ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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最近の子って『オーディンと言ったら斬鉄剣』ってのは伝わるんですかね(不安)




第71話 斬鉄剣、来日

 

「というわけじゃよ。訪日したぞい、喜べ」

 

結局あの後デートは中止、俺んちの一番上の部屋にあるVIPルームに集合した。アザゼル先生もいる。

 

朱乃はいつもの笑顔をしていない。寧ろ非常に不機嫌と言いますか、何というのだろうか。原因はバラキエルさんだろうな。彼、悪い人じゃないのは分かっているんだよ。だからこそ、何で朱乃が堕天使を、バラキエルさんを憎むことになったのかが分からないっていうか……

 

「こやつはお付きじゃ」

 

「ロスヴァイセと申します。以後お見知りおきを」

 

「彼氏いない歴=年齢の生娘ヴァルキリーじゃの」

 

「それは今関係ないでしょぉおおお!私だって今の今まで好きで彼氏がいなかったわけじゃないのにぃいいい!!」

 

「……レッドゾーン。こやついるかの?憧れと好意を履き違えおる節はあるが……」

 

「いや、いきなりそんなこと言われましても……」

 

崩れ落ちて床を叩き出すロスヴァイセさん。何というか、面白い人だ。

 

「一応これでも器量よしな方での。それでも芽吹かぬのがヴァルキリーの世界じゃよ。最近は英雄も勇者も減った。ヴァルキリー部門も経費削減で縮小傾向故にこやつもわしの付き人になるまでは部署の隅にいたんじゃよ」

 

世の世知辛さをこんな所で知ることになるとは……俺の目を以てしても見抜けなんだ……

 

――『節穴定期』

 

――『馬鹿丸出しだな』

 

うるせぇ。てめぇら覚えてろ。

 

アザゼル先生がこんな現状で説明してくれる。

 

「爺さんが日本にいる間、俺達で護衛することになった。バラキエルは堕天使側のバックアップ要員ってわけだ。俺も最近は忙しくてな、ここにいられるのも限られてくる。その間はバラキエルが俺の代わりに見てくれるだろうよ」

 

「よろしく頼む」

 

言葉は少なく、と言った所。いかにも武人気質って感じだ。

 

「つーか爺さん、日本に来るのは早すぎじゃねぇか?俺が聞いてた日程だともう少し先だったはずだぞ?今回の来日は日本の神々との話をつけるためって聞いたが。ミカエルとサーゼクスが仲介で俺が同席ってな」

 

「まぁ、その通りじゃの。我が国の内情で少し面倒なことがあっての。というよりも厄介なことにわしのやり方にケチをつける馬鹿もんがおってな。事を起こされる前に早めに行動をしたかったのじゃよ。日本の神々とも話をしたくての。今まで閉鎖的だった故に交流もなかったしの」

 

北欧神話の情勢も大変なもんだ。まぁ、三大勢力も三大勢力で面倒ごとを抱えているしな。そういうのは万国共通ってわけか。

 

「厄介事ってなんだ?ヴァン神族にでも絡まれたのか?頼むから『神々の黄昏』(ラグナロク)だけはやめてくれよ」

 

「当たり前じゃよ。大体今の世を滅ぼすとなれば、そこの紅き英雄にこっちが滅ぼされかねんわい。ヴァン神族とてどうだってよい。まぁ、今はこんなことを話していても仕方あるまいよ。それよりもアザゼルのボン、『禍の団』(カオス・ブリゲード)の連中が禁手化(バランス・ブレイク)出来る使い手を増やしておるようじゃの。あれは稀有な現象でなかったのかの?」

 

おや、北欧神話にまでそんな情報が届いていたのか。となると、事は相当面倒なことになっているってわけだ。

 

「当たり前だ。レアもんだから『禁手化』なんて名前なんだからよ。だが、どっかの馬鹿というか愚者が手っ取り早くて恐ろしく分かりやすい方法で乱発させようとしているんだ。神器に詳しい奴なら誰もが思いつく方法なんだが、まぁ、実行するってことは批判なんてどうだっていいんだろうな。成功しようが失敗しようが批判は免れない」

 

「なんすか、それって?」

 

兵藤の質問にアザゼル先生が答える。

 

「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる、だよ。まずは洗脳だろうがなんだろうがあらゆる手段を使って神器使いを集める。で、お前らのような超常の存在にぶつける。それを禁手(バランス・ブレイカー)に至る者が出るまで続ける。至ったら強制的に魔方陣で帰還。出来なかったら捨てる。そういうことだ。世の中、俺達グリゴリや紅轟教団の連中みたいに甘くない」

 

随分クソみたいなことしますね、その敵は。

 

「これらのことはどの勢力とて思いついてもやれはしない。例えばだが、協定を結ぶ前の俺らが天使や悪魔にそんなことしたら、戦争まで秒読み。そしてレッドゾーンがツッコんできて世界の終わりだ。俺達はそれを望んでない。が、どうやらテロリストはそれを望んでいるようだ」

 

