ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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『ディスペクターいいよね』していたら、ドルファディロムやグレイトフル・ベンたちは既に4年前のカードという事実を知って、寝込みました。




第69話 大きな一歩と体育祭

 

「なぁ、岸波。その声どうした?」

 

ヴァーリ達が去った後に、俺はアザゼル先生から質問された。俺もウラタロスとかのイケボじゃなくなっているのに困惑しているんです。すっごいベリアロクとか鬼柳京介みたいなんですけど、どうしてなの、ユノハ様?

 

――『調べた結果を報告するわ。あなたの中の進化の力、そして禁断の力が私のプログラムを超えたの。『あなたの体が一番能力を発揮する形に作り替えられた』ってこと』

 

え、なにそれこわい。

 

――『要するに、私達神の呪いをはねのけたってこと』

 

へぇー、そうなのか。面白いこともあるもんだ。

 

「かつてのもの。呪いを受ける前のもの、ですかね」

 

「呪い、か」

 

「アザゼル先生?」

 

「いや、何でもない。それとだ、その姿はどうした?いつもより悪役っぽいじゃねぇか」

 

ブラックゾーンのことかな?うーん、どうするか……適当に済ませるか。レッドゾーンXのネタでも使うか。

 

「ドキンダムXの力の一端。それが発露してしまった。結果、これだ。アーシアのことを聞いて、あの時怒り狂った。その負の感情をスターターにして、この力は目覚めちまった……」

 

俺は、遂に人の手に余るものに手を出してしまったのか……

 

「何しょぼくれてやがる」

 

「ん?」

 

「あ、あんた!」

 

俺から生えてきたそれを黒歌は知っている模様。てか、俺も知ってる。

 

「来たぜ」

 

ドキンダムX……!

 

いや、にしては俺と同じくらいの身長か。奇妙だな。

 

「お前は……」

 

「俺はお前が求めたから出てきた。面白い人生を見せろ」

 

そう言うと、また俺の体に戻っていった。

 

「おい、岸波。そいつはまさか……」

 

「『ドキンダムX』」

 

「っ!!」

 

アザゼル先生が驚いた表情をする。そうだよなぁ、会談であんだけ暴れてた奴が俺の中にいるんだもん。そうなるよなぁ……

 

「アザゼル、ドキンダムXって何?ご主人様と何の関係があるの?」

 

「それは……お前らの主の口から直接聞け」

 

俺に投げてくる先生。わー、困った。どう話したらいいのか……とりあえず、例の嘘をありのまま言うか。

 

「俺は、この世界の人間じゃない。いわゆる『異世界人』って奴なんだ。そこで俺は、ドキンダムXの、禁断の使徒として生きていた。その途中でこいつを取り込んだんだよ。いわば、下剋上だな。俺が異世界で死んだ時にこいつも離れたかと思ったが……どうやらうまくはいかないそうだ」

 

そう説明する。すると、皆さんの表情が驚きというか信じらんないものを見るものに変わる。

 

「だ、大地様。今聞き間違いでなければ『死んだ』と?」

 

「うん、死んでる。ドラゴンに殺されてな」

 

そう言うと皆驚きの表情をする。ごめん、嘘です。嘘何です。でも、こうするしかないんだ。許せ。

 

皆黙り込んでしまう。そうか、俺って世間一般には『ドラゴン殺しの英雄』って伝わってるんだもんな。そうもなるか。とりあえず、ドキンダムのことをアザゼル先生に伝えよう。

 

「大丈夫です、アザゼル先生。今の所、こいつは俺に対して敵対行為を取るつもりはないようです」

 

「根拠はどこだ?」

 

「ないです。ただ、俺が知っているドキンダムの悪意のそれとは違う。信じてください」

 

背景ストーリーだと文字通り『悪の化身』として存在したわけだけど、俺の中の奴からはそんな感じはしない。寧ろ、『禁断王』として俺に力を貸してくれる。そんな感じがする。

 

「……その言葉、信じるぞ?」

 

「ありがとうございます」

 

――『はっ、面白い髭面だ』

 

うわ、こいつ話しかけてこれるのかよ。

 

――『お前が生んだ力だ。精々飼いならして見せろ』

 

いよいよイマジンみたいじゃねぇか。はいはい、分かりましたよ。ったく、面倒ごとばかり増える……

 

さて、俺は疲れた。帰る。帰りたい。が、その前に一つ。

 

「仮眷属の皆さん。それに黒歌と幽さん、セリスさん。今回はありがとうございました」

 

俺は一礼する。この人達がいなければ、今回のことはもっと面倒になっていただろう。心から感謝したい。

 

「いいのよ、大地ちゃん。言ったでしょ?『私はあなたの味方よ』って」

 

「寿水さん……ありがとうございます」

 

ほんと、この人には頭が上がらん。

 

「セリス殿に黒歌殿。随分な初陣でございましたが、ご感想は?」

 

「私は何も問題ないわ。全力を振るっただけのこと。ただ、単騎での突撃は心配したのよ?」

 

