ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~ 作:ブラッキオ
前回の内容に関しては、特に低評価も酷評もなかったのでそのまま突き進みます。というか、書き溜めが既に原作9巻終盤に突入しているので引き返せないと言った方が正しい感じですかね。
時は来た。すでに日は落ち、夜のとばりが下りた。
俺達はオーディンさんたちが会談をするという高級ホテルの屋上にてロキを待ち構えていた。アザゼル先生は日本の神々との仲介業者として会談の方に行っており、こちらにはまだ上機嫌なバラキエルさんと鎧姿のロスヴァイセさんがいる。タンニーンさんも合流してくれて、今は上空で飛んでいる。
匙君はどうやらグリゴリで神器の調整をしているそうで、遅れてくるとのこと。楽しみにしてるよ、呪いのプロフェッショナルよ。
ヴァーリチームも屋上の片隅で待機している。
「時間ね」
隣にいるリアスが腕時計を見てそう言う。会談の始まりだ。
瞬間、ホテル上空の空間が歪みだす。マジか、真正面から突入する馬鹿かよ。
現れるのはロキとフェンリル。前に見た。
「目標確認。作戦……開始!」
バラキエルさんの声と共にホテル一帯を包むように結界型の魔方陣が展開される。その魔方陣は俺達をバトルフィールドへと転送するものだ。
……おかしい。ロキの奴はなんであんなにも余裕そうなんだ?いくらなんでも余裕綽々すぎるだろ。
「その程度は読めているぞ!」
ロキがそう叫ぶと俺の足元に魔方陣が展開される。
「ダイチ!」
「あ、なるほどね。こうして俺だけ隔離か」
ポンと手を叩く。
さて、この魔方陣から逃げるべきだろうがそうもいかない。だって、ここで逃げるとあいつが俺用にとっておいた戦力をフェンリルと共に使うかもしれない。そのリスクを背負うなら俺が単騎で何とかした方がいいに決まっている。……ってアザゼル先生が言ってましたし、俺も思いついていました。
それを皆も承知なので特に俺には触れない。てか、この魔方陣に触れて何かあったら大変だしね。
「リアス!そっちは頼むぞ!」
「ええ、任せて!」
「黒歌も頼む!」
「合点にゃ!」
そう言い、俺は光に包まれた。そこは事前に言われていた採石場跡地とはちょっと毛色の違うような場所。でも、岩肌だらけなのは変わりない。
音がする。いや、唸り声だ。目を移すと、そこには二頭の狼がいる。デカい。すんごいデカい。フェンリルくらいデカい。
「お前らが相手か」
そう言うと、戦闘モードに入る二頭。うん、どうやらそうみたい。
俺もレッドゾーンに変身する。ブラックゾーンにまではなる必要もあるまいよ。
――『んだよ、つまんねー奴だな』
うるせぇ。黙ってろドキンダム。お前はインフェル星樹の効果対象にでもなってろ。
狼たちが少しずつ動く。こちらの動きをよく観察するように。その目は実に『狩人』と言った所だ。
俺もぴょんぴょんと跳ねて軽い準備体操をする。
「こいつは、面倒なお散歩になりそうだ」
俺は構えて、『さぁ、来い』と挑発するように手をちょいちょいと動かす。
次の瞬間、狼たちが襲い掛かって来た。
「がう!!」
「おっと!簡単に噛まれるわけにはいかんよ」
俺はひょいひょいと避けていく。速さは木場以上のものがあるな。きっとこの世界でも上澄みなんだろう。だが、それまでのことだ。俺には通じない。残酷なことにな。
狼たちがその牙をむき出しにして襲い掛かる。俺は変わらず避け続ける。正直、ロキが相手なら容赦なくぶん殴れるのだが、今のご時世で動物を殴るのはいかがなものかと思うし、下手なことをして燃やされたくもない。
誰も見てないならそれまでだが、だからと言ってどこからボロが出るか分かったもんじゃないしな。何より、『食う』以外で動物を痛めつけるのは気に入らん。そもそも痛めつけるくらいなら一撃で仕留めるよ。
――『ならどうするの?いつまでもいたちごっこしているわけにもいかないじゃない』
ユノハ様が指摘する。分かっている。なら、こうしよう。奴らとて『獣』だ。フェンリル同様に上下を刻む。
――『ほう、面白い。やって見せろ(ボリボリ)』
分かりましたよ、ドキンダム様。ったく、こいつ、俺の記憶から生み出したポテチを貪り出した。しかも、その咀嚼音を急に大音量にしやがって。覚えてやがれ。
俺はさっさと狼たちを黙らせるために、威嚇の態勢に入る。奴らから距離を置き、イビルジョーの如く口から怒気を発する。
狼たちは一気に怯えだす。が、まだ反抗するようで、牙をむき出しにしている。よし、ここは一発物まねをしよう。ドキンダム、手伝え。
――『仕方ない。『あれ』、やるんだな』
ああ。
――『……よし、行けるぞ。とりあえず思いっきり息を吸って叫べ』
俺は言われるがままに息を吸う。そして天に向かって叫ぶ。
「ぐぉおおおおおおおお!!!!(ガタノゾーアの咆哮)」
「「っ!!」」
我ながら完璧な物まねだ。流石にこれだけ大声で叫べば狼たちも逃げる……なんで腹見せてるの?しかも体も随分縮んでるじゃん。マジでただの大型犬になってるじゃねーか。
――『そりゃお前、『服従』の証を示すためだろ』
いや、それくらい分かってるよ。野生動物が服従を示す時はそう言うことをするって知ってる。けど、まさか逃げないでこんなことになるなんて思わなかったんだよ。
「へっへっへっ」
「きゅいーん」
声からして完全にダメじゃん!どうすんだよ、これ!
