ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~ 作:ブラッキオ
ドキンダムXの禁断としての本能がドギラゴンのパワーで目覚めさせられ、コントロールの壁を乗り越え始めたというのか?もしそうだとしたら俺のこれまでの苦労が……
――『馬鹿なこと言ってないでしっかりしろ』
クソッタレ……!
はい、仕切り直して。俺は今、冥界のルシファードの一角にいます。そこで私についての記者会見が行われるとのことなので、私も参列した次第です。
そうです、いよいよ俺の過去と言う名の暴挙と愚行を記した列伝……というより自叙伝というのかな?それを出します。事前に魔王様方は知っており、俺の眷属の方も知っている。が、アーシアは知らない。天使だからーとかじゃなくて、単純に彼女にドッキリを仕掛けたいからだ。
司会席にはグレイフィアさん、隣にはニッコニコのサーゼクスさんもいる。何であなたがそんなに楽しそうなんですかね……?
「今日と言う日、待ち望んでいたよ」
サーゼクスさんがそう言う。
「少しだけ先に見させてもらったよ。君があの時語れなかった過去を見て、僕は思ったんだ。君は、戦いに生きすぎた。青春を、その後の生も戦いにつぎ込んだ。若者同士の喧嘩とかの類じゃなくて、もっと辛い、死に別れを交えた『戦争』って奴だね」
「サーゼクスさん……」
頼む、それ以上喋らないで。心が渇いてくる。
「だからこそ、君にも幸せになってほしい。そう思ったよ。それに、君を介して皆の心に伝わるものがあれば、きっとかつての旧魔王との戦いみたいなことは望んで起こそうなんてことにはならない。そんな風に思う……いや願っている」
やめて。そんな大義かざさないで。俺の大嘘なんです。全部嘘です。廃墟なんです!
Side out
イッセーside
部長に呼ばれてなんか急に冥界に行くことになりました。何やらお兄さんがすごいことを発表するそうだ。それに岸波先輩も呼ばれているんだって。
そんなわけで、俺達グレモリー眷属と晴れて先輩の眷属……じゃなくて御使いとなったアーシア、イリナも一緒だ。ロスヴァイセ先生とアザゼル先生も同席している。しかも途中からサイラオーグさんも合流して、今や大所帯だ。そんな俺達は今、グレモリー家の一室のテレビの前にいる。
「しかし、ルシファー様と岸波殿が並ぶ記者会見とは。一体何をするんだ?知っているか、リアス?」
「私も知らないわ、サイラオーグ。お兄様ったら『楽しみにしていなさい』としか言わないのよ」
上級悪魔の『王』二人もそんな風に言う。てか、あのお兄さんが部長に何も言わないって割と大事なのでは?それこそ政治絡みな気もする……。ただそうなると何で先輩もあっちにいるのかってことになるんだよなぁ。
「おっ、始まったようだな」
アザゼル先生の声で俺達の視線はテレビの方を向いた。画面には席に座ったルシファー様と先輩の姿が映る。ルシファー様は笑顔で先輩はきりっとした表情をしている。何だろう、ルシファー様が心なしか楽しそうというか嬉しそうだ。
『これより、岸波大地様著『轟熱伝』の発売発表の記者会見を始めます』
司会のグレイフィアさんがそう言う。へぇ、先輩って本も書けるのか。周りの皆もちょっとざわついている。それにしても『轟熱伝』か。何だか伝勇伝みたいだな。
「リアスよ。岸波殿は本も書けるのか?」
「多分ね。そう言えば、最近というか合宿前からパソコンと向かい合っていたわね。それかしら?彼の熱の入れ方も尋常じゃなかったから、かなりの作品だと思うわよ?」
「そうか。俺のような武一辺倒ではなく、文の方面も優れるのか。流石は英雄と称されるだけある。俺も見習いたいものだが……如何せんそう言った方の才能もなければ努力もしてこなかったからな」
部長とサイラオーグさんがそう話す。っていうか、これって先輩の著書の発表だよね?だったらルシファー様が隣にいるのかが分からないんだけど……?もしかして、そんなにルシファー様が好きなっちゃうような本だったの?それはそれで気になるな。
そこから画面がサーゼクスさんのアップになる。
『サーゼクス・ルシファーです。この度の本、率直に言わせてもらいますと、非常に興味深いものがありました』
うわっ、魔王様がはっきり言うなんて。マジで気になる。
「ルシファー様にこうも言わせるとは」
「余程お兄様の琴線に触れたのね」
『まず前提としてのお話を。……英雄・レッドゾーン。我々悪魔を。そして世界を救った男。それが岸波大地君です。そんな彼ですが、少し前にあった『駒王協定』の会談にて自身の過去を話してくれました。そこで彼は衝撃の事実を語ってくれました』
衝撃の事実……ってあれか。先輩が『異世界の王子様』ってことか。それが何か関係が……?てか、もしかしてそれを言うための会見なのかな?
『彼はこの世界の住人ではない。いわゆる『異世界』というものの王族でした』
会見場がざわつき出す。まぁ、そうだよね。あの時の俺達も驚いたんだもん。そりゃそうもなるよ。
「リアス、岸波殿が王族とは一体?」
「今テレビでお兄様が言った通りよ。彼は王子様なの。……いえ、『だった』の方が正しいかしら?」
部長の表情が暗くなる。そうっすよね、だって先輩がここにいるのは『その異世界で死んだ』という結果があるからですもんね。
『紆余曲折あって、彼はこの世界にたどり着き、そして我々サーゼクス・ルシファーたちを救ってくれた。……ですが、私とて悪魔。その話を聞いた時、欲が出てしまいました。『もっと彼の過去を知りたい』、と。そして彼に『自叙伝を書いてみないか』と頼んでみました。驚きましたよ。まさか二つ返事で承諾してくれるとは思っていませんでしたから』
……ん?今なんて言った?じ、自叙伝?
