ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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GWももう終わりですね。筆も乗ったのでいい時間の使い方だったのかな?と思いたいです。




第66話 蹂躙と登場

 

レッドゾーンデッキにとって『走る』というのは他のデッキにとって『破壊』や『殺戮』といっても過言ではない。背景ストーリーでも、彼自身は破壊活動の自覚はなく、『ただ走った』としか思っていない。故にそれに対抗するには、それ相応のデッキ強度が必要になる。

 

 

 

Side in

 

 

思い出した。

 

俺には妻がいた。だが、死んだ。俺のせいで死んだ。

 

俺は俺が許せなかった。こんな俺に生きる価値などあるかと何度も問い詰めた。

 

だからこそ、手に入れたこの力で守りたかった。目の前の大切なものを。

 

「大地様……なのですか?」

 

「大地ちゃん……?その声……」

 

幽さんと寿水さんの声が聞こえる。ああ、そうだ。俺は今、あのゴミを『処理』せねばならんのだった。アーシアの気配……というより、俺が渡したカードの所在を調べる。

 

見つけた。

 

俺は空を見る。ゴミ共が浮いている。消すか。

 

「な、何をするのご主人様……?」

 

黒歌の声を余所に俺は喉の槍を二本引き抜く。

 

「さぁ、ショータイムだ」

 

俺はそれらを天高く投げた。しばらく空を見ていると、槍は『雨』となり降り注いだ。

 

空に飛ぶゴミ共が次々と血祭にあげられていく。見るも無残だ。微かに悲鳴も聞こえる。だが、俺は何とも思わない。俺はアーシアを奪還する。たとえ、どんな手段になろうとも、どんな過程になろうともだ。

 

「寿水さん」

 

「え?あ、なに、大地ちゃん?」

 

「残党狩りの指示は任せる。詳しいことはアザゼル先生とかに聞け。俺は、アーシアを奪還する」

 

「ちょ、ちょっと大地ちゃん?!」

 

俺は走り出した。アーシアのいる所へ。木々や建物を避けることもなく、真っすぐに走った。

 

「待て、レッドゾーン!やはりお前はここで死んでおくべきだ!」

 

「また死ねるか!」

 

木々をへし折り、壁をぶち破り、真っすぐ進んでいると、生き残ったゴミ共がたむろしていた。その中の一つが話しかける。耳障りだ、死ね。

 

俺は名もなきゴミの足を掴み、そのまま膝関節を逆にする。

 

「ぐぁああああ!!」

 

まだだ、まだ足りない。もっとだ。もっと。もっと。

 

頭蓋を砕き、首を切り飛ばす。

 

「あぁあああああああ!!痛い!痛い!」

 

「随分うるさいゴミだ」

 

地を這い、悶えるそれの頭を踏み砕く。

 

残るは一つ。

 

「ま、待て!英雄のお前がこんなことをして許されると……!?この映像は外に流れているんだぞ!」

 

「そうか、そうかそうか」

 

「そ、そうだ……!もう戦意のない者を殺すなんて……!」

 

俺はそいつの腕をつかみ、肩から先を切り落とす。

 

「ぎゃぁあああ!!!」

 

「俺はただ『ゴミ』の処理をしているだけだが?仮に映像云々があろうとも、それは見せしめになる。素晴らしいじゃないか」

 

プラゴミだって小さくするだろ?切った庭木の枝だって大きいままじゃなくて小さく切り刻むだろ?そういうことだ。

 

俺は残ったゴミの心臓を貫手で貫き、投げ捨てる。

 

さぁ、破壊だ。生きて戻れると思うなよ。

 

 

Side out

 

 

 

アザゼルside

 

 

俺ことアザゼルはレーティングゲームのバトルフィールドで旧魔王派の悪魔どもを片付けていた。残党は俺の部下たちだけで何とかなる。俺はとある場所に向けて空を飛んでいた。

 

その瞼の下には先ほどの光景が今でもしっかり焼き付いている。

 

『んだよ、あれ……』

 

二本の光の筋が空へと昇った。と思いきやその後、ゲリラ豪雨のように光の槍が降り注いだ。俺はその近くにはおらず、遠くから眺めていたが、あそこには多くの旧魔王派の連中が飛んでいた。そいつらは間違いなく、死んだだろうな。

 

それにしても、あんな神の怒りのようなことを出来る奴、この世界に……

 

いたわ。思いっきりやれそうな奴がいたわ。

 

岸波大地。それ以外あるめぇよ。

 

言っておくが、助けたりなんかしないからな。あいつを怒らせたお前らが悪いんだからな。

 