「私も。ご主人様ったら勝手に突っ走るし。少しくらい心配するこっちの身にもなってよね」

 

「すんません……」

 

眷属の3人に説教される。今度から気をつけます。

 

そう思っていると、『兵士』の駒が二つ俺の目の前に浮いていた。これは俺のだな。……ああ、そうだ。回収、回収。

 

「少し惜しいですが、皆さんの駒を回収したいです。いいですか?」

 

そう言うと、何か皆不満そうな顔をする。本眷属3名もなんかよくわかんない表情をしている。

 

「大地様の女の敵」

 

「ご主人様のド屑」

 

「そんなにあっさり終わらせるの?」

 

「え、なんで俺そんなに責められるの?」

 

悲しくなっちゃうよ、俺。

 

「さ、お前ら。戻ってこい」

 

俺が手をかざして駒と預かっていてもらったカード、そしてアーシアに渡していたカードを戻そうと念じる。

 

「……?」

 

あれ?戻ってこない。どうして?まさか、コントロールの壁を乗り越えたとでも……

 

(――『運命の人見つけたらしぶといザンスよ』)

 

ああ、ユノハ様がそんなこと言ってたな。

 

「あぁ……マジか……」

 

俺は天を仰ぐ。こんなに眷属と御使いが増えるのか……

 

「お前らに説明すると、岸波の報告ではこいつの駒は自分で対象を選ぶ。だからお前らから離れないということは、こいつの駒に認められた、ということだ。良かったな、岸波。一気に眷属,御使いが増えたぞ」

 

あぁ、胃が痛い……

 

「その……なんです?今すぐに答えを出せとは言わないので……そいつらを持っていてください。もし決心がついたりしたら俺の所に来てください。歓迎します。いらないならいつでも返却OKです……」

 

何が悲しくてこんな終わり方になったのだろうか……。皆さんも神妙そうな顔で駒とカードを見つめる。

 

「ダイチさんの……」

 

アーシア?どうした?

 

「決めました。いいえ、存在を知った時から、ずっとこうしたかった」

 

「アーシア?」

 

アーシアがこちらに近づいてくる。

 

「私を、あなたのものにしてください」

 

ふぁーw……いやマジか……

 

「アーシア……いいか、これは簡単になるとかそんなものじゃ……「いいんです!」

 

惑う俺にアーシアが叫ぶ。

 

「私は、あなたに救われた。何度も何度も。そのたびに私はあなたに何も出来なかった。だから、私があなたに出来るのはこれしかないんです!大好きな人に報いるには、これしかもうないんです!」

 

そんなことは……。

 

しぶる俺に、アーシアは少し怒った表情をする。

 

「だったらダイチさん!今までずっと憧れていた天使様になれるなんて絶好の機会、逃せません!だから、だから……!」

 

「もういい。分かったよ」

 

君の想いは十分に伝わったよ、アーシア。俺が馬鹿だった。君の覚悟を踏みにじる所だった。

 

「1つ。これを使えば、もうこの世界の者とは違う存在になる。それでもいいなら使え。

2つ。俺の眷属になるということは、それ相応の責任が伴う。それを果たせない場合は、それなりの報いを受けることを覚えておけ。

3つ。これは自由を奪うものじゃない。俺よりもっといい人物を見つけたらそっちに行けばいい。俺は止めないし、それを祝う。

いいかい?」

 

「……ダイチさんは優しいですね……。はい。私は、あなたと共にいることを誓います」

 

よし、分かった。その思い、受け止めよう。

 

俺は彼女に『10』のカードをそっと入れていく。

 

 

Side out

 

 

 

イッセーside

 

 

秋の空、体育祭が始まり、今や終盤を迎えていた。目の前で行われているのは3年生の競技の多種目リレーだ。それには俺達の岸波先輩も出る。

 

因みにだが、俺も俺で相当体が鍛えられたらしく、短距離走で無双した。やったぜ。

 

そんな中で俺は色々と考えていた。

 

まず1つ目。『覇龍』(ジャガーノート・ドライブ)について。

アーシアが、大切な友達がディオドラから受けた仕打ちを聞いて怒りに怒った俺は、どうやらそれの領域に片足を突っ込んじまったそうだ。ドライグが言うには『俺や猫又の娘たちが止めたからいいものの、次からは気をつけろ』『才能ありきの『覇龍』に才能を超えて目覚めかけたのはお前が初めてだ』とのこと。今の俺にはまだ早いってことか。でも、そんな力に俺は目覚めた。

アザゼル先生が『『覇龍』は全てを滅ぼす』って言ってた。俺にそんなもんは似合わないよ。何より、そんな力欲しくない。俺は、先輩みたいに誰かを守れるだけの力……それこそ部長や小猫ちゃんたちを守れるだけの力でいいんだ。世界まで滅ぼそうなんて考えてない。

でも、そんなのがもうすぐ手に入れさせられる。そう考えるとすっげー鬱になる。

 