――『どうもしねぇよ。お前のペットになったんだ、責任取れよ』
……父さん、母さん、ごめんなさい。勝手に犬を拾いました。
変身を解いた俺は犬と化した狼たちをそっと撫でる。あ、思ったよりふかふかだ。
「いや、モフっている場合じゃない。早くロキとかフェンリルの所に行かないと」
が、どうやって行くのかも分からん。悩みつつ、のんびり撫でていると狼たちが突然起き上がる。
「「アォオオオオオオオン!!」」
天高く吼えた。すると空間が歪みだし、穴が開いた。おや、これはもしや……?
そいつに入ればフェンリルの所に行けるのかな?
――『まぁ、そんな所。私もちょっとだけこっそり手を加えてあげた方がいい?』
いや、そんなに頼るのは気が引けるんでいいっす。
二頭とも先に俺の傍で撫でてほしそうに待機し出した。どうやら本当にフェンリルの所に通じていそうだ。俺は狼たちの頭を撫でる。
てか、こいつらの名前なんだよ。……いや待て、二頭の狼ってことは『スコル』と『ハティ』って奴か?もしかしなくても?
「もしかして『スコル』?」
「ワン!」
「『ハティ』?」
「がう!」
どうやらそのようだ。男なら股にあるものが無いし、こいつらはメスだろう。
さ、彼女たちのご厚意に甘えよう。フェンリルの所に行こうぞ。
俺が足を一つ進めると、スコルとハティが着いてくる。うーん、マジなんだよなぁ。本当に俺、この子たちの『ご主人様』ってのになっちゃったんだよな……
……少しくらい遊んでも……バレへんよな?
俺は二頭を撫でる。少なくとも俺の記憶の中では犬とは無縁の人生だったので、犬への憧れはあった。でも、狼とかウルフドッグって忠誠心の塊なんでしょ?躾をしっかりしないと悲惨なことになるってのはボーダーコリーとか忠誠心の強い犬種でよく聞くし、その辺しっかりしないといけないだろう。何せ、初対面の俺にすぐに噛みつくような真似をするんだからな。ロキの馬鹿は躾もしなかったことが分かる。
「へっへっ」
「きゅーん」
とりあえず、それは後回しだ。フルスロットルなスコルと甘える声を出すハティの姿が妙に後ろ髪を引くが、仕方ない。俺だってやることがあるのだ。さっさと皆と合流しよう。
「来るか?」
「ワン!」
「がう!」
二頭ともいい返事をする。人語が分かるんだな。まぁ、神話の生き物だもんね。それもそうか。
「よし、ついてこい」
俺は二頭にそう命ずる。すると、俺の前を元気に走り出すスコルと後ろにピタッとくっつくハティ。こうも個性が出るとはな。
……詳しいことはロスヴァイセさんとかオーディンさんに聞くか。あの人達の方が詳しいだろうよ。特にオーディンさんの方は北欧神話の主神なんだし。
俺は問題を先延ばしにしながら穴へと入っていった。
主人公「スコルとハティ、ゲットだぜ」
いわゆる使い魔ポジに収まる予定の2頭です。その使い魔ポジは今後増える可能性もあります。今の所、そんな予定はないです。
原作だとこの2頭、北欧神話だとそこそこな地位なのに扱いはぽっと出のモブに近く、不憫な扱いだったので、ちょっと可哀そうに思ってこうしました。
諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。
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無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
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逃げるな卑怯者(炭治郎並感)