俺はそんな風に突き放しながら空を飛ぶ。一つ気になる、というより懸念していることがある。それはあの空から降り注いだ光の槍。俺の記憶が正しけりゃ、遠目に見えたあの光の槍。あれの形はドキンダムXってのが持っていたものに相違ない。岸波が見せてくれた記憶のそれがそのままならの話なのだが、もしそうだとしたら、奴の中にはドキンダムがいて……いや、やめておこう。今はそんなことを考えていられない。

 

ファーブニルの宝玉に導かれて、気が付けばフィールドの一番隅っこ。そこには人影があった。俺はそれの前に立つ。

 

黒髪の小柄な少女がそこにはいた。黒いワンピースを身にまとい、そのか細い腕を覗かせる。

 

「まさかお前がでしゃばってくるとはな……オーフィス」

 

「アザゼル、久しい」

 

そう、『禍の団』(カオス・ブリゲード)のトップ、『無限の龍神』(ウロボロス・ドラゴン)……オーフィスだ。

 

「以前は老人の姿だったな。今度は美少女とは……それで、お前は何を考えていやがる」

 

相も変わらず不気味なオーラだ。見た目はこいつにとってはどうだっていいものだしな。いくらでも変えられる。

 

しかし、こいつが出しゃばるとはな。

 

「見学。それだけ」

 

「なるほどね、高みの見物ってわけか。それにしてもテロリスト集団のボスがここに来るなんてな。ここでお前を倒せば世界は平和になるか?」

 

「無理。アザゼルでは我を倒すことは」

 

だろうよ。だがなぁ、こっちにはそのお前すらも倒せるような戦力がいるんだよな。

 

「では二人ならどうだ?」

 

巨大なドラゴンが降りてきた。

 

「タンニーン」

 

こいつもこいつでオーフィスを察知してきたか。

 

「折角あのレッドゾーンが面白いことをしようというのにな。それを邪魔しおって。そもそも若手とてこの戦いに学ぶものがあったろうに。それを妨げるか。気にいらん!あれほど世界に無関心だった奴が今更何をほざく!挙句の果てにはテロリストの親玉だと?!何が貴様の何がそうさせる!」

 

「暇つぶしだとか言うなよ。お前の行為で既に被害が各地各勢力で出ている。場合によっては、レッドゾーンを使ってでもお前を殺すことになる」

 

『禍の団』連中との戦いで日に日に死者が増えている。もう看過することは出来ない。一体、何がお前を動かした、オーフィス。

 

「静寂な世界」

 

「は?」

 

俺は一瞬何を言ったか理解できなかった。

 

「故郷である次元の狭間。そこに戻り、静寂を得たい。ただそれだけ」

 

次元の狭間。無の世界と言われる場所だ。確かあそこには……

 

「だが、今あそこにはグレートレッドがいる」

 

そう、グレートレッド。今、奴が次元の狭間を支配している。なるほどな、そのグレートレッド様を追い出すのを条件に旧魔王派の連中だったりに手を貸しているってわけか。

 

なるほどな。

 

「くだらねぇ……」

 

「そうだな。俺もそう思う」

 

「?」

 

こいつの浅ましさ、というか何も知らなさというのだろうか。それに呆れていた。

 

「単純に追い出すだけならレッドゾーンの岸波に頼めばいいだろ」

 

「レッドゾーン」

 

「ああ、あいつは文字通り『最強』だ。インド神話,北欧神話,ギリシャ神話,聖書の連中が『地球』という枠組みでしか生きられない中、あいつはその枠から外れている。そしてその力を持っている。それで実際に別の世界を滅ぼしかけた」

 

「そうなのか、アザゼル?」

 

タンニーンの言葉に俺は無言でうなずく。

 

「いいか、オーフィス。お前は最初からしくっていたんだよ。そもそも旧魔王派の連中とかいうあんな馬鹿共がグレートレッドを追い出せると思うのか?」

 

「なら、どうすればレッドゾーンの力を借りれる?」

 

だよな。そう来るよな。ただ、これの答えは一つだ。

 

「ただの人間になればいい」

 

「?」

 

「あいつが力を貸す理由は、『この世界()を守りたい』という思いから来ている。それに敵対することになるならあいつは躊躇いなくお前に牙を剥く。そうでないなら、お前すらも『ただの人間』と扱うだろう。そうしたら、お前に力を貸してくれるだろうな」

 

そう言うと頭に指を当て、困った風の感情を表現し出すオーフィス。

 

「我、龍神。人間ではない」

 

「あいつにとって『ただの人間』ってのは種族じゃない。心の持ち方だ。それさえクリアできればどうにでもなる」

 

そう言うと、オーフィスは空を見上げだした。はっはー、面白れぇ。あの龍神が哲学で困ってやがる。

 

「そうか、レッドゾーンか」

 

オーフィスがそう呟いた時、奴の隣に魔方陣が現れた。そこに現れたのは貴族服を着た男。あー、なるほどね。今回のテロの首謀者の一人ってわけか。

 

「お初にお目にかかる。俺は真のアスモデウスの血を引く者。クルゼレイ・アスモデウス。『禍の団』真なる魔王派として、堕天使総督である貴殿に決闘を挑む」

 

わー、面倒せぇ!

