う」

 

「え?」

 

「アザゼル、一体何を言っているのですか?」

 

「何、こっちの話だミカエル。これは敵対行為とかじゃない。しいて言うなら、俺の知り合いの女と岸波の男女の恋とかの因縁だよ。人間でよくある話さ。いずれ無理矢理にでも解決させるし、その時はきっとお前らも大きく関係する」

 

「そうですか」

 

アザゼルさんとミカエルさんが会話をする。外を見ればヴァーリ君が猛スピードで空を駆け巡っている。わー、すごい。すごいけど……ほんまごめん、遅ぇ!多分あれでもこの世界の上澄みなんだろうけど、俺の速度に追い付けるもんじゃない!目で追えるもん!

 

「アザゼル。君に訊きたいことがある。神器を集めて何をしようとした?『神滅具』の所有者も何名か集めたそうだな?神もいないことを知っておきながら、神殺しでもしようとしたのかい?」

 

サーゼクスの問いにアザゼルさんは答える。

 

「備えていたのさ」

 

「備えていた?戦争を嫌い、戦争を否定したばかりで随分不安を煽りますね?」

 

ミカエルさんが呆れるように言う。そんな姿を何とも思わないで、アザゼルさんは語る。

 

「言ったろ、お前ら相手に戦争はしないって。こちらからも戦争をしかけない。ただ、自衛手段は必要だろ?と言ってもお前らの攻撃に備えているわけじゃない」

 

「では?」

 

『禍の団』(カオス・ブリゲード)

 

「カオス、ブリゲード?」

 

サーゼクスさんが疑問の声をあげる。なんだそれ?

 

「組織名と背景が判明したのはつい最近だが、それ以前からもうちの副総統のシェムハザが不審行為をする集団に目をつけていたのさ。そいつらは主に三大勢力の危険分子を集めているそうだ。中には禁手に至った神器持ちの人間もいる。『神滅具』持ちも数名確認済みだ」

 

「その目的は?」

 

「簡単だ、ミカエル。破壊と混乱。単純すぎて涙が出そうだ。この世界の平和が心底気に入らないってことさ。……テロリストだ。しかも最上級に質の悪いな。組織の頭は二天龍の他で凶悪なドラゴン様だ」

 

そう言うと俺と兵藤以外が絶句していた。え、何?そんなにヤバそうなのがいるの?

 

「……そうか、ついに彼が動き出したのか。『無限の龍神』(ウロボロス・ドラゴン)オーフィス。神が恐れたドラゴン……。この世界が出来上がった時から最強の座に君臨し続ける存在」

 

え、ウロボロス?オーフィス?なんかすごいワードが飛び出したぞ?てかそんな奴がテロ組織のボスって、どうすんだよ……

 

『安心しなさい、そいつはどう頑張ってもあなたには勝てないから』

 

ユノハ様がそう言ってくる。うん、俺はいいのね。俺が規格外ってことが良く分かったよ……

 

『そう、オーフィスが『禍の団』のトップです』

 

知らない声が聞こえてきた。その声と同時に会議室の床が光り出す。それも魔方陣もプラスしてだ。えーっと、これは悪魔の奴か。ってことはサーゼクスさん達の知り合いか?

 

「そうか、そう来るか!今回の黒幕は……!グレイフィア!二人を急いで飛ばせ!」

 

「はっ!」

 

そう言ってグレイフィアさんはリアスと兵藤を部屋の隅に行かせると魔方陣を展開した。

 

「お嬢様、ご武運を」

 

「ちょっとグレイフィア!?お兄さ……!」

 

リアスはそう言いかけて二人は光の中に消えていった。

 

 

 

 

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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