2つ目はルシファー様とのお話。

俺、特撮ヒーローになります。タイトルは『ビッグドラゴン!せきりゅーてー』。

で、そんな『せきりゅーてー』だが、どうやら部長VS生徒会長の一戦で俺の人気が子供に出たんだとか。元々大人が楽しむようなレーティングゲームに新たな顧客層を作ったってことで、魔王様方はうれしかったようだ。それで乗りに乗って俺を題材にした特撮を作ることになったってわけだ。

昔の俺だったら『人妻人気取るぜ』って張り切っていただろうけど、今はそんな気になれない。俺なんかでも子供たちの希望になれる。夢になれる。そう思ったら急に怖くなったんだ。だってさ、下手なことしたら、子供たちの未来とか希望を砕くことになっちまうんだぜ?俺、先輩みたいにふるまえるか分かんねーよ……

余談だが、その『せきりゅーてー』のOPとED、岸波先輩が作ってくれたのだ。いや、あの人なんでも出来るな。タイトルは『ダイノガッツ!せきりゅーてー』と『Dino soul』。大人になってから聞き直すとすごく深い系の曲だ。

 

……先輩は『赤い龍』に家族を殺されたはず。なのに、赤い龍を宿す俺のことを一切憎んでない。それはきっとダイチさんのことがあるからだろう。だけどそれなら猶更複雑な思いなんだろう。でも、それを一切見せない。なんなら、ドラゴンを良くしてくれるような歌まで作ってくれた。

どうしてもモヤモヤしたので先輩に直接聞くと、『意地』だそう。あなたの強さが計り知れないってのがよく分かりますよ。その言葉に、俺は勇気をもらいましたし。

 

「イッセーさん?」

 

悩んでいる俺のことが心配になったのか、アーシアが顔を覗き込んでくる。そういや、アーシアも晴れて天使になったんだっけか?運命ってのは奇妙なもんだ。『教会』が魔女として追い出した女の子が、今じゃ英雄の下で天使をやっているんだからな。

 

「ん?どうしたアーシア?」

 

「もうすぐダイチさんの出番です!」

 

「お、来たか」

 

岸波大地。それはこの祭りで二人三脚しか出させてもらえず、その上その二人三脚も三人四脚にさせられたっていうすごい人。球技大会ではもはや出禁にすらされた男。んでもって、俺達の先輩だ。

 

「いよいよですね……」

 

アーシアが固唾をのむ。先輩のパートナーの二人は鹿島先輩とサバーニャ先輩。どっちもすごいおっぱいの大きい美人だ。部長や朱乃さんとは違って可愛い系って奴。そんな二人に挟まれるように岸波先輩がいる。うらやましいぜ、先輩。俺もいつかはああなるんだ!そのためにももっと強くならないとな!

 

「き、来ました!」

 

先輩たちのクラスは少し遅れている。が、そんなことは先輩にとって些細な事だろう。

 

「大丈夫だよ、アーシア。俺達の先輩は勝つ」

 

「はい!」

 

アーシアと俺は先輩を見守る。

 

本当に俺の言う通り、ちょっとの差は問題なかった。先輩たちは三人四脚のハンデを物ともせず走った。

 

隣のクラスのエクシアさん達の応援が聞こえる。あの人たち、サバーニャさん大好きだもんな。わかる。あのおっぱいには魔性の魅力がある。

 

気が付けば周りのクラスメイト達も応援を始めた。さぁ、どうなる……って言っても結果が簡単に分かった。

 

まずだが、岸波先輩は『自我を出していない』。どういうことかというと、完全に中間パーツとして自分を動かしている。そのせいで、実質『鹿島先輩とサバーニャ先輩の二人三脚』になっているのだ。

 

あとはもう、鹿島先輩とサバーニャ先輩の二人しだい。

 

結果は……

 

「やったー!イッセーさん!ダイチさんたちが勝ちました!」

 

「ああ、そうだな!」

 

圧勝。岸波先輩たちの勝利だ。

 

ほらね?この通りだ。俺達の先輩なんだ、勝つさ。

 

さて、俺は喜ぶアーシアを余所に立ち上がって、野郎どもが集まっている所に行く。

 

「さぁ、賭けは俺の一人勝ちだ!当面の間はいっぱい奢ってくれよ!」

 

『うぁあああああ!!』

 

 

イッセーside out

 

 

 





ちょっとした解説
『ダイノガッツ!せきりゅーてー』:アバレンジャーのOPをちょっと変えたもの。
『Dino soul』:そのまんまキョウリュウジャーの。



アーシアが『A』ではなく『10』なのはどこかのスカラベアンデッドが脳裏をよぎったためです。一応某黄金龍君も出るところまで書けたら出そうとは思っています。途中で挫折したらごめんなさい。

え、アーシアの神器を考えたらハートの9だって?それはそう。ただ、それだとロイヤルストレートフラッシュ要員になれないので10になってもらいました。

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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