 

「旧魔王かよ、ったく」

 

「旧ではない!真なる魔王だ!」

 

そいつは全身から魔のオーラを放ちだす。なるほどな、こいつも蛇を使ったか。

 

「おい、タンニーン。こういうのはお前ら悪魔の仕事だろ」

 

「あいにく俺は決闘の邪魔をするほど野暮じゃない」

 

かー!こいつもこいつで武人気質でいやだねぇ!ドラゴンなのが勿体ないくらいだ!

 

「さて、そろそろディオドラのお坊ちゃまも終わりかね?」

 

「ディオドラ・アスタロトにも我の蛇を渡した。あれを飲めば、容易くは倒せない」

 

そんなことをまだ言うオーフィスに俺は思わず大爆笑してしまった。

 

「あー、面白れぇ。なぁ、オーフィス。お前、本当に何も知らないんだな」

 

「何故笑う?」

 

「蛇か。お前の力か。結構。だが、今一度言わせてもらう。お前とてこの星の生き物。ならあいつに勝てる要素なんてどこにもない。お前も等しく、お前が散々見下した弱者と同じなんだよ」

 

だが、そんな弱者の輝きに奴自身が救われてもいる。こんなこと言うのなんだが、共依存みてぇな関係だな。

 

そんな時だった。乱入する魔方陣が現れた。底から出てきたのは、サーゼクスだった。

 

「サーゼクスか。観客席の方はいいのか?」

 

「ああ、岸波君の助言もあって、警備を固めておいたからね。イッセー君やリアス達も大活躍だったさ。……せめてクルゼレイを説得させてくれ」

 

「全く、お人よしめ。無駄だぞ?」

 

「それでもだ。そうでなくては岸波君に顔向けできないからね」

 

俺はその言葉を無意味だと思いつつも、大人しく下がることにした。

 

「サーゼクス……!忌々しき偽りの存在……!貴様さえ、貴様らさえいなければ……!!」

 

ほら見たことか。これが現実だ。分かり合えないんだよ、こいつらは。アーシアが合宿の時に『憎しみの化身なら憎しみ自体を憎むことも出来る』って言っていたが、こいつらはそんなのとはわけが違う。ただの自己顕示欲から産まれた子供の駄々こねと変わらん。

 

「クルゼレイ、矛を下げてくれないか?今ならまだ話し合いの道もある。前魔王の血筋を表舞台から引き離し、冥界の辺境に追いやったこと、未だに私にはまだ他の道があったと思わずにはいられない。前魔王子孫の幹部たちと会談の席を設けたい。何よりも、貴殿とは現アスモデウスであるファルビウムと話してほしいと思っている」

 

こいつは真面目過ぎる。だからこそ、クルゼレイ共には届かない。

 

「ふざけるな!堕天使どころか天使にも通じ、悪魔の誇りを踏みにじった貴様らに悪魔を語る資格などない!それどころか偽のアスモデウスと話し合えだと?!馬鹿にするな!」

 

こんなことを言うのは癪だが、こいつらは俺らのバックにレッドゾーンという強大な存在がいることを分かっていない。そのくせして、『力こそ正義』とかほざく。なんだ、こいつら。矛盾の塊すぎないか?

 

「そのくせして自分達は三大勢力の危険分子と仲良しこよししているってのに、よく言うぜ」

 

「手を取っているのではない、利用しているのだ」

 

何かペラペラと語り出したが、俺はそれに聞く耳を持たなかった。だってよ、完全に雑魚の親玉のそれなんだぜ?自分の種がやばいってのにそれを考えられないって、どのみち権力を渡せば滅ぶだろ。

 

結局、交渉は決裂。クルゼレイさんはサーゼクスによって消されましたとさ。その過程?語る価値もないぜ、あんなの。

 

 

アザゼルside out

 

 

 

 





ハンデスに馴染めないくせに速攻も馴染めないビッグマナ脳筋の性をどうにかしたい今日この頃。

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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