ほう、それは実に殺しがいのある連中だ。

 

「禁手使いを増やして何をするか、それが問題じゃの」

 

「調査中の事柄だ。ここでどうこう言っても変わらん」

 

アザゼル先生がそう締めると、今度はオーディンさんにどこに行きたいか聞き出した。大人のお店に行きたいとのこと。俺にはもう関係ないだろうよ。俺は何も聞かないことにした。

 

その後、休憩タイムに入ったので、俺はキッチンの冷蔵庫にある麦茶を飲みに行った。その帰り道のことだった。

 

「朱乃、お前と話をしたい」

 

バラキエルさんと朱乃が何やらお話をしようとしている。ちょっと隠れてよう。

 

「気安く名前を呼ばないで」

 

「……レッドゾーンとあのような場所に何故いた?」

 

事故です。

 

「私の勝手でしょ?なんであなたにああだこうだ言われなきゃいけないのかしら?」

 

「心配なのだ。お前が、卑猥な目に遭ってないかと……」

 

ごめんなさい。本当にごめんなさい。腹を切って詫びます。

 

「あの人をそんな風に言わないで。大地君は優しくて、強いわ。あなたと違って」

 

「っ!!……だが、私は父親として……」

 

ごめんなさい。ごめんなさい。

 

「父親面しないでよ!だったらなんであの時来てくれなかったの!母様を見殺しにしておいてよくもそんなことを……!」

 

朱乃が去っていく足音がする。

 

そしてその内容を聞いて分かったし、ちょっと察した。これ、どうすりゃいいんだよ。

 

何も聞いてないふりをして俺は出ていく。

 

「おや、バラキエルさん」

 

「レッドゾーン……聞いていたのか……」

 

あら、バレテーラ。

 

「まぁ、多少」

 

「そうか……見苦しい所を見せてしまった」

 

ダメだな、見ていて辛い。どうにかしたい。でも、俺は全知全能の神じゃない。寧ろそれを否定する側だ。一体どうしたらいいのか。そもそも、『お母さんを見殺し』とか一体どういうことなんだよ。

 

……リアス、ちょっと喋ってもらうぞ。

 

 

○○

 

 

さて、リアスから話を聞いた。事の次第はこうだ。

 

まず朱乃ママの名前は姫島朱璃という。彼女が神社で働いていた時のこと、敵対勢力によって傷ついたバラキエルさんが飛んできた。そんな彼を彼女は看病した。その時に二人は親しい関係になり、そしてその身に子供を宿す。それが朱乃。

 

バラキエルさんはそのままバージル(ヤリ逃げ)するのはバラキエルさんが許さず、近くで居を立てて、堕天使幹部として働きながら慎ましく暮らしていた。

 

が、朱乃のお母様の実家が『彼女が堕天使に洗脳された』と勝手に思い込み、高名な術者たちをけしかけた。それだけならまだバラキエルさんが撃退したのだが、問題はここから。その術者の中からバラキエルさんに恨みを持つ者が出る。で、そいつらが堕天使に敵対する奴らにバラキエルさんと朱乃達が住む場所の情報を横流しする。

 

そしてバラキエルさんがいない日、襲撃を決行した。朱乃はお母様が庇ったから何ともなかった。が、それは要するに目の前で母親を殺されたと同じ意味を持つ。

 

……そうか。そんなことが。

 

――『間違っても姫島の家を潰すなんてことしない方がいいわよ。面倒になる』

 

ユノハ様の邪神眼で見抜かれてしまった。

 

そんな話をしていたらアザゼル先生が合流した。その時に何の話をしていたか聞かれたので内容は語らないように話すと、アザゼル先生の表情が急に暗くなった。そして『俺が全部悪い』と言い出した。

 

ここから裏話。何でも、その日にバラキエルさんがいなかったのはアザゼル先生が招集したせい。どうしてもバラキエルさんでなければならない仕事だったそうだ。しかもかなり無理を言ってのこと。その隙が全てのきっかけだった。

 

んだよ、それ。それじゃあ、全部が全部かみ合ったせいで朱乃とバラキエルさんは……。

 

俺は果てしないこの世界の闇を前に頭を抱えることになったのだった。

 

 

 





最近、墓地ソースを組みました。色はクローシスです。
強さを求めるならデアリ一択なんですが、あれって墓地ソースって言うより『DOOMフシギバース』って感じで墓地ソース感がないのでそんなに好きじゃないのと、ブラキオ龍樹が馬鹿程高いので組めません。
あと、古い時代の人間にとってはクローシスこそ墓地ソースっていうイメージがあるのと20周年記念クロニクルでボルシャックではなくアウトレイジを選んだのでクローシスにしました。クローシスこそ王道。あと単純にアウトレイジ連中がデュエマらしいかっこよさがあって好きです。


追記
誤字報告にて『お寺』が『神社』ではないかとの意見をもらいました。実は原作ではお寺表記です。『巫女なのにお寺?』と書く時に私も混乱しました。なので、今回の報告を以て神社へと修正します。

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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