「アザゼル先生、自叙伝って?」
「自分の過去や経歴を書き記したものだ、イッセー。まさかこんな爆弾を持っていたとはな、サーゼクス」
ですよねー!自叙伝ってそう言う意味ですよね!先生の言った言葉、中学の時に国語の授業で習った通りでしたよ!
「リアス、これは一体?!岸波殿の自叙伝だと?!」
「わ、私も知らないわよ!ダイチ、まさかずっと自分の過去を書いていたの!?」
『そうして最近、彼が書き上げた自叙伝『轟熱伝』が完成しました。魔王特権を使って先に読ませていただきましたが、彼も最初から完璧な英雄だったわけではなく、一人の『人間』だったということが分かりました。ああ、そうだ。完成したものがこちらです』
ルシファー様が本を一冊出す。辞書みたいに分厚い、まるで境界線上のホライゾンみたいな本がそこにはあった。……え、先輩、あの量を書いたの?
『すごいですよね。これ一冊だけでないんです。まだあります。しかもそれらの表紙と挿絵まで、岸波大地君は描き上げたのです』
会場がざわつく。というか、こっちもこっちでざわついている。先輩、絵も描けるんかい!
「「えぇえええええ!!」」
部長とアーシアの声が響く。俺、というか俺達も叫びたいくらいだ。御使いのアーシアも知らないってドッキリにも程がありますよ、先輩!
「何という……ことだ……!」
サイラオーグさんもビックリしている。
『中身ですが、岸波大地君の要望で『若い子でも読みやすいように』とのことで、いわゆるライトノベル調になっています。そのせいで彼の辛い過去が余計に鮮明になってしまったとも言えますが、彼の要望を通した結果こうなりました。如何せん量がこの通り多いものですから、期間を置いて少しずつ出版することを考えています』
せ、先輩らしい気遣いだ……。いや、そうじゃねぇ!マジで先輩の過去が詳しく知れるのか?!マジなのか?!願ったり叶ったりだけど、マジでいいのか?!
『この作品、かつて岸波大地君に救われた悪魔なら心から欲したものでしょう。グリゴリの堕天使たちも、天界の天使たちも違いないと思っています。そこで我々は和平の一環として、この本をグリゴリと天界への輸出を決めています。皆さん、ぜひとも手に取って下さい。そして彼の言う『悪魔は決して泣かない』という言葉の真意、彼が何故我々を奮い立たせてくれたのかを知ってください。私からは以上です』
『ルシファー様、ありがとうございました。それでは質問のある方は挙手の方を』
ルシファー様のお言葉が終わり、グレイフィアさんが質問コーナーに移すと記者団が一斉に手を挙げた。
『それでは、25番。どうぞ』
『ありがとうございます。グレモリー新聞社です。レッドゾーン様に質問なのですが、先ほどルシファー様の仰ったことは本当なのでしょうか?余りにも現実離れしていたものですから、少々信じられないです』
分かる。記者の言う通りだ。ぶっちゃけここで『ドッキリ大成功』なんて看板出されたとしても怒りはするけど『そりゃそうだ』となる。
『はい。その通りです。これは、私のかつての努力と栄光。そして、敗者にふさわしいエンディングと重ねてきた罪の集大成です』
エンディング。その言葉に俺はあの光景が脳裏によぎった。先輩、まさかあのことまで書いたんですか……?あれを文章にするって、それ、あんたにとってどれだけ辛いことだったか……。それを、皆に知ってもらおうっていうんすね、先輩。
『内容に関してはネタバレになりますし、話せないです。それだけはご承知おきください』
『あ、ありがとうございました』
そこからは先輩への質問攻めが続いた。内容も記者らしいものだったろう。だが、俺達はそんなものなんかどうでもよかった。唯一聞こえたのが、『既に書店には送られており、この記者会見の後に発売される』ということ。
「おい、リアス!」
「分かってるわ!皆、行くわよ!」
サイラオーグさんと部長が張り切る。俺達も二人の後ろに続いた。
昔さ、初めてライトノベルを買った時、すっげーワクワクしたんだ。『どんな可愛い女の子が出てくるんだろう』って。今、俺はそれに似た高揚感とそれとは対極に位置する興味が心を支配している。
ごめんよ、ドライグ。しばらくはお前に辛い思いをさせることになるわ。
――「うわーん!相棒がいじめてきます!(アリス並感)」
イッセーside out
『轟熱伝』
それはとてつもない大ヒットを出した。
ある者達は自分達を救った男を共に歩むため、もっと強くなることを決意した。
ある者達は信奉した男の過去を知り、一層己を高めることを決めた。
ある者達は世界を救った英雄の影響力を恐れ、より一層敵視を強めた。
『世界が変わる』。少し前に魔王の一人がそう言った。そしてまさに、その通りになった。
男の願った静寂は遠ざかった。だが求めた平穏は近づいた。
(主人公にとって)呪いの書、発刊
諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。
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無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
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逃げるな卑怯者(炭治